ミニ四駆の改造で「電池落とし」という言葉を聞いたことはありますか?特にMSシャーシでこの改造を検討している方は多いでしょう。電池落としとは、電池を載せる部分のシャーシを削って電池の位置を下げることで、マシン全体の重心を低くする改造テクニックです。重量物である電池の位置が下がれば、ジャンプ後の着地やコーナリングで安定性が増し、タイムアップにつながる可能性があります。
この記事では、MSシャーシでの電池落としについて、具体的なやり方から治具の活用方法、効果やデメリット、さらには橋渡し加工との組み合わせまで、幅広く解説していきます。初心者から上級者まで、電池落とし改造に興味がある方にとって役立つ情報をまとめました。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ MSシャーシでの電池落としの具体的なやり方と加工手順 |
| ✓ 治具を使った効率的な加工方法と精度向上のコツ |
| ✓ 電池落としによる効果とメリット・デメリット |
| ✓ 橋渡し加工との組み合わせで得られる相乗効果 |
MSシャーシにおける電池落としの基本と実践方法
- MSシャーシの電池落としとは低重心化を実現する改造技術
- 電池落としの具体的なやり方は底面と側面の削り加工
- 治具を使えば加工の精度と再現性が格段に向上する
MSシャーシの電池落としとは低重心化を実現する改造技術
電池落としとは、シャーシの電池保持部分を削って電池の搭載位置を下げることで、マシン全体の重心を低くする改造です。ミニ四駆において電池は最も重い部品の一つであり、その位置が数ミリ下がるだけでもマシンの挙動に大きな影響を与えます。
📊 電池落としの基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な目的 | マシンの低重心化による安定性向上 |
| 削る箇所 | 電池直下のシャーシ底面および側面 |
| 下げ幅の目安 | 1.5~2mm程度が一般的 |
| 適したシャーシ | MS、MA、VZなどミッドシップ系 |
MSシャーシは構造上、モーターやギヤが集中しているセンター部分がシャーシ強度の大部分を担っているため、電池落とし改造との相性が良いとされています。プロペラシャフトがないことも加工のしやすさにつながっています。
MSシャーシで電池落としをすると「1.5~2mmの下げ幅」が実現でき、電池の保持力もしっかりしている(出典:サブカル”ダディ”ガッテム日記)
ただし、シャーシ全長の半分近くに渡る大きな穴を開けることになるため、ねじれ剛性が低下する可能性があります。そのため、本格的に電池落としを行う場合は、後述する橋渡し加工などの補強も検討する必要があるかもしれません。
電池落としの具体的なやり方は底面と側面の削り加工
MSシャーシで電池落としを行う際の基本的な手順をご紹介します。作業にはリューターやヤスリ、デザインナイフなどの工具が必要です。
🔧 電池落とし加工の基本手順
| ステップ | 作業内容 | ポイント |
|---|---|---|
| ①底面の切り抜き | 電池直下の底面部分を大きく切除 | 電池の形状に沿って曲線的に削る |
| ②側面の加工 | 電池が収まるよう側面も削る | 平面で削ると剛性が取れず落ち幅も少ない |
| ③電池の仮置き | 実際に電池を入れて位置を確認 | 1.5~2mm程度下がっているか確認 |
| ④隙間の処理 | 電池押さえとの隙間をスポンジで埋める | ブレーキスポンジなどを活用 |
削り方のコツとしては、電池に沿うように局面で削っていくことが重要です。平面的に削ってしまうと剛性が損なわれやすく、電池もあまり下がりません。
電池落とし加工では「下を抜いて、電池に沿うように局面で削っていく」のがポイント(出典:サブカル”ダディ”ガッテム日記)
また、旧センターシャーシは電池の保持力がしっかりしており、特に補強が要らないくらいの剛性があるため、安心して削れるとの情報もあります。一方、軽量センターシャーシで電池落としを行うと、強度が保てなくなりシャーシが捻じれたり歪んだりする可能性があるため、おすすめできません。
✅ 加工後のチェックポイント
- 電池が左右にガタガタ動かないか確認
- 電池押さえとの隙間は適切か
- シャーシに歪みが出ていないか
治具を使えば加工の精度と再現性が格段に向上する
電池落とし加工では、**治具(じぐ)**と呼ばれる加工用の補助道具を使うことで、作業の精度が大幅に向上します。特に細かい加工に自信がない初心者の方には、治具の使用が強く推奨されます。
📐 治具を使うメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| カットラインが明確 | 失敗のリスクが大幅に減少 |
| 再現性が高い | 複数のマシンで同じ仕様を実現できる |
| 作業時間の短縮 | 手探りで削るより効率的 |
| 精度の向上 | プロ並みの仕上がりが可能 |
治具を使うと「加工の再現性はもちろん、電池落としをする際もかんたんに加工をすることができる」(出典:ムーチョのミニ四駆ブログ)
市販されているMSシャーシ用の電池落とし・橋渡し加工用治具を使えば、初めての方でも比較的簡単に加工できるでしょう。治具にはカットラインの目安が示されており、それに従って削っていくだけで適切な加工が可能です。
電池落としの効果と橋渡し加工による強度アップ
- 電池落としの効果は低重心化による走行安定性の向上
- 橋渡し加工とは電池落としと強度補強を両立する技術
- 通電対策として絶縁処理が必要になる場合がある
- まとめ:MSシャーシの電池落としで安定性と速さを手に入れる
電池落としの効果は低重心化による走行安定性の向上
電池落としを行うことで得られる主な効果は、マシンの重心が下がることによる走行安定性の向上です。重量物である電池の位置が2mm近く下がると、ジャンプ後の着地やコーナリングでの挙動が明らかに変わってきます。
🎯 電池落としで得られる効果
| 効果 | 詳細 |
|---|---|
| ジャンプ着地の安定 | 重心が低いため着地時の跳ねが抑えられる |
| コーナリング性能向上 | 横転しにくくなる |
| 直進安定性 | 左右のブレが減少 |
| 軽量化 | シャーシを削るため若干の軽量化も |
一般的には、タイヤ径25mm~26.5mmくらいのセッティングであれば、旧センターシャーシの電池落としでちょうど良いバランスになるとされています。極小径タイヤ(23.5mm~24.5mm)を使用する場合は軽量センターシャーシも選択肢になりますが、前述の通り電池落としには向いていません。
ただし、デメリットも存在します:
⚠️ 電池落としのデメリット
- シャーシのねじれ剛性が低下する可能性
- 加工に時間と技術が必要
- 軽量センターでは強度不足になる恐れ
- 電池の出し入れがしにくくなる場合がある
MAシャーシの場合、電池落としは「最も向いた改造」とも言われています。MSと同様にミッドシップ構造でデメリットを受けにくく、さらにMA特有の高い剛性をいくらか低減させて柔軟性を確保する効果も期待できます。
橋渡し加工とは電池落としと強度補強を両立する技術
橋渡し加工とは、MSフレキシブルシャーシの底面にカーボンプレートなどを取り付けて、電池落としによって失われた強度を補う改造です。電池落としと組み合わせることで、低重心化と高剛性を両立できます。
🔨 橋渡し加工の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な目的 | センターシャーシの強度アップと電池支持 |
| 使用パーツ | カーボンプレートまたはFRPプレート |
| 取り付け方法 | 前後ユニットにビス留め |
| 付加効果 | 横のねじれ防止、トルクロス低減 |
橋渡し加工により「センターシャーシの強度をアップ」し「電池落としをした場合の落ち幅も変化」する(出典:ムーチョのミニ四駆ブログ)
橋渡しプレートは、フレキの可動する前軸と後軸をプレートで補強することで、センターシャーシの強度を増すことができます。また、橋渡ししたプレートが電池の支えにもなるため、電池落としをより大胆に行うことが可能になります。
📋 橋渡し加工のメリット
- ✅ 剛性の強化
- ✅ 横のねじれ防止
- ✅ モーターからのトルクを逃がさない
- ✅ 電池落とし時の電池保護
- ✅ 軽量化(剛性確保しつつ肉抜きできる)
デメリットとしては、加工に時間がかかることや、専用の治具がないと難しいこと、カーボンプレートの加工技術が必要なことなどが挙げられます。しかし効果は大きく、本格的にMSフレキを作り込む際には検討したい改造です。
通電対策として絶縁処理が必要になる場合がある
橋渡し加工でカーボンプレートを使用する際、通電のリスクに注意が必要です。カーボンは電気を通す性質があるため、ターミナル部分に接触するとショートする危険性があります。
⚡ 通電リスクと対策
| リスク要因 | 対策方法 |
|---|---|
| カーボンの導電性 | マルチテープやスキッドシールで絶縁 |
| ターミナルとの接触 | プレートの位置調整、絶縁テープ貼付 |
| 電池フィルムの劣化 | 保護フィルムで電池を保護 |
| 長期使用による摩耗 | 定期的な点検とメンテナンス |
絶縁処理の方法としては、以下のような対策が一般的です:
🛡️ 具体的な絶縁方法
- カーボンプレートにマルチテープを巻く
- スキッドシールを活用する
- ターミナルと接触する部分に絶縁テープを貼る
- ポリプロピレン製のキャッチャー素材を使う
カーボンの絶縁対応として「ポリプロピレン(PP)キャッチャー素材をターミナルと接触するカーボン部分に貼って絶縁対応」する方法がある(出典:JINNPETROLEUM.COM)
使い古した電池はフィルムが剥がれやすく、ショートの危険性が高まります。熱収縮タイプの保護フィルムを使用するなど、電池側の対策も合わせて行うことが推奨されます。
まとめ:MSシャーシの電池落としで安定性と速さを手に入れる
最後に記事のポイントをまとめます。
- MSシャーシの電池落としは、電池保持部を削って重心を下げる改造である
- 1.5~2mm程度電池位置を下げることで、走行安定性が向上する
- 旧センターシャーシは強度があり電池落としに適している
- 軽量センターシャーシでの電池落としは強度不足になるため推奨されない
- 治具を使えば加工の精度が上がり、失敗のリスクが減る
- 橋渡し加工と組み合わせることで、低重心化と強度補強を両立できる
- カーボンプレートを使用する際は、通電対策として絶縁処理が必要
- MAシャーシやVZシャーシでも電池落としは効果的である
- 電池押さえとの隙間はブレーキスポンジなどで埋めて固定する
- タイヤ径25~26.5mm程度のセッティングに旧センター電池落としが適している
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【ミニ四駆】電池落としの落とし穴 : サブカル”ダディ”ガッテム日記
- ミニ四駆作ってみた〜その440 「軽量マシン製作:その1」 – ミニ四駆作ってみた
- 【ミニ四駆】電池落とし編【MAシャーシ】|白衣
- ミニ四駆 MSフレキ212軽量シャーシ電池落としカーボン橋渡し絶縁処理加工 ミニ四駆 MSフレキ212軽量シャーシ電池落としカーボン橋渡し絶縁
- 【重心を下げる】フレキの橋渡し加工|橋渡しの効果を作り方と合わせて紹介 | ムーチョのミニ四駆ブログ
- MSシャーシ 電池落とし/橋渡し(3) – オモチのミニ四駆blog(ブログ)
- 電池落とし – ミニ四駆改造マニュアル@wiki – atwiki(アットウィキ)
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