ミニ四駆の世界では、MSフレキ(MSシャーシをフレキシブルに改造する技術)が大きな話題になっています。レースシーンでMSフレキが主流となり、「MSフレキじゃないと勝てない」という声も聞かれる中、この改造法を禁止すべきかという議論が盛り上がっています。特に公式戦での圧倒的な強さから、アンチMSフレキの声も少なくありません。
しかし、MSフレキ禁止を実現することは簡単ではありません。レギュレーションで明確に禁止する文言の難しさ、シャーシ限定部門の是非、そしてMSフレキ以外の競争力あるセッティング方法など、様々な観点から考える必要があります。この記事では、MSフレキの基本から禁止に関する議論、そして代替案まで幅広く解説していきます。
記事のポイント!
- MSフレキとは何か、その仕組みと効果について理解できる
- MSフレキ禁止の議論が起きる背景と、現状のレギュレーションについて知ることができる
- MSフレキを禁止することの難しさと具体的な方法について理解できる
- MSフレキに頼らない競争力あるセッティング方法について知ることができる

ミニ四駆フレキ禁止について考えるための基礎知識
- MSフレキとは具体的にシャーシを改造してサスペンション効果を持たせる技術
- MSフレキ禁止の議論が起きる理由はレース界での一強状態にある
- 現状ではMSフレキを直接禁止しているレギュレーションは限定的
- MSフレキのメリットは安定性向上と軽量化につながるという点
- MSフレキのデメリットは不可逆な改造とメンテナンスの難しさにある
- MSフレキを禁止するための具体的な方法には課題がある
MSフレキとは具体的にシャーシを改造してサスペンション効果を持たせる技術
MSフレキとは、MSシャーシ(ミニ四駆の一種のシャーシ)に切り込みを入れて、バネやグリスを仕込み、サスペンションの役割を持たせる改造のことです。ざっくり言えば、ミニ四駆に「サスペンション」を付けるようなもので、アップダウンのあるコースでの安定性を大幅に向上させる効果があります。
MSシャーシは3分割構造になっているため、この構造を利用してフレキシブルに動く部分を作り出します。具体的には、シャーシの一部を切断し、そこにバネを組み込むことで、ジャンプやコーナーでの衝撃を吸収する仕組みです。これによって、コースアウトのリスクを大きく減らすことができます。
フレキ改造は一度やってしまうと元に戻せない不可逆な改造となるため、慎重な判断が必要です。しかし、その効果は絶大で、特に立体的なコース設計が主流となっている現在のミニ四駆レース環境では、MSフレキは「最適解」とされることも少なくありません。
タミヤの「超速ガイド」にもMSフレキの製作方法が掲載されるなど、ある程度公認された改造方法となっています。これが、「MSフレキはルール違反ではない」という認識を広めることにもつながっています。
MSフレキの基本的な構造は、センターシャーシ部分とフロント・リア部分が分離され、それらがバネの力で連結される形になっています。この構造により、マシン全体がサスペンションの役割を果たし、通常のマスダンパーでは実現できない効果を発揮するのです。
MSフレキ禁止の議論が起きる理由はレース界での一強状態にある
MSフレキ禁止の議論が起きる最大の理由は、現在のレース環境でMSフレキがあまりにも支配的な存在になっていることにあります。公式戦だけでなく、街のレースの参加マシンを見ても「MSフレキばかり」という状況が多く見られます。
「成績を残しているのもMSフレキ」という現実があり、実質的に「MSフレキを使わないと勝てない」という風潮が生まれています。これにより、フレキを使わない選択肢が事実上排除されているような状態で、セッティングの多様性が失われているという懸念があります。
初心者にとっても「レースに出るならMSフレキが当たり前」という圧力になっており、ノコギリやドリルが必要な比較的高度な改造技術を最初から習得しなければならないというハードルも生まれています。これは「手軽に楽しめる」というミニ四駆の良さを損なっているという意見もあります。
また、「勝ちたければ使わざるを得ない」というレベルに達しているため、遊戯王でいう「強欲な壺」のような存在になっており、禁止した方が健全ではないかという意見も出ています。
こうした一強状態が、「MSフレキを禁止してほしい」という声につながっているのです。特にアンチMSフレキの人々は、セッティングの多様性や初心者の参入障壁の低下を求めています。
現状ではMSフレキを直接禁止しているレギュレーションは限定的

現状では、MSフレキを直接禁止しているレギュレーションは限られています。独自調査の結果、B-MAXレギュレーションではMSフレキが禁止されていることが分かりました。これは、「加工禁止ルール」を設けることでMSフレキを含む様々な改造を制限しているものです。
また、一部のミニ四駆ステーションでは「レーザーミニ四駆クラス」のようにVZシャーシ限定のクラスを設けて間接的にMSフレキを排除しているケースもあります。しかし、公式戦などの大規模な大会では、MSフレキを明確に禁止する規定はあまり見られません。
現在のタミヤ公式のレギュレーションでは、MSフレキそのものを禁止する文言は含まれていません。実際、タミヤの公式ガイドにMSフレキの製作方法が掲載されていることからも、公式としては認められた改造方法とみなされている面があります。
ただし、「ギアの露出を禁止する」というレギュレーションがある場合、MSフレキによってギアが露出してしまうケースでは違反となる可能性があります。これはMSフレキを直接禁止するものではありませんが、適切なカバー処理が必要になるというわけです。
現状では、MSフレキだけを明確に禁止するのではなく、B-MAXのような「加工全般を制限するルール」や「シャーシ限定部門」を設けることで対応しているのが実態といえるでしょう。
MSフレキのメリットは安定性向上と軽量化につながるという点
MSフレキの最大のメリットは、アップダウンのあるコースでの安定性が飛躍的に向上することです。特に立体コースで「飛んだり跳ねたりするセクション」でのコースアウトを大幅に減らすことができます。これにより、完走率が高まり、結果として好成績につながる可能性が高まります。
また、MSフレキのもう一つの大きなメリットは軽量化につながることです。通常のマスダンパーを使用するよりも、MSフレキを採用することで「マシン全体がマスダンプの役割を担う」ため、余分な重りが不要になります。これにより、全体の重量バランスを適切に保ちながら、マシン自体を軽くすることが可能になります。
具体的な数値で見ると、あるMSフレキマシンでは全体重量が144gで、そのうちセンターユニットが70g程度という例があります。これは押さえ込む側と押さえ込まれる側の重量がほぼ同じという理想的な比率を実現しています。通常のマスダンパーでこれを実現しようとすると、重量が2倍になってしまうという問題があります。
さらに、バネによって「フローティングマスダンパー」のような効果を得られ、相殺するタイミングも速く、稼働域の広さやギミックの柔らかさで効果が強くなるという特徴もあります。このようにして、「軽量なのに安定している」という、通常なら両立が難しい特性を実現できるのです。
MSフレキのこうしたメリットは、特に公式戦のような競争性の高い環境では非常に魅力的であり、それが多くのレーサーに採用される理由となっています。
MSフレキのデメリットは不可逆な改造とメンテナンスの難しさにある
MSフレキの最大のデメリットは、シャーシを切断するという「不可逆な改造」になることです。一度フレキ加工をしてしまうと、元の状態に戻すことはできません。これはシャーシを「切り刻んでしまう」ことに抵抗を感じるユーザーにとっては大きなハードルとなります。
また、MSフレキは製作にあたってノコギリやドリルといった道具が必要で、一定の技術を要します。特に初心者にとっては難易度が高く、「手軽に楽しめる」というミニ四駆の良さが損なわれるという意見もあります。
メンテナンス面では、フレキ部分が歪んだ際にギアが露出してしまう可能性があり、グリスが飛び出してコースを汚してしまうリスクもあります。また、シャフトが曲がった場合、通常のシャーシよりも振動が大きくなるという問題も指摘されています。
さらに、MSフレキの設定は複雑で、微調整が難しいという側面もあります。バネの強さや配置、稼働域の調整など、最適なパフォーマンスを引き出すためには細かい調整が必要となり、維持することも容易ではありません。
加えて、ジャンプ後の着地でバネの反発によって「逆に跳ねてしまう」というケースも報告されており、思わぬところでコースアウトの原因になることもあります。このようなデメリットは、MSフレキ批判の根拠となっている部分でもあります。
MSフレキを禁止するための具体的な方法には課題がある
MSフレキを禁止するための具体的な方法として、レギュレーションでの明文化が考えられますが、これには様々な課題があります。最大の課題は「MSフレキだけを狙い打ちにする文言」を作ることの難しさです。
例えば「シャーシへの加工禁止」というルールを設ければMSフレキは禁止できますが、同時に軽量化のための穴あけなど、他の一般的な加工も禁止されてしまいます。これは多くのレーサーにとって不便であり、「ミニ四駆の醍醐味」を奪うことにもなりかねません。
また「ギアの噛み合わせが変動する改造の禁止」という文言も考えられますが、すぐに「ギアの噛み合わせが変動しないMSフレキ」が考案される可能性が高いです。レギュレーションを作る以上は「簡単に形骸化しない」「すぐにいたちごっこにならない」ものでなければ意味がありません。
「MSフレキの定義」自体も難しい問題です。車検で「これはMSフレキですね」と言われても「これはバネバネ大作戦です」と言われればどうしようもありません。明確な定義がないと、公平な判断が難しくなります。
MSフレキをそのまま名指しで禁止することも考えられますが、これは「余程のこと」がない限り行われません。タミヤ公式がガイドでMSフレキを紹介している以上、それを禁止することは「広く知られ、強制的に認められてしまったもの」を否定することになるからです。
こうした様々な課題があるため、MSフレキだけを禁止する効果的なレギュレーションの制定は容易ではないのが現状です。

ミニ四駆フレキ禁止に対する現実的な解決策とその効果
- MSフレキを禁止する最適な文言を作るのは難しい現実がある
- フレキ限定/非フレキ限定のクラス分けが解決策の一つになりうる
- コースレイアウトを変更することでフレキが必須でなくなる可能性
- B-MAXレギュレーションはフレキを禁止している代表的な例
- MSフレキを使わない競争力のあるセッティング方法も存在する
- MSフレキだけでなく様々な改造の規制バランスが重要な課題
- まとめ:ミニ四駆フレキ禁止をめぐる議論は今後も継続する見込み
MSフレキを禁止する最適な文言を作るのは難しい現実がある
MSフレキを禁止するためのレギュレーション文言を作ることは、想像以上に難しい課題です。「MSフレキの定義」自体が曖昧で、どこからどこまでがMSフレキなのかという線引きが困難だからです。
例えば「シャーシの切断禁止」という文言を使うと、バンパーレス加工など一般的な改造まで禁止されてしまいます。「ギアの噛み合わせが変動する改造の禁止」という案も考えられますが、その場合「ギアの噛み合わせが変動しないMSフレキ」が開発される可能性があります。
「切断したパーツを再度つなぎ合わせるのは禁止」という文言も考えられますが、これはキメラボディなど他の改造にも影響が及びます。つまり、MSフレキだけをピンポイントで規制するのはほぼ不可能なのです。
また、MSフレキを名指しで禁止することも考えられますが、そのためには「MSフレキとは何か」を明確に定義する必要があります。しかし、その定義が曖昧だったり、抜け道が簡単に見つかったりすれば、形骸化してしまう恐れがあります。
MSフレキに対する規制を検討する場合、「改造の自由度」と「公平性」のバランスを取ることが重要です。改造の自由を大きく制限すれば、ミニ四駆の醍醐味が損なわれます。一方で、あまりに自由にすれば、技術や知識のある人だけが有利になってしまいます。
この難しい現実から、MSフレキだけを禁止する最適な文言を見つけることは困難であり、それが規制の実現を妨げている一因となっています。
フレキ限定/非フレキ限定のクラス分けが解決策の一つになりうる
MSフレキの問題に対する現実的な解決策の一つとして、クラス分けが挙げられます。具体的には、「MSフレキOKクラス」と「MSフレキ禁止クラス」あるいは「両軸部門」と「片軸部門」のように分けることで、それぞれの好みや技術レベルに合わせた参加が可能になります。
実際に、一部の街のレースではこのようなクラス分けが採用されていますし、過去の公式戦でもシャーシ別のクラス分けが行われていたことがあります。これにより、MSフレキを使いたい人も使いたくない人も、それぞれが楽しめる環境が提供できます。
ただし、現在の公式戦はすでに「ファミリー」や「オープン」などでクラス分けがされており、さらにシャーシでクラスを分けると細分化しすぎてしまうという問題が生じます。これは運営の手間や時間の増加につながり、大会の円滑な進行を妨げる恐れがあります。
その代わりに「今年のジャパンカップはARシャーシのみ」のように、大会全体でシャーシを縛るという方法も考えられます。この場合、タミヤは半年くらい前からそのシャーシ関連のパーツやキットを大量に販売するなどの準備が必要になります。
ただし、このような「シャーシ縛り」は、現在のアンチMSフレキの声以上に反発と反感を生む可能性があることも留意すべきです。特に、すでに特定のシャーシに投資している参加者にとっては大きな負担となるかもしれません。
クラス分けは一つの解決策ですが、運営や参加者へのインパクトを慎重に検討する必要があります。
コースレイアウトを変更することでフレキが必須でなくなる可能性

MSフレキ問題を解決するためのもう一つの興味深いアプローチは、コースレイアウト自体を変更することです。現状でMSフレキが主流になっている大きな理由は、公式戦のコースが「アップダウン」を多く含む立体的な設計になっているからです。
独自調査によると、「公式戦のレイアウトを3年連続で超高速戦(フラット)にすれば、セッティングが変わり、簡単にMSフレキは廃れる」という見解があります。つまり、MSフレキの強みが活かせないコース設計にすれば、自然とその使用率は下がるということです。
ただし、この場合「井桁マシン」など、別のセッティングが主流になり、今度はそれが槍玉に挙がる可能性もあります。結局のところ、どのようなコース設計においても「最適解」となるセッティングは出てくるものであり、それが新たな一強状態を生む可能性は否定できません。
また、アップダウンのあるコースは、技術的な難易度の調整や観客へのアピールという点で意味があります。単調なフラットコースだけでは、ミニ四駆レースの魅力が半減する恐れもあります。
しかし、コース設計のバリエーションを増やすことで、様々なセッティングが活躍できる環境を作ることは可能です。例えば、フラット中心の大会と立体中心の大会を交互に開催するなど、多様性を持たせる工夫が考えられます。
コースレイアウトの変更は、レギュレーションの変更よりも比較的実現しやすく、自然な形でセッティングの多様化を促す可能性がある解決策といえるでしょう。
B-MAXレギュレーションはフレキを禁止している代表的な例
MSフレキを禁止しているレギュレーションの代表例として、B-MAXレギュレーションが挙げられます。B-MAXは「加工禁止ルール」を設けており、これによってMSフレキは事実上禁止されています。
B-MAXは「加工禁止でも初心者が取り組みやすい」と評されることがありますが、実際には「初心者が取り組みやすい」ことと「初心者が勝てる」ことは別問題です。特に、ギミックを活用できないため、完走のための安定性が確保しにくく、むしろオープンクラスよりも勝ちづらい面もあります。
B-MAXでは、シャーシへの加工が禁止されているため、ホイールなど個々のパーツの精度がより重要になります。特にホイールの選別が顕著で、精度の良いパーツを見極める必要があります。オープンクラスではギミックで多少の不安定さを誤魔化せますが、B-MAXではそれができません。
B-MAXのようなレギュレーションは、MSフレキを含む様々な加工を制限することで、パーツの組み合わせやチューニングの技術を重視する環境を作り出します。これは一つの方向性ではありますが、ミニ四駆の楽しさの一部である「改造の自由度」が制限されるという側面もあります。
B-MAXレギュレーションはMSフレキ禁止の例として参考になりますが、すべての大会にこのルールを適用することが最適かどうかは、別途検討する必要があるでしょう。特に技術の発展や多様な遊び方を尊重する観点からは、様々なレギュレーションが共存することが健全かもしれません。
MSフレキを使わない競争力のあるセッティング方法も存在する
MSフレキが主流となっている現状でも、それを使わずに競争力を持つセッティング方法は存在します。例えば、マスダンパーの配置や量を的確に設定することで、提灯やヒクオといった他のセッティングと対等に戦うことも可能です。
特にMAシャーシの場合、中央部の幅があるため、側面にマスダンパーを配置するスペースが限られます。しかし、メーカーからはサイド用のマスダンパーパーツも販売されており、これを活用することで安定性を高めることができます。
また、MSフレキを使わない選択をすることで、シャーシの基本的な特性を活かした独自のセッティングを模索することができます。例えば、VZシャーシはしなやかで着地性能に優れているため、その特性を最大限に活かしたセッティングも考えられます。
実際に、公式戦のチャンピオンズや特別表彰選手の中にも、方軸(MSフレキではない)のマシンを使っている選手がいます。これは、MSフレキが絶対的に優位というわけではなく、他のセッティング方法でも十分に戦えることを示しています。
重要なのは、コースや大会の特性を見極め、それに合ったセッティングを選ぶことです。例えばフラットなコースであれば、MSフレキの利点は少なくなります。また、B-MAXのようなレギュレーションでは、パーツの精度や基本設計の良さが活きてきます。
MSフレキに頼らない競争力あるセッティングを追求することは、ミニ四駆の楽しさや多様性を広げることにもつながるでしょう。
MSフレキだけでなく様々な改造の規制バランスが重要な課題
MSフレキをめぐる議論は、単にこの特定の改造方法だけの問題ではなく、ミニ四駆における改造全般の規制バランスという大きな課題に関わっています。「どこまでの改造を認め、どこからを禁止するか」という線引きは、ミニ四駆の楽しさと公平性のバランスを左右する重要な問題です。
例えば、MSフレキと一緒にヘイトされることが多いポリカボディについても、「使用禁止」というレギュレーションを設ければ排除は簡単ですが、そうした規制が望ましいかどうかは別問題です。世界規模で「ポリカボディは環境に悪い」という理由などで販売中止にならない限り、ずっと残るでしょう。
また、ボディの「提灯」加工についても、ポリカボディのカットだけでなく、プラボディの改造でも行われています。こうした多様な改造方法に対して、どのような規制を設けるべきかは、ミニ四駆の競技として発展と参加者の満足度のバランスを考慮する必要があります。
規制のバランスを考える上で重要なのは、「改造の自由度」「参加のしやすさ」「競争の公平性」「技術の発展」など、様々な要素のバランスです。あまりに厳しい規制はミニ四駆の楽しさを損ない、逆にあまりに緩い規制は「勝つためには特定の改造が必須」という状況を生みます。
また、「進化や変化を認めるか」という視点も重要です。かつては「VSが最強」という時代もありましたが、セッティングのトレンドは時代によって変わります。MSフレキもそうした進化の一つとも考えられ、それを規制するよりも新たな技術開発を促す方向性も検討に値します。
ミニ四駆の本質は「楽しさ」にあります。規制のバランスを考える際には、より多くの人が楽しめる環境づくりを最優先に考えるべきでしょう。

まとめ:ミニ四駆フレキ禁止をめぐる議論は今後も継続する見込み
最後に記事のポイントをまとめます。
- MSフレキとはMSシャーシを切断し、バネやグリスを使ってサスペンション効果を持たせる改造技術である
- MSフレキはアップダウンのあるコースでの安定性を大幅に向上させる効果がある
- 現在のレース環境ではMSフレキが主流となり、「使わないと勝てない」という風潮が生まれている
- MSフレキ禁止の声が上がっているが、それだけを狙い打ちにするレギュレーションを作るのは難しい
- B-MAXレギュレーションのように「加工禁止」によってMSフレキを間接的に禁止している例もある
- MSフレキは軽量化とサスペンション効果の両立という大きなメリットがある
- MSフレキのデメリットは不可逆な改造であることやメンテナンスの難しさなどがある
- クラス分けによってMSフレキOKクラスと禁止クラスを設けるという解決策もある
- コースレイアウトをフラットにすることでMSフレキの優位性を低下させる方法も考えられる
- MSフレキを使わなくても競争力のあるセッティング方法は存在する
- 改造の規制はミニ四駆の楽しさと公平性のバランスを考慮する必要がある
- MSフレキ問題は単なる特定改造の是非ではなく、ミニ四駆の発展方向を考える重要な議論である