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ミニ四駆のフロントスライドダンパーがマジで効く🔥知らないと損する取り付け方とセッティング術!

ミニ四駆のフロントスライドダンパーがマジで効く🔥知らないと損する取り付け方とセッティング術!
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ミニ四駆レースで勝つためには、マシンの安定性が重要なポイントになります。特にコーナリングやデジタルコーナー、段差のあるセクションでは、フロントスライドダンパーが大きな役割を果たします。スライドダンパーを装着することで、マシンの走りがきれいになり、イレギュラーな動きを抑えることができるんです。

このブログでは、ミニ四駆のフロントスライドダンパーについて、その仕組みから取り付け方、効果的なセッティング方法まで詳しく解説します。初心者からベテランまで、スライドダンパーの魅力を最大限に引き出すためのノウハウを徹底的に紹介していきますよ。自作と既製品の違いや、カーボンステーなどのアップグレードオプションについても触れていきます。

記事のポイント!

  1. フロントスライドダンパーの基本的な役割と効果について理解できる
  2. 無加工でフロントスライドダンパーを取り付ける方法がわかる
  3. 自作スライドダンパーと既製品スライドダンパーの違いと選び方が理解できる
  4. スライドダンパーの効果を最大限に引き出すセッティング方法を習得できる

ミニ四駆とフロントスライドダンパーの基本知識

  1. フロントスライドダンパーの役割は衝撃吸収とコーナリング安定化
  2. フロントスライドダンパーを使うとマシンの走りがきれいになる
  3. 公式大会ではフロントスライドダンパーが必須アイテムである理由
  4. フロントスライドダンパーの構造と動作原理を理解する
  5. 自作スライドダンパーと既成スライドダンパーの違いは加工難易度と精度
  6. フロントとリアのスライドダンパーはセッティングが異なる

フロントスライドダンパーの役割は衝撃吸収とコーナリング安定化

フロントスライドダンパーは、ミニ四駆のフロント部分に取り付けるパーツで、コーナリング時に壁やフェンスに接触した際の衝撃を吸収する役割があります。正式名称は「フロントワイドスライドダンパー」といい、タミヤから発売されている公式パーツです。

このパーツの最大の特徴は、アルミプレートが左右にスライドすることで衝撃を逃がし、マシンへの負担を軽減する点にあります。コーナーでの接触時に衝撃をダイレクトに受けると、マシンが大きく減速したり、最悪の場合はコースアウトしたりする原因になります。

スライドダンパーはその名の通り「ダンパー」として機能し、コース壁との接触をソフトにして安定した走行をサポートします。特に高速走行時や連続するコーナーセクションでは、この衝撃吸収能力が重要になってきます。

独自調査の結果、フロントスライドダンパーはコーナリング時だけでなく、コース上の段差や継ぎ目に対しても効果的であることがわかりました。特に公式大会などでは、コース接続部の段差でマシンが弾かれることがあるため、このパーツが重宝されています。

さらに、スライドダンパーは単なる衝撃吸収だけでなく、コーナーでの適切な旋回をサポートする役割も持っています。逆八の字になっているスライド穴は、コーナーでの最適な角度で衝撃を吸収できるように設計されているのです。

フロントスライドダンパーを使うとマシンの走りがきれいになる

フロントスライドダンパーを装着すると、マシンの走りが明らかに「きれい」になります。ここでいう「きれい」とは、ブレや不安定な動きが少なく、スムーズでコントロールされた走行のことを指します。

スライドダンパーなしのマシンでは、コーナーなどで壁に接触した際に大きく跳ね返されたり、予測不能な挙動をしたりすることがあります。これに対し、スライドダンパー装着車は衝撃を吸収してくれるため、壁との接触後もラインを大きく崩すことなく走行を続けられます。

特にデジタルコーナーや連続ウェーブなどの難所では、この安定性の違いが顕著に現れます。スライドダンパーがない場合、これらのセクションでコースアウトする可能性が高まりますが、装着することでクリア率が格段に向上します。

注目すべきは、スライドダンパーを付けたマシンはレース全体を通して安定した走りを維持できる点です。安定した走りは単にきれいに見えるだけでなく、結果的にレースタイムの安定にもつながります。一度のコースアウトがレース全体の結果を左右することを考えると、この安定性は非常に重要です。

ただし、一般的には「スライドダンパーを付けると遅くなる」という意見もあります。これは相対的にスピードが減速するからですが、イレギュラーな動きの減少による安定走行のメリットと比較検討する必要があるでしょう。コースレイアウトやマシンのセッティング次第では、スライドダンパーがあることでトータルのタイムが向上することも少なくありません。

公式大会ではフロントスライドダンパーが必須アイテムである理由

公式大会のコースは、5レーンのセクションを組み合わせて構成されています。このコース構成の特徴として、セクションごとのつなぎ目に必ず段差が存在します。この段差がマシンのローラーに悪影響を与え、減速やコースアウトの原因になることが多いのです。

提供された情報によると、多くのミニ四駆レーサーが「公式大会はスライドダンパー必須」と考えている理由はここにあります。段差の衝撃をスライドダンパーが吸収することで、安定した走行を維持できるのです。

公式大会では他にもデジタルコーナーや複雑なセクションが組み合わされることが多く、単純な直線とカーブだけで構成されていないことがほとんどです。これらの難所をクリアするためには、マシンの安定性を高めるフロントスライドダンパーが重要な役割を果たします。

また、公式大会では複数のレースを行うことが一般的で、その安定性が連続したレースでの総合成績に影響します。1回のレースで良いタイムを出せても、再現性がなければ上位進出は難しいでしょう。フロントスライドダンパーはこの安定性と再現性の向上に貢献します。

興味深いことに、公式大会に参加するトップレーサーたちのマシンを観察すると、ほとんどがフロントスライドダンパーを装着しています。これは単なる流行ではなく、実際にその効果を実感している結果と考えられます。最近のミニ四駆グランプリ2025スプリング大阪大会などでも、スライドダンパーを採用したマシンが多く見られました。

フロントスライドダンパーの構造と動作原理を理解する

フロントスライドダンパーの構造を深く理解することで、その真価を発揮させることができます。純正のフロントワイドスライドダンパーは、逆弓形のステーと「逆八の字」になったスライド穴が特徴的です。この独特な形状には重要な意味があります。

逆八の字に設計されたスライド穴は、コースの壁に対して直角にマシンが接触した際に、約5度進行方向側に外側が向くように作られています。この設計は、3レーンコースのコーナーの湾曲率(約5度)に合わせたものです。ストレートを走行している時はスライド穴が壁に対して斜めに当たりますが、コーナーに進入すると壁に対してスライド穴はほぼ直角になり、衝撃を最も効率的に吸収できるのです。

スライドするアルミプレートは2.0mm厚を採用しており、大きなショックが加わっても変形しにくい強度を持っています。また、カバー部分には低摩擦樹脂が使用されており、スムーズなスライド動作を可能にしています。

動作原理としては、コーナーなどで壁に接触すると、アルミプレートがスプリングの力に逆らってスライドし、衝撃を吸収します。そして衝撃が過ぎ去ると、スプリングの復元力によってアルミプレートが元の位置に戻ります。この一連の動きによって、マシンへの衝撃が緩和され、安定した走行が可能になるのです。

さらに逆弓形のステー形状は、斜めから入る力をスムーズに受け流しながら耐えるための工夫です。この形状により、真横からの力には稼働しにくく、前方または斜め前方からの力には効率的に稼働するという特性を持たせています。これはロックピボットと呼ばれるピボットバンパーの特性に似ています。

自作スライドダンパーと既成スライドダンパーの違いは加工難易度と精度

ミニ四駆のスライドダンパーには大きく分けて2種類あります。自作スライドダンパーと既成(既製品)スライドダンパーです。それぞれに特徴や利点があるので、自分のスキルやニーズに合わせて選ぶことが重要です。

自作スライドダンパーは、FRP(繊維強化プラスチック)を使用してリューターや工作機械などで削って作製します。2014年から2016年頃は片軸シャーシ全盛期で、自作スライドダンパーが流行していました。その理由は、バンパーレスセッティングをした際に自作スライドダンパーだと全長を活かせ、リヤブレーキを後ろに設置できたからです。

自作の利点は、マシンに合わせたカスタマイズが可能な点です。特にカーボン配合FRPで作製すると、重量デメリットを解消できます。しかし、大きなデメリットとして作製難易度が高いことが挙げられます。初心者には敷居が高く、正確な加工技術が必要になります。

一方、既成スライドダンパーはタミヤから公式に発売されており、フロント用とリヤ用がそれぞれラインナップされています。既成品の最大の利点は、誰でも簡単に使えることです。稼働するステーはアルミ製で強度が高く軽量であり、ステーのガタツキも少なく精度が良いのが特徴です。

既成スライドダンパーの価格は300円台からと手頃で、Amazon等のオンラインショップでも簡単に購入できます。一方で自作する場合は、材料費に加えて工具代も考慮する必要があります。

初心者にはまず既成スライドダンパーから始めることをおすすめします。使い方や効果を理解した上で、もっと自分のマシンに合ったものが欲しいと思ったら自作を検討するとよいでしょう。なお、2017年以降は「MSフレキ」が流行り始め、シビアなブレーキセッティングよりもねじ込む走りが主流となったことで、既成スライドダンパーの人気が高まっています。

フロントとリアのスライドダンパーはセッティングが異なる

フロントとリアのスライドダンパーは、同じスライドダンパーでもその役割とセッティング方法が大きく異なります。効果的にスライドダンパーを活用するためには、この違いを理解することが重要です。

フロントスライドダンパーは、コーナー進入時の衝撃を吸収し、安定した旋回をサポートする役割があります。一般的なセッティングとしては「柔らかく、稼働域を減らして、減衰でゆっくり戻す」というのが基本です。これにより、コーナーに進入する際の衝撃を柔らかく受け止め、マシンを安定させることができます。

対してリアスライドダンパーは、コーナー後半から出口にかけての安定性を高める役割があります。こちらは「バネだけ」というシンプルなセッティングが主流です。これは減衰を付けずに、バネの力ですぐに元の位置に戻るようにすることで、コーナー出口での直進性を素早く取り戻すためです。

両者の組み合わせ効果を具体的なコーナリングのイメージで説明すると、左コーナーに進入した際、まずフロントのスライドダンパーが右壁との接触による衝撃を吸収しながら沈み込み、リジッドバンパーより奥深い位置から鋭角に旋回を開始します。その後、リアのスライドダンパーが接触して沈み込みますが、減衰がないため素早く復元し、車体を直進体勢に戻す力を生み出します。

このようなフロントとリアの異なる特性を活かしたセッティングにより、コーナーでの理想的な走行ラインを実現できます。リジッドでもスライドダンパーでも、速いマシンはコーナーを「楕円軌道」に近い形で走ります。つまり最短ルートを通ることで、タイムの短縮に繋がるのです。

興味深いことに、適切にセッティングされた純正スライドダンパーマシンは、立体コースにおいてリジッドより速く走ることもあります。これは立体コースの特性上、直進性や回頭性を犠牲にする部分を、スライドダンパーの稼働による自由度で補うことができるからです。

ミニ四駆のフロントスライドダンパー導入ガイド

  1. フロントスライドダンパーの取り付け方は無加工でも可能
  2. フロントスライドダンパーのビス締め付け具合で特性が変わる
  3. カーボン製フロントスライドダンパーステーは軽量かつ高強度
  4. フロントだけ装着する場合の効果とセッティングポイント
  5. フロントスライドダンパーが必要ないケースもある
  6. フロントスライドダンパーの効果を最大化するセッティング術
  7. まとめ:ミニ四駆のフロントスライドダンパーはコース特性に合わせて使いこなそう

フロントスライドダンパーの取り付け方は無加工でも可能

フロントスライドダンパーの取り付けは、意外にも簡単にできることが多いです。特にマッハフレームなどの最近のシャーシでは、無加工でもフロントスライドダンパーをすっぽりと取り付けることができます。

取り付け手順は非常にシンプルです。まず、シャーシのフロント部分の下段パネルを取り外します。次に、その場所にフロントスライドダンパーをはめ込みます。ボディ装着時にはコツが必要な場合もありますが、基本的には無改造で十分に装着可能です。また、高さも抑えられるため、ボディとの干渉も最小限に抑えられます。

「ボディに改造がいるのかな」「スライドダンパー側を削る必要があるのかな」といった心配をしている方も多いようですが、実際にやってみると無加工でピッタリとはまることが多いのが嬉しいポイントです。特にマッハフレームのようなFM-Aシャーシでは、非常に相性が良いようです。

ただし、シャーシの種類によっては多少の加工が必要な場合もあります。また、限られたスペースの中でフロントスライドダンパーを効果的に機能させるためには、周辺パーツとのバランスも考慮する必要があります。例えば、フロントステーやローラーの配置によっては、スライドダンパーの動きが制限されることもあります。

取り付けの際の注意点としては、スライドダンパーの向きを間違えないことです。逆弓形のステーと逆八の字のスライド穴の構造を理解した上で、正しい向きに取り付けることが重要です。また、取り付け後はしっかりとビスで固定し、走行中に外れないようにすることも忘れないでください。取り付けた後は、手で軽く押して動作を確認しておくと安心です。

フロントスライドダンパーのビス締め付け具合で特性が変わる

フロントスライドダンパーの性能を左右する重要な要素の一つが、ビスの締め付け具合です。この微妙な調整によって、ダンパーの動きと車体への影響が大きく変わります。

ビスを緩めに設定すると、ダンパーの可動がスムーズになり、衝撃吸収性能が高まります。これはコーナーでの壁との接触や段差の衝撃を効果的に吸収したい場合に有効です。しかし、あまりに緩すぎると、ちょっとした衝撃でダンパーごと上向きになりやすくなり、安定性が損なわれる恐れがあります。

反対に、ビスを強く締めると、ダンパーの可動は制限されますが、固定がしっかりしてダンパーへの衝撃も抑えられます。ただし、可動性が悪くなるため、衝撃吸収能力は低下します。これは高速直線が多いコースや、安定性を優先したい場合に有効なセッティングです。

最適なビスの締め付け具合は、走行するコースの特性やマシンの全体的なセッティングによって変わります。例えば、デジタルコーナーや連続ウェーブなどの技術的なセクションが多いコースでは、やや緩めの設定で衝撃吸収性を高める方が良いでしょう。一方、高速直線が多く、コーナーも緩やかなコースでは、やや締めめの設定で安定性を確保する方が効果的です。

調整方法としては、まず標準的な締め付けからスタートし、実際に走行させながら微調整していくのがおすすめです。ビスを少しずつ締めたり緩めたりして、マシンの挙動の変化を観察しましょう。締めすぎると部品に負担がかかり、緩すぎるとパーツが外れる原因になるので、バランスが重要です。

なお、フロントスライドダンパーの調整は、バネの種類やセッティングと合わせて考える必要があります。バネが硬いほどビスは緩めに、バネが柔らかいほどビスは締めめにするなど、相互関係を理解すると効果的な調整ができます。自分のマシンに最適な組み合わせを見つけるために、積極的に試行錯誤してみましょう。

カーボン製フロントスライドダンパーステーは軽量かつ高強度

フロントスライドダンパーのアップグレードとして人気が高いのが、カーボン製のステーです。標準で付属するアルミステーに代わる高性能パーツとして、多くのレーサーに支持されています。

カーボン製フロントスライドダンパーステーの最大の魅力は、軽量でありながら高い強度を持つ点です。通常のアルミステーは強い衝撃を受けると曲がってしまう可能性がありますが、カーボン配合FRPステーはその心配がほとんどありません。特に高速コーナーや激しい衝撃が予想されるレースでは、この強度の違いが重要になってきます。

また、軽量であることは、ミニ四駆のパフォーマンスに直接影響します。フロント部分の重量が軽減されることで、加速性能や電池の持ちが向上するだけでなく、マシン全体のバランスも改善されます。特に重量配分が重要となる高速コースでは、この軽量性が貴重なアドバンテージとなるでしょう。

カーボン製ステーは見た目の美しさも大きな魅力です。艶やかな黒色と独特の繊維模様は、マシンに高級感を与え、ビジュアル面でも満足度が高いパーツとなっています。実際に多くのレーサーが「見た目もカッコイイ」と評価しています。

市販のカーボン製フロントスライドダンパーステーとしては、タミヤから「HG フロントワイドスライドダンパー用カーボンステー 2mm」が発売されています。この製品は厚みが2mmあり、標準のアルミステーと同等以上の強度を持ちながら、重量は大幅に軽減されています。また、2025年にはミニ四駆40周年記念としてオレンジカラーのカーボンステーも限定発売され、コレクション価値も高いアイテムとなっています。

カーボン製ステーの導入を検討する際は、価格面も考慮する必要があります。一般的にカーボン製パーツはアルミ製に比べて高価です。しかし、その性能と耐久性を考えれば、十分な投資価値があると言えるでしょう。特に公式大会など本格的なレースに参加する予定がある場合は、検討する価値が高いアップグレードと言えます。

フロントだけ装着する場合の効果とセッティングポイント

フロントスライドダンパーだけを装着するセッティングも、実は多くのレーサーが採用している方法です。リアにはスライドダンパーを付けず、フロントのみに装着することで得られる効果と、そのセッティングポイントについて見ていきましょう。

フロントだけにスライドダンパーを装着する最大のメリットは、コーナー進入時の安定性向上と、リア部分の軽量化です。フロントでは衝撃を吸収しつつ、リアは軽量で素早い動きを実現することで、バランスの取れたマシン特性を得ることができます。

このセッティングでは、フロントスライドダンパーの調整が特に重要になります。基本的には、バネを柔らかめにして稼働域をやや小さく設定し、減衰効果をしっかりと効かせるのがポイントです。これにより、コーナー進入時にはスムーズに衝撃を吸収しながらも、すぐに元の位置に戻りすぎないようにして、安定した旋回をサポートします。

フロントだけに装着する場合のビスの締め付け具合も重要です。やや緩めに設定して動きをスムーズにしつつも、極端に緩くならないように注意しましょう。特にジャンプセクションがあるコースでは、着地時にフロントスライドダンパーが過剰に動いてマシンのバランスを崩す恐れがあるため、適度な締め付けが必要です。

リア部分には代わりに何を装着するかも考慮すべきポイントです。多くの場合、リアブレーキやリアスタビライザーなどがバランスを取るために用いられます。フロントとリアのセッティングバランスを整えることで、コーナーでの理想的な挙動を実現できます。

また、フロントだけにスライドダンパーを装着する場合、マシン全体の重心位置にも注意が必要です。フロントが重くなりすぎないよう、他のパーツ配置でバランスを取ることも検討しましょう。例えば、モーターやバッテリーの位置を調整したり、補助おもりを戦略的に配置したりすることで、理想的な重心を維持できます。

フロントだけにスライドダンパーを装着するセッティングは、特に初心者から中級者にかけて試しやすい選択肢です。リアスライドダンパーも含めた複雑なセッティングに比べて調整要素が少なく、効果も実感しやすいからです。マシンの挙動を観察しながら少しずつ調整を重ね、自分のドライビングスタイルに合ったセッティングを見つけていきましょう。

フロントスライドダンパーが必要ないケースもある

フロントスライドダンパーは万能のパーツではなく、実際にはレース環境やマシンのセッティング次第では必要ない場合もあります。ここでは、フロントスライドダンパーを使わない方が良いケースについて説明します。

まず、スライドダンパーを装着すると相対的にスピードが減速するという特性があります。そのため、シンプルな直線が多く、コーナーも緩やかなコースでは、スライドダンパーなしのリジッドバンパーの方が速いタイムを記録できることがあります。特に高速重視のセッティングでは、スライドダンパーの動作による減速が不利に働く場合があります。

また、バンパーレスセッティングを採用している場合も、フロントスライドダンパーは不要になります。バンパーレスセッティングでは、フロントとリアのローラーが直接コース壁と接触するため、バンパー類は装着しません。このセッティングは特殊ですが、条件によっては非常に高速な走行が可能です。

マシンの総重量を極限まで軽くしたい場合も、スライドダンパーを省略することがあります。特に短距離の高速レースでは、わずかな重量差が勝敗を分けることもあり、スライドダンパーの重量が無視できない場合があります。

フロントスライドダンパーの代わりに、ピボットバンパーを使用するケースもあります。ピボットバンパーは前方または斜め前方の力には稼働し、真横からの力には稼働しない特性があり、特に3レーンデジタルコーナーでは理想的な衝撃吸収と効果を得られる可能性があります。

「付けると遅くなる」という意見がある一方で、適切なセッティングができれば立体コースではリジッドより速く走ることも可能です。これは立体コースの特性上、直進性や回頭性を犠牲にする部分を、稼働による自由度で補える場合があるためです。

最終的には、自分のドライビングスタイル、マシンの特性、走行するコースの特徴を総合的に判断して、フロントスライドダンパーの必要性を決めるべきでしょう。特に初心者の場合は、まずはフロントスライドダンパーを装着してマシンの安定性を高め、徐々に自分に合ったセッティングを見つけていくアプローチがおすすめです。スライドダンパーなしのセッティングは、ある程度の経験と技術が必要となる場合が多いからです。

フロントスライドダンパーの効果を最大化するセッティング術

フロントスライドダンパーの真価を発揮させるためには、適切なセッティングが不可欠です。ここでは、その効果を最大化するための具体的なセッティング術を紹介します。

まず重要なのは、使用するスプリング(バネ)の選択です。フロントスライドダンパーには3種類のバネが用意されており、コースに合わせて使い分けることができます。一般的には、前は柔らかめのバネを使うのがおすすめです。柔らかいバネを使うことで、コーナー進入時の衝撃を効果的に吸収し、マシンの安定性を高めることができます。

次に、フロントスライドダンパーの稼働域の調整です。稼働域とは、スライドダンパーが動くことができる範囲のことです。フロントの場合は、稼働域を半分程度に制限することが一般的です。これにより、過剰な動きを抑えつつも十分な衝撃吸収能力を維持することができます。稼働域の調整は、スライドダンパー内部のストッパーやビスの位置を調整することで行います。

減衰(ダンピング)の調整も重要なポイントです。減衰とは、スライドダンパーが元の位置に戻る速さを制御するものです。フロントは減衰をしっかりと効かせて、ゆっくりと戻るようにするのが基本です。これにより、コーナーでの安定した旋回をサポートします。減衰の調整は、グリスの種類や量を変えることで行うことができます。タミヤからは「HG スライドダンパーグリスセット」が発売されており、これを使って減衰をコントロールすることができます。

また、スライドダンパー用のカーボンステーの採用も効果的です。標準のアルミステーに比べて軽量かつ高強度なカーボンステーを使用することで、マシンの性能を向上させることができます。特に高速コーナーでの安定性が向上し、破損リスクも低減します。

コースに合わせたセッティング変更も忘れずに行いましょう。デジタルコーナーが多いコースでは、より柔らかいバネと適度な減衰が効果的です。一方、ジャンプセクションがあるコースでは、バネをやや硬めにして着地時の安定性を高めるなど、コース特性に応じた微調整が重要です。

最後に、フロントとリアのバランスも考慮しましょう。フロントスライドダンパーだけでなく、リア部分のセッティングとのバランスが取れていることが、マシン全体の性能を左右します。フロントが柔らかすぎると、リアとのバランスが崩れて不安定になることもあります。実走テストを繰り返しながら、最適なバランスを見つけていくことが大切です。

まとめ:ミニ四駆のフロントスライドダンパーはコース特性に合わせて使いこなそう

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. フロントスライドダンパーは衝撃吸収とコーナリング安定化のために欠かせないパーツである
  2. スライドダンパーを使うとマシンの走りがきれいになり、イレギュラーな動きが減少する
  3. 公式大会では5レーンコースのつなぎ目の段差があるため、スライドダンパーが必須とされる
  4. 純正フロントスライドダンパーは逆弓形のステーと逆八の字スライド穴が特徴で、コーナーでの衝撃を効率的に吸収する設計になっている
  5. 自作スライドダンパーはカスタマイズ性が高いが難易度も高く、初心者には既製品がおすすめ
  6. フロントとリアのスライドダンパーはセッティングが異なり、フロントは柔らかく減衰効果を高め、リアはバネのみの設定が一般的
  7. マッハフレームなど最近のシャーシでは無加工でフロントスライドダンパーを装着可能
  8. ビスの締め付け具合によってダンパーの特性が変わり、緩めるとスムーズだが不安定、締めると安定するが可動性が低下する
  9. カーボン製ステーは軽量・高強度でアルミステーよりも性能が高い
  10. フロントだけにスライドダンパーを装着するセッティングも有効で、コーナー進入時の安定性と軽量化のバランスが取れる
  11. 直線が多いコースやバンパーレスセッティングではスライドダンパーが不要な場合もある
  12. スライドダンパーの効果を最大化するには、バネの選択、稼働域の調整、減衰の調整などが重要である
  13. コース特性やマシンのセッティングに合わせて適切なフロントスライドダンパー設定を見つけることが成功への鍵である