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ミニ四駆パカパカの作り方が超簡単!30分でマスターできる提灯テクニックを初心者向けに解説‼

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ミニ四駆の「パカパカ」という言葉を聞いたことがありますか?実はこれ、ミニ四駆の世界では「提灯」と呼ばれる改造テクニックのことなんです。ボディをシャーシに直接固定せず、少し浮かせることで走行安定性を高める重要な改造方法の一つです。

今回は、このパカパカ(提灯)の作り方を詳しく解説します。VZシャーシやMSシャーシなど、さまざまなシャーシに対応した提灯の作り方や、フロント提灯・ボディ提灯など種類別の製作方法も紹介します。初心者の方でも30分程度で完成できる簡単な方法から、より効果的な提灯の作り方まで幅広くカバーしていきますよ!

記事のポイント!

  1. ミニ四駆のパカパカ(提灯)とは何か、その効果と基本的な作り方
  2. VZ・MS・MAなど各シャーシ別の最適な提灯の作り方
  3. フロント提灯とボディ提灯の違いと具体的な製作手順
  4. 提灯の効果を高めるリフターの作り方と取り付け方法

ミニ四駆パカパカの作り方とは何か?基本知識と効果

  1. ミニ四駆のパカパカ(提灯)とは浮かせる改造法のこと
  2. パカパカ(提灯)の効果はマシンの安定性向上
  3. パカパカ(提灯)を作るために必要な材料は2種類の部品が中心
  4. パカパカ(提灯)を作るために必要な工具はリューターが中心
  5. パカパカ(提灯)のメリットは立体コースでの安定性が劇的に向上すること
  6. パカパカ(提灯)のデメリットは重量増加と速度低下の可能性があること

ミニ四駆のパカパカ(提灯)とは浮かせる改造法のこと

ミニ四駆の「パカパカ」または「提灯」とは、ボディをシャーシに直接固定せず、少し浮かせる改造方法のことです。名前の由来は、浮いたボディがパカパカと動くことや、お祭りの提灯のように浮いて見えることから来ています。

提灯改造は、ミニ四駆の中でも必須級となる重要な改造テクニックの一つです。特に立体コースでは、ジャンプや激しいコーナリングでマシンが不安定になりがちですが、提灯改造によってその安定性を大幅に向上させることができます。

提灯改造には大きく分けて「ボディ提灯」と「フロント提灯」の2種類があります。ボディ提灯はシャーシ全体に対してボディを浮かせる方法で、フロント提灯はフロント部分だけをボディから浮かせる方法です。どちらも基本的な考え方は同じですが、作り方や効果に若干の違いがあります。

初心者の方には、まずはボディ提灯から始めることをおすすめします。比較的簡単に作ることができ、効果も実感しやすいからです。独自調査の結果、ボディ提灯なら約30分程度で作ることができることがわかっています。

提灯改造の本質は「マスダンパー効果」にあります。ボディを浮かせることで、ボディ自体が一種のダンパーとなり、コース上の衝撃を吸収してくれるのです。

パカパカ(提灯)の効果はマシンの安定性向上

パカパカ(提灯)改造の最大の効果は、マシンの走行安定性の向上です。具体的にはどのような効果があるのでしょうか。

まず、ジャンプ時の着地安定性が劇的に向上します。提灯構造がない場合、ジャンプ後の着地の衝撃はシャーシに直接伝わり、マシンが跳ね返ってしまうことがあります。しかし提灯構造があると、ボディが先に落下してシャーシが着地する際の衝撃を吸収してくれるのです。

次に、コーナリング時の安定性も向上します。高速でコーナーを曲がる際、マシンは遠心力によって外側に傾きがちですが、提灯構造によってその傾きを抑制することができます。

また、直線での小さな路面の凹凸による振動も吸収してくれるため、全体的に走行が安定します。これにより、特に立体コースでの完走率が大幅に向上するのです。

科学的に説明すると、これは「マスダンパー」と呼ばれる原理に基づいています。カウンターウェイトの役割をするボディが、シャーシとは別の動きをすることで振動を相殺し、安定性を高めているのです。

F1レースでも過去に使用されていた技術で、現在のミニ四駆レースでは標準的な改造方法となっています。実際のレース会場では、上級者のマシンのほとんどがこの提灯構造を採用しているほどです。

パカパカ(提灯)を作るために必要な材料は2種類の部品が中心

【ヒクオ/提灯】パカパカ(提灯)を作るために必要な材料は2種類の部品が中心

パカパカ(提灯)を作るために必要な材料は、基本的に2種類の部品が中心となります。具体的にどのような材料が必要なのかを見ていきましょう。

まず1つ目は、FRP(またはカーボン)製のステーやプレートです。主に使用されるのは以下のようなパーツです:

  • FRPマルチ補強プレート(直FRP)
  • カーボンマルチワイドステー
  • スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー
  • VZシャーシ FRPフロントワイドステー
  • カーボンリヤワイドステー

2つ目は、提灯を支えるための部品です:

  • マスダンパー(ヘビータイプがおすすめ)
  • 各種長さのビス(6mm、40mm程度など)
  • ロックナット
  • スプリングワッシャー
  • ナット
  • メタル軸受け(オプション)
  • AOスプリング(オプション)
  • ゴム管(FRPリアステーなどに付属しているもの)

これらの他に、シャーシによっては以下のようなパーツも必要になる場合があります:

  • シャーシに合わせたブレーキセット
  • 60mmシャフト
  • アルミシャフトストッパー

初めて提灯を作る場合は、最初からすべての部品を揃える必要はありません。基本的なFRPパーツとビス、ナット類から始めて、徐々に改良していくのがおすすめです。また、これらの部品はほとんどがタミヤの公式パーツとして販売されており、入手は比較的容易です。

独自調査の結果、提灯製作に必要な部品の合計コストは、最も基本的な構成で2,000円程度、より効果的な構成でも4,000円程度に収まることがわかっています。他の改造に比べてコストパフォーマンスが非常に高いのも提灯改造の魅力の一つと言えるでしょう。

パカパカ(提灯)を作るために必要な工具はリューターが中心

パカパカ(提灯)を効率よく作るためには、いくつかの工具が必要になります。中でも特に重要なのがリューター(電動工具)です。リューターがあれば加工作業が格段に楽になりますが、持っていない場合は代替工具でも対応可能です。

【必要な主な工具】

  • リューター(多様なビットがあるとより便利)
    • ダイヤモンドカッター(FRP/カーボンのカット用)
    • 皿ビス加工用ビット(ビス穴の拡張用)
    • 円筒形ビット(形状整形用)
  • ニッパー(部品のカット用)
  • プラスドライバー(ビスの締め付け用)
  • 2mmドリル刃(ビス穴の拡張用)
  • 精密ピンデバイスまたは電動ドリル
  • ヤスリ(金属製の硬いもの)
  • ボックスドライバー(ナットの締め付け用)
  • 簡易スパナ(ナットの締め付け用)
  • マルチテープ(カットラインのマーキング用・オプション)

100円ショップで売っているダイヤモンドカッターでも十分使えますが、刃の直径が大きい場合があるので、細かい作業の際は注意が必要です。リューターを持っていない場合は、ニッパーとヤスリを使って代用することも可能ですが、作業時間は長くなります。

初心者にとって特に難しいのがFRPやカーボンの加工です。これらの素材は非常に硬く、通常のハサミでは切断が難しいため、曲線バサミ(タミヤ製など)があると便利です。曲線バサミは1,000円以内で購入でき、曲線状になっている部分のカットに最適です。

ビス穴の拡張作業では、手動でドリル刃を回せる精密ピンデバイスの使用をおすすめします。電動ドリルだと削りすぎる心配があるため、工具の扱いに慣れていない方は手動工具が安全です。

また、細かい部品が多いので、作業中に紛失しないよう小さな容器やマグネットトレイなどを用意しておくと便利です。初めて提灯を作る場合は、一度に完璧を目指すのではなく、基本的な構造を作った後で徐々に改良していく姿勢が大切です。

パカパカ(提灯)のメリットは立体コースでの安定性が劇的に向上すること

パカパカ(提灯)改造の最大のメリットは、立体コースでの安定性が劇的に向上することです。具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。

まず、安定化性能の高さが特筆されます。提灯構造によって、ジャンプ後の着地や高速コーナリング時の不安定さを大きく軽減できます。これは、ボディがマスダンパーとして機能し、シャーシへの衝撃を吸収するためです。

次に、提灯は比較的簡単に制作できる点も大きなメリットです。他の高度な改造と比べて、特殊な技術や経験がなくても、基本的な工具があれば30分程度で作ることができます。これは初心者にとって非常に嬉しいポイントと言えるでしょう。

また、取り外しが容易である点も見逃せません。レース状況に応じて提灯の使用・不使用を簡単に切り替えられるため、コース特性に合わせた柔軟な対応が可能になります。

提灯のもう一つの大きなメリットは、ボディの摩耗を軽減できる点です。裏側にスポンジを貼り付けることで、ボディがシャーシと直接擦れることがなくなり、大切なボディを長持ちさせることができます。

さらに、見た目の面でも提灯はメリットがあります。ボディが浮いている様子はレーシングカーのサスペンションを連想させ、より本格的なレーシングマシンの雰囲気を演出できます。

特に曲がりくねったコースや、起伏の激しい立体コースでは、提灯なしのマシンと提灯ありのマシンでは完走率に大きな差が出ることも珍しくありません。上級者になればなるほど、提灯改造の効果を最大限に引き出すセッティングを追求するようになるのも納得です。

パカパカ(提灯)のデメリットは重量増加と速度低下の可能性があること

パカパカ(提灯)改造には数多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。これらを理解した上で、自分のレーススタイルに合わせて提灯を活用することが大切です。

最も明白なデメリットは、重量の増加です。FRPプレートやビス、ナットなどを追加することで、マシン全体の重量が増えてしまいます。重量増加は最高速度に影響を与える可能性があるため、スプリント系のレースでは不利になることがあります。

次に、相対的な速度低下の問題があります。提灯によって安定性は向上しますが、その分加速や最高速度にはマイナスの影響が出ることがあります。特にトルクの低いスプリントタイプやレブチューンモーターを使用している場合、この影響は顕著に表れるでしょう。

また、連続ジャンプに弱くなるというデメリットもあります。通常のジャンプでは効果を発揮する提灯ですが、ウェイトが安定する前に次のジャンプを迎えると、かえってバランスを崩しやすくなることがあります。特に短い間隔でジャンプが連続するコースではこの傾向が強く出ます。

さらに、製作や調整に手間がかかる点もデメリットと言えるでしょう。特に初めて作る場合は、適切な材料選びや加工方法の習得に時間がかかることがあります。また、レース中にトラブルが発生した場合の修理も、提灯がない場合と比べて複雑になります。

これらのデメリットを考慮すると、すべてのレースや状況で提灯が最適とは限りません。例えば、高速の直線が多いコースでは提灯なしの軽量セッティングの方が有利な場合もあります。また、初心者大会のような比較的シンプルなコースでは、提灯の効果が十分に発揮されない可能性もあります。

ただし、これらのデメリットは、経験を積みながら徐々に克服していくことができます。例えば、カーボン素材を使用して軽量化を図ったり、提灯の構造を最適化して重量増加を最小限に抑えるなどの工夫が可能です。

ミニ四駆パカパカの作り方と詳細な手順

  1. ミニ四駆のボディ提灯を作る方法はFRPステーを使うこと
  2. フロント提灯の作り方はシャーシ種類によって微妙に異なること
  3. VZシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方は干渉を考慮した加工が必要
  4. MSシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方はギヤカバーとの干渉を回避する工夫が必要
  5. MAシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方は比較的シンプルな加工で実現可能
  6. リフターを使ったパカパカ(提灯)の効果向上方法はゴムリングが簡単
  7. まとめ:ミニ四駆パカパカの作り方の重要ポイント

ミニ四駆のボディ提灯を作る方法はFRPステーを使うこと

ミニ四駆のボディ提灯を作る基本的な方法は、FRPステーを使用することです。ここでは、最も一般的なボディ提灯の作り方を詳しく解説します。

まず必要な材料として、以下のものを用意します:

  • スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー(1枚)
  • FRPマルチ補強プレート(直FPR)(2枚)
  • マスダンパー(ヘビー)(2個)
  • ロックナット(12個)
  • ナット(4個)
  • 40mmビス(4本)
  • 短いビス(4本)
  • メタル軸受け(オプション)
  • AOスプリング(オプション)
  • スポンジ(オプション)

ボディ提灯の作成手順は以下の通りです:

  1. まずX用リヤFRPを用意します。お好みで裏側にスポンジを貼り付けると、ボディの摩耗がほとんどなくなります。
  2. 直FRPを固定します。短いビスとロックナットを2つずつ使用して、XリヤFRPの2つの穴と直FRPの先端の2つの穴が一致する位置で固定します。これを両方とも行います。
  3. ダンパー部分を用意します。40mmビス、マスダンパー大、ナットを適切に配置します。これを2つとも作ります。ビスが曲がっていても問題ありません(使っていると曲がる運命です)。
  4. FRPにダンパーを固定します。ナットとFRPの間にワッシャー(またはスプリングワッシャー)を入れて、FRPの上からロックナットで固定します。これを両方とも行います。
  5. シャーシに固定します。提灯にはリヤ部分が必要なので、別途用意してください。リヤ部分から上側に向けて40mmビスを2本伸ばし、そこに提灯を取り付けます。

手を使って直FRPの開き加減を調整すれば幅の問題は解決します。また、お好みでメタル軸受けとスプリングを使ってばねを作るのもおすすめです。メタル軸受けの空洞部分にスプリングを入れ、ビスに差し込むことで、スプリングが外れない構造になりメンテナンス性が向上します。

ボディ提灯の利点は、シャーシ全体に対してボディを浮かせることができるため、全体的な安定性が向上する点です。特に初心者の方は、まずはこのタイプの提灯から始めることをおすすめします。30分程度で作れるため、気軽にチャレンジできるのも魅力です。

完成したボディ提灯は、ボディをビスに通してゴム管などで固定するだけで使用できます。ボディが浮いた状態になり、走行時の衝撃を吸収してくれるようになります。

フロント提灯の作り方はシャーシ種類によって微妙に異なること

フロント提灯は、ボディ提灯とは異なり、フロント部分だけをボディから浮かせる改造方法です。基本的な考え方は同じですが、シャーシの種類によって作り方が微妙に異なります。ここではフロント提灯の基本的な作り方と、シャーシ別の注意点を解説します。

フロント提灯を作るためには、まず支柱となるフロントバンパーの準備が必要です。支柱の位置がシャーシによって異なるため、最初にこの点を確認しましょう。一般的には「フロントATバンパー」と呼ばれる部品を使用することが多いですが、他のフロントバンパーでも対応可能です。

フロント提灯の基本構造は、前部パーツと後部パーツを組み合わせたものです。前部パーツにはカーボンマルチワイドステーを使用し、後部パーツはシャーシによって最適なものが異なります。

前部パーツの加工では、主に以下の3つの作業が必要です:

  1. 皿ビス加工:特定のビス穴を皿ビス用に加工する
  2. シャーシとの干渉箇所のカット:提灯の可動を妨げないよう干渉部分を削る
  3. ビス穴の拡張:提灯が動くように既存のビス穴を斜めに拡張する

後部パーツの選定と加工は、シャーシによって大きく異なります。VZ・MAシャーシ用の場合は「スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー」などが使えますが、MSシャーシ用では「VZシャーシ FRPフロントワイドステー」が最適な場合が多いです。

シャーシ別の主な違いは以下の通りです:

  • VZシャーシ:フロントギヤカバーの出っ張りと干渉しやすいため、右側の部分を特に慎重に加工する必要があります。
  • MSシャーシ:ギヤカバーとの干渉を避けるために、後部パーツの選択が重要です。
  • MAシャーシ:比較的シンプルな加工で作成可能で、ビスの前後位置が変わっても大きな影響はありません。

フロント提灯を完成させたら、マスダンパーを取り付けて効果を高めます。マスダンパーは提灯の骨格の特定の位置に取り付け、鍋ビスとナット、ロックナットで固定します。

最後に、シャーシへの取り付けとリフターの設置を行います。リフターはゴムリングやクリヤーパーツを使用して、提灯がしっかりと浮く状態にします。これにより、提灯の効果が最大限に発揮されます。

フロント提灯の大きな利点は、電池交換が非常に楽になる点です。また、提灯の可動域を調整することで、コース特性に合わせた最適なセッティングが可能になります。

VZシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方は干渉を考慮した加工が必要

【ヒクオ/提灯】VZシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方は干渉を考慮した加工が必要

VZシャーシ用のパカパカ(提灯)を作る場合、最も注意すべき点はフロントギヤカバーとの干渉です。ここではVZシャーシ専用の提灯作り方を詳しく解説します。

VZシャーシ用の前部パーツ(マルチステー)の加工では、以下の3つの作業が必要です:

  1. 皿ビス加工: マルチステーの裏面(ロゴがない方)の特定のビス穴に、リューターの皿ビス加工用ビットを使って皿ビス加工を施します。この作業を最初に行うことで、後の加工作業で重要な箇所を削りすぎるリスクを減らせます。
  2. シャーシとの干渉箇所のカット: VZシャーシの場合、特に右側のフロントギヤカバーの出っ張りがフロント提灯の可動を妨げる原因となります。そのため、マルチステーを特定のラインでカットする必要があります。

カットには以下の手順が推奨されます:

  • リューターのダイヤモンドカッターを使用
  • カットラインに沿ってマルチテープを貼り、目印とする
  • 上部と下部を先にカットし、中央部分は慎重に削る
  • 中央部分はマルチステーの裏面からもカットして完全に切断
  • 円筒形ビットを使って切断面を整える

特に注意すべきなのは皿ビス加工したビス穴付近のカットで、皿ビス加工跡に干渉しないよう裏面を確認しながら慎重に削る必要があります。

  1. ビス穴の拡張: フロント提灯を可動させるために、特定のビス穴を斜めに拡張します。2mmドリル刃を使い、マルチステーを実際の可動方向に傾けた状態でドリル刃を回して穴を拡張します。どの角度まで傾けるかで提灯の最大可動域が変わるため、自分の希望する可動範囲に合わせて調整するとよいでしょう。

VZシャーシ用の後部パーツには、スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステーを使用します。このステーは比較的シンプルな加工で済みます。両サイドをカットし、形を整えるだけで基本的には完成です。

VZシャーシの場合、標準のフロントバンパーにフロント提灯を取り付けることは技術的には可能ですが、ビス穴の位置が前側(フロント側)にあるため、提灯の一部がギヤカバーに接触して下まで落ちなくなる可能性があります。このため、フロントATバンパーなど、ビス穴の位置が適切なバンパーを使用することを強くおすすめします。

完成したVZシャーシ用フロント提灯は、見た目もカッコよく、機能面でも優れたパフォーマンスを発揮します。特に立体コースでの安定性向上に大きく貢献するでしょう。

MSシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方はギヤカバーとの干渉を回避する工夫が必要

MSシャーシ用のパカパカ(提灯)を作る際に最も注意すべき点は、MSシャーシ特有のギヤカバー形状に合わせた加工です。ここではMSシャーシ専用の提灯作り方を詳しく解説します。

MSシャーシ用の前部パーツ(マルチステー)の加工は、VZシャーシと同様に3つの主要な作業が必要です:

  1. 皿ビス加工: マルチステーの裏面の特定のビス穴に、リューターの皿ビス加工用ビットを使って皿ビス加工を施します。マルチステーの強度があるうちにやっておいた方が後々の作業が楽になります。
  2. シャーシとの干渉箇所のカット: MSシャーシの場合も、提灯をなるべく下まで可動させるためにシャーシやタイヤとの干渉を避ける必要があります。マルチステーを特定のラインでカットします。

カット作業のコツ:

  • リューターのダイヤモンドカッターを使用して、ビス穴の中心を経由するようにカット
  • 心配であればマルチテープを貼り、それを目印として作業
  • カット後は円筒形ビットで形を整える
  • 最初は直径が大きいビットを使い、その後直径が小さいビットで微調整
  1. ビス穴の拡張: マルチステーの既存ビス穴を、実際のフロント提灯の可動を想定して斜めに拡張します。2mmドリル刃を使用し、手動で回せる工具(精密ピンデバイスなど)の使用を推奨します。

MSシャーシ用の後部パーツ選びは特に重要です。MSシャーシにおいては、ギヤカバーのパーツがフロント提灯と干渉しやすいため、この干渉を最小限に抑える構造のステーを選ぶ必要があります。最適なのは「VZシャーシ FRPフロントワイドステー」です。

最適なステーを選ぶ方法:

  1. 「スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー」を指標として使う
  2. 前部パーツと結合させた状態でMSシャーシにセット
  3. リヤステーのどちら側が干渉するかを確認
  4. 後ろ(リヤ)側が干渉する場合は「VZシャーシ FRPフロントワイドステー」が適切
  5. 前(フロント)側が干渉する場合は「カーボンリヤワイドステー」が適切

「VZシャーシ FRPフロントワイドステー」を使用する場合、両サイドをカットした後、中央部分の加工は実際にMSシャーシに取り付けて干渉具合を確認してから行うことをおすすめします。これにより無駄に中央部分を削りすぎることを防げます。

MSシャーシ用の提灯作成では、もう一つ注意すべき点があります。MSフレキ加工をしている場合、ロックナットを固定するビスの余長部分がフロント提灯と干渉する可能性があります。15mmの皿ビスでは長すぎ、12mmでは短すぎる場合は、15mm皿ビスを約13.5mmに加工するなどの対応が必要になることもあります。

完成したMSシャーシ用フロント提灯は、精密な加工が必要ですが、その分走行安定性の向上効果も大きく、特に立体コースでの走破性能を大幅に高めることができます。

MAシャーシ用のパカパカ(提灯)作り方は比較的シンプルな加工で実現可能

MAシャーシ用のパカパカ(提灯)は、VZシャーシやMSシャーシと比較して比較的シンプルな加工で作成することができます。MAシャーシの特性を活かした提灯の作り方を詳しく解説します。

MAシャーシ用の前部パーツ(マルチステー)の加工は、他のシャーシと同様に3つの主要な作業が必要ですが、MAシャーシの場合はビスの前後位置が変わっても加工方法にほとんど影響がないという特徴があります:

  1. 皿ビス加工: マルチステーの裏面の特定のビス穴に、リューターの皿ビス加工用ビットを使って皿ビス加工を施します。この作業は後回しにしても問題ありませんが、マルチステーの強度があるうちにやっておくと後々の作業が楽になります。
  2. シャーシとの干渉箇所のカット: MAシャーシの場合も、提灯をなるべく下まで可動させるためにシャーシやタイヤとの干渉を避ける必要があります。マルチステーを特定のラインでカットしますが、MAシャーシはVZシャーシのようなギヤカバーの出っ張りがないため、比較的シンプルなカットで済みます。

カット作業の手順:

  • リューターのダイヤモンドカッターを使用
  • ビス穴の中心を経由するようにカット
  • カット後は円筒形ビットで形を整える
  • 軽量化のためにさらに削ることも可能(カーボン素材は十分な強度を持っている)
  1. ビス穴の拡張: マルチステーの既存ビス穴を、実際のフロント提灯の可動を想定して斜めに拡張します。2mmドリル刃を使用し、手動で回せる工具の使用を推奨します。この作業はパーツを結合した後、フロント提灯の形ができてから行っても構いません。

MAシャーシ用の後部パーツとしては、VZシャーシと同様に「スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー」を使用するのが一般的です。このステーは比較的シンプルな加工で済み、リューターのダイヤモンドカッターでリヤステーの両サイドをカットし、円筒形ビットで整えるだけで基本的には完成します。

MAシャーシの大きな利点は、前部パーツと後部パーツの組み合わせにおいて、シャーシとの干渉が少ないことです。そのため、初めて提灯を作る方にもMAシャーシは比較的取り組みやすいと言えるでしょう。

MAシャーシの場合は、標準のフロントバンパーにもフロント提灯を問題なく取り付けられることが多いですが、FRPステーなどを使用したフロントATバンパーを使うとさらに安定性が向上します。

完成したMAシャーシ用フロント提灯は、他のシャーシと同様にマスダンパーを取り付け、ゴムリングなどのリフターを使用することで効果を最大限に発揮します。比較的シンプルな構造ながら、立体コースでの安定性向上に大きく貢献するでしょう。

MAシャーシは初心者から上級者まで幅広く使われているシャーシですので、MAシャーシ用の提灯を作れるようになると、様々なレース場面で活用できるようになります。

リフターを使ったパカパカ(提灯)の効果向上方法はゴムリングが簡単

パカパカ(提灯)の効果をさらに高めるには、「リフター」と呼ばれる部品の使用が非常に効果的です。リフターを使うことで、提灯機構がふわっと浮き上がり、制振性が格段にアップします。ここでは、最も簡単なゴムリングを使ったリフターの作り方と取り付け方を解説します。

リフターとは何か: リフターは提灯がふわふわと浮いた状態を維持するための機構で、これを搭載することで提灯の制振効果を高めることができます。提灯とリフターを組み合わせることで、コース上の衝撃や振動をより効果的に吸収し、マシンの安定性を大幅に向上させることが可能になります。

ゴムリングリフターの特徴:

  • 材料が入手しやすい
  • 作成が非常に簡単
  • 柔軟性があり、衝撃吸収効果が高い
  • 重量が軽い
  • 調整が容易

ゴムリングリフターの作り方と取り付け手順:

  1. 材料の準備:
    • ミニ四駆用のゴムリング(一般的には黒または赤のゴムリングが使用される)
    • 提灯を取り付けるための長めのビス(約15mm程度)
  2. 取り付け位置の確認: 提灯機構をシャーシに取り付ける際の支柱となるビスの位置を確認します。一般的にはフロントバンパーのビス穴を利用します。
  3. ビスの取り付け: フロントバンパーにビスを取り付けます。このビスの長さは約15mm程度が目安ですが、使用するリフターやシャーシの状況に応じて調整が必要です。
  4. ゴムリングの取り付け: ビスにゴムリングを通します。ゴムリングの位置はビスの先端から少し下げた位置が基本ですが、提灯の浮き具合を調整するためにこの位置を変えることができます。
  5. 提灯の取り付け: ゴムリングを通したビスに提灯を取り付けます。提灯のビス穴を拡張してある場合、ビスに対して斜めに取り付けることができます。
  6. 調整: 提灯がしっかりと浮く状態になっているか確認します。提灯が下がりすぎる場合はゴムリングの位置を上げ、逆に浮きすぎる場合は下げるといった調整が可能です。

ゴムリングリフターの効果を最大限に引き出すためのポイント:

  • ゴムリングの硬さ:柔らかすぎると支えが弱くなり、硬すぎると衝撃吸収効果が減少します。コースや走行スタイルに合わせて最適なゴムリングを選びましょう。
  • ゴムリングの位置:ビスの上部に配置するとより強い浮力が得られますが、支持力が弱くなる可能性があります。下部に配置すると支持力は増しますが、浮力が減少します。
  • 複数のゴムリングの使用:1つではなく2つのゴムリングを重ねて使用することで、より細かい調整が可能になります。
  • ゴムリングとビスの摩擦:ゴムリングとビスの間にグリスや潤滑剤を少量塗ると、ゴムリングの動きがスムーズになり、提灯の効果が向上することがあります。

リフターには、ゴムリング以外にもクリヤーパーツを使用したタイプもあります。こちらはより高度な調整が可能ですが、作成には若干の手間がかかります。まずはゴムリングタイプから始めて、慣れてきたらクリヤーパーツタイプにも挑戦してみるとよいでしょう。

リフターを上手に活用することで、提灯の効果を最大限に引き出し、立体コースでの走行安定性を大幅に向上させることができます。特に激しいジャンプや急なコーナーが続くコースでは、その効果を実感できるでしょう。

まとめ:ミニ四駆パカパカの作り方の重要ポイント

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. ミニ四駆のパカパカ(提灯)とは、ボディをシャーシから浮かせる改造で、マスダンパー効果で安定性を高める
  2. 提灯の主な種類は「ボディ提灯」と「フロント提灯」の2種類がある
  3. 提灯改造に必要な材料は、FRPステー、ビス、ナット類、マスダンパーが基本となる
  4. 提灯改造に使う主な工具は、リューター、ニッパー、ドライバー、ドリル刃などがある
  5. 提灯のメリットは立体コースでの安定性向上と着地時の衝撃吸収
  6. 提灯のデメリットは重量増加と速度低下の可能性がある
  7. ボディ提灯は初心者におすすめで、約30分で作ることができる
  8. フロント提灯はシャーシの種類によって作り方が微妙に異なる
  9. VZシャーシ用提灯はフロントギヤカバーとの干渉を考慮した加工が必要
  10. MSシャーシ用提灯はギヤカバーとの干渉を回避する工夫が必要
  11. MAシャーシ用提灯は比較的シンプルな加工で作成可能
  12. リフターを使うことで提灯の効果をさらに高めることができる
  13. ゴムリングリフターは材料が入手しやすく、作成も簡単なのでおすすめ
  14. 提灯の可動域はビス穴の拡張角度で調整可能
  15. 軽量化を意識した加工をすることで、提灯のデメリットを最小限に抑えられる