ミニ四駆の世界には様々な改造方法が存在しますが、中でも「MSフレキ」は多くのレーサーから絶大な支持を得ている最強改造の一つです。MSフレキとは、MSシャーシの3分割構造を活かし、バネを仕込むことで柔軟性を向上させ、ジャンプ着地時の衝撃を緩和させる改造方法です。レース大会ではMSフレキを搭載したマシンがトップを独占することも珍しくありません。
初心者にとっては「難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、正しい手順と適切な工具があれば、誰でも作成できるのがMSフレキの魅力です。本記事では、MSフレキの基本的な仕組みから詳細な作り方、さらには効果的な使い方まで、初心者から上級者まで役立つ情報を網羅的に解説します。2025年最新の情報と共に、あなたのミニ四駆ライフをレベルアップさせましょう!
記事のポイント!
- MSフレキの仕組みと効果について理解できる
- 初心者でも失敗しない3種類の作り方を把握できる
- MSフレキ作成に必要な部品と工具の詳細を知ることができる
- MSフレキのメリット・デメリットと対策法を学べる
ミニ四駆msフレキとは何か知っておくべき基礎知識
- MSフレキはジャンプ着地の衝撃を吸収するカスタム改造である
- ミニ四駆msフレキが人気な理由はコース復帰率の高さにある
- MSフレキの仕組みはバネによる3分割シャーシの柔軟性向上である
- ミニ四駆msフレキの効果は実際に跳ねにくさで検証できる
- ミニ四駆msフレキを作る前に知っておくべき3つのメリットと4つのデメリット
- ミニ四駆msフレキを作るために必要な部品と工具は初心者でも入手しやすい
MSフレキはジャンプ着地の衝撃を吸収するカスタム改造である
MSフレキとは、ミニ四駆のMSシャーシを改造して、柔軟性(フレキシビリティ)を向上させたカスタムシャーシのことです。「フレキ」はフレキシブル(柔軟性がある)の略で、硬いプラスチック製のシャーシに柔軟性を持たせる改造法です。
独自調査の結果、MSフレキの主な目的はジャンプ後の着地時に発生する衝撃を吸収することにあります。通常のシャーシではジャンプ後の着地でコースから飛び出してしまうことがありますが、MSフレキはその衝撃を吸収することでコースアウトのリスクを大幅に減らします。
このカスタム改造が生まれた背景には、より高速で安定した走行を求めるレーサーたちの創意工夫があります。MSシャーシが3分割構造になっているという特性を活かし、各ユニット間にバネを設置することで、本来硬いプラスチックのシャーシに「サスペンション効果」をもたらしています。
MSフレキは、一般的なサスペンションとは少し異なります。車体とタイヤを繋ぐのがサスペンションと呼ばれるのに対し、MSフレキはシャーシ自体に柔軟性を持たせる改造です。しかし機能的には実車のサスペンションと似た効果を発揮します。
最新の競技シーンでは、MSフレキなしでは勝ち残るのが難しいとさえ言われており、まさにミニ四駆の「必須改造」と呼べるものです。初心者から上級者まで、MSフレキの基本を理解することは、ミニ四駆の性能向上において非常に重要なステップとなっています。
ミニ四駆msフレキが人気な理由はコース復帰率の高さにある
MSフレキがミニ四駆レーサーの間で圧倒的な人気を誇る最大の理由は、コース復帰率の高さにあります。独自調査によると、レース大会ではMSフレキを搭載したマシンがトップを独占するケースが多く、参加者全員がMSフレキを使用している大会も珍しくありません。
コース復帰率が高いということは、単純に言えば「コースアウトしにくい」ということです。ミニ四駆レースでは、いくら速いマシンでもコースアウトしてしまえば意味がありません。MSフレキはジャンプ後の着地でマシンが跳ねる「おつり」と呼ばれる現象を最小限に抑えるため、安定した走行が可能になります。
さらに、MSフレキの安定性は他の改造との相乗効果も生み出します。高回転のモーターや育成された電池など、パワフルなセッティングが可能になるのもMSフレキの安定性があってこそです。強力なパワーソースを活かしつつ、コースから飛び出すリスクを抑えられるのは大きなアドバンテージです。
レース戦略の面でも、MSフレキは非常に重要です。特に障害物が多い複雑なコースでは、安定性の高いMSフレキが真価を発揮します。相手がコースアウトするリスクが高い中、安定して走り続けられるマシンは必然的に勝率が高くなります。
初心者にとっても、MSフレキはおすすめの改造です。技術的なドライビングスキルがなくても、マシン自体の安定性によってコースアウトのリスクを減らせるため、レース経験の少ないレーサーでも競争力を持てるようになります。MSフレキの人気は、その実用性と結果の確かさに裏付けられているのです。
MSフレキの仕組みはバネによる3分割シャーシの柔軟性向上である
MSフレキの基本的な仕組みは、MSシャーシの特徴である3分割構造(センターユニットと前後ユニット)を活かし、各ユニット間にバネを設置することで柔軟性を持たせるというものです。この構造によって、ジャンプ後の着地などで発生する衝撃を効果的に吸収します。
MSシャーシを観察すると、センターユニットと前後のユニットが連結部(軸)で繋がっています。MSフレキではこの連結部をいかに加工するかが重要なポイントになります。軸を完全に切り落とす「軸無し方式」、軸を残す「軸残し方式」、そして軸の根元だけを残す「軸ちょっと残し方式」など、様々なアプローチがあります。
バネの役割もMSフレキにおいて非常に重要です。一般的にはタミヤの「スライドダンパースプリングセット」に含まれるバネを使用します。バネは柔らかい黒色バネが一般的に使われ、硬い銀色バネはフレキには向かないとされています。また、バネだけでは反発が大きいため、「減衰ゴム」を併用することで、着地後の跳ね返りを抑える工夫も施されます。
興味深いのは、MSフレキが実車のサスペンションに似た機能を持っている点です。実車のサスペンションは「スプリング+ショックアブソーバー」の組み合わせで成り立っており、MSフレキでも「バネ+減衰ゴム」という組み合わせで同様の効果を実現しています。この組み合わせにより、衝撃吸収と同時に過度な反発も抑制する効果が得られます。
また、バネを設置するだけでは不十分で、「おじぎ防止プレート」と呼ばれる部品も重要です。これは前後のユニットが過度に沈み込む(おじぎする)のを防ぐもので、これがないとギアの噛み合わせが悪くなり、パワーロスが発生します。このように、MSフレキは単純なバネの設置だけでなく、様々な要素が組み合わさった精密な改造なのです。
ミニ四駆msフレキの効果は実際に跳ねにくさで検証できる
MSフレキの効果が本当にあるのか気になる方も多いでしょう。実際に検証した結果、MSフレキを施したマシンとノーマルマシンでは着地時の挙動に明らかな違いがあることがわかりました。
検証方法は非常にシンプルで、同じ高さからMSフレキマシンとノーマルマシンを落として、着地の様子をスローモーション撮影で比較するというものです。この検証では、MSフレキマシンはノーマルマシンと比べて明らかに「跳ねにくい」という結果が出ています。ノーマルマシンは着地の衝撃で大きく跳ね返り、時にはひっくり返ってしまうケースもあるのに対し、MSフレキマシンはほとんど跳ねることなく着地しています。
この「跳ねにくさ」こそがMSフレキの最大の効果であり、レースでのコースアウト削減に直結します。特にジャンプセクションのあるコースや、高低差のあるレイアウトでは、MSフレキの効果が顕著に現れます。衝撃を吸収することで、マシンがコースから飛び出すリスクを大幅に減らすことができるのです。
さらに、MSフレキの効果はコース復帰率だけではありません。衝撃を吸収することでマシン全体への負担も軽減されるため、パーツの破損リスクも減少します。レース中の不意のクラッシュでもダメージを最小限に抑えられるのは、長期的に見ても大きなメリットです。
効果をさらに高めるためには、MSフレキと相性の良いパーツ選びも重要です。例えば、タイヤ選びも効果に影響します。標準のノーマルタイヤは弾力があって跳ねやすい特性があるため、跳ねにくいタイヤを組み合わせることで、MSフレキの効果をさらに高めることができます。このように、MSフレキはそれ自体の効果に加え、他のパーツとの組み合わせによってさらなる安定性向上が期待できる改造方法なのです。
ミニ四駆msフレキを作る前に知っておくべき3つのメリットと4つのデメリット
MSフレキは非常に効果的な改造ですが、メリットとデメリットの両面を理解した上で取り組むことが重要です。まず主な3つのメリットを見ていきましょう。
メリット1:コース復帰率の向上 最大の利点は言うまでもなく、ジャンプ着地時の衝撃を吸収することでコースアウトのリスクを大幅に減らせることです。これによりレース完走率が向上し、勝率アップにつながります。
メリット2:高性能パーツの活用 MSフレキの安定性は、高回転モーターや高出力電池などのハイパワーなパーツを活かすための基盤となります。コースアウトのリスクを減らしつつ、最大限のパワーを発揮できるのが大きな強みです。
メリット3:破損リスクの低減 衝撃を吸収することで、マシン全体やパーツへの負担が軽減されます。結果として部品の破損率が下がり、維持コストの削減にもつながります。
一方で、MSフレキには注意すべき4つのデメリットも存在します。
デメリット1:重量増加 バネやお辞儀防止プレートなどの追加によって、マシンの重量が増加します。これは加速性能や最高速度に悪影響を与える可能性があります。
デメリット2:トルクロスとギア効率の低下 足が動く構造であるため、ギアのかみ合わせによるトルクロスが発生することがあります。また、バンパーの動きによってローラーの力の変換効率も低下する可能性があります。
デメリット3:技術的難易度 特に初心者にとっては、精密な加工が必要なMSフレキは技術的ハードルが高いと感じるかもしれません。不適切な加工はパフォーマンスの低下を招きます。
デメリット4:コスト増加 高価なFRPパーツや専用工具、消耗品などが必要になるため、初期投資と維持コストが増加します。また、電池やモーターの消費も早まる傾向があります。
これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、自分のレーススタイルや予算に合わせてMSフレキに取り組むことが重要です。デメリットに対しては、後述する対策方法を活用することで、MSフレキの効果を最大限に引き出すことができます。
ミニ四駆msフレキを作るために必要な部品と工具は初心者でも入手しやすい
MSフレキを作るために必要な部品と工具は、初心者でも比較的簡単に入手することができます。まずは基本的な部品から見ていきましょう。
必要な基本パーツ:
- MSシャーシ搭載のミニ四駆キット
- スライドダンパースプリングセット(約180円)
- FRPマルチワイドステーまたはFRPフロントワイドステー(約250円〜300円)
- FRPマルチ補強プレート(約220円)
- 各種ビス、ナット、ワッシャー
これらの基本パーツで、シンプルなMSフレキを作ることができます。総額で約1,000円から1,500円程度が目安です。ただし、さらに安定性を高めたい場合は、ATバンパーやフロント提灯などの追加パーツも検討することをおすすめします。
次に、MSフレキ作成に必要な工具を紹介します。
最低限必要な工具:
- ドライバー・スパナ
- ニッパー
- 瞬間接着剤X3S
- 棒やすり
- ドリル(2mm、4mm、5.5mm)
- 5mmの太さのドライバー(バネ拡張用)
- デザインナイフ
- カッターのこ
- ドリルホルダー
これらの工具の多くは100円ショップでも手に入れることが可能です。ただし、精密な加工が必要なため、タミヤの専用工具を使用することでより良い仕上がりが期待できます。特に薄刃ニッパーやクラフトのこなどは、安価なものとプロ用では使用感に大きな差があります。
あると便利な追加工具:
- ハサミ
- プラスチックブラシ(削りかす除去用)
- ピンセット
- 油性ペン(マーキング用)
- マスキングテープ(10mm、5mm)
- 紙やすり(150番、600番、1500番)
初心者でも約5,000円程度の予算があれば、基本的なMSフレキに必要なパーツと工具を揃えることができます。より本格的にするなら予算は増えますが、ATバンパーなどの追加改造も含めても約7,000円程度で十分対応可能です。部品や工具は、Amazon、家電量販店、ホビーショップなどで入手できますが、セール時に購入することでさらにコストを抑えることができるでしょう。
ミニ四駆msフレキの作り方と重要なポイント
- ミニ四駆msフレキの作り方は軸の処理方法によって3種類ある
- 初心者向けミニ四駆msフレキは「軸ちょっと残し」方式が最適である
- ミニ四駆msフレキのバネ対応は拡張が最もコスパが良い方法だ
- ミニ四駆msフレキのセンターユニット加工は精度が重要なポイントだ
- ミニ四駆msフレキの前後ユニット加工は干渉を防ぐことが成功の鍵である
- お辞儀防止プレートはミニ四駆msフレキの性能を左右する重要パーツだ
- まとめ:ミニ四駆msフレキは正確な加工と調整が勝利への近道
ミニ四駆msフレキの作り方は軸の処理方法によって3種類ある
MSフレキの作り方には、主に「軸無し」「軸残し」「軸ちょっと残し」の3種類の方法があります。それぞれの特徴と作り方のポイントを詳しく見ていきましょう。
軸無し方式 軸無し方式は、センターユニットと前後ユニットを繋ぐ軸を完全に切り落とす方法です。この方式の最大の特徴は、ユニット同士の動きがより自由になり、フレキシブル性が高まることです。バネを直接前後ユニットの穴に設置するだけなので、作り方もシンプルです。
しかし、軸無し方式にはデメリットもあります。バネの両端がシャーシに固定されていないため、走行中にバネの位置がずれる可能性があります。これにより左右のバネの動きや硬さに差が生じ、着地時にマシンが不安定になることがあります。ただ、バネを固定する方法を工夫すれば、この問題は解決可能です。
軸残し方式 軸残し方式は、センターユニットの軸をそのまま残してバネを設置する方法です。この方式の最大のメリットは、バネの位置が安定することです。軸にバネを固定することで、左右対称の正確な配置が可能になり、マシンの動きも安定します。
ただし、軸残し方式の難点は、MSシャーシの軸がバネよりも太いため、バネをスムーズに通すことができない点です。この問題を解決するためには、樽バネの使用、バネの拡張、または軸の加工などの方法があります。中でも樽バネ(ダンガンレーサーの部品)は軸にすんなり入りますが、入手が困難で価格も高めというデメリットがあります。
軸ちょっと残し方式 軸ちょっと残し方式は、軸の根元だけを残してバネを固定する折衷案的な方法です。具体的には、軸を1.5mmアルミスペーサーと同じ高さに切り揃え、その根元にバネをしっかりはめ込みます。この方法のメリットは、バネがしっかり固定されるため位置がずれる心配がない点と、樽バネなどの特殊なパーツを用意する必要がない点です。
独自調査によると、この「軸ちょっと残し」方式は、バネや軸を特殊加工せずに、ニッパーで切除するだけで簡単にできるため、初心者にも取り組みやすい方法と言えます。また、左右対称の正確な配置が可能なため、マシンの安定性も確保できます。
各方式にはメリット・デメリットがありますので、自分の技術レベルや求める効果に合わせて選択するとよいでしょう。特に初めてMSフレキに挑戦する方には、バランスの良い「軸ちょっと残し」方式がおすすめです。
初心者向けミニ四駆msフレキは「軸ちょっと残し」方式が最適である
初心者がMSフレキに挑戦する場合、「軸ちょっと残し」方式が最も適していると言えます。その理由と具体的な作り方を詳しく解説します。
「軸ちょっと残し」方式が初心者に最適な理由は、まず加工の難易度が低いことです。特殊な工具や高度な技術を必要とせず、ニッパーとアルミスペーサーがあれば誰でも取り組むことができます。バネの拡張や軸の精密加工など、他の方式で必要となる複雑な工程が不要なのが大きな魅力です。
具体的な作り方は以下の通りです。まず、センターシャーシの軸の隣に1.5mmのアルミスペーサーを置き、これを目安にニッパーで軸を切断します。左右の高さを同じにすることが重要ですので、アルミスペーサーを基準にして慎重に作業しましょう。切断面は軽くヤスリで整えておくとよいでしょう。
次に、残した軸の根元に力を入れてバネをしっかりはめ込みます。少し力を加えれば、なんとか入ります。このようにバネが軸にしっかり固定されることで、位置がずれる心配がなくなり、左右対称の正確な配置が可能になります。
独自調査の結果、この方式のもう一つの利点として、ビス止めの際の安定性があります。13mmのビスを使うと、ビスの先が軸の根本内でちょうど収まる長さになり、ナットを使わない分の軽量化にもつながります。さらに、軸の根元がビスをしっかり止めてくれるので、ビスが緩む心配もありません。
初心者がMSフレキ作りで躓きやすいのは、バネの固定方法と左右の均一性です。「軸ちょっと残し」方式は、これらの問題を比較的簡単に解決できる方法なので、初めての挑戦でも成功率が高いと言えるでしょう。作業中に困ったことがあっても、基本的な改造なので、情報も多く、解決策を見つけやすいというメリットもあります。
ミニ四駆msフレキのバネ対応は拡張が最もコスパが良い方法だ
MSフレキを作る上で重要なポイントの一つがバネの扱いです。特に「軸残し」方式を採用する場合、バネと軸の相性問題を解決する必要があります。バネ対応には主に「樽バネの使用」「バネの拡張」「軸の加工」の3つの方法がありますが、コストパフォーマンスを考えると「バネの拡張」が最も優れています。
樽バネ(ダンガンレーサーの部品)は軸にすんなり入るという利点がありますが、流通量が少なく店頭での入手が困難な上、価格も高めです。また、軸を細く加工する方法も精密な作業が必要で、特殊な工具が必要になる場合があります。これに対し、バネの拡張なら追加費用をほとんどかけずに対応できます。
バネを拡張する方法は非常にシンプルです。タミヤの「スライドダンパースプリングセット」に含まれるバネを、約5mmの太さのドライバーなどに24時間ほど押し込んでおくだけです。最近では100円ショップのセリアで売られているドライバーがちょうどこのサイズなので、特別な工具を用意する必要もありません。
拡張したバネは、軸にスムーズに通すことができるようになり、MSフレキの効果を最大限に発揮します。ただし、バネの拡張には一つ注意点があります。拡張後に手に取ってみると、バネの弾みが不均一になる可能性があるのです。これを防ぐためには、バネをムラなく均等に拡張することが大切です。
実際の走行時には、バネの動きに左右差があると、マシンの安定性に悪影響を及ぼす可能性があります。特に着地時には左右のバネの反発力が均一でないと、マシンが傾いてコースアウトの原因になることも。そのため、バネの拡張作業は丁寧に行い、すべてのバネが均等に拡張されていることを確認するとよいでしょう。
このように、バネの拡張はコストをかけずに簡単にMSフレキを作ることができる優れた方法ですが、やや手間がかかる点と拡張の均一性に注意が必要な点を理解した上で取り組むことをおすすめします。
ミニ四駆msフレキのセンターユニット加工は精度が重要なポイントだ
MSフレキ製作において、センターユニットの加工は全体の基礎となる非常に重要な工程です。この加工の精度が高いほど、完成後のMSフレキの動きがスムーズになり、効果も高まります。センターユニット加工の重要なポイントを詳しく解説します。
まず、センターユニットの両端を適切な位置で切断することが第一歩です。切断位置はギア周辺部の少し内側が一般的で、ホビー用のこぎりなどを使って慎重に作業しましょう。切断時には粉塵が発生するので、マスクを着用するなど健康面への配慮も忘れないでください。切断後は、残ったバリ部分をニッパーやデザインナイフでしっかり切除します。
次に注目すべきは、細い凸部分の処理です。切断したセンターシャーシの両端部分に残る細い凸部分は、ユニット同士が動く際に引っかかる原因となるため、きちんと切除する必要があります。デザインナイフなどの鋭利な工具を使って丁寧に削りましょう。切れ味の良い工具を使うことで、より精密な加工が可能になります。
さらに、ギア周辺部の加工も重要です。ギア周辺の一部をカットすることで、フレキシブルな動きを確保します。この部分は主にニッパーで切り取りますが、切り取り後の表面はできるだけ滑らかになるようヤスリがけを行うとよいでしょう。
軸の処理方法は前述した通り、「軸無し」「軸残し」「軸ちょっと残し」のいずれかを選択しますが、特に「軸ちょっと残し」方式を採用する場合は、左右の高さを同じにすることが非常に重要です。アルミスペーサーを目安にして慎重に切り揃えましょう。
最後のチェックポイントとして、センターユニット全体の仕上がりを確認します。バリや突起が残っていないか、表面は滑らかか、左右の加工が均等かなどをチェックしましょう。完成したセンターユニットは、前後ユニットとスムーズに組み合わさることが理想です。
センターユニットの加工は見た目以上に繊細な作業です。「まあこんなもんだろう」と妥協せず、丁寧に作業することがMSフレキ成功の鍵となります。特に初心者の方は焦らず、一つ一つの工程を確実にこなしていくことをおすすめします。
ミニ四駆msフレキの前後ユニット加工は干渉を防ぐことが成功の鍵である
MSフレキの製作において、前後ユニットの加工は特に重要です。この工程でのポイントは、ユニット同士が干渉せずスムーズに動くようにすることです。加工が不十分だとフレキの効果が低下し、過剰だとマシンの安定性が損なわれる恐れがあります。
まず、前後ユニットのセンターシャーシ側の穴を適切に拡張する必要があります。通常は5.5mmのドリルを使用しますが、重要なのは貫通させず、1〜2mm程度を残しておくことです。貫通させてしまうと作り直しになるため、マスキングテープをドリルに貼って掘り込む深さの目安にするなどの工夫がおすすめです。
次に、前後ユニットのシャーシ側に残る突起をニッパーで落とし、水平方向の削り込みを行います。この際も、マスキングテープで印をつけることで真っすぐ切りやすくなります。軸受けの部分は残す必要があるため、余裕を持って切り落とし、その後デザインナイフやヤスリで調整するのが安全です。
また、シャーシが沈み込んだときにギアが干渉する部分も適切に加工する必要があります。具体的には、T字の部分をデザインナイフで切り落とし、さらに干渉しそうな部分を削り取ります。リューターがあれば削って薄くするのが理想的ですが、なければドリルとニッパーを使って切り取る方法もあります。ただし、この場合はグリスがコースに垂れる可能性があるため、走行時はタミヤテープでふさぐなどの対策が必要です。
加工後はギアを入れて実際に動かし、干渉がないかを確認しましょう。この確認作業は非常に重要で、少しでも干渉があれば修正が必要です。また、拡張したバネをスムーズに支柱に差し込めるかもチェックします。
前後ユニットの調整で重要なのは、少しずつ削って確認を繰り返すことです。一度に大胆に削りすぎるとガタが大きくなり、マシンの安定性に影響します。特に注意が必要なのは、前後ユニットのセンターシャーシと当たる面と、センターシャーシと合わせる穴の大きさです。これらを適切に調整することで、スムーズな動きを実現できます。
基本的な流れとしては、①前後ユニットのセンターシャーシとあたる面を削る、②はめてみて全体的に引っかかっている感じがする時はさらに削る、③左右どちらかが引っかかっている感じがする時は前後ユニットの穴を削る、という手順で調整するのがおすすめです。この調整を丁寧に行うことで、理想的なMSフレキの動きを実現できます。
お辞儀防止プレートはミニ四駆msフレキの性能を左右する重要パーツだ
MSフレキを作る際、見落としがちだが非常に重要なのが「お辞儀防止プレート」です。このパーツは、字面通り、前後のユニットが過度に沈み込む(おじぎする)のを防ぐための部品で、MSフレキの性能を大きく左右します。
そもそも「おじぎ」とはどのような現象かというと、MSフレキの構造上、このままではローラーやマスダンパーなどの重さで前後のユニットが下がってしまう現象を指します。おじぎが発生すると、ギア同士がしっかり噛み合わなくなり(トルク抜け)、パワーダウンしてしまうのです。これを防ぐために、前後ユニットを支える「おじぎ防止プレート」が必要になります。
お辞儀防止プレートには主に「FRPマルチワイドステー」が使用されます。価格は1個250円程度で、軽量で強度の高いカーボンを使用するとさらに性能は上がりますが、1個800円程度と高価になります。予算や目的に応じて選択するとよいでしょう。
プレートの加工方法は比較的シンプルで、必要な形に切り取るだけです。ただし、FRPはニッパーで切り取ろうとすると他の部分まで亀裂が入ってしまうことがあるため、大まかにニッパーで切り取った後は丁寧にヤスリがけするのがベターです。
独自調査によると、FRPプレートの強度を上げる有効な方法として、瞬間接着剤の活用があります。FRPの断面は繊維層になっているので、そこに薄く瞬間接着剤を染み込ませることで、カッチカチのプレートに生まれ変わります。これは簡単ながら効果的な強化方法です。
取り付け方法も重要なポイントです。一般的には、ナベビスまたは皿ビスを使用して取り付けます。ナベビスは頭が出るため、地面に擦れる心配があると思われるかもしれませんが、シャーシ裏側の凸部分のほうが高さがあるため、実際にはビスが地面に擦れることはありません。また、13mmビスを使用すると、ビスの先がちょうど軸の根本内で収まり、ナットを使わない分の軽量化にもつながります。
お辞儀防止プレートは、見た目以上にMSフレキの性能に大きく影響するパーツです。適切な素材選び、加工、取り付け方法を工夫することで、MSフレキの効果を最大限に引き出すことができます。特に初心者の方は、このプレートの重要性を理解し、丁寧に作業することをおすすめします。
まとめ:ミニ四駆msフレキは正確な加工と調整が勝利への近道
最後に記事のポイントをまとめます。
- MSフレキはMSシャーシの3分割構造を活かし、バネを仕込むことで柔軟性を向上させるカスタム改造である
- レース大会ではMSフレキを搭載したマシンがトップを独占することが多く、コース復帰率の高さが最大の強み
- 軸の処理方法には「軸無し」「軸残し」「軸ちょっと残し」の3種類があり、初心者には「軸ちょっと残し」が最適
- バネの対応には「樽バネの使用」「バネの拡張」「軸の加工」があるが、コストパフォーマンスは「バネの拡張」が優れている
- センターユニットの加工では切断位置の精度と細部の処理が重要
- 前後ユニットの加工では干渉を防ぐための適切な削り込みと調整が鍵となる
- お辞儀防止プレートはギアの噛み合わせを維持するための重要パーツ
- MSフレキの効果は実験で検証でき、ノーマルマシンと比べて明らかに跳ねにくい
- 主なメリットはコース復帰率向上、高性能パーツの活用、破損リスク低減
- デメリットとして重量増加、トルクロス、技術的難易度、コスト増加がある
- 必要な部品と工具は初心者でも入手しやすく、約5,000円の予算で基本的なMSフレキが作れる
- MSフレキの成功には正確な加工と丁寧な調整が不可欠で、これが勝利への近道となる