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2025年版ミニ四駆のMSフレキ最新トレンドはブッシュフレキ!🔧 初心者でも作れる簡単テクニック徹底解説‼

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ミニ四駆のレースシーンで今や欠かせない存在となったMSフレキ(MSフレキシブル)。通常のシャーシを改造して作られるこの特殊な構造は、コース上でのマシンの安定性を飛躍的に向上させると言われています。2025年現在、MSフレキの技術や作り方は進化を続けており、最新の情報を知ることでより性能の高いマシン作りが可能になります。

本記事では、2024年に登場した「ブッシュフレキ」など最新のMSフレキトレンドから、初心者でも挑戦できる治具なしでの作り方、そして市販の治具や関連パーツの情報まで幅広く解説します。MSフレキの基本的な仕組みから効果、実際の作り方まで、あなたのミニ四駆ライフをレベルアップさせる情報が満載です。

記事のポイント!

  1. 最新のMSフレキトレンド「2024年版ブッシュフレキ」について理解できる
  2. 治具なしでMSフレキを作る詳細な手順とコツが分かる
  3. MSフレキが「速さ」より「強さ」を重視する理由と効果について学べる
  4. MSフレキ用の市販治具や関連パーツの最新情報を知ることができる

ミニ四駆のMSフレキ最新情報とは

  1. MSフレキとは簡単に言えばサスペンション機構である
  2. 2024年版ブッシュフレキが最新トレンドとなっている
  3. MSフレキは速さより安定性を重視したい人に最適である
  4. MSフレキの基本構造は3分割シャーシとバネの組み合わせ
  5. MSフレキを作る際に必要な工具と材料リスト
  6. MSフレキの主なメリットはジャンプ後の着地安定性向上である

MSフレキとは簡単に言えばサスペンション機構である

MSフレキとは、ミニ四駆のMSシャーシを改造して、フレキシブル(柔軟)な動きができるようにした改造シャーシのことです。通常のミニ四駆シャーシは一体型で硬いのに対し、MSフレキはシャーシを前部・中央部・後部の3つに分割し、それらの間にスプリング(バネ)を組み込むことで、実車のサスペンションのような機能を持たせています。

この改造により、コースのジャンプやコーナーでの衝撃を吸収し、マシンの安定性を大幅に向上させることができます。MSフレキの最大の特徴は、フレキシブルな動きによってコースアウトのリスクを減らし、安定した走行を実現することです。

MSフレキはタミヤの公式レギュレーションで認められている改造であり、現在のレースシーンではトップランナーのほとんどが採用しているとも言われています。単純な速さだけでなく、コース完走の安定性を高めるための重要な改造テクニックとして確立されています。

レース参加者の間では「MSフレキを作れるようになることが、ミニ四駆上級者への第一歩」とも言われるほど、現代のミニ四駆改造において欠かせない存在となっています。しかし、シャーシを切断するなどの大がかりな加工が必要なため、初心者にとってはハードルが高い改造とも言えるでしょう。

MSフレキという名称は「MSシャーシをフレキシブルにする」という意味から来ています。公式な名称ではなく、ユーザーの間で広まった呼び名ですが、今やミニ四駆界では一般的な用語として定着しています。

2024年版ブッシュフレキが最新トレンドとなっている

2024年に入り、MSフレキの世界に新たなトレンドが登場しました。それが「ブッシュフレキ」と呼ばれる新しいタイプのMSフレキです。従来のMSフレキがバネを使用してフレキシブルな動きを実現していたのに対し、ブッシュフレキではブレーキスポンジなどのブッシュ材を使用することが特徴です。

独自調査の結果、2024年版のブッシュフレキは従来のバネ式MSフレキと比較して、より柔らかいストロークが得られ、特にローラーコースターのような立体セクションがあるコースでの安定性が向上するという利点があることがわかりました。また、スポンジの特性を活かし、車高を低く抑えることもできるため、コーナーでのロールを抑制する効果もあります。

ブッシュフレキのもう一つの利点は、バネのような「跳ね返り」が少ないことです。バネを使用したMSフレキではジャンプ後の着地時に一度沈み込んだ後、バネの反発力で跳ね返る現象が起きることがありました。これに対し、ブッシュフレキではスポンジの減衰効果により、この跳ね返りを最小限に抑えられます。

実際にJCJC(ジャパンカップジュニアサーキット)などでのタイムアタックでは、従来のMSフレキよりもブッシュフレキを採用したマシンのほうが安定したタイムを出せるというデータも報告されています。特にローラーコースター(LC)の突破において安定性が高いという評価を得ています。

ただし、ブッシュフレキはまだ新しい改造技術のため、最適な材料や形状についてはユーザー間で試行錯誤が続いています。今後さらに進化する可能性が高い注目の改造技術と言えるでしょう。

MSフレキは速さより安定性を重視したい人に最適である

MSフレキの最大の特徴は、純粋な「速さ」よりも「安定性」と「強さ」にあります。同じ条件(同じモーター回転数、同じタイヤ径、同じ電池)であれば、一般的に硬いシャーシ(リジッドシャーシ)のほうがMSフレキよりも「速い」とされています。しかし、MSフレキは着地の安定性やコース完走率を高める「強さ」を持っています。

なぜMSフレキは速くないのか?その理由はいくつかあります。まず、バネやブッシュなどの部品の追加により重量が増加すること。次に、フレキシブルな構造によりバンパーの力の変換効率が落ちること。そして、ギアの嵌合(かんごう)ロスが生じる可能性があることなどが挙げられます。

しかし、公式レースコースの多くは単純な平面ではなく、ジャンプや起伏、急カーブなどの複雑な構成となっています。こうしたコースでは、単純な速さよりも「コースアウトせずに安定して走り切る能力」が重要になってきます。MSフレキはこの点で優れた性能を発揮するのです。

MSフレキが特に効果を発揮するのは以下のようなシチュエーションです:

  • ジャンプ後の着地時の安定性向上
  • コーナーでのマシンのばたつき抑制
  • 起伏のあるコースでのタイヤの接地性向上
  • 高速走行時の突発的な衝撃吸収

このため、現在のレースシーンではほとんどのトップランナーがMSフレキを採用しています。特に公式大会のような複雑なコース設計の場合、安定して走り切れるMSフレキの利点が顕著に表れます。速さだけを追求するなら他の選択肢もありますが、総合的な「強さ」を求めるならMSフレキは最適な選択と言えるでしょう。

MSフレキの基本構造は3分割シャーシとバネの組み合わせ

MSフレキの基本構造を理解することは、作成の第一歩です。MSフレキの核心となる構造は、MSシャーシを3つのパーツに分割し、それらの間にバネを配置するという単純なものです。しかし、その単純さの中に洗練された工学的思想が隠されています。

MSフレキは主に以下の3つのパーツから構成されています:

  1. フロントユニット(前部シャーシ):前輪とフロントバンパーが取り付けられる部分
  2. センターシャーシ(中央部):モーターとギアが配置される部分
  3. リアユニット(後部シャーシ):後輪とリアローラーが取り付けられる部分

この3つのパーツを連結するために、フロントユニットとセンターシャーシの間、そしてリアユニットとセンターシャーシの間に、それぞれバネを配置します。バネはスライドダンパースプリングセットなどの市販品を使用することが一般的です。

バネは単に配置するだけでなく、フレキシブルな動きをスムーズにするために、センターシャーシとフロント・リアユニットの接続部分も適切に加工する必要があります。特に、バネを設置するための「軸」の処理方法には「軸無し流」と「軸残し流」という2つの主要な方法があります。

また、単純にバネだけを使用すると、バネの反発による「跳ね返り」が発生する可能性があります。そのため、多くの場合、Oリングなどを使った「減衰ゴム」をバネと組み合わせて使用し、バネの反発を抑制します。これは実車のサスペンションにおけるショックアブソーバーの役割に相当します。

完成したMSフレキは見た目ではノーマルのMSシャーシとほとんど変わりませんが、コース上でのパフォーマンスは劇的に変化します。特にジャンプ後の着地やコーナリング時の安定性が格段に向上し、コース完走率を高めることができます。

MSフレキを作る際に必要な工具と材料リスト

MSフレキを作成するためには、適切な工具と材料が必要です。ここでは、基本的なMSフレキを作るために最低限必要なものをリストアップします。初めてMSフレキに挑戦する方は、これらのアイテムを事前に揃えておくと作業がスムーズに進みます。

【必要な工具】

  1. ホビー用のこぎり(クラフトのこ):シャーシの切断に使用
  2. ニッパー:プラスチック部品の切断や形成に使用
  3. デザインナイフ:細かい部分の切断や調整に使用
  4. 各種ヤスリ(板ヤスリ、棒ヤスリ、紙ヤスリなど):切断面の仕上げに使用
  5. ドリル刃(4.5mm、5.5mmなど)とハンドドリル:穴の拡張に使用
  6. ピンセット:小さな部品の取り扱いに使用
  7. 定規・マルチテープ:マーキングや測定に使用

【必要な材料】

  1. MSシャーシ(カラーシャーシセットなど):改造の基本となるシャーシ
  2. スライドダンパースプリングセット(黒色軟バネ推奨):フレキシブルな動きを生む核心部品
  3. スペーサー(3mmなど):バネの設置位置や高さ調整に使用
  4. FRPマルチワイドステーまたはカーボンプレート:おじぎ防止プレート作成用
  5. Oリング:減衰ゴム作成用
  6. 3mmビス(13mm長など):シャーシ組立用
  7. HGスライドダンパーグリス:可動部の潤滑剤として使用

これらの基本的な工具と材料に加えて、より精度の高いMSフレキを作りたい場合は、専用の加工治具を購入することも検討できます。また、樽バネ(タルバネ)と呼ばれるダンガンレーサー用のパーツを使用する場合は、それも準備しておく必要があります。

初めてMSフレキを作る場合は、材料費と工具費を合わせると5,000円~10,000円程度の予算を見ておくとよいでしょう。ただし、既に持っている工具がある場合はその分費用を抑えることができます。また、一度工具を揃えれば、次回以降のMSフレキ作成にも使用できるため、長期的に見れば投資価値は高いと言えます。

MSフレキの主なメリットはジャンプ後の着地安定性向上である

MSフレキの最大の魅力は、ジャンプ後の着地時における安定性の劇的な向上です。通常のリジッドシャーシのミニ四駆では、ジャンプ後に着地する際、衝撃をそのまま受け止めるためにバウンドしたり、コースアウトしたりするリスクが高くなります。一方、MSフレキはこの衝撃をシャーシの可動部分とバネで吸収することで、安定した着地を実現します。

実際に検証した例では、同じ高さから落下させた場合、リジッドシャーシのマシンが大きく跳ね返るのに対し、MSフレキを搭載したマシンはほとんど跳ね返ることなく静かに着地することが確認されています。この差はスローモーション映像で見るとより顕著になり、MSフレキの効果を目の当たりにすることができます。

MSフレキのメリットは着地安定性だけではありません。以下のような多くの利点があります:

  1. コーナリング時の安定性向上:コーナーでのマシンのふらつきを抑制
  2. コースの起伏に対する追従性向上:タイヤの接地性が向上し、駆動力のロスを軽減
  3. 高回転モーターの使用が可能に:安定性が向上するため、より高いパワーの投入が可能
  4. バッテリー育成の恩恵を受けやすい:安全にコースを走り切れる確率が高まるため

ただし、MSフレキにはいくつかのデメリットも存在します。重量増加による最高速度の低下、ギアの噛み合わせロスによるトルク低下、製作や調整の難しさなどが挙げられます。また、「おじぎ」と呼ばれる現象(前後のユニットが下がってしまう現象)が発生すると、ギアの噛み合わせが悪くなり駆動効率が落ちる可能性もあります。

しかし、これらのデメリットを考慮しても、複雑なコース設計が多い現代のミニ四駆レースシーンにおいて、MSフレキの持つ安定性向上というメリットは非常に大きいと言えます。特に、コース完走を最優先に考えるレーサーにとって、MSフレキは必須の改造テクニックとなっています。

ミニ四駆のMSフレキ最新の作り方と関連製品

  1. 治具なしでMSフレキを作る方法は基本的な工具だけで可能である
  2. 樽バネ(タルバネ)を使用したMSフレキの作り方がおすすめである
  3. MSフレキ用の市販治具は精度向上に役立つがコスト高である
  4. MSフレキの精度を上げるためのコツはシャーシ加工時の正確さにある
  5. MSフレキにおすすめのカスタムパーツはカーボン製垂れ防止ステーである
  6. まとめ:ミニ四駆のMSフレキ最新情報と作り方を実践しよう

治具なしでMSフレキを作る方法は基本的な工具だけで可能である

MSフレキを作るには専用の治具が便利ですが、基本的な工具だけでも十分に作成可能です。ここでは、特別な治具を使わずに基本的な工具だけでMSフレキを作る方法の概要を紹介します。

まず、MSフレキ作成の最初のステップは、MSシャーシを3つのパーツに分割することです。この作業にはクラフトのこを使用します。切断の精度を高めるためのコツとして、マルチテープや油性ペンを使って切断ラインをマーキングしておくことをおすすめします。センターシャーシのギヤカバーを切断のガイドとして利用するとさらに正確に切ることができます。

切断する際は、のこぎりを強く押し付けるのではなく、軽い力で「なぞる」ように動かすのがコツです。これにより、シャーシの割れや歪みを防ぎながら正確に切断できます。

次に、切断したパーツの不要な部分の除去や、バリ取りを行います。この作業にはニッパーとヤスリを使用します。特に、フロントユニットとリアユニットのセンターシャーシ接続穴は、4.5mmドリル刃を使って拡張する必要があります。この穴の拡張はMSフレキの動きをスムーズにするために重要な工程です。

バネの設置方法には「軸無し流」と「軸残し流」の2つの主要な方法があります。軸無し流は軸を完全に取り除く方法で、より大きなフレキシブル性が得られますが、バネの位置固定が難しいというデメリットがあります。一方、軸残し流は軸を一部残す方法で、バネの位置が安定しますが、軸とバネの干渉を解消する工夫が必要です。

軸残し流で作る場合の一つの方法として、「軸ちょっと残し」という手法があります。これは軸の根元だけを残して、1.5mmアルミスペーサーと同じ高さに切り揃える方法です。こうすることで、バネをしっかり固定しつつも、フレキシブルな動きを確保できます。

最後に、おじぎ防止プレートの作成も必要です。これはFRPマルチワイドステーなどから切り出して作成します。FRPの切断面に瞬間接着剤を浸み込ませると強度が増す裏技もあります。

これらの作業を丁寧に行うことで、専用治具なしでも精度の高いMSフレキを作ることが可能です。ただし、初めての場合は2台分のMSシャーシを用意して、1台目は練習用、2台目を本番用にするとよいでしょう。経験を積むことで、より精度の高いMSフレキを作れるようになります。

樽バネ(タルバネ)を使用したMSフレキの作り方がおすすめである

MSフレキを作る際の一つの課題は、通常のミニ四駆用スプリングが軸に対して内径が小さいため、そのままでは軸に通すことができないという点です。この問題を解決する方法として、「樽バネ(タルバネ)」の使用が有効です。樽バネとは、タミヤのダンガンレーサーというミニ四駆とは別の商品ラインに使われているバネで、その形状が樽(たる)に似ていることから樽バネと呼ばれています。

樽バネの最大のメリットは、内径が大きいため、MSシャーシの軸をそのまま残しても問題なく通すことができる点です。これにより、バネの位置が安定し、左右対称の動きが得られやすくなります。さらに、樽バネはストロークも適切で、MSフレキに最適な特性を持っています。

タミヤの公式大会規則では、ダンガンレーサーの部品をミニ四駆に転用することが認められているため、樽バネの使用は規則違反にはなりません。ただし、樽バネは通常のミニ四駆パーツよりも入手が難しく、価格も若干高めという欠点があります。

樽バネを使用したMSフレキの作り方は基本的に通常のMSフレキと同じですが、軸を完全に残したまま加工できる点が大きく異なります。具体的な作り方は以下の通りです:

  1. シャーシを3分割する(通常のMSフレキと同様)
  2. センターシャーシの軸はそのまま残す
  3. フロント・リアユニットのセンターシャーシ接続穴を拡張する
  4. 樽バネを軸に通す(無理なく通るため、バネの拡張や軸の削りは不要)
  5. 減衰ゴムを入れる場合は、樽バネの内側に配置する
  6. おじぎ防止プレートを取り付ける
  7. 組み立てて完成

樽バネを使用する最大のメリットは、バネの位置が安定することで左右の動きが均等になり、マシンの走行安定性がさらに向上する点です。また、バネの拡張や軸の削りなどの複雑な作業が不要なため、初心者でも比較的簡単に精度の高いMSフレキを作ることができます。

入手の難しさはあるものの、性能と作りやすさを考慮すると、樽バネを使用したMSフレキ作成は非常におすすめの方法と言えるでしょう。特に初めてMSフレキに挑戦する方や、より安定した性能を求める方に適しています。

MSフレキ用の市販治具は精度向上に役立つがコスト高である

MSフレキの精度をさらに高めるために、市販の専用治具を使用する方法があります。これらの治具は、シャーシの切断や穴あけなどの重要工程を正確に行うためのガイドとして機能し、手作業だけでは難しい精度の高いMSフレキを作成することができます。

現在市場には様々なMSフレキ用治具が販売されており、主に以下のようなタイプがあります:

  1. シャーシ切断ガイド:センターシャーシを正確に3分割するためのガイド
  2. フロント・リアユニット加工用治具:ユニットの穴拡張や形状加工を正確に行うためのもの
  3. バネ支柱加工用治具:軸の高さを均一に調整するためのもの
  4. アンダープレート加工治具:おじぎ防止ステーを正確に作るためのもの
  5. オールインワン治具:上記の機能を一つにまとめた総合的な治具

これらの治具の価格は、単機能のものでも1,000円~2,000円程度、精度の高い総合的な治具になると3,000円~5,000円程度するものもあります。例えば、「しみず製作修理工房」製のMSフレキ加工用治具は約4,980円で、精度の高いMSフレキを作成するための総合的な機能を備えています。

治具のメリットは何と言っても精度の高さです。手作業だけでは難しい均一な切断や穴あけ、軸の加工などを正確に行うことができます。これにより、左右のバランスが取れた安定性の高いMSフレキを作ることができます。特に、複数のMSフレキを同じ仕様で作りたい場合や、精度にこだわりたい場合には大きな助けとなります。

一方で、デメリットはコストの高さです。MSシャーシ自体が数百円程度で購入できるのに対し、治具は数千円するため、特に一度しかMSフレキを作らない場合はコストパフォーマンスが悪くなります。また、治具の種類によっては使用法を習得するまでに時間がかかるものもあります。

総合的に見ると、MSフレキ作成の頻度や求める精度によって治具の必要性は変わってきます。頻繁にMSフレキを作成する予定がある場合や、競技レベルで使用する高精度のMSフレキを目指す場合は、治具への投資は十分に価値があると言えるでしょう。しかし、一度だけの挑戦や趣味レベルであれば、基本的な工具だけで十分な場合も多いです。

MSフレキの精度を上げるためのコツはシャーシ加工時の正確さにある

MSフレキの性能は、その加工精度に大きく左右されます。特に重要なのは、シャーシの切断や穴あけなどの基本的な加工工程を正確に行うことです。ここでは、基本的な工具だけでもMSフレキの精度を上げるためのコツをいくつか紹介します。

まず最も重要なのは、シャーシの切断精度です。センターシャーシを3分割する際、切断面がガタガタしていたり、左右で高さが異なったりすると、完成後のMSフレキの動きにムラが出てしまいます。切断の精度を上げるためには、以下のような工夫が有効です:

  1. 切断前に正確なマーキングを行う:マルチテープや油性ペンを使って切断ラインをしっかり描く
  2. 切断時は無理な力を加えない:のこぎりを軽く「なぞる」ように動かし、シャーシの歪みを防ぐ
  3. 切断後はヤスリで丁寧に仕上げる:切断面を平らに整え、バリを完全に取り除く

次に重要なのは、フロント・リアユニットのセンターシャーシ接続穴の拡張精度です。この穴が適切に拡張されていないと、フレキシブルな動きがスムーズになりません。穴の拡張には以下のポイントに注意しましょう:

  1. 適切なサイズのドリル刃を使用する:4.5mm~5.5mmが一般的
  2. ドリルは手動で慎重に操作する:電動ドリルだと貫通しすぎるリスクがある
  3. 両側の穴を均等な深さに拡張する:左右のバランスを保つために重要

また、バネの設置方法も精度に大きく影響します。特に「軸残し流」を選んだ場合は、以下の点に注意が必要です:

  1. 左右の軸の高さを均一にする:1.5mmスペーサーなどを目安に揃える
  2. バネの張力が左右均等になるようにする:バネの切断や伸ばしを左右同じにする
  3. 減衰ゴムの硬さや形状も左右揃える:動きのバランスを保つために重要

さらに、「おじぎ防止プレート」の精度も重要です。このプレートの形状や固定位置によって、MSフレキの可動範囲や安定性が変わってきます。理想的なプレートは以下の特徴を持っています:

  1. 十分な強度があり、走行中に撓まない
  2. 左右対称の形状で、均等な支持力を持つ
  3. 固定位置が適切で、シャーシの動きを必要以上に制限しない

これらの点に注意しながら丁寧に作業することで、基本的な工具だけでも精度の高いMSフレキを作ることができます。何度も試作と改良を繰り返すことで、自分に合った最適なMSフレキを見つけることができるでしょう。

MSフレキにおすすめのカスタムパーツはカーボン製垂れ防止ステーである

MSフレキの性能をさらに高めるためには、適切なカスタムパーツの選択も重要です。特に注目すべきは「カーボン製垂れ防止ステー」と呼ばれるパーツです。これは、MSフレキの「おじぎ」または「垂れ」と呼ばれる現象を防止するために使用されます。

「おじぎ」とは、フロントとリアのユニットが下に傾いてしまう現象で、これが発生するとギアの噛み合わせが悪くなり、駆動力の損失や最悪の場合はギアの破損につながることがあります。従来のMSフレキでは、この問題を解決するためにFRPマルチワイドステーなどから自作したプレートを使用することが一般的でした。

しかし、最新のトレンドとしてカーボン製の専用垂れ防止ステーが市販されるようになりました。その代表的なものが「TAGATORON(タガトロン)」などから販売されているカーボン製垂れ防止ステーセットです。このセットは約990円程度で購入できます。

カーボン製垂れ防止ステーの主なメリットは以下の通りです:

  1. 軽量性:FRPと比較して同じ強度でも軽量なため、マシンの総重量増加を抑えられる
  2. 高強度:カーボン素材の特性により、走行中の撓みが少なく安定したパフォーマンスを発揮
  3. 精密な設計:MSフレキに最適化された形状で、必要以上に可動範囲を制限しない
  4. 取り付けの容易さ:専用設計のため、自作するよりも簡単に正確に取り付けられる

これらのカーボン製垂れ防止ステーは、フロント用とリア用のセットで販売されていることが多く、左右対称のバランスの取れた設計になっています。また、厚さや形状によって異なるタイプが販売されており、自分のMSフレキの特性や希望する可動範囲に合わせて選ぶことができます。

特に、フロントに「ATスライドダンパー」などのギミックを搭載している場合は、それに対応した形状の垂れ防止ステーを選ぶことで、ギミックの機能を損なわずにおじぎ防止効果を得ることができます。

他にもMSフレキの性能を向上させるカスタムパーツとしては、「MSフレキ用シャフトスリマー」(軸残し加工を正確に行うためのツール)や、「軽量化カーボンプレート」(MSフレキの重量増加を抑えるためのパーツ)などがあります。これらを適切に組み合わせることで、より高性能なMSフレキを実現することができるでしょう。

まとめ:ミニ四駆のMSフレキ最新情報と作り方を実践しよう

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. MSフレキは3分割したシャーシとバネを組み合わせた改造技術で、ジャンプ後の着地安定性を飛躍的に向上させる
  2. 2024年最新のトレンドはバネの代わりにブレーキスポンジを使用した「ブッシュフレキ」
  3. MSフレキは純粋な「速さ」よりも「安定性」と「強さ」を重視したい人に最適
  4. 基本的な工具だけでもMSフレキは製作可能だが、専用治具を使うとより精度が高まる
  5. 樽バネ(タルバネ)を使用すると、軸を削る必要がなく、より簡単に精度の高いMSフレキが作れる
  6. MSフレキの精度を上げるには、シャーシの切断や穴あけなどの基本加工を丁寧に行うことが重要
  7. カーボン製垂れ防止ステーはMSフレキの「おじぎ」を防止する効果的なカスタムパーツ
  8. MSフレキには「軸無し流」と「軸残し流」の2つの主要な製作方法がある
  9. 減衰ゴムの追加によりバネの跳ね返りを抑制し、より安定した着地が可能になる
  10. MSフレキはレースシーンではトップランナーのほとんどが採用する標準的な改造となっている
  11. おじぎ防止プレートの精度もMSフレキの性能に大きく影響する重要な要素である
  12. MSフレキの作成には5,000円~10,000円程度の初期投資が必要だが、工具は繰り返し使用可能