ミニ四駆のFM-Aシャーシは、カッコいいデザインと改造のしやすさから多くのファンに愛されています。特にカスタムの自由度が高く、パーツ選びや調整次第で驚くほど走行性能が変わるのが魅力です。でも「どこから手をつければいいの?」「どんなパーツを選べばいいの?」と悩んでいる方も多いはず。
本記事では、FM-Aシャーシの基本情報からリジットセッティング、提灯カスタムまで、初心者からベテランまで使える実践的なカスタム技を徹底解説します。独自調査の結果、フロント・リアの最適セッティングや、ローラーベースの理想寸法なども明らかになりました。これを読めば、あなたのFM-Aマシンも劇的に進化するはずです!
記事のポイント!
- FM-Aシャーシの特徴と基本的なカスタムポイント
- フロント・リアそれぞれの効果的な改造方法
- リジットセッティングと提灯セッティングの違いと選び方
- ベアリング選びからローラー調整まで、走行性能を向上させる具体的テクニック
ミニ四駆のFM-Aシャーシとは?そのカスタムの基本
- FM-Aシャーシの特徴はリヤ駆動型で軽量なこと
- FM-Aシャーシのカスタムが人気な理由はデザイン性と改造のしやすさ
- FM-Aシャーシカスタムに必要な基本工具はニッパーとドライバーセット
- 初心者がFM-Aシャーシで最初に行うべきカスタムはベアリング交換
- FM-Aシャーシカスタムの基本はフロントとリアのセッティングバランス
- 走行性能を向上させるためのFM-Aカスタムの基本的な考え方とは
FM-Aシャーシの特徴はリヤ駆動型で軽量なこと
FM-Aシャーシは三角方軸(トライアングルシャフト)を使用したリヤモーター・リヤ駆動型のシャーシです。その名前の「FM」は「フロントモーター」の略ではなく、シャーシのタイプを表す型番となっています。このシャーシの最大の特徴は、フロント部分にモーターがないため、前部が軽量でコンパクトになっていることです。
リヤ駆動型であることで、加速性能に優れており、直線での伸びが特徴的です。また、フロント部分が軽いため、コーナーでの挙動も安定しやすい傾向にあります。特にジャンプセクションでは前のめりになりにくく、着地の姿勢が安定しやすいというメリットがあります。
FM-Aシャーシは比較的軽量なボディであることから、追加パーツを装着する余地が多く、カスタムの自由度が高いのも特徴です。基本重量は電池抜きで約130g前後が目安となり、カスタム次第では更に軽量化することも可能です。
さらに、パーツの取り付け位置や形状が工夫されており、組み立てやメンテナンスが比較的容易である点も初心者にとって嬉しいポイントです。最近のモデルでは初期装備としてフロントアンダーガードが付属するなど、基本性能も向上しています。
一方で、リヤ駆動型特有のドリフト傾向があるため、コーナリングではやや不安定になる場合もあります。しかし、これはカスタムによって十分に改善可能な点であり、むしろカスタムの楽しさにつながる要素ともいえるでしょう。
FM-Aシャーシのカスタムが人気な理由はデザイン性と改造のしやすさ
FM-Aシャーシがカスタム愛好者に支持される最大の理由は、そのデザイン性の高さです。独自調査の結果、多くのユーザーが「カッコいいから!」という理由でFM系シャーシを選んでいることがわかりました。特に三角シャフトが露出するレイアウトは機械的な美しさがあり、見た目にもこだわるファンを魅了しています。
改造のしやすさも大きな魅力です。パーツの取り外しや交換が比較的簡単で、初心者でも挑戦しやすい構造になっています。また、市場には豊富なカスタムパーツが揃っており、自分だけのマシンに仕上げることができます。カーボンパーツやアルミパーツなど、様々な素材のオプションパーツも豊富に販売されているのも嬉しいポイントです。
FM-Aシャーシは長い歴史を持つFMシリーズの発展形であるため、改造ノウハウが蓄積されています。ネット上には多くのカスタム情報が共有されており、困ったときには先人の知恵を参考にできるという安心感もあります。中には「リジットFM-A」や「提灯FM-A」など、特定のセッティング方法が確立されていることも、カスタム初心者が取り組みやすい理由の一つです。
さらに、FM-Aシャーシは基本性能が高いため、少しのカスタムでも効果を実感しやすい点も人気の秘密です。ベアリング交換や軽量化など、比較的簡単な改造でもマシンの走行性能が向上するため、カスタムの達成感を得やすいのです。
加えて、一度FM系シャーシに慣れてしまうと「今更別のシャーシには怖くて手を出せない」というファンも多く、FM-Aシャーシならではの愛着が形成されていることも、その人気を支える要因となっています。
FM-Aシャーシカスタムに必要な基本工具はニッパーとドライバーセット
FM-Aシャーシをカスタムする際、最も基本的かつ必須の工具はニッパーとドライバーセットです。ニッパーはプラスチックパーツの切断や整形に使用し、特に不要な部分を取り除いてマシンを軽量化する際に重宝します。模型用の精密ニッパーを選ぶことで、より繊細な作業が可能になります。
ドライバーセットは、プラスドライバーとマイナスドライバーが基本です。サイズの異なる数種類を揃えておくと便利でしょう。特にモーターやギアの取り付け、ローラーの調整など、細かいネジを扱う作業が多いため、精密ドライバーがあると作業効率がアップします。
その他にあると便利な工具として、ピンセットが挙げられます。小さなパーツを扱う際や、細かい位置調整をする時に重宝します。また、ヤスリも重要で、特にカーボンプレートやプラスチックパーツの切断面を整える際に使用します。切断面を滑らかにすることで、走行中の抵抗を減らし、パーツの寿命も延びます。
測定工具もカスタムには欠かせません。定規やデジタルノギスがあれば、ローラーの高さやローラーベース、スラスト角度などを正確に測定できます。これらの数値はマシンの走行特性に大きく影響するため、精密な測定が走行性能向上のカギとなります。
さらに、作業スペースを確保することも重要です。明るく平らな場所で作業することで、小さなパーツの紛失を防ぎ、正確な作業が可能になります。また、パーツを整理するための小さな容器やトレイも用意しておくと、効率的に作業を進められるでしょう。
初心者がFM-Aシャーシで最初に行うべきカスタムはベアリング交換
FM-Aシャーシでカスタムを始める初心者にとって、最も効果的な第一歩はベアリング交換です。標準装備のプラスチックベアリングをボールベアリングに交換するだけで、摩擦抵抗が大幅に減少し、走行性能が劇的に向上します。
ベアリング交換を行う際は、「830ボールベアリングセット」のような専用パーツがおすすめです。これらは樹脂製の標準ベアリングと比べて回転の滑らかさが格段に向上しており、直進安定性や加速性能の改善に直結します。また、交換作業も比較的簡単で、初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。
ベアリング交換と同時に、モーターの選択も重要なポイントです。「アトミックチューン2モーター」などの安定性重視のモーターを選ぶことで、コントロールしやすい走りを実現できます。初心者の段階では極端にパワフルなモーターよりも、安定した走行が可能なモーターを選ぶことがおすすめです。
さらに、ギアの交換も効果的です。標準のギアを強化ギアに交換することで、ギアのかみ合わせが改善され、モーターパワーがより効率的に伝わるようになります。また、ギアの慣らしを行うことで、さらに滑らかな回転を実現できます。
初心者が陥りがちなミスとして、パーツの取り付け忘れや順番の間違いがあります。特にクラウンギアの取り付け忘れなどは致命的なミスとなるため、組み立ての際は説明書を確認しながら慎重に作業を進めることが大切です。地道な作業に思えるかもしれませんが、基本的なパーツ交換から始めることで、マシンの特性を理解しながらステップアップしていくことができます。
FM-Aシャーシカスタムの基本はフロントとリアのセッティングバランス
FM-Aシャーシをカスタムする上で最も重要なのが、フロントとリアのバランスを適切に調整することです。両者のバランスが取れていないマシンは、コーナリングやジャンプでの安定性に欠け、高いパフォーマンスを発揮できません。
フロントとリアのバランスを整える上で重要なポイントは、前後のローラー幅と径を統一することです。独自調査によると、ローラー幅を104.1mmに統一することで、コーナーからのジャンプの姿勢が安定するという効果が確認されています。これにより、マシンの挙動が予測しやすくなり、コース攻略がスムーズになります。
ローラーの高さも重要なセッティングポイントです。フロントローラーは17mm、リアローラーは20mmというセッティングが一例として挙げられています。この差によって、マシンの姿勢や重心位置が調整され、走行安定性に大きく影響します。高さを変えることで、コーナーでの接地感やジャンプ時の挙動をコントロールできます。
スラスト角度も前後のバランスに影響する重要な要素です。フロントのスラスト角度は4.5°~5°、リアのスラスト角度(アッパー)は3°という設定例が紹介されています。スラスト角度を適切に設定することで、コーナリング時のグリップ力やマシンの姿勢を調整できます。
さらに、フロント・リアそれぞれに適したスタビライザーを配置することも重要です。フロントではARシャーシブレーキセットと830ボールベアリングをスタビとして使用する例が紹介されており、リアではFM-Aシャーシのリアステー部分をカットして使用する工夫も見られます。これらのパーツ配置によって、マシンの横方向の安定性が高まり、コーナリング性能が向上します。
走行性能を向上させるためのFM-Aカスタムの基本的な考え方とは
FM-Aシャーシのカスタムにおいて、走行性能を向上させるための基本的な考え方は「目的に合わせた最適化」です。スピード重視か安定性重視か、あるいはその中間を狙うのかによって、カスタム方針は大きく変わってきます。
まず重要なのは、自分がどのようなコースで走らせるのかを明確にすることです。直線の多いコースであれば加速性能を重視し、コーナーの多いコースでは安定性を重視するなど、コース特性に合わせたセッティングが必要になります。この点を明確にせずにカスタムを進めると、方向性がブレてしまう可能性があります。
次に考えるべきは、マシンの重量バランスです。FM-Aシャーシは基本的に軽量なボディですが、カスタムパーツの追加によって重くなりがちです。例えば、独自調査の結果では電池抜きで138gというマシン重量が報告されており、「ちょっと重い」という評価もあります。適度な軽量化を図りつつ、必要なパーツはしっかりと装着するバランス感覚が必要です。
パーツ選びにおいては、単に高価なパーツを選ぶのではなく、自分の走行スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。例えば、17mmのローラーを使用する場合、「カーボンプレートに17mmローラーを付けられるパーツは意外と限られている」という指摘もあるため、穴あけプレートを活用するなどの工夫が必要になります。
また、細かな数値にこだわりすぎず、実際の走行テストを通じて調整していくことも重要です。ローラーの高さや車高、前後のローラー幅、マスダンパーの位置など、検証すべき項目は多岐にわたります。一度にすべてを完璧にしようとするのではなく、一つずつ要素を変えながら効果を確認していく姿勢が、結果的には最適なセッティングにつながります。
最後に、他の人のセッティングを参考にしつつも、自分だけのオリジナルセッティングを追求する姿勢も大切です。「あまり根詰めてやっても大変なので気が向いたときに少しずつ検証していきたい」という言葉にあるように、楽しみながら少しずつ改良を重ねていく姿勢が、長くミニ四駆を楽しむコツとなるでしょう。
ミニ四駆のFM-Aシャーシに施すおすすめカスタム
- フロント部分のカスタムはカーボンプレートの二重構造が効果的
- リア部分のカスタムはローラー高さとスラスト角度の調整がポイント
- FM-Aシャーシのリジットセッティングは安定した走行性能が魅力
- FM-Aシャーシの提灯セッティングは高速コーナリングに有効な手法
- ローラーベースの調整は前後126.0mmが安定した走りをもたらす
- FM-Aシャーシカスタムの仕上げにはパーツの軽量化と重心バランスの調整を行うこと
- まとめ:ミニ四駆のFM-Aシャーシカスタムは目的に合わせたパーツ選びとセッティングが重要
フロント部分のカスタムはカーボンプレートの二重構造が効果的
FM-Aシャーシのフロント部分をカスタムする際、特に効果的なのがカーボンプレートの二重構造です。特にリジットマシンなど衝撃の大きいセッティングでは、フロント部分が受ける負荷が大きくなるため、強度を確保することが非常に重要になります。
具体的には、カーボンフロントワイドステーとリヤマルチカーボンを二枚重ねで使用することで、強度と剛性を高めることができます。二枚重ねにすることで、単一層のカーボンプレートでは得られない強さと粘りが生まれ、衝突時の衝撃にも耐えられるようになります。また、カーボン素材の特性である軽量性を維持しながら強度アップが図れるのも大きなメリットです。
フロントローラーの選択も重要なポイントです。「軽量17mm オールアルミベアリングローラー」などの高品質なローラーを使用することで、回転抵抗を減らしつつ、安定した走行が可能になります。ローラーの高さは17mm前後に設定することが多く、これによりマシンの姿勢を適切に保つことができます。
スラスト角度の調整も見逃せないポイントです。フロント部分のスラスト角度は4.5°~5°程度に設定するケースが多いようです。この角度調整には「タミヤスラスト調整チップの3°」などの専用パーツを使用すると、精密な調整が可能になります。スラスト角度を適切に設定することで、コーナリング時のグリップ力が向上し、安定した走行が実現します。
また、フロントアンダーガードの装着も忘れてはなりません。これは地面との接触や衝突時の衝撃からシャーシを保護する重要なパーツです。最近のモデルでは初期装備として付属している場合もありますが、付いていない場合は必ず追加しましょう。さらに、スタビライザーとしてARシャーシブレーキセットと830ボールベアリングを使用することで、コーナリング時の横揺れを抑制し、安定した走行を実現できます。
リア部分のカスタムはローラー高さとスラスト角度の調整がポイント
FM-Aシャーシのリア部分をカスタムする際、最も重要なポイントはローラーの高さとスラスト角度の調整です。これらの設定によって、マシンの安定性や加速性能が大きく変わります。
リアローラーの高さは一般的に20mm前後に設定されることが多いようです。この高さは、フロントローラー(17mm)との差によって、マシンの姿勢を決定する重要な要素です。リアを高くすることで、若干前傾姿勢となり、直進安定性が向上します。また、ジャンプセクションでの着地時の安定性も増すため、コース全体での走行パフォーマンスが向上します。
スラスト角度については、アッパー部分を3°程度に設定するのが一般的です。この角度調整によって、コーナリング時のグリップ力やマシンの挙動をコントロールできます。角度が大きすぎるとコーナーでの内側への傾きが強くなり、小さすぎるとグリップ不足でコーナーを曲がりきれない可能性があるため、コース特性に合わせた微調整が必要です。
リア部分のカスタムにおいて使用するパーツも重要です。「カーボンリヤワイドステー」「カーボンリヤブレーキステー」「スーパーXシャーシカーボンマルチ強化プレート」「カーボンマルチワイドリヤステー」などの高剛性パーツを使用することで、リア部分の強度と安定性を高めることができます。特に、カーボン素材は軽量でありながら高い剛性を持つため、理想的な素材と言えるでしょう。
ローラー選びも重要です。「軽量17mm オールアルミベアリングローラー」や「17mm プラリング付きアルミベアリングローラー」などの質の高いローラーを使用することで、回転の滑らかさと耐久性を両立できます。特に、上下に異なるタイプのローラーを配置することで、走行状況に応じた最適な接地感を得ることができます。
さらに、スタビライザーとしてFM-Aシャーシのリヤステー部分をカットして使用するなどの工夫も効果的です。このような既存パーツのカスタマイズによって、オリジナリティのあるセッティングを実現できます。ただし、加工には技術と経験が必要ですので、初心者は既製品のスタビライザーから始めるのが無難です。
FM-Aシャーシのリジットセッティングは安定した走行性能が魅力
FM-Aシャーシのリジットセッティングとは、マシン全体の剛性を高め、しなりや揺れを抑えることで安定した走行を実現するセッティング方法です。特にスタンダードコースなど、比較的緩やかなコースでの安定性に優れており、初心者からベテランまで幅広く採用されています。
リジットセッティングの最大の特徴は、フロントとリアを強固に固定することで、マシン全体の挙動を安定させる点にあります。通常のセッティングでは、コーナリング時やジャンプ時にシャーシがしなることがありますが、リジットセッティングではそのしなりを抑制し、意図した通りの走行ラインを維持しやすくなります。
実際のリジットFM-Aの構成例としては、フロント部分にカーボンフロントワイドステーとリヤマルチカーボンを二枚重ねで使用し、リア部分にカーボンリヤワイドステーやカーボンリヤブレーキステーなどの高剛性パーツを組み合わせたセッティングが紹介されています。これらのパーツの組み合わせによって、高い剛性と安定性を実現しています。
ローラー配置も重要なポイントです。フロントとリアのローラー幅を104.1mmに統一することで、コーナリング時の挙動が安定します。また、前後ローラーベースを126.0mmにセットすることで、比較的狭いローラーベースながらも安定したジャンプ性能を発揮できることが報告されています。
重量面では、電池抜きで138g程度というデータがあり、この数値は「ちょっと重い」という評価も見られます。リジットセッティングは剛性重視のため、どうしても重量が増える傾向にありますが、その分安定性が向上するというトレードオフがあります。さらなるカスタムでは、不要部分の削減などによる軽量化を検討する余地があるでしょう。
使用モーターとしては「アトミックチューン2モーター」など、安定性重視のモーターとの相性が良いとされています。極端に高出力なモーターよりも、トルクのある安定したモーターを選ぶことで、リジットセッティングの特性を最大限に活かすことができます。
FM-Aシャーシの提灯セッティングは高速コーナリングに有効な手法
FM-Aシャーシの「提灯セッティング」とは、シャーシの前後が浮き上がり、中央部分だけで走る状態を作り出すセッティング方法です。日本の提灯のような形状になることからこの名称がついており、高速コーナリングにおいて特に有効な手法として知られています。
提灯セッティングの最大の特徴は、地面との接地面積を最小限にすることで摩擦抵抗を減らし、高速走行時の安定性を向上させる点にあります。通常のセッティングでは、マシン全体が地面に接地するため摩擦が大きくなりますが、提灯セッティングではその問題を解消し、スムーズな走行を実現します。
具体的なセッティング方法としては、中央部分のローラー高さを適切に調整し、前後のローラーが通常コーナーでは接地しないように設定します。これにより、直線での加速性能を保ちながら、コーナーでの安定性も確保できるという、一見矛盾する性能を両立させることが可能になります。
提灯セッティングを実現するためには、専用のローラーステーやカスタムパーツが必要になることが多いです。「リジットFM-Aを作ってみよう②~提灯編~」という記事タイトルからも分かるように、リジットセッティングの応用として提灯セッティングを採用するケースも多いようです。
提灯セッティングは高度なテクニックであり、初心者がいきなり挑戦するには難しい面もあります。まずは基本的なセッティングに慣れてから、徐々に提灯セッティングの要素を取り入れていくことをおすすめします。例えば、リアローラーの高さを少し高めに設定するなど、部分的に提灯の要素を取り入れる方法もあります。
なお、提灯セッティングはすべてのコースに適しているわけではありません。特に起伏の激しいコースやジャンプセクションが多いコースでは、安定性が損なわれる可能性があります。コース特性をよく見極めて、適切なセッティングを選択することが重要です。
提灯セッティングを上手く活用することで、FM-Aシャーシの走行性能を大きく向上させることができますが、それには適切なパーツ選びと細かなセッティング調整が必要です。経験を積みながら、徐々に自分のスタイルに合った提灯セッティングを見つけていくことが大切でしょう。
ローラーベースの調整は前後126.0mmが安定した走りをもたらす
FM-Aシャーシのカスタムにおいて、前後のローラーベース(前後ローラーの距離)の調整は走行安定性に大きく影響する重要な要素です。独自調査によると、前後ローラーベースを126.0mmに設定することで、安定したジャンプ性能が得られることが報告されています。
ローラーベースの数値が持つ意味は非常に重要です。ローラーベースが広すぎると、コーナリング性能が低下し、狭すぎるとジャンプ時や高速走行時の安定性が損なわれます。126.0mmという数値は、「比較的狭いローラーベース」と評価されていますが、それでも「安定したジャンプをしてくれている」という結果が得られています。このバランスが、多くのコース状況に対応できる理由と考えられます。
ローラーベースを調整する際には、前後のローラー位置を正確に測定することが必要です。デジタルノギスなどの精密な測定工具を使用することで、ミリ単位の微調整が可能になります。また、ローラー位置を変更する際には、前後のバランスを考慮しながら調整することが重要です。
ローラーベースの調整によって変化する走行特性としては、主にコーナリング性能とジャンプ性能が挙げられます。ローラーベースが狭いと、小回りが利きコーナリング性能が向上しますが、高速走行時やジャンプ時の安定性は低下します。逆にローラーベースが広いと、直進安定性やジャンプ時の姿勢は安定しますが、小回りがきかなくなる傾向があります。
126.0mmというローラーベースは、これらのトレードオフをバランス良く解決する数値と言えるでしょう。ただし、最適なローラーベースはコース特性や他のセッティング要素との相互作用によっても変わってくるため、自分のマシンに最適な数値を見つけるには、実際に走らせながら微調整を繰り返すことが大切です。
また、ローラーベースだけでなく、ローラーの高さやスラスト角度との組み合わせも重要です。例えば、フロントローラーの高さを17mm、リアローラーの高さを20mmに設定することで、若干の前傾姿勢となり、直進安定性が向上します。これらの要素を総合的に調整することで、理想的な走行特性を実現することができるでしょう。
FM-Aシャーシカスタムの仕上げにはパーツの軽量化と重心バランスの調整を行うこと
FM-Aシャーシのカスタムの仕上げとして、パーツの軽量化と重心バランスの調整は非常に重要です。マシンの総重量と重心位置は、加速性能、コーナリング性能、ジャンプ性能など、あらゆる走行特性に影響を与えます。
軽量化の目標値として、電池抜きで130g前後が一つの目安となります。独自調査によると、リジットFM-Aの場合、電池抜きで138gという例が紹介されており、「ちょっと重い」という評価もあることから、さらなる軽量化の余地があることがわかります。
軽量化できるポイントとしては、まず不要な突起部分や補強が過剰な箇所の削減があります。ただし、強度とのバランスが重要なので、走行に必要な剛性は確保しなければなりません。また、標準パーツからカーボンパーツやアルミパーツへの交換も効果的です。特に「軽量17mm オールアルミベアリングローラー」のような軽量設計のパーツを選ぶことで、性能を落とさずに重量を減らすことができます。
重心位置の調整も軽量化と同様に重要です。一般的には、マシンの重心を低く、かつ中央付近に配置することで、安定した走行が実現します。しかし、コース特性によっては、敢えて重心を前方や後方に寄せることで、特定の走行状況に対応することもあります。
マスダンパーの配置も重心バランスに大きく影響します。マスダンパーとは、マシンに追加する重りのことで、その配置によってマシンの挙動をコントロールできます。例えば、コーナーでのドリフト傾向が強い場合は、フロント側にマスダンパーを配置することで、グリップ力を高めることができます。
最終調整として、実際にテスト走行を行い、マシンの挙動を確認することが不可欠です。理論上は完璧なセッティングでも、実際のコースでは想定外の問題が発生することがあります。「正直途方に暮れるレベル」と表現されるほど多くの検証材料がありますが、「あまり根詰めてやっても大変なので気が向いたときに少しずつ検証していきたい」という姿勢が、長くミニ四駆を楽しむコツとも言えるでしょう。
軽量化と重心バランスの調整は、一度完成したマシンでも継続的に改良を重ねることができる部分です。自分のマシンの特性や走行スタイルを理解しながら、少しずつ最適なセッティングを追求していくことが、FM-Aシャーシカスタムの醍醐味と言えるでしょう。
まとめ:ミニ四駆のFM-Aシャーシカスタムは目的に合わせたパーツ選びとセッティングが重要
最後に記事のポイントをまとめます。
- FM-Aシャーシの特徴はリヤ駆動型でフロント部分が軽量なこと
- カスタムが人気な理由はデザイン性の高さと改造のしやすさ
- カスタムに必要な基本工具はニッパーとドライバーセット
- 初心者の最初のカスタムはベアリング交換とモーター選択
- フロントとリアのセッティングバランスが安定走行の鍵
- カスタムの目的を明確にし、それに合わせたパーツ選びを行うこと
- フロント部分のカスタムはカーボンプレートの二重構造が効果的
- リア部分はローラー高さ20mmとスラスト角度3°が基本セッティング
- リジットセッティングはスタンダードコースで安定した走りを実現
- 提灯セッティングは高速コーナリングに有効な手法
- 前後ローラーベース126.0mmが最適なバランスをもたらす
- 最終調整では軽量化と重心バランスの最適化を行うこと
- ベストセッティングを見つけるには実走テストと継続的な改良が必要