ミニ四駆レースの世界では様々なレギュレーションが存在しますが、中でも注目を集めているのが「B-MAX」です。B-MAX(Basic-MAX)は、部品の加工をせずにタミヤの純正パーツを「ポン付け」するだけでマシンを作り上げるという、シンプルながらも奥深いレギュレーションとなっています。
今回は、B-MAXとは何か、どのようにしてB-MAXマシンを作るべきか、おすすめのシャーシやセッティングなど、B-MAXに関する情報を徹底的に解説します。加工の制限がある中で最速のマシンを目指す方法や、レースで勝つためのコツ、さらには初心者が知っておくべき基本知識まで幅広くカバーしています。

記事のポイント!
- B-MAXレギュレーションの特徴と基本ルールが理解できる
- B-MAXマシンの作り方とおすすめパーツが分かる
- B-MAXマシンのセッティングのコツとレース攻略法が学べる
- B-MAXとオープンクラスの違いを理解し、自分に合ったレギュレーションが選べる
ミニ四駆のB-MAXとは何か?初心者でも分かるレギュレーション解説
- B-MAXとはタミヤレギュレーションに加えて独自ルールを追加したもの
- B-MAXの最大の特徴は基本無加工で既存パーツを使うこと
- オープンクラスとB-MAXの違いは改造の自由度にある
- B-MAXのルールは実行委員会が細かく規定している
- B-MAXのレギュレーションは定期的にアップデートされている
- B-MAXが人気の理由は公平で技術の差が出やすいところ
B-MAXとはタミヤレギュレーションに加えて独自ルールを追加したもの
B-MAX GP(Basic-MAX GP)は、株式会社タミヤが公開しているミニ四駆競技会規則(通称タミヤレギュ)に加えて、独自のルールを追加で規定したレギュレーションです。B-MAX GPは「Basic-MAX GP実行委員会」が運営・管理しており、公式サイトでもレギュレーションの詳細が公開されています。
B-MAX GPの基本理念は、「基本無加工のレギュレーションの中で大会が工夫を凝らした競技コースに対して全てのレーサーがフェアプレイ精神のもと頭とテクニックを使って挑戦すること」にあります。このレギュレーションはシンプルでありながらも奥深く、初心者から上級者まで幅広いレーサーに支持されています。
B-MAX GPではタミヤの公認競技会規則に準拠しつつ、さらに細かいルールが追加されています。例えば、ボディの加工制限、シャーシの利用制限、マスダンパーやローラー、プレート類の使用制限など、様々な側面から規定されています。
B-MAX GPは独自の大会も開催されており、予選会や決勝大会などが全国各地で行われています。特にB-MAX GP全日本選手権は多くのレーサーが参加する大きな大会となっています。B-MAX GPの大会はニコニコ超会議などの大きなイベントでも実施され、注目を集めています。
このように、B-MAX GPはタミヤの公認規則をベースにしながらも、独自の理念とルールを持ったレギュレーションとして確立されており、ミニ四駆レースの一つの主流となっています。
B-MAXの最大の特徴は基本無加工で既存パーツを使うこと
B-MAX GPの最大の特徴は、その名前が示す通り「Basic(基本)」を重視した「基本無加工」のレギュレーションであることです。このレギュレーションではミニ四駆のシャーシやパーツに対する加工が厳しく制限されており、基本的には「ポン付け」(そのまま取り付ける)の改造しか認められていません。
具体的には、シャーシの肉抜きや切断が禁止されており、標準ビス穴の2mm拡張や貫通されていないビス穴の貫通加工、ビス穴の皿ビス加工などごく限られた加工しか許可されていません。また、新規ビス穴の追加も禁止されているため、既存のビス穴を利用してパーツを取り付ける必要があります。
ボディについても、塗装やステッカー貼付け、異なる種類のボディとボディパーツの組み合わせなどは許可されていますが、ボディの分割やポリカーボネート製ボディの使用は禁止されています。また、ボディの原型が分かる範囲での肉抜きは許可されていますが、原型が分からなくなるような過度な肉抜きは禁止されています。
マスダンパーやローラー、タイヤ・ホイールなども、基本的には加工が禁止されています。例えば、マスダンパーの形状加工や穴拡張、タイヤの加工、ローラーの加工などが禁止されており、純正パーツをそのまま使用することが求められています。
このように、B-MAX GPは基本無加工でタミヤの純正パーツをいかに組み合わせるかという「組み合わせの妙」を競うレギュレーションとなっています。これにより、加工技術の差よりもセッティングの工夫や走行テクニックの差が勝敗を左右することになり、より多くの人が公平に競争できる環境が整えられています。
オープンクラスとB-MAXの違いは改造の自由度にある

ミニ四駆の競技において、オープンクラスとB-MAXクラスは最も対照的な2つのレギュレーションです。その最大の違いは、改造の自由度にあります。
オープンクラスでは、タミヤのミニ四駆公認競技会規則の範囲内であれば、ほぼ何でもOKという非常に自由度の高いレギュレーションとなっています。シャーシの大幅な加工、FRPやカーボンなどの素材を用いた自作パーツの使用、ボディの大幅な改造など、レーサーの創意工夫を存分に発揮できる環境が整っています。そのため、高度な加工技術や専門的な知識を持つレーサーが有利になる傾向があります。
一方、B-MAXクラスは先述の通り、基本無加工でタミヤの純正パーツを組み合わせるというシンプルなレギュレーションです。加工が厳しく制限されているため、オープンクラスのような極端なマシン差は生まれにくく、セッティングの工夫や走行テクニックがより重要になります。
また、オープンクラスでは高度な加工技術や専門工具が必要になることが多く、初心者にとっては敷居が高いと感じられることがあります。対してB-MAXクラスは、基本的に「ポン付け」だけでマシンを作れるため、初心者でも比較的容易に参加できるのが特徴です。
速度面では、一般的にオープンクラスのマシンの方が高速になる傾向がありますが、B-MAXでも適切なセッティングを施せば十分に速いマシンを作ることができます。また、B-MAXでは最高速度よりも安定性や走行の確実性が重視される傾向にあり、「速いだけでは勝てない」という奥深さがあります。
このように、オープンクラスとB-MAXクラスは改造の自由度という点で大きく異なり、それぞれに異なる魅力や楽しみ方があります。どちらが優れているということではなく、自分の技術レベルや好みに合ったレギュレーションを選ぶことが大切です。
B-MAXのルールは実行委員会が細かく規定している
B-MAX GPのルールは、Basic-MAX GP実行委員会によって細かく規定されています。公式ホームページでは「Basic-MAX GP 競技会規則(ver3.0)」という形で詳細なルールが公開されており、レーサーはこのルールに従ってマシンを製作する必要があります。
B-MAX GPの競技会規則は、大きく分けて以下のような項目で構成されています:
- 競技車の種類と仕様
- 競技車の車体寸法
- モーターと電池の規定
- 改造に関する規定
- 競技コースに関する規定
- 車体検査(車検)の方法
- 失格条件
- レース運営について
- 出場制限
- レースイベントへの参加申し込みについて
特に改造に関する規定は非常に詳細で、ボディ、シャーシ、マスダンパー、タイヤ・ホイール、ローラー、プレート類、その他パーツ類、ギミック類など、各パーツごとに許可事項と禁止事項が明確に定められています。
例えば、ボディについては「プラスティック製のボディのみ使用可能」「フロント、リヤ共にタミヤ製のボディキャッチパーツで固定」といった許可事項と、「ボディの分割」「ポリカーボネート、PET製のボディの使用」といった禁止事項が明記されています。
また、B-MAX GP実行委員会公認の競技会では、参加者は「B-MAX GP実行委員会公認競技会規約」にも同意する必要があります。この規約には、参加資格や大会運営に関するルール、写真撮影や取材の許可など、大会参加に関する様々な事項が定められています。
B-MAX GPのルールは定期的にアップデートされており、最新のバージョンは「ver3.0」となっています。これまでにも「ver1.0」「ver2.0」「ver2.1」などのバージョンが存在し、競技環境の変化やレーサーからのフィードバックを反映して改訂が行われてきました。
このように、B-MAX GPは実行委員会によって細かく規定された明確なルールのもとで運営されており、それがレースの公平性や競技環境の安定性に寄与しています。
B-MAXのレギュレーションは定期的にアップデートされている
B-MAX GPのレギュレーションは、ミニ四駆の競技環境やパーツの進化、レーサーからのフィードバックなどを反映して、定期的にアップデートされています。このアップデートはB-MAX GP実行委員会によって行われ、公式ホームページで発表されています。
現在最新のレギュレーションは「Basic-MAX GP 競技会規則(ver3.0)」で、2023年10月9日に公開されました。それ以前には「Basic-MAX GP 競技会規則(ver2.1)」(2023年1月24日公開)、「Basic-MAX GP 競技会規則(ver2.0)」、「Basic-MAX GP 競技会規則(ver1.0)」などのバージョンが存在していました。
レギュレーションのアップデートでは、新たなパーツの登場に対応するためのルール追加や、既存ルールの明確化、禁止事項の見直しなどが行われています。例えば、新しいシャーシやグレードアップパーツが発売された場合、それらをB-MAX GPでどのように扱うかが規定されることがあります。
また、レギュレーションの英語版も公開されており、「Basic-MAX GP Competition Regulations (ver3.0) (English version)」「Basic-MAX GP Competition Regulations (ver2.1) (English version)」などが存在します。これにより、海外のレーサーもB-MAX GPのルールを理解し、参加することが可能になっています。
レギュレーションのアップデートの際には、公式ホームページの「最新情報」や「B-MAXGP情報」のコーナーで告知されるほか、公式SNS(X(旧Twitter)など)でも情報が発信されます。レーサーは常に最新のレギュレーションを確認し、自分のマシンがルールに合致しているかをチェックする必要があります。
B-MAX GPのレギュレーションは、単にルールを厳格にするだけでなく、より多くのレーサーが楽しめるよう配慮されています。初心者にも分かりやすく、かつ上級者も楽しめる奥深さを持ったバランスの良いレギュレーションを目指して、今後も適宜アップデートが行われていくものと考えられます。
B-MAXが人気の理由は公平で技術の差が出やすいところ
B-MAX GPが多くのレーサーに支持され、人気を集めている理由はいくつか考えられますが、その中でも特に大きな要因は「公平さ」と「技術の差が出やすい」という点です。
まず、B-MAX GPの基本無加工というルールは、レーサー間の機材差を最小限に抑える効果があります。オープンクラスでは高度な加工技術や専門的な工具、高価なカスタムパーツなどが勝敗を左右することがありますが、B-MAX GPではそうした要素の影響が小さくなります。つまり、誰もが同じスタートラインに立てるという公平性が確保されているのです。
また、B-MAX GPでは基本的にタミヤの純正パーツしか使用できないため、入手困難な特殊パーツや高価なカスタムパーツを持っているかどうかで有利不利が生じにくいという利点もあります。これにより、初心者でも気軽に参加できる敷居の低さが実現しています。
一方で、B-MAX GPはシンプルなルールながらも、非常に奥深い競技性を持っています。パーツの加工は制限されていますが、どのパーツを組み合わせるか、どのようにセッティングするかという点に無限の可能性があり、レーサーの創意工夫やセンスが問われます。そのため、単純に「お金をかければ勝てる」というわけではなく、真の技術や知識、経験が勝敗を分けることになります。
さらに、B-MAX GPは「走らせること」に重点を置いたレギュレーションでもあります。オープンクラスでは極端な軽量化や不安定なセッティングにより、見た目は速そうでも実際のレースでは安定して走れないというケースもありますが、B-MAX GPではある程度の重量や安定性が確保されるため、より「走らせる楽しさ」を味わえるのです。
このように、B-MAX GPは「誰もが参加しやすく、かつ奥深い競技性を持った公平なレギュレーション」という理想的なバランスを実現しており、それが多くのレーサーから支持される理由となっています。初心者から上級者まで、幅広いレーサーが楽しめるレギュレーションであると言えるでしょう。

ミニ四駆とB-MAXマシンを作るための具体的なステップと注意点
- B-MAXマシンに最適なシャーシはFM-AやMAシャーシである
- B-MAXマシンのボディ選びのポイントはオリジナリティと空力性能
- B-MAXマシンのセッティングで重要なのはローラー配置と重量バランス
- B-MAXマシンのタイヤとホイールは同一サイズで組み合わせるのが必須
- B-MAXマシンのレーンチェンジ対策には右ローラーセッティングが決め手
- B-MAXマシンで優勝するためには基本に忠実な丁寧な組み立てが重要
- まとめ:ミニ四駆B-MAXで成功するには基本に忠実な組み立てと適切なセッティングが鍵
B-MAXマシンに最適なシャーシはFM-AやMAシャーシである
B-MAX GPで競技するマシンを作る際、シャーシ選びは非常に重要です。中でも特に人気が高く、好成績を収めているのがFM-AシャーシとMAシャーシです。
FM-Aシャーシは、フロントミッドシップの電池レイアウトを持つシャーシで、バランスの良さが特徴です。重量配分が優れており、コーナリング性能と安定性を両立しやすいのが利点です。また、セッティングの幅が広く、様々なコース条件に対応できる柔軟性も持っています。B-MAX GPの大会で優勝しているマシンの多くがFM-Aシャーシを採用しており、初心者から上級者まで幅広く使用されています。
MAシャーシ(ミッドシップ・アンダー)もB-MAX GPで高い評価を得ているシャーシです。電池を中央に配置するミッドシップレイアウトで、低重心設計になっているため安定性に優れています。特にコーナリング時の安定性が高く、コースアウトのリスクを低減できるのが特徴です。FM-Aと比べるとやや重いという特性がありますが、その分安定して走行できるため、テクニカルなコースでの性能が高いとされています。
その他のシャーシとしては、VZシャーシやARシャーシなども選択肢となりますが、それぞれ特徴が異なります。VZシャーシはリアモーターシャーシで加速性能に優れていますが、コーナリング時の安定性がやや劣る傾向があります。ARシャーシはコンパクトなボディデザインが特徴ですが、B-MAX GPでのセッティングの自由度がやや制限される場合があります。
最終的にどのシャーシを選ぶかは、コース条件や自分の走らせ方の好み、セッティングの方針などによって変わってきます。ただ、初めてB-MAX GPに参加する場合は、セッティングの幅が広く、多くのレーサーが使用しているFM-AシャーシやMAシャーシから始めるのが良いでしょう。特にFM-Aシャーシは、パーツの入手性も良く、情報も豊富なため、初心者にも扱いやすいシャーシと言えます。
また、シャーシを選ぶ際は、自分の持っているボディとの相性も考慮する必要があります。B-MAX GPではボディとシャーシの組み合わせは自由ですが、相性の良い組み合わせを見つけることで、より高いパフォーマンスを引き出すことができます。
B-MAXマシンのボディ選びのポイントはオリジナリティと空力性能
B-MAX GPでは、ボディとシャーシの組み合わせは自由となっているため、ボディ選びも戦略の一つです。ボディ選びのポイントとしては、主にオリジナリティと空力性能の2つが挙げられます。
まず、オリジナリティについてですが、B-MAX GPではプラスティック製のボディのみ使用可能で、ポリカーボネートやPET製のボディは使用できません。ただし、ボディの塗装やステッカーの貼付け、異なる種類のボディとボディパーツ(ウィングなど)の組み合わせは許可されているため、これらを活用してオリジナリティを出すことができます。
多くのレーサーは、自分の好きなカラーリングや独自のデザインでボディをカスタマイズしています。例えば、マッハフレームやジオグライダーなどのボディに、オリジナルの塗装を施したり、様々なステッカーを貼り付けたりしています。こうしたオリジナリティは、レース中に自分のマシンを見分けやすくするだけでなく、ミニ四駆の楽しみ方の一つでもあります。
一方、空力性能も重要なポイントです。B-MAX GPでは、ボディの肉抜きやメッシュの貼付けが許可されています(ただし、原型が分かる範囲での肉抜きに限られます)。これを利用して、ボディの空気抵抗を減らしたり、空力性能を向上させたりすることができます。
空力性能を考慮すると、一般的には低重心でコンパクトなボディが有利とされています。また、フロント部分が低く、スムーズな形状をしているボディは空気抵抗が少なく、高速走行に適しています。一方で、サイドやリアにウィングがあるボディは、高速時の安定性が向上する場合があります。
具体的なボディとしては、アバンテMk.II、ネオファルコン、ビートマグナム、マッハフレーム、ジオグライダーなどが人気です。これらのボディは、デザイン性と機能性のバランスが良く、様々なセッティングに対応できるという特徴があります。
ただし、最終的にはコース条件や自分のドライビングスタイル、シャーシとの相性などを考慮して、最適なボディを選ぶことが重要です。また、レース中にボディが脱落すると失格となるため、しっかりと固定することも忘れないようにしましょう。
B-MAXマシンのセッティングで重要なのはローラー配置と重量バランス

B-MAX GPでマシンを速く安定して走らせるためには、セッティングが非常に重要です。特に重要なのが、ローラー配置と重量バランスです。
まず、ローラー配置についてですが、B-MAX GPでは基本的にローラーの加工が禁止されており、サイズ変更や穴あけ加工などができません。そのため、既存のローラーをどのように配置するかが重要になります。
フロントローラーは、コーナリング性能や安定性に大きく影響します。一般的には、フロントの両サイドに13-12mmの2段アルミローラーを配置することが多いですが、右側のローラーをゴムリング付きで逆につける「逆WA」という手法が効果的とされています。これにより、レーンチェンジ(LC)での安定性が向上し、コースアウトのリスクを減らすことができます。
リアローラーは、直進安定性やジャンプ後の着地安定性に関わります。リアの左側には13mmや19mmのオールアルミベアリングローラーを配置することが多く、特にレーンチェンジ後の安定性向上に効果があります。また、左上ローラーの直下にスタビ(スタビライザー)を配置することで、レーンチェンジから下りてきたときのマシンの姿勢を安定させることができます。
次に、重量バランスについてですが、B-MAX GPでは電池抜きで140g前後の車両重量になることが多いです。この重量をどのように分配するかが走行安定性に大きく影響します。
マスダンパー(重りの役割を果たすパーツ)の配置は、重量バランスの調整に重要です。B-MAX GPでは、マスダンパーの形状加工や穴拡張は禁止されていますが、配置は自由です。一般的には、フロント、センター、リアにマスダンパーを配置し、重心位置を調整します。重心位置はコースの特性や走らせ方によって最適な位置が変わりますが、基本的にはセンター寄りでわずかにフロント寄りにすることで、安定した走行が期待できます。
また、B-MAX GPでは「マスダンパー等重量物を用いたスイング系の制振ギミック」の使用が禁止されていますが、グレードアップパーツであるボールリンクマスダンパーの使用は可能です。ただし、ボールリンクマスダンパーのアーム部が車軸を跨ぐ設置は禁止されているなど、使用方法に制限があります。
セッティングは、コース条件や走らせ方、使用するシャーシやボディによっても最適な方法が変わってきます。実際に走らせながら微調整を重ねていくことで、自分のマシンにとってベストなセッティングを見つけることができるでしょう。
B-MAXマシンのタイヤとホイールは同一サイズで組み合わせるのが必須
B-MAX GPでは、タイヤとホイールの組み合わせに関して明確なルールが設けられています。最も重要なルールは、「タイヤとホイールは同一のサイズのみ組合せ」が許可されており、「異なるサイズのタイヤとホイールの組合せ」が禁止されていることです。
例えば、ローハイトタイヤを大径ホイールに装着するなど、サイズの異なる組み合わせは禁止となっています。これは、本来の用途とは異なる組み合わせによって不当なアドバンテージを得ることを防ぐためのルールです。
B-MAX GPで使用できるタイヤとホイールの組み合わせは以下のようになります:
- 小径タイヤ + 小径ホイール
- 中径ローハイトタイヤ + 中径ローハイトホイール
- 大径タイヤ + 大径ホイール
- スーパーハードタイヤ + 対応するホイール
- ローフリクションタイヤ + 対応するホイール
タイヤとホイールの選択は、コース条件や走らせ方によって変わります。一般的には、立体セクションの多いコースでは中径ホイールが有利とされています。中径ホイールは地面とのクリアランスが確保しやすく、段差やジャンプなどの障害物を乗り越えやすいためです。
また、タイヤの硬さも重要な要素です。スーパーハードタイヤは硬めの素材でできており、グリップが良い反面、摩擦抵抗も大きいという特徴があります。一方、ローフリクションタイヤは摩擦抵抗が小さく、高速走行に適していますが、コーナリング時のグリップがやや劣る傾向があります。
B-MAX GPでは、ホイールの車軸用穴の貫通やタイヤとホイールの接着(両面テープ、接着剤等)は許可されています。特にホイールの貫通は、シャフトをしっかりと固定するために重要な加工です。ただし、タイヤの加工は禁止されており、長期使用に伴う削れによって直径の変化量が1mm以上になると加工とみなされる場合があるので注意が必要です。
マシンのセッティングによっては、前後で異なるタイヤを使用することも効果的です。例えば、フロントにはスーパーハードタイヤを使用してグリップを確保し、リアにはローフリクションタイヤを使用して摩擦抵抗を減らすという組み合わせがあります。これにより、コーナリング性能と直線加速性能のバランスを取ることができます。
最終的には、自分のマシンのセッティングやコース条件に合わせて最適なタイヤとホイールの組み合わせを選ぶことが重要です。車検では、タイヤとホイールの組み合わせも厳しくチェックされるので、ルールに従ったセッティングを心がけましょう。
B-MAXマシンのレーンチェンジ対策には右ローラーセッティングが決め手
B-MAX GPの競技では、「レーンチェンジ(LC)」というコース形状が重要なポイントとなります。レーンチェンジは左カーブから右カーブに切り替わる区間で、多くのマシンがコースアウトしやすい難所です。この区間を安定して高速で通過するためには、適切なローラーセッティングが不可欠です。
特に重要なのが「右フロントローラー」のセッティングです。レーンチェンジに進入すると、マシンは左カーブを曲がりながら頂点を目指しますが、この時にマシンの右側がリフト(浮き上がる)しやすくなります。リフトが大きくなると、頂点から下降する際にマシンの姿勢が崩れ、コースアウトの原因となります。
この対策として効果的なのが、「12-13mm二段アルミローラー(WA)」を逆につける「逆WA」というセッティングです。通常、大きい方のローラーを上に、小さい方を下に配置しますが、これを逆にして小さい方を上に、大きい方を下に配置します。さらに、下側のローラーにゴムリングを装着するとより効果的です。
このセッティングの効果は、紙コップを横に倒してコロコロ転がした時の挙動に似ています。紙コップは下へ円を描く軌道になるため、強力なダウンスラストが発生します。同様に、逆WAセッティングでは、マシンが傾いた時に下部ローラーが接触すると、強制的にコースへ戻す力が働きます。特に下のローラーがゴムリング付きの場合、ダウンフォースが非常に強くかかり、レーンチェンジ頂点から下降する際のマシンの姿勢を安定させることができます。
もう一つの重要なポイントは、「左上リアローラーの直下にスタビ(スタビライザー)を配置する」ことです。これはレーンチェンジから下り始めた時の対策となります。レーンチェンジ頂点を通過したマシンは、左カーブから右カーブに移る際に、左壁面へと激突します。この時、リア左上ローラーがコース壁面を飛び越えてしまうと、ローラーを支える支柱に壁が当たり、車体が「てこの原理」で回転してしまいます。
左上ローラーの直下にスタビを配置することで、壁面がローラー支柱に当たる前にスタビに接触し、跳ね返ります。これにより、コースへの復帰率が飛躍的に高まります。13mmローラーを使用している場合は、リヤブレーキセットのブレーキピースをビスに刺して代用することもできます。
このように、レーンチェンジ対策としては、「右フロントローラーを逆WA(できればゴムリング付き)にする」「左上リアローラーの直下にスタビを配置する」という2点が特に効果的です。これらのセッティングを実践することで、レーンチェンジでのコースアウトリスクを大幅に減らし、安定して高速走行することが可能になります。
B-MAXマシンで優勝するためには基本に忠実な丁寧な組み立てが重要
B-MAX GPで優勝するためには、加工ではなく基本に忠実な丁寧な組み立てが非常に重要です。B-MAXのレギュレーションは加工を制限しているからこそ、組み立ての精度や素材の選別がマシンのパフォーマンスを大きく左右します。
まず、パーツの切り離しから丁寧に行いましょう。ニッパーで切り離した後、軽くヤスリがけして断面を整えると、パーツ同士の接合面がきれいになり、組み立ての精度が向上します。特にタイヤは重要な部品なので、つなぎ目を少し引っ張ってからニッパーで切ると綺麗に仕上がります。
ボールベアリングは、そのままでも十分性能を発揮しますが、脱脂して専用オイルを差すことで、回転抵抗を減らすことができます。ただし、脱脂によってかえって寿命が短くなる場合もあるので、慎重に判断しましょう。
シャフトの選別も重要です。シャフトは製造過程で微妙に曲がっていることがあり、これがマシンの走行に大きな影響を与えます。シャフトチェッカーなどの専用工具を使って、真っ直ぐなシャフトを選別すると、回転のブレが少なくなり、走行が安定します。
ホイールの組み立ても丁寧に行いましょう。ホイールドリリングという専用工具を使って垂直に穴を開け、選別したシャフトを装着します。シャフトとホイールの組み付けはマイクロハンマーを使用し、コツコツと様子を見ながら慎重に行います。ホイールプーラーを使用して、タイヤが両サイドに少し動く程度の余裕を持たせると、回転がスムーズになります。
ギアの組み付けも慎重に行いましょう。プロペラシャフトがクラウンギアに当たらないよう、ハンマーでギアを押し込み、ギアプーラーで少しずつ引っ張って調整します。前後に少し動く程度の余裕を持たせるのがポイントです。
組み立てが完了したら、Fグリスなどを使って各ギアに適切な場所に潤滑剤を塗り、過剰な部分はきれいに拭き取ります。また、ターミナル部分は汚れを避けるため、手袋をして作業するのが理想的です。
最後に、空転させて異音やブレがないかチェックします。異音やブレがある場合は、どこかに問題がある可能性が高いので、原因を特定して修正しましょう。
B-MAX GPの競技では、モーターの選別も重要ですが、実際には丁寧な組み立てによって適切な速度と制御を実現することの方が重要な場合も多いです。B-MAXのレギュレーションでは、極端な速度差よりも安定性や走行の確実性が勝敗を分けることが多いからです。
このように、B-MAX GPで優勝するためには、加工技術よりも基本に忠実な丁寧な組み立てと適切なセッティングが重要です。コース条件に合わせた適切なセッティングと、基本を徹底した丁寧な組み立てによって、安定して速いマシンを作り上げることが成功への道と言えるでしょう。
まとめ:ミニ四駆B-MAXで成功するには基本に忠実な組み立てと適切なセッティングが鍵
最後に記事のポイントをまとめます。
- B-MAX GPは基本無加工のレギュレーションで、タミヤの純正パーツをポン付けするだけでマシンを作ることができる
- シャーシ選びは重要で、FM-AシャーシやMAシャーシなどのバランスの良いシャーシが推奨される
- ボディ選びでは、オリジナリティと空力性能のバランスが重要となる
- ローラー配置はコーナリング性能や安定性に大きく影響し、特に右フロントローラーのセッティングが重要である
- タイヤとホイールは同一サイズで組み合わせることが必須で、コース条件に合わせた選択が必要
- レーンチェンジ対策として、右フロントローラーの逆WAセッティングと左上リアローラー直下のスタビ配置が効果的
- 丁寧な組み立てがマシンのパフォーマンスを左右し、パーツの切り離しから組み付けまで注意深く行うことが大切
- B-MAX GPではオープンクラスと異なり、改造の自由度が制限されているため、基本的なセッティングの精度が重要
- 重量バランスも走行安定性に影響し、マスダンパーの適切な配置が必要
- モーターの選別よりも適切な速度と制御のバランスが勝敗を分けることが多い
- B-MAX GPのレギュレーションは定期的にアップデートされるため、最新の規則を確認することが重要
- 初心者にもおすすめのレギュレーションであり、オープンクラスよりも公平に競争できる環境がある
