ミニ四駆をカスタマイズする際に欠かせないパーツのひとつが「520ベアリング」です。このちっちゃな部品がマシンの走りを大きく左右するって知ってました? 回転部分の性能を上げるための重要パーツなんですよね。
今回は、ミニ四駆520ベアリングについて徹底解説します。基本的な知識からメンテナンス方法、そして同じくよく使われる620ベアリングとの違いまで、詳しく紹介していきますよ。初心者の方から上級者まで、ミニ四駆のパフォーマンスアップに役立つ情報が満載です!
記事のポイント!
- 520ベアリングの基本スペックと使用目的について理解できる
- 520ベアリングと620ベアリングの違いと使い分けのポイントが分かる
- ベアリングの取り付け方法とメンテナンス方法のコツを学べる
- 520ベアリングの選び方と購入時のチェックポイントが分かる

ミニ四駆で活用する520ベアリングの基礎知識
- 520ベアリングとは内径2mm外径5mmのミニチュアベアリング
- 520ベアリングをミニ四駆に使うメリットは回転抵抗の低減
- 520ベアリングが使える具体的なパーツは回転軸系のパーツ
- 520ベアリングの仕様とサイズは精密設計に適合
- 520ベアリングの種類は両面シールドタイプが主流
- 520ベアリングは精度によって性能が大きく変わる
520ベアリングとは内径2mm外径5mmのミニチュアベアリング
ミニ四駆の世界でよく使われる520ベアリングは、実はその名前に重要な情報が含まれています。「520」という数字は、ベアリングのサイズを表しているんです。具体的には、内径が2mm、外径が5mmを意味しています。
520ベアリングは、小さいながらもマシンの性能向上に大きく貢献するパーツです。独自調査の結果、このベアリングは主にNSKやNMBといった信頼性の高いメーカーから製造されており、高精度な回転を実現するために精密に作られています。
一般的には厚さ(幅)が2.3mmから2.5mmのものが主流となっています。タミヤの公式製品としては「AO-1017 520ボールベアリング 4個セット(品番94752)」が有名で、標準的な520ベアリングとして多くのミニ四駆ファンに使用されています。
このベアリングの特徴は、小型でありながら安定した回転性能を発揮することです。内部には微小な鋼球が組み込まれており、これによって摩擦を減らし、スムーズな回転を可能にしています。
また、ほとんどの520ベアリングは両面にシールドを備えており、内部に埃や異物が入るのを防ぐ設計になっています。これにより、ベアリングの寿命を延ばし、安定した性能を維持することができるのです。
520ベアリングをミニ四駆に使うメリットは回転抵抗の低減
ミニ四駆に520ベアリングを使用する最大のメリットは、回転抵抗を大幅に低減できる点にあります。プラスチック製の軸受けと比較すると、金属製のベアリングは摩擦係数が低く、より滑らかな回転を実現します。
特に高速回転が求められるミニ四駆では、この摩擦の違いが走行性能に大きな影響を与えます。実際に、プラスチック部品をベアリングに交換することで、マシンの加速性能や最高速度が向上することがよくあります。
また、520ベアリングを使用することで、パーツの摩耗を抑える効果もあります。プラスチック製の部品は使用時間が長くなると磨耗して緩みが生じる可能性がありますが、ベアリングは耐久性に優れているため、長期間安定した性能を維持することができます。
さらに、ベアリングの採用によって、エネルギー効率も向上します。モーターのパワーがより効率的に車輪に伝わるようになり、バッテリーの消費を抑えながら高いパフォーマンスを発揮することが可能になります。
熱に対する耐性も520ベアリングの魅力のひとつです。高速走行時には摩擦熱が発生しますが、金属製のベアリングはプラスチック部品よりも熱に強く、性能低下を防ぐことができます。
520ベアリングが使える具体的なパーツは回転軸系のパーツ

520ベアリングが特に効果を発揮するのは、ミニ四駆の回転軸に関わる部分です。タミヤの製品説明によると、「94722 HG N-04・T-04 カーボンユニット」「GP.382 N-03・T-03 バンパーレスユニット」「GP.384 N-03・T-03 バンパーレス LED赤」などの回転軸にプラ部品が使用されていますが、これらを520ベアリングに交換することで性能向上が期待できます。
ローラー類も520ベアリングの代表的な使用箇所です。フロントやリアに取り付けるローラーの軸受けにベアリングを使用することで、ローラーの回転がスムーズになり、コーナーでの安定性が向上します。
シャフト軸受けにも520ベアリングは活用できます。一部のシャーシでは、モーターからの動力を伝えるシャフトの軸受け部分に520ベアリングを使用することができ、これによって駆動効率が向上します。
アルミローラーに関しては、最初から520ベアリングが内蔵されているタイプも多く販売されています。例えば、「HG 19mmオールアルミベアリングローラー」や「13mmオールアルミベアリングローラー」などが代表的な製品です。
その他にも、ギア部分の軸受けや、特殊なカスタムパーツの回転部分など、様々な箇所で520ベアリングを活用することができます。ただし、パーツによっては取り付けられない場合もあるので、対応しているかどうか事前に確認することをおすすめします。
520ベアリングの仕様とサイズは精密設計に適合
520ベアリングの詳細な仕様を見ていきましょう。NSKのカタログデータによると、520ベアリングは深溝玉軸受(ディープグルーブボールベアリング)のカテゴリーに属します。以下に、主要なスペックをまとめました。
項目 | 仕様 |
---|---|
内径 | 2mm |
外径 | 5mm |
幅 | 2.3mm〜2.5mm(製品により異なる) |
材質 | クロム鋼またはステンレス鋼 |
シール | 両面シールド(ZZタイプが一般的) |
定格荷重 | 製品によって異なる |
ミニ四駆のような精密なモデルに適合するよう、520ベアリングは非常に高い精度で製造されています。特に公差(許容誤差)が小さく設計されており、安定した性能を発揮します。
ベアリングの内部には微小な鋼球が組み込まれており、これが内輪と外輪の間をスムーズに転がることで、摩擦を最小限に抑えています。ミニ四駆用の520ベアリングは一般的に7〜8個の鋼球を内蔵しています。
また、防塵・防水性能を高めるために、多くの520ベアリングは両面シールド構造(ZZタイプ)を採用しています。シールドは金属製または樹脂製で、内部に異物が入るのを防ぎながらも回転の滑らかさを保つよう設計されています。
520ベアリングはミニ四駆以外にも、小型の精密機器や模型など様々な分野で使用されており、その汎用性の高さも魅力のひとつです。そのため、タミヤ製品以外にも様々なメーカーから製品が販売されています。
520ベアリングの種類は両面シールドタイプが主流
520ベアリングには、主に「オープンタイプ」と「シールドタイプ」の2種類があります。ミニ四駆用途では、両面シールド(ZZタイプ)が最も一般的に使用されています。
両面シールドタイプは、ベアリングの両側に金属または樹脂製のカバーが付いており、内部に埃や異物が入るのを防ぎます。これにより、ベアリングの寿命を延ばし、メンテナンス頻度を減らすことができるのがメリットです。
一方でオープンタイプは、シールドがなく、内部が露出した状態になっています。メンテナンスがしやすい反面、異物が入りやすく、定期的な清掃と注油が必要です。ただし、適切に管理すれば回転抵抗を最小限に抑えることができます。
材質面では、クロム鋼製とステンレス鋼製の2種類があります。クロム鋼製は強度と耐摩耗性に優れていますが、湿気や水に弱い面があります。一方、ステンレス鋼製は耐食性に優れており、湿気の多い環境でも性能を維持しやすいという特徴があります。
NMBやミネベアといったメーカーの製品では、「DDL-520ZZ」という型番でステンレス鋼製の両面シールドタイプが販売されています。また、「DDL-520ZZW52」のような特殊な型番のものは、厚み(幅)が2.5mmと標準よりやや厚めの製品を指すことが多いです。
価格帯も様々で、タミヤの純正品(4個入り)は600〜700円程度、他メーカー品は1個あたり100〜300円程度と幅があります。用途や予算に応じて選択するとよいでしょう。
520ベアリングは精度によって性能が大きく変わる
ベアリングの性能を左右する重要な要素として「精度等級」があります。ミニ四駆の世界では、一般的なベアリングと「HG(ハイグレード)」と呼ばれる高精度ベアリングの2種類が主に使われています。
HGベアリングは、通常のベアリングに比べて公差(許容誤差)が小さく、より高い精度で製造されています。一般的に、標準品が「0級品」である場合、HG品は「5級品」相当と考えられています。この精度の違いが、回転のスムーズさや耐久性に大きく影響します。
実際の使用感としては、HGベアリングの方が回転抵抗が少なく、より長く滑らかな回転を維持する傾向があります。ただし、その分価格も高くなるため、費用対効果を考慮して選択する必要があります。
また、ベアリングの精度は見た目だけでは判断が難しいため、信頼できるメーカーや販売店から購入することが重要です。独自調査の結果、タミヤの純正品やNSK、NMBといった大手メーカーの製品は品質のばらつきが少なく、安定した性能を発揮する傾向があります。
なお、商品レビューを見ると、同じ製品でも個体差があり、「4つに1つはあまり回らないものがある」という声も見られます。この点は、ベアリングの性質上ある程度仕方がない面もありますが、複数個セットで購入する際には念頭に置いておくとよいでしょう。
購入時には、可能であれば実際に回転させてみて、スムーズさを確認することをおすすめします。また、使用前にベアリングオイルを注油することで、初期性能を向上させることができる場合もあります。

ミニ四駆における520ベアリングと620ベアリングの比較
- 520ベアリングと620ベアリングの違いは外径と耐久性
- 520ベアリングの寿命は620に比べて短いことが実験で判明
- 520ベアリングの取り付け方にはベアリングチェンジャーが便利
- 520ベアリングのメンテナンス方法は定期的な清掃と注油が基本
- 520ベアリングの価格と購入先は専門店やネット通販が主流
- 520ベアリングのトラブルシューティングは回らない問題に対処
- まとめ:ミニ四駆520ベアリングの選び方とメンテナンス方法
520ベアリングと620ベアリングの違いは外径と耐久性
ミニ四駆で使われる主なベアリングには、520と620の2種類があります。両者の最も大きな違いは外径サイズです。520ベアリングが外径5mmであるのに対し、620ベアリングは外径6mmとなっています。
内径については、どちらも2mmで共通しています。これにより、同じシャフトに両方のベアリングを取り付けることができますが、取り付け先のパーツの穴径に合わせて選択する必要があります。
耐久性の面では、620ベアリングが優れています。サイズが大きい分、内部の鋼球も大きく、より大きな荷重に耐えることができます。NSKのカタログデータによると、定格荷重(Cr値)に明確な差があります。
ベアリング種類 | 内径 | 外径 | 一般的な厚み | 定格荷重(Cr) |
---|---|---|---|---|
520ベアリング | 2mm | 5mm | 2.3-2.5mm | 低い |
620ベアリング | 2mm | 6mm | 2.5mm | 高い |
用途としては、520ベアリングは比較的軽い負荷がかかる部分や、スペースが限られている場所に適しています。一方、620ベアリングは重い負荷がかかる部分や、高速回転する箇所に適しています。
価格面では、620ベアリングの方がやや高価な傾向があります。タミヤの純正品で比較すると、520ベアリングが4個セットで約690円なのに対し、620ベアリングは2個セットで約600円と、1個あたりの単価に差があります。
結局のところ、どちらを選ぶかは使用目的とパーツの適合性によって決まります。ただし、公式パーツの指定がある場合は、それに従うのが無難です。適合しないサイズのベアリングを無理に使用すると、パーツの破損や走行不良の原因になる可能性があります。
520ベアリングの寿命は620に比べて短いことが実験で判明
520ベアリングと620ベアリングの寿命について、興味深い情報が見つかりました。ミニ四駆エンジニアによるブログ記事では、両者の寿命に大きな差があることが報告されています。
この記事によると、同じ条件で使用した場合、520ベアリングの寿命は620ベアリングの約5分の1とされています。具体的な計算例では、マシン重量150gの4倍の負荷(1個あたり150g)がかかった場合、520ベアリングは約4時間、620ベアリングは約22時間の寿命と試算されています。
この大きな差は、主にベアリングの定格荷重の違いによるものです。ベアリングの寿命は荷重の3乗に反比例するため、わずかな荷重の差が寿命に大きな影響を与えます。
実際のミニ四駆レースでは、そこまで長時間連続して使用することは稀ですが、定期的に練習や大会に参加する愛好家にとっては、この寿命の差は重要な検討材料になります。
ただし、この寿命の差を気にしすぎる必要はないかもしれません。というのも、520ベアリングが使われる箇所は比較的負荷が小さい部分が多く、理論上の寿命よりも長く使用できることが多いからです。
また、520ベアリングは620ベアリングに比べて軽量でコンパクトというメリットもあります。特に軽量化を追求するセッティングでは、わずかな重量差も無視できない場合があります。
結論としては、高負荷がかかる重要な部分には620ベアリング、負荷が小さい部分や軽量化を優先したい部分には520ベアリングという使い分けが理想的と言えるでしょう。もちろん、パーツの適合性や予算も考慮して選択する必要があります。
520ベアリングの取り付け方にはベアリングチェンジャーが便利

520ベアリングをローラーなどのパーツに取り付ける際には、専用の工具「ベアリングチェンジャー」を使用すると作業が格段に楽になります。この工具は、ベアリングをローラーに圧入したり、取り外したりする際に力を均等にかけることができるため、ベアリングやパーツを傷つけるリスクを減らすことができます。
市販のベアリングチェンジャーはAmazonなどで1,000円前後で購入できます。「mokedo-factory 520ベアリングチェンジャーⅡ」や「TAGATORON 520ベアリングチェンジャー」などが人気のようです。色も複数あり、好みに応じて選ぶことができます。
ベアリングチェンジャーがない場合は、自作の工具で代用することも可能ですが、ブログ記事によると「ちゃんとしたベアリングチェンジャー使うとやっぱ便利だった」との声もあります。頻繁にベアリング交換をする予定があるなら、専用工具への投資は検討する価値があるでしょう。
具体的な取り付け手順は以下の通りです:
- ベアリングチェンジャーの上にローラーを置く
- 520ベアリングをローラーの穴に合わせてセット
- チェンジャーの上部を使って、ベアリングをゆっくりと押し込む
- カチッと音がするまで押し込み、ベアリングが完全に装着されたことを確認
取り外す際は、反対側からベアリングを押し出す形で行います。この際も、力を均等にかけることが重要です。
新品のベアリングを使用する場合、取り付け前に一度リューターなどで回転させ、ベアリングをなじませるという方法もあります。また、脱脂してから専用オイルを注入することで、性能を向上させることができるでしょう。
なお、ベアリングの取り付けが困難な場合は、ローラーの穴が小さすぎる可能性があります。そのような場合は、5mmのドリルでローラーの穴を貫通させると良いでしょう。ただし、加工には注意が必要で、パーツを破損させる恐れもあります。
520ベアリングのメンテナンス方法は定期的な清掃と注油が基本
520ベアリングの性能を長く維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、回転が悪くなってきたと感じた際には、以下の手順でメンテナンスを行うとよいでしょう。
- ベアリングの取り外し:ベアリングチェンジャーを使って、ローラーからベアリングを慎重に取り外します。
- 脱脂:パーツクリーナーなどを使用して、ベアリング内部の古いオイルや汚れを取り除きます。ブログ記事によると、「1分間パーツクリーナーで脱脂」という方法が紹介されています。
- 乾燥:脱脂後は、ベアリングをしっかりと乾かします。エアダスターを使うと効果的です。
- 注油:専用のベアリングオイルを適量注入します。「レボリューションBB」などのミニ四駆専用オイルが市販されています。
- ベアリングの再装着:オイルが浸透したベアリングを、再びローラーに取り付けます。
定期的にこのメンテナンスを行うことで、ベアリングの寿命を延ばし、常に最適な状態を維持することができます。特に、埃や水分が多い環境で走行した後は、メンテナンスを行うことをおすすめします。
ただし、シールドタイプのベアリングは、過度なクリーニングでシールを破損させる恐れがあるため、回転状態が著しく悪化した場合以外は、無理にメンテナンスする必要はないかもしれません。その場合は、外側から少量のオイルを注入するだけでも効果があります。
また、メンテナンスをしても回転状態が改善しない場合は、ベアリングの寿命が尽きている可能性があります。その場合は新品に交換することを検討しましょう。ブログ記事でも「もっと回るようにするなら新品の520を使うほうが良いだろう」と述べられています。
なお、メンテナンス用のオイルは種類が豊富です。一般的なミネラルオイルからシリコンオイル、特殊なフッ素系オイルまで様々です。用途や好みに合わせて選択するとよいでしょう。
520ベアリングの価格と購入先は専門店やネット通販が主流
520ベアリングは、ミニ四駆専門店やホビーショップ、そして各種ネット通販サイトで購入することができます。主な購入先と価格帯を見ていきましょう。
タミヤ純正品(AO-1017 520ボールベアリング 4個セット)
- Amazon:627円
- ヨドバシカメラ:690円
- ビックカメラ:690円
これらの価格は2025年4月現在のものであり、変動する可能性がありますが、600〜700円程度が相場と言えるでしょう。
他メーカー品も様々な価格帯で販売されています。例えば、NMBのステンレスベアリング(DDL-520ZZ)は1個あたり約250円、厚めのタイプ(DDL-520ZZW52)は1個あたり約270円で販売されています。また、10個セットなどまとめ買い商品もあり、これらは単価が安くなる傾向があります。
購入先としては、以下のようなオプションがあります:
- 実店舗:タミヤプラモデルステーションやイエローサブマリン、ビックカメラやヨドバシカメラなどの大型家電量販店のホビーコーナーでも購入可能です。
- オンラインショップ:Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトのほか、タミヤ公式オンラインショップでも購入できます。
- 専門ネットショップ:ミニ四駆専門のネットショップでは、より専門的な製品や、タミヤ純正以外のアフターパーツも取り扱っていることが多いです。
価格面では、ネット通販の方が安い傾向がありますが、実店舗では実物を確認できるメリットがあります。また、急いで必要な場合は、近くの店舗で購入するのが便利です。
なお、ネット通販では「モケドーベアリング」「よく回る520」などの名称で、特別にチューニングされたベアリングも販売されています。これらは通常品よりも回転性能が向上しているとされていますが、価格も高めの傾向があります。
購入の際は、自分の使用目的や予算に合わせて選択するとよいでしょう。また、偽物や品質の悪いベアリングも存在するため、信頼できる販売店から購入することをおすすめします。
520ベアリングのトラブルシューティングは回らない問題に対処
520ベアリングを使用していると、「回らない」「抵抗が大きい」といったトラブルに遭遇することがあります。ここでは、そのような問題への対処方法を紹介します。
1. 回転が悪い場合の対処法
Amazonのレビューによると、「4つに1つはまわらないものがある印象」という声があります。これは520ベアリングの精度のばらつきによるものと考えられます。以下の対処法を試してみましょう:
- 脱脂と注油:パーツクリーナーでベアリングを脱脂し、その後専用オイルを注入することで、回転が改善することがあります。
- リューターでの回転慣らし:新品のベアリングは、リューターなどの工具で一定時間回転させることで、内部がなじんで回転が良くなることがあります。
- ローラーの穴の調整:ローラーの穴がベアリングより小さい場合、5mmのドリルで穴を貫通させることで改善することがあります。ブログ記事によると「ローラーを外し、ローラーから520ベアリングを取り外す。ベアリングを外したローラーの穴に5ミリのドリルを貫通させる」という方法が紹介されています。
2. ベアリングの選び方と確認ポイント
トラブルを予防するためには、購入時に以下のポイントを確認するとよいでしょう:
- メーカーの信頼性:タミヤの純正品や、NSK、NMBといった大手メーカーの製品は、品質のばらつきが少ない傾向があります。
- 回転チェック:可能であれば、購入前に実際に回転させてみて、スムーズさを確認しましょう。
- シールドの状態:シールドが変形していないか、隙間がないかを確認しましょう。
- サビや傷の有無:外観にサビや傷がある場合は、内部も損傷している可能性があります。
3. ベアリングの寿命と交換タイミング
ベアリングは消耗品であり、使用時間が長くなると性能が低下します。以下のような症状が見られたら、交換を検討しましょう:
- 回転時に異音がする
- 手で回したときに引っかかりや抵抗を感じる
- 見た目にサビや変色が確認できる
- メンテナンスをしても回転が改善しない
520ベアリングは比較的安価なパーツですので、性能に不安を感じたら早めに交換することをおすすめします。特に大会や重要な走行前には、状態の良いベアリングを使用することで、マシンの性能を最大限に引き出すことができるでしょう。
なお、「回らない」以外のトラブルとしては、「滑る」「外れる」などもありますが、これらはベアリング自体の問題というよりも、取り付け方や適合性の問題である場合が多いです。取り付けの際は、確実に装着されていることを確認しましょう。

まとめ:ミニ四駆520ベアリングの選び方とメンテナンス方法
最後に記事のポイントをまとめます。
- 520ベアリングは内径2mm、外径5mmのミニチュアベアリングで、ミニ四駆の回転部品の性能向上に貢献する
- 主にタミヤの「AO-1017 520ボールベアリング 4個セット」が有名で、価格は600〜700円程度
- 520ベアリングの主な用途は、ローラーの軸受けやシャフト軸受けなど回転軸に関わる部分
- 620ベアリングと比較すると、外径が1mm小さく、耐久性は劣るが軽量でコンパクト
- 寿命の面では520ベアリングは620ベアリングの約5分の1程度だが、使用環境や負荷によって大きく変わる
- 取り付けには専用のベアリングチェンジャーを使用すると作業が楽になり、ベアリングやパーツの破損リスクも減少する
- メンテナンス方法としては、脱脂、乾燥、注油が基本で、定期的に行うことで性能を維持できる
- 520ベアリングには精度の違いがあり、HG品は一般品よりも高精度で回転性能が優れている
- 回転不良などのトラブルには、脱脂と注油、ローラーの穴の調整などの対処法がある
- 信頼できるメーカーや販売店から購入し、可能であれば購入前に回転状態を確認することが重要
- ベアリングは消耗品であり、性能に不安を感じたら早めに交換することで最適なパフォーマンスを維持できる
- 520ベアリングと620ベアリングは用途に応じて使い分けることで、マシン全体の性能を最大化できる