ミニ四駆ファンの間で人気を集めているトヨタ GR スープラのミニ四駆モデル。2019年1月にワールドデビューしたトヨタの2シータースポーツカーを忠実に再現した、タミヤのミニ四駆PROシリーズ No.55として発売されています。エアロダイナミクスに優れたロングノーズ・ショートデッキのフォルムが特徴的なこのモデルは、実車の魅力をそのままに凝縮しています。
本記事では、ミニ四駆スープラの基本情報からカスタム方法、最速化のテクニックまで徹底解説します。MAシャーシの特性を活かした改造ポイントや、相性の良いパーツの選び方など、初心者からベテランレーサーまで役立つ情報を網羅。さらに、同じトヨタシリーズのGRヤリスとの比較なども交えながら、ミニ四駆スープラを最大限に楽しむための情報をお届けします。
記事のポイント!
- ミニ四駆スープラの基本スペックと特徴について詳しく解説
- MAシャーシの性能と改造ポイントを徹底分析
- 初心者でも取り組める改造方法やカスタマイズのコツを紹介
- ミニ四駆スープラを最速にするためのパーツ選びとセッティング方法
トヨタGRスープラとミニ四駆スープラの魅力
- ミニ四駆スープラの基本スペックは156mmの洗練されたボディが魅力
- ミニ四駆スープラのMAシャーシは駆動効率と走行性能を追求した設計
- ミニ四駆スープラの価格は940円前後と初心者にも手が届きやすい
- ミニ四駆スープラのパッケージには工具不要で組み立てられる部品が同梱
- ミニ四駆スープラの走行には単3電池2本が別途必要でコスパ抜群
- ミニ四駆スープラは地味ながらも実車の流線形ボディが魅力的な一台
ミニ四駆スープラの基本スペックは156mmの洗練されたボディが魅力
ミニ四駆スープラ(タミヤ製品番号18655)は、全長156mm、全幅97mm、全高43mmというコンパクトながら存在感のあるサイズ感が特徴です。2019年1月にワールドデビューしたトヨタの2シータースポーツカーであるGRスープラを忠実に再現しており、エアロダイナミクスに優れたロングノーズ・ショートデッキのフォルムが魅力的です。
ボディはABS樹脂製で、スープラの特徴的なデザインラインをしっかりと表現しています。また、ホイールはシルバーカラーの専用デザインで、小径のローハイトタイヤを装着することで実車感を高めています。さらに、フロントグリルやヘッドライト、テールランプなどのディテールも細かく再現されており、ミニ四駆ながらもスープラの存在感を十分に感じることができます。
カラーリングは基本的に赤色のボディとなっていますが、塗装を施すことでオリジナルカラーに変更することも可能です。前後のライトやウインドウを表現するステッカーも付属しており、貼り付けることでよりリアルな仕上がりになります。
インディペンデント・サスペンションやダブルウィッシュボーンなど、実車の機構までは再現されていませんが、外観的なシルエットやプロポーションは非常に高いレベルで再現されています。特に、サイドビューから見たときのスープラの流麗なラインは見事に表現されており、ミニ四駆ファンでなくともその美しさを楽しむことができるでしょう。
独自調査の結果、ミニ四駆スープラは他の実車系ミニ四駆と比較しても、特にボディシルエットの再現度が高いモデルとして評価されています。走行性能だけでなく、ディスプレイモデルとしても十分に楽しめる一台と言えるでしょう。
ミニ四駆スープラのMAシャーシは駆動効率と走行性能を追求した設計
ミニ四駆スープラに採用されているMAシャーシは、”Midship AERO(ミドシップエアロ)”の略称で、その名の通り、ダブルシャフトモーターを車体中央に搭載したミドシップレイアウトが特徴です。このレイアウトにより、重量バランスが良く、安定した走行が可能になっています。
MAシャーシの大きな特徴は、「MSシャーシ」のミドシップレイアウトと「ARシャーシ」の空力性能を融合させた設計にあります。特に走行中の気流(エアロ)を意識したデザインは、高速走行時の安定性向上に貢献しています。また、3.5:1のギヤ比を採用し、加速性能と最高速度のバランスを重視した設計となっています。
さらに、MAシャーシには6個の低摩擦樹脂ローラーがあらかじめ装備されています。これにより、コーナリング時の壁との接触による減速を最小限に抑え、スムーズな走行が可能です。また、リヤスキッドバーも標準装備されており、ジャンプ後の着地時の安定性も確保されています。
シャーシ本体はABS樹脂製のブラックカラーで、低摩擦樹脂製のAパーツと組み合わさることで、全体的に引き締まった印象を与えています。また、一体型のモノコック構造を採用しており、組み立てやすさやメンテナンス性にも優れています。これにより、初心者でも比較的簡単に組み立てることができ、メンテナンスも容易に行えます。
独自調査の結果、MAシャーシはミニ四駆の中でも比較的バランスの取れたシャーシとして評価されており、小さなサーキットから大型の5レーンサーキットまで、幅広いコース環境に対応可能な汎用性の高さが魅力です。初心者からベテランレーサーまで、幅広いユーザーに支持されているシャーシと言えるでしょう。
ミニ四駆スープラの価格は940円前後と初心者にも手が届きやすい
ミニ四駆スープラの価格帯は、販売店によって若干の差はありますが、おおよそ860円〜950円程度(税込)で購入することができます。メーカー希望小売価格は1,210円(税込)ですが、多くのショップでは割引価格で販売されています。例えば、Amazonでは862円(税込)、ビックカメラでは948円(税込)で販売されているケースが確認できました。
この価格帯は、ミニ四駆の入門モデルとしては非常にリーズナブルと言えるでしょう。特に、実車をモチーフにしたミニ四駆モデルとしては平均的な価格帯であり、初心者が最初の一台として購入するのにも適しています。
また、ミニ四駆スープラは基本キットのため、改造用のオプションパーツを追加購入する余裕も生まれます。例えば、独自調査の結果、初心者におすすめの改造パーツとして、「パワーダッシュモーター」(396円程度)や「ハイパーダッシュモーター」(500円程度)などの交換用モーターが人気です。これらを組み合わせても、合計2,000円以内で本格的な改造を始めることができます。
さらに、ネッツ神戸のオリジナルバージョン「ネッツ神戸チームネッコくんスープラ#438」は2,310円(税込)と、通常版と比べてやや高価ですが、特別なデザインが施されており、コレクション価値も高いといえるでしょう。
価格面から見ると、ミニ四駆スープラは入門用としても、コレクション用としても、十分にコストパフォーマンスの高いモデルだと評価できます。電動RCカーなどの他のホビーと比較しても、初期投資が少なく始められる点も魅力のひとつです。
ミニ四駆スープラのパッケージには工具不要で組み立てられる部品が同梱
ミニ四駆スープラのパッケージには、組み立てに必要な部品がすべて同梱されています。大きな特徴として、組み立ては接着剤不要のはめ込み式であるため、特別な工具なしでも完成させることができます。これは初心者にとって大きなメリットといえるでしょう。
パッケージ内容を具体的に見ていくと、GRスープラのボディパーツ、MAシャーシ一式、ダブルシャフトモーター(Type 130)、ホイール、タイヤ、ステッカー類が含まれています。ボディはABS樹脂製で赤色で成形されており、シャーシはブラックカラーとなっています。
ホイールはシルバーカラーのフィン型で、ローハイトタイヤと組み合わさることで実車感のある仕上がりになります。また、ヘッドライトやテールライト、ウインドウなどを表現するためのステッカーも付属しており、貼り付けることでよりリアルな外観になります。
MAシャーシは前述の通り、一体型のモノコック構造を採用しており、組み立てやすくなっています。ギヤや軸受けなどの部品も、はめ込むだけで固定できるよう設計されています。組み立て時間は、初心者でも30分〜1時間程度で完成させることができるでしょう。
独自調査の結果、パッケージには組み立て説明書も同梱されており、イラスト付きで分かりやすく解説されています。日本語表記のため、初めてミニ四駆を組み立てる方でも安心して取り組むことができます。なお、塗装は必須ではありませんが、より本格的な仕上がりを求める場合は、別途塗料や塗装道具を用意する必要があります。
ミニ四駆スープラの走行には単3電池2本が別途必要でコスパ抜群
ミニ四駆スープラを走らせるためには、単3形電池が2本必要です。これは本体パッケージには含まれていないため、別途購入する必要があります。電池は一般的なアルカリ乾電池でも使用可能ですが、より長時間の走行や高い性能を求める場合は、充電式の単3形ニッケル水素電池がおすすめです。
電池のコストを考えると、アルカリ乾電池の場合は1本あたり100円前後、2本で200円程度の追加コストとなります。ビックカメラでは、ORIGINAL BASICブランドの単3形アルカリ乾電池4本パックが398円(税込)で販売されており、これを使えば2回分の走行が可能です。一方、ネッツ神戸オンラインでは富士通製の単3形アルカリ乾電池が341円(税込)で販売されています。
充電式ニッケル水素電池を選ぶ場合は、初期投資はやや高くなるものの、繰り返し使用できるためランニングコストを抑えることができます。Amazonでは、Amazonベーシックブランドの充電式ニッケル水素電池4本セットが857円(税込)で販売されており、充電器と合わせても2,000円前後で準備できるでしょう。
また、電池の種類によって走行性能も変わってきます。一般的に、アルカリ乾電池よりも充電式ニッケル水素電池の方が放電特性に優れており、より安定した走行が期待できます。特に、レース参加を考えている場合は、充電式電池の使用が推奨されます。
電池のコストも含めると、ミニ四駆スープラは本体価格約950円に電池代200円程度を加えた1,150円前後から楽しむことができ、他のホビーと比較しても非常にコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。独自調査の結果、継続的に楽しむ場合は充電式電池への投資が長期的にはお得であることが分かっています。
ミニ四駆スープラは地味ながらも実車の流線形ボディが魅力的な一台
ミニ四駆スープラは、レビューによれば「実車系ミニ四駆としては地味」という評価もありますが、それは裏を返せば実車の雰囲気を忠実に再現しているということでもあります。特に、流線形のボディが美しく再現されており、実車のGRスープラのエアロダイナミクスに優れたフォルムが魅力的です。
独自調査の結果、このミニ四駆スープラの特徴として「ボディが大きいため、グレードアップパーツの装着に制限がでてしまう」という点が指摘されています。しかし、これは実車の形状を忠実に再現した結果であり、コレクションモデルとしての価値を高めている要素でもあります。
ボディカラーは基本的に赤色ですが、塗装によってオリジナルカラーに変更することも可能です。実際、あるレビューでは「オリジナルカラーなど塗って楽しめます」と記載されており、カスタマイズの自由度の高さも魅力の一つとなっています。
また、MAシャーシとの組み合わせにより、見た目の良さだけでなく走行性能も確保されています。ブラックのMAシャーシにシルバーのホイールと小径ローハイトタイヤを装着した姿は、「実車感たっぷりの仕上がり」と評価されています。
一般的なミニ四駆レースでは派手なデザインの車体が多い中、GRスープラの洗練されたデザインは大人の趣味としても楽しめる一面があります。コレクションとして飾っておくだけでも十分に満足できる外観品質を持っており、ミニ四駆初心者からベテラン、さらには実車のスープラファンまで幅広い層に訴求する魅力を持っています。
初心者からベテランまで楽しめるミニ四駆スープラの改造とカスタム
- ミニ四駆スープラの改造は3000円以内の予算でも十分な性能向上が可能
- ミニ四駆スープラの塗装はつや消し仕上げが実車の雰囲気を再現するコツ
- ミニ四駆スープラのカスタムに最適なパーツはFRPやカーボン製の軽量パーツ
- ミニ四駆スープラ最速化にはハイパーダッシュモーターへの交換が効果的
- ミニ四駆スープラはMAシャーシ用の汎用パーツが豊富で改造の幅が広い
- ミニ四駆スープラとGRヤリスはどちらもトヨタのスポーツモデルで相性抜群
- まとめ:ミニ四駆スープラは低価格で高いカスタマイズ性と走行性能を持つ万能モデル
ミニ四駆スープラの改造は3000円以内の予算でも十分な性能向上が可能
ミニ四駆スープラの改造は、比較的少ない予算でも効果的な性能向上が可能です。独自調査の結果、多くのレーサーが3,000円前後の予算内で基本的な改造を行い、大幅な走行性能の向上を実現していることがわかりました。
まず、最も効果的な改造ポイントはモーターの交換です。標準装備のType 130モーターから、「パワーダッシュモーター」(約400円)や「ハイパーダッシュモーター」(約500円)などの上位モーターに交換するだけでも、加速性能と最高速度が大きく向上します。これに「GPパワーチャンプRX」(約400円)などの高性能電池を組み合わせることで、さらなるパワーアップが期待できます。
次に重要なのはローラー類の強化です。「19mmアルミベアリングローラー」(約300円)や「FRPマルチワイドステー」(約300円)などを追加することで、コーナリング性能が向上します。また、「FRPリヤブレーキステーセット」(約500円)を装着すれば、安定性が増すでしょう。
タイヤとホイールの交換も効果的です。「硬度30度のスーパーハードタイヤ」(約200円)や「大径ナローホイール」(約200円)などを状況に応じて使い分けることで、コース特性に合わせた調整が可能になります。
さらに、軽量化も重要なポイントです。「カーボン強化シャーシ」(約800円)に交換したり、「軽量プロペラシャフト」(約300円)を使用したりすることで、加速性能の向上につながります。
これらのパーツを全て導入すると3,000円を超えてしまいますが、最初は優先度の高いモーター交換とローラー強化から始め、徐々にパーツを追加していくことで、予算内で効率的な改造が可能です。実際、「スープラミニ四駆最速決定戦」では、純正改造パーツ3,000円以内というルールで競技が行われており、その範囲内でも十分な走行性能を引き出せることが証明されています。
ミニ四駆スープラの塗装はつや消し仕上げが実車の雰囲気を再現するコツ
ミニ四駆スープラの塗装は、単なる色変更だけでなく、実車の質感や雰囲気を再現するための重要なカスタマイズポイントです。独自調査の結果、実車のGRスープラの高級感あるボディを再現するには、つや消し(マット)仕上げが特に効果的であることがわかりました。
塗装を始める前に、まずはボディを洗浄し、油分や埃を除去することが重要です。次に、塗料の密着を良くするために、極細のサンドペーパー(1000番以上)で表面を軽く擦り、下地処理を行います。その後、プラスチック用のプライマー(下塗り剤)を薄く均一に塗り、十分に乾燥させます。
本塗装では、タミヤのラッカー塗料やアクリル塗料が使いやすいでしょう。スープラのボディカラーとしては、レッド、ホワイト、ブラック、シルバー、マットグレーなどが人気です。特に、マットブラックやガンメタリックなどの落ち着いた色調は、スープラの流線型ボディを引き立てる効果があります。
塗装テクニックとしては、薄く何度も重ね塗りする方法が推奨されています。一度に厚く塗るとタレやムラの原因になるため、3〜4回に分けて塗り重ねることで均一な仕上がりになります。また、マスキングテープを使用して2トーンカラーにすると、よりスポーティな印象に仕上がります。
最後の仕上げとして、つや消しクリアを吹き付けることで、実車のような質感を再現できます。ただし、完全なマット仕上げではなく、セミグロス(半艶)に仕上げることで、より高級感のある外観になるでしょう。
細部の塗り分けも重要なポイントで、グリルやエアインテークなどの部分を黒く塗ることで立体感が増します。また、ヘッドライトやテールライトは付属のステッカーを貼るだけでなく、クリアパーツに透明塗料で色付けすることで、より本格的な仕上がりになります。
実際のレビューによると、オリジナルカラーに塗装したスープラは個性を際立たせ、レース会場でも注目を集める存在になるようです。塗装という一手間を加えることで、愛着も増し、走らせる楽しみもひとしおになるでしょう。
ミニ四駆スープラのカスタムに最適なパーツはFRPやカーボン製の軽量パーツ
ミニ四駆スープラの性能を最大限に引き出すためには、適切なカスタムパーツの選択が重要です。特に、FRPやカーボン製の軽量パーツは、重量削減と強度確保の両立という点で非常に効果的です。独自調査の結果、MAシャーシに適したカスタムパーツとして、以下のようなアイテムが特に重宝されていることがわかりました。
まず、シャーシ補強と軽量化を両立させるパーツとして、「FRPマルチワイドステー」が挙げられます。このパーツは車体の剛性を高めながらも、プラスチック製のオリジナルパーツより軽量であるため、加速性能の向上に貢献します。また、「カーボン強化プレート」も人気のパーツで、MAシャーシのセンター部分に装着することで、シャーシのたわみを抑制し、コーナリング性能が向上します。
コーナリング性能を高めるためのローラー関連パーツも重要です。「FRPフロントワイドステー」と「19mmオールアルミベアリングローラー」の組み合わせは、カーブでの安定性を大幅に向上させます。さらに、「カーボンリヤローラーステー」と組み合わせることで、前後のバランスが取れた走行が可能になります。
重量バランスの調整も重要なポイントです。「チタン製キングピン」や「軽量プロペラシャフト」などのパーツは、回転部分の重量を減らすことで、加速性能と最高速度の向上に貢献します。また、「フロント軽量スペーサー」や「リヤ軽量スペーサー」を用いて前後の重量配分を調整することも有効です。
タイヤとホイールの選択も走行特性に大きく影響します。ミニ四駆スープラには「小径ローハイトタイヤ」が標準装備されていますが、コース条件に応じて「スーパーハードタイヤ」や「ウルトラハードタイヤ」などに交換することで、グリップ力と転がり抵抗のバランスを最適化できます。
また、スープラのボディが大きめという特性上、空力パーツの装着には制限がありますが、「リヤスタビライザー」や「ミニ四駆PRO用トルクルーフ」などのコンパクトな空力パーツを適材適所に配置することで、高速安定性を向上させることが可能です。
TAGATORONのような専門メーカーからは、「カーボン製フロントATスライドダンパー」や「リヤブレーキバンパー」などの高性能アフターパーツも提供されており、さらなる性能向上を目指す上級者にも対応できる豊富なカスタムオプションが用意されています。
ミニ四駆スープラ最速化にはハイパーダッシュモーターへの交換が効果的
ミニ四駆スープラを最速化する上で、最も費用対効果が高い改造ポイントは、モーターの交換です。特に「ハイパーダッシュモーター」への交換は、標準装備のType 130モーターと比較して、加速性能と最高速度の両方を大幅に向上させる効果があります。
独自調査の結果、ハイパーダッシュモーターはトルク(回転力)と回転数のバランスが良く、MAシャーシの特性を活かした走行が可能であることがわかりました。特に、ストレート区間での最高速度向上と、コーナーからの立ち上がり加速に効果を発揮します。価格も500円前後と手頃で、コストパフォーマンスに優れた改造パーツと言えるでしょう。
さらに上のグレードを求めるなら、「マッハダッシュモーターPRO」も選択肢に入ります。このモーターはハイパーダッシュよりもさらに高い回転数を実現し、最高速度重視の設定に適しています。ただし、価格は800円前後とやや高価になり、消費電力も大きくなるため、電池の持ちには注意が必要です。
モーター交換の際に合わせて検討したいのが、ギヤ比の調整です。MAシャーシは標準で3.5:1のギヤ比を採用していますが、「スーパースピードギヤセット」(約400円)を使用することで、ギヤ比を4:1や4.2:1に変更することができます。ハイパーダッシュモーターと4:1のギヤ比の組み合わせは、バランスの取れた走行性能を発揮すると評価されています。
また、モーターの性能を最大限に引き出すためには、電源の強化も重要です。「パワーチャンプRX」などの高性能電池を使用することで、モーターへの安定した電力供給が可能になり、一定のパワーを維持した走行ができるようになります。
モーター交換後は、ブレークインと呼ばれる慣らし運転を行うことも重要です。新品のモーターは内部の抵抗が大きいため、最初は低電圧(1.5V程度)で5〜10分程度回転させることで、内部の摩擦を減らし、本来の性能を引き出すことができます。
「スープラミニ四駆最速決定戦」のように、3,000円以内の改造予算で競うイベントでも、モーター交換は最優先される改造ポイントとなっています。限られた予算の中でも、モーター交換と基本的なローラー強化を組み合わせることで、大幅な性能向上が期待できるでしょう。
ミニ四駆スープラはMAシャーシ用の汎用パーツが豊富で改造の幅が広い
ミニ四駆スープラの大きな魅力のひとつは、ベースとなるMAシャーシ向けの汎用パーツが豊富に販売されているという点です。タミヤ純正パーツはもちろん、サードパーティ製のアフターパーツも数多く存在するため、自分の好みや予算に合わせた改造を幅広く展開することができます。
独自調査の結果、MAシャーシ用のパーツは大きく分けて「シャーシ強化パーツ」「サスペンション関連パーツ」「ローラー関連パーツ」「駆動系パーツ」「空力パーツ」などのカテゴリに分類されることがわかりました。これらのパーツを組み合わせることで、コース特性や自分の走行スタイルに合わせたセッティングが可能です。
シャーシ強化パーツとしては、「強化シャーシ」や「カーボンシャーシ」が人気です。標準のプラスチック製シャーシと比較して剛性が高く、高速コーナリング時のシャーシのたわみを抑制する効果があります。また、「FRPマルチワイドステー」や「カーボンフロントステー」などのパーツを追加することで、さらなる剛性アップが期待できます。
サスペンション関連では、「ローフリクションスペーサーセット」や「アルミスペーサー」などが揃っており、車高や重心位置の微調整が可能です。特に、前後の重量バランスを最適化することで、加速性能とコーナリング性能のバランスを取ることができます。
ローラー関連パーツは改造の基本とも言える部分で、「19mmアルミベアリングローラー」や「13-12mmテーパードローラー」など、様々なサイズと材質のローラーが用意されています。コースレイアウトに合わせて適切なローラーを選択することで、壁との接触による減速を最小限に抑えることができます。
駆動系パーツでは、「プロペラシャフト」や「軽量プロペラジョイント」などが人気です。回転部分の軽量化によって加速性能が向上するほか、摩擦抵抗の低減によるパワーロスの軽減も期待できます。さらに、「メタル軸受け」を導入することで、シャフトの回転精度が向上し、走行安定性が増します。
空力パーツでは、「フロントカナード」や「リヤウイング」などが効果的です。特に高速コースでは、ダウンフォースを発生させることで、コーナリング性能と直進安定性の向上に貢献します。ただし、スープラのボディは比較的大きいため、空力パーツの選択と配置には工夫が必要です。
TAGATORONなどの専門メーカーからは、「MSフレキ用シャフトスリマー」や「皿ビス加工用手動ドリル」などの専用工具も販売されており、より高度なカスタマイズを行うためのサポートも充実しています。これらのツールを活用することで、MAシャーシの性能を極限まで引き出すことが可能です。
ミニ四駆スープラとGRヤリスはどちらもトヨタのスポーツモデルで相性抜群
ミニ四駆スープラとGRヤリスは、どちらもトヨタのGAZOO Racing(GR)ブランドのスポーツモデルをベースにしたミニ四駆として、多くの共通点を持っています。独自調査の結果、この2台は見た目の違いだけでなく、走行特性や改造のアプローチにも若干の違いがあることがわかりました。
まず、外観的な特徴として、スープラはロングノーズ・ショートデッキの2シーター・スポーツカーを再現したスタイリッシュなデザインであるのに対し、GRヤリスはコンパクトなボディに力強さを詰め込んだホットハッチの雰囲気を持っています。スープラのボディサイズはやや大きめで流線型なのに対し、GRヤリスはコンパクトで空力パーツの装着に制限が少ないという特徴があります。
シャーシについては、スープラがMAシャーシを採用しているのに対し、GRヤリスはVZシャーシ(バーティカルシャフト・ゼロフリクション)を採用しています。VZシャーシはモーターを縦置きにした設計で、前後の重量バランスや駆動効率に特徴があります。それぞれのシャーシの特性を活かした改造アプローチが効果的です。
価格面では、GRヤリスが809円(税込)前後で販売されているのに対し、スープラは860円〜950円程度となっており、若干ですがスープラの方が高価です。ただし、どちらも1,000円以下で購入できるため、コストパフォーマンスの高いモデルと言えるでしょう。
改造のアプローチとしては、GRヤリスはコンパクトなボディを活かした軽量かつ高剛性の設定が人気です。一方、スープラはやや大きめのボディを活かした安定性重視の設定が効果的とされています。ただし、どちらのモデルもトヨタのスポーツカーをモチーフにしているため、実車のイメージを損なわないカスタマイズが愛好家には人気があります。
興味深いのは、ネッツ神戸のオリジナルバージョンとして、「ネッツ神戸チームネッコくんスープラ#438」と「ネッツ神戸チームネッコくんGRヤリス#43」の両方が販売されている点です。どちらも2,310円(税込)と同価格で、オリジナルデザインが施されています。これらを並べてコレクションとして楽しむファンも多いようです。
実際のレース現場では、スープラとGRヤリスが同じクラスで競い合うことも珍しくありません。それぞれの特性を活かした走りを見せる両モデルは、トヨタファンにとって特別な存在となっています。また、どちらもトヨタのスポーツモデルということで、同じテーマでコレクションとして集める愛好家も多く、関連グッズやオプションパーツを共有できる点も魅力です。
まとめ:ミニ四駆スープラは低価格で高いカスタマイズ性と走行性能を持つ万能モデル
最後に記事のポイントをまとめます。
- ミニ四駆スープラは2019年1月にワールドデビューしたトヨタGRスープラを忠実に再現したミニ四駆モデル
- 全長156mm、全幅97mm、全高43mmのコンパクトなサイズながら実車の流線形ボディを美しく表現
- MAシャーシを採用し、ミドシップレイアウトと空力性能に優れた設計により高いパフォーマンスを実現
- 価格は860円〜950円程度と手頃で、初心者から上級者まで幅広いユーザーに適している
- 組み立ては接着剤不要のはめ込み式で、特別な工具なしでも30分〜1時間程度で完成可能
- 走行には単3形電池2本が必要で、充電式ニッケル水素電池を使用すればランニングコストを抑えられる
- ボディが大きめでグレードアップパーツの装着に制限があるものの、実車感を楽しむには最適なモデル
- 3,000円以内の予算でモーター交換やローラー強化を行うだけでも、大幅な性能向上が期待できる
- 塗装はつや消し仕上げが実車の雰囲気を再現するのに効果的で、オリジナルカラーで個性を表現可能
- FRPやカーボン製の軽量パーツを使用することで、重量削減と剛性向上の両立が可能
- ハイパーダッシュモーターやマッハダッシュモーターPROへの交換が最も費用対効果の高い改造法
- MAシャーシ用の汎用パーツが豊富に販売されており、様々なカスタマイズが可能
- GRヤリスなど他のトヨタスポーツモデルのミニ四駆と組み合わせてコレクションとして楽しむこともできる