ミニ四駆の世界で注目を集めるMSシャーシ。その3分割構造と高い安定性から、初心者からベテランまで幅広い層に支持されています。しかし「どんなマシンを選べばいいの?」「改造のポイントは?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、MSシャーシの特徴からおすすめのマシン、さらには「MSフレキ」などの改造テクニックまで、MSシャーシを最大限に活かすための情報を徹底解説します。最新の大会情報やギア比選びのコツなど、実践的な内容も盛り込んでいるので、これからMSシャーシでマシンを組み立てる方は必見です。
記事のポイント!
- MSシャーシの3分割構造とその特徴を詳しく解説
- MSシャーシを最大限に活かす改造テクニックの紹介
- おすすめのMSシャーシ搭載マシンとその選び方
- MSシャーシのメリット・デメリットを比較検討

ミニ四駆のMSシャーシおすすめポイントと特徴
- MSシャーシの最大の特徴は3分割構造による高い安定性
- MSシャーシの駆動システムはダブルシャフトモーターが特徴
- MSシャーシの安定性が高いのはセンターモーターレイアウト
- MSシャーシのカスタマイズ性は他シャーシより優れている
- MSシャーシを選ぶべき理由は幅広い拡張性と改造のしやすさ
- MSシャーシにも弱点あり!スピードと重量のバランスが課題
MSシャーシの最大の特徴は3分割構造による高い安定性
MSシャーシの最大の特徴は、フロント・センター・リアの3分割構造にあります。この構造により、各パーツの交換が容易になり、カスタマイズの自由度が格段に高まります。
従来のシャーシとは異なり、3分割構造によって各部位ごとの役割が明確になり、走行時の安定性が向上しています。特にコーナリング時の安定性は他のシャーシよりも優れているといえるでしょう。高速コーナーでもグリップ力を失いづらく、安定した走りが可能です。
分割構造の利点は修理のしやすさにもあります。万が一、シャーシの一部が破損しても、その部分だけを交換すれば済むため、メンテナンス性にも優れています。これは長く使い続けたい方にとって大きなメリットといえるでしょう。
また、3分割構造はフレキシブル改造のベースとなります。後述する「MSフレキ」改造も、この構造があってこそ可能になるものです。それぞれのパーツが独立しているからこそ、柔軟性を持たせる改造が効果的に機能します。
第一次・第二次ブームの頃のシャーシと比較すると、MSシャーシはより現代的な立体コースに対応できるよう設計されています。ジャンプセクションが多い現代のコースでも安定した走りを実現できるのは、この3分割構造の賜物といえるでしょう。
MSシャーシの駆動システムはダブルシャフトモーターが特徴
MSシャーシは、両軸モーターと呼ばれるダブルシャフトモーターを採用しています。このモーターは、回転する軸が2本あり、前輪と後輪をそれぞれの軸で直接駆動する方式です。この革新的な設計により、走行性能が大きく向上しています。
従来のシャーシで採用されていた片軸モーターとプロペラシャフトによる駆動方式と比較すると、ダブルシャフトモーターはより直接的に駆動力を伝えることができます。これにより、駆動ロスが少なく、効率よくパワーを伝えることが可能になります。特に加速時や上り坂での力強さが際立ちます。
ダブルシャフトモーターの採用により、シャフトドライブ方式ではなくダイレクトドライブ方式を実現しています。これにより、シャフトのブレや歪みによるパワーロスを防ぎ、安定した走行が可能になります。方軸シャーシではよくある「プロペラシャフトの調整」という手間も必要ありません。
また、ダブルシャフトモーターの特性として、スタート時のトルクが強く、加速性能に優れている点も挙げられます。これにより、コーナー脱出時の加速力が向上し、タイムアップにつながります。特にテクニカルなコースでは、この特性が大きなアドバンテージとなります。
ただし、ダブルシャフトモーターを使用する際の注意点として、大径タイヤを使用する場合には注意が必要です。タイヤのサイズによっては、バッテリーボックスに干渉する場合があるため、トレッドの広いホイールを選ぶことが重要です。適切なパーツ選びが、MSシャーシの性能を最大限に引き出すカギとなります。
MSシャーシの安定性が高いのはセンターモーターレイアウト

MSシャーシの安定性の秘密は、モーターをシャーシの中央に配置するセンターモーターレイアウトにあります。このレイアウトにより、重量物であるモーターが中央に位置することで、重心のバランスが良くなります。これが走行安定性を高める大きな要因となっています。
さらに、電池を左右に分けて配置することで、重心が車体の中央に集まるようになり、コーナリング時の安定性が向上します。これは特に高速コーナリング時に効果を発揮し、コースアウトのリスクを減らすことができます。多くのレーサーがMSシャーシを選ぶ理由のひとつもここにあります。
センターモーターレイアウトは、前後の重量バランスを整えやすいという利点もあります。これにより、ジャンプ後の着地姿勢が安定し、姿勢を崩しにくくなります。特に立体コースや複雑なレイアウトでの走行時に、この特性は大きなアドバンテージとなります。
また、モーターを中央に配置することで、モーターの発熱が前後に分散されるため、熱によるパフォーマンス低下を抑える効果もあります。長時間のレースでも安定した性能を発揮できるのはこのためです。連続走行時の性能維持という観点でも優れた設計といえるでしょう。
独自の調査によると、MSシャーシは立体コースでの安定性が高く評価されており、特にジャンプやバンク(傾斜)セクションでの安定性に優れています。競技シーンでも多くのレーサーに選ばれているのは、このレイアウトによる安定性の高さが理由と考えられます。実際に2024年時点でも、多くの大会でMSシャーシベースのマシンが活躍しています。
MSシャーシのカスタマイズ性は他シャーシより優れている
MSシャーシの大きな魅力の一つが、高いカスタマイズ性です。3分割構造により、各パーツをそれぞれ独立してカスタマイズすることができるため、自分好みのセッティングに調整しやすいという利点があります。これは一体型シャーシにはない大きなメリットです。
例えば、フロントユニットだけを交換して旋回性能を向上させたり、リアユニットを変更して安定性を高めたりといった部分的なカスタマイズが可能です。これにより、コースの特性や走行スタイルに合わせた細かな調整ができます。微妙なセッティング変更が勝敗を分けるレースでは、この柔軟性が大きな武器となります。
また、ビス穴が豊富に配置されているため、様々なオプションパーツを取り付けることができます。FRPプレートやカーボンプレートなどの補強パーツはもちろん、重量調整のためのマスダンパーなども自由に配置できるため、セッティングの幅が広がります。まさにカスタマイズの自由度は無限大といっても過言ではありません。
MSシャーシの最大の特徴である「MSフレキ」改造も、このカスタマイズ性の高さがあってこそ実現できるものです。フレキシブル性を持たせることで、コーナリングやジャンプ後の着地時の衝撃を吸収し、より安定した走りを実現することができます。この改造が可能なのもMSシャーシならではの特徴といえるでしょう。
独自調査の結果、多くのレーサーがMSシャーシを改造ベースとして選ぶ理由として、この高いカスタマイズ性を挙げています。パーツの選択肢が多く、改造の難易度も比較的低いため、初心者からベテランまで幅広いユーザーに支持されているのです。自分だけの走りを追求したい方にとって、MSシャーシは最適な選択肢の一つといえるでしょう。
MSシャーシを選ぶべき理由は幅広い拡張性と改造のしやすさ
MSシャーシを選ぶべき理由の一つは、その幅広い拡張性にあります。2008年に登場して以来、数多くの専用パーツが開発されており、様々なカスタマイズが可能です。特に「MSフレキ」と呼ばれる改造が人気で、これによりマシンの安定性が大幅に向上します。マシンの挙動をコントロールしやすくなり、高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
また、MSシャーシは3分割構造のため、パーツ交換やメンテナンスが容易である点も大きなメリットです。例えば、ギアボックス周りのメンテナンスも、センターユニットだけを取り外せば作業がしやすくなります。これは長時間の走行やレースを重ねるユーザーにとって重要なポイントです。定期的なメンテナンスの手間が軽減されることは、長く楽しむための大きな利点といえるでしょう。
MSシャーシは、別売りのバンパーレスユニットに交換することで無加工でバンパーレスにできる点も魅力です。加工が苦手な方でもセッティングの幅を広げやすく、初心者にも取り組みやすい改造が可能です。特に工具を使った加工に抵抗がある方にとって、これは大きなメリットとなります。
さらに、MSシャーシは立体コースが主流となった時代に開発されたシャーシのため、現代のコース環境に適した設計になっています。ジャンプやバンクなどの複雑なセクションでも安定した走りを実現できます。現在の競技環境に合わせた性能を持っていることも、選ぶべき大きな理由の一つです。
公式大会や店舗大会など、様々な競技シーンでMSシャーシを搭載したマシンの活躍が見られる点も、このシャーシを選ぶ理由の一つでしょう。実績があるシャーシを選ぶことで、多くの参考情報を得られるメリットもあります。インターネット上にも改造例や走行テクニックなど、豊富な情報が共有されているため、初心者の方でも安心して取り組めます。
MSシャーシにも弱点あり!スピードと重量のバランスが課題
MSシャーシにも、いくつかの弱点があります。まず挙げられるのは、3分割構造によるシャーシ自体の重量です。他のシャーシと比較すると若干重くなる傾向があり、これが最高速度に影響を与える可能性があります。特に速度重視のレースでは、この点がデメリットになることもあるでしょう。
また、ダブルシャフトモーターを採用している関係上、大径タイヤを使用する際には注意が必要です。タイヤがバッテリーボックスと干渉してしまうケースがあるため、タイヤ選びには慎重さが求められます。特に大径タイヤを活かしたセッティングを考えている場合は、事前に適合性を確認することが重要です。
MSシャーシのデメリットとして、標準で付属するローラーの数が少ない点も挙げられます。効果的な走行安定性を得るためには、追加のローラーセットを購入する必要がある場合があります。これは初期コストが増える原因となるため、予算を考慮する必要があるでしょう。
さらに、MSシャーシの剛性、駆動効率は後発の一体成型のAR、MAシャーシには劣るという面もあります。特に素組み状態での速度面では、MAシャーシには及ばないというデータもあります。改造なしですぐに速いマシンを求める方には、別のシャーシが適しているかもしれません。
ただし、これらの弱点は適切な改造やセッティングによって克服できるものがほとんどです。例えば、軽量化パーツを使用したり、「MSフレキ」改造を施したりすることで、独自の強みを引き出すことが可能です。一長一短ですので、自分の走行スタイルや目的に合わせて選択することが大切です。MSシャーシは改造の自由度が高いからこそ、デメリットを補って余りある魅力があるといえるでしょう。

ミニ四駆MSシャーシおすすめマシンと改造テクニック
- MSシャーシ搭載のおすすめマシンはスピンアックスMk.II
- MSシャーシの定番改造「MSフレキ」で走行安定性が格段に向上
- MSシャーシのギア比選びは4:1と3.7:1が基本でバランス重視
- MSシャーシの電池落としでさらなる重心低下が可能
- MSシャーシのサイドマスダンパー装着で横揺れ防止効果あり
- MSシャーシに両軸モーターの慣らしが必要である理由
- まとめ:ミニ四駆MSシャーシおすすめはカスタマイズ次第で最強シャーシになる
MSシャーシ搭載のおすすめマシンはスピンアックスMk.II
MSシャーシを搭載したマシンの中でも、特におすすめなのがスピンアックスMk.IIです。このマシンはMSシャーシの特性を最大限に活かせるボディデザインとなっており、バランスの取れた走行性能が魅力です。初心者からベテランまで幅広いユーザーに支持されています。
スピンアックスMk.IIの特徴は、低重心で空気抵抗の少ないボディ形状にあります。空力性能に優れているため、高速走行時の安定性が高く、直線での伸びも期待できます。また、MSシャーシとの相性も抜群で、改造のベースマシンとしても人気があります。特にボディの干渉が少ないデザインは、様々なカスタマイズに対応しやすいという利点もあります。
価格面でも約1,100円とリーズナブルなため、初めてMSシャーシに挑戦する方にもおすすめです。標準装備のパーツも走行に必要な基本的なものが揃っており、追加パーツの購入負担を抑えられます。コストパフォーマンスの高さも、多くのユーザーから支持される理由の一つでしょう。
加えて、スピンアックスMk.IIはパーツの入手性が良好な点も魅力です。多くのホビーショップで取り扱われており、マシンだけでなく補修用パーツも比較的入手しやすいため、長く愛用することができます。特に壊れやすいパーツを簡単に交換できる点は、継続的に楽しむために重要なポイントです。
他のMSシャーシ搭載マシンとしては、アバンテMk.IIIシリーズやダッシュ1号・皇帝、サンダーショットMk.IIなども人気です。自分の好みのデザインや予算に合わせて選ぶとよいでしょう。いずれのマシンもMSシャーシの特性を活かした改造が可能です。特に懐かしいデザインのマシンが好みであれば、ダッシュシリーズなどはファン心をくすぐる選択肢となるでしょう。
MSシャーシの定番改造「MSフレキ」で走行安定性が格段に向上
MSシャーシの代表的な改造として知られる「MSフレキ」は、シャーシにフレキシブル性を持たせることで、走行安定性を大幅に向上させる技術です。具体的には、センターシャーシと前後のユニットを加工して、適度な柔軟性を持たせます。この改造は2024年現在でも多くのレーサーが採用している定番改造です。
MSフレキの最大のメリットは、コース表面の凹凸や衝撃を吸収できる点にあります。特にジャンプ後の着地や高速コーナリング時に、シャーシが適度にしなることで接地性が高まり、タイヤのグリップが維持されます。これにより、コースアウトのリスクが低減し、より速く安定した走行が可能になります。実際にレースでもMSフレキを施したマシンが多く見られるのは、この効果の証明といえるでしょう。
MSフレキの製作方法には様々なバリエーションがありますが、基本的にはセンターシャーシを加工し、前後のユニットとの接続部に適度な遊びを持たせます。この加工には電動工具やヤスリなどが必要ですが、専用の治具を使えば比較的容易に精度の高い加工が可能です。最近では製作方法を解説した動画や記事も多く公開されており、初心者でも挑戦しやすくなっています。
加工の際の注意点として、フレキシブル性を出しすぎると今度はマシンの挙動が不安定になる可能性がある点が挙げられます。適度な柔軟性を持たせることが重要で、コースレイアウトに合わせた微調整も必要です。加工後には必ず動作確認を行い、必要に応じて調整することが大切です。
MSフレキはシンプルな改造ですが、効果は絶大です。初心者には少しハードルが高い改造かもしれませんが、MSシャーシの真価を引き出すためには挑戦する価値のある改造といえるでしょう。一度成功すれば、マシンの性能が劇的に向上し、ミニ四駆の楽しさも倍増します。改造を検討している方は、まずは情報収集から始めてみることをおすすめします。
MSシャーシのギア比選びは4:1と3.7:1が基本でバランス重視

MSシャーシのパフォーマンスを最大化するためには、適切なギア比の選択が重要です。MSシャーシでは、主に4:1、3.7:1、3.5:1の3種類のギア比から選択することになります。それぞれの特性を理解し、目的に合わせた選択が求められます。
4:1ギア比(ハイスピードギヤ)は、トルク重視の設定で、加速性能に優れています。最高速度はそれほど高くありませんが、素早く最高速に到達できるため、コーナーやジャンプ後の立ち上がりが速いという特徴があります。ハイパーダッシュモーターProとの組み合わせが相性抜群で、大径タイヤと組み合わせることでより効果を発揮します。短いコースや立体的なレイアウトでは、このギア比の強みが活きてきます。
3.7:1ギア比は、4:1と3.5:1の中間的な特性を持ち、バランスの取れた走りが可能です。加速性能と最高速度のバランスが良く、様々なコースレイアウトに対応できる汎用性の高さが魅力です。多くのレーサーが最初に選ぶギア比としても人気があります。特に初めてMSシャーシを使う方には、このバランスの取れたギア比がおすすめです。
3.5:1ギア比(超速ギヤ)は、最高速度を重視した設定です。加速はやや緩やかですが、長い直線では他のギア比よりも高い速度を出すことができます。ただし、最高速に達するまでに時間がかかるため、短いコースでは十分な性能を発揮できない場合もあります。直線が多いコースや高速重視のレースでは強みを発揮するギア比です。
ギア比選びの際は、使用するモーターの特性やコースレイアウト、タイヤサイズなども考慮する必要があります。例えば、ハイパーダッシュモーターのような高回転タイプなら4:1、トルクチューンモーターのようなトルク型なら3.5:1というように、モーターの特性に合わせた選択が重要です。実際にタイムを計測しながら、自分のスタイルに合ったギア比を見つけることが最終的な目標となります。
MSシャーシの電池落としでさらなる重心低下が可能
「電池落とし」とは、シャーシを加工して電池の位置を下げる改造方法で、MSシャーシでも効果的な改造の一つです。電池位置を下げることで車体の重心が下がり、走行安定性が向上します。特にコーナリング時の安定性向上に大きく貢献する改造といえるでしょう。
MSシャーシの電池落としは、シャーシ下面に穴を開ける形で行います。この加工によって、電池をより低い位置に設置することが可能になり、特にコーナリング時の安定性が向上します。低重心化されることで、高速走行時のロールも抑えられます。これはレース中のタイム向上に直結する重要な要素です。
電池落としの作業には、電動ドリルやカッターナイフ、ヤスリなどの工具が必要です。加工の際は、電池のサイズに合わせて適切に穴を開け、エッジを滑らかに仕上げることが重要です。また、専用の治具を使用すれば、より精度の高い加工が可能になります。初めて挑戦する方は、まず情報収集や準備をしっかり行うことをおすすめします。
ただし、電池落としを行う際には加工の度合いに注意が必要です。過度な加工はシャーシの強度を低下させる原因になります。特にMSシャーシは3分割構造のため、電池を設置するセンターユニットの強度バランスを考慮した加工が求められます。適度な加工範囲を見極めることが成功の鍵となるでしょう。
加工の目安としては、専用治具を使った場合の加工量を参考にするとよいでしょう。自作の場合も、徐々に加工して走行テストを繰り返しながら、最適な電池位置を見つけることが大切です。電池落としは比較的シンプルな改造ですが、重心を大きく変える効果的な改造方法といえます。マシンの安定性向上を目指すなら、ぜひ挑戦したい改造の一つです。
MSシャーシのサイドマスダンパー装着で横揺れ防止効果あり
MSシャーシの改造において、サイドマスダンパーの装着は横揺れを防止する効果的な方法です。シャーシのサイド部分に取り付けることで、コーナリング時の遠心力や着地時の横方向の揺れを抑える働きがあります。特にジャンプセクションが多い立体コースでは、この改造が大きな効果を発揮します。
サイドマスダンパーの効果は特にジャンプ後の着地時に顕著です。着地の際に発生する衝撃や揺れを吸収し、マシンの姿勢を安定させることで、着地後の加速ロスを最小限に抑えることができます。これにより、コースタイムの向上につながります。実際にジャンプ後の安定性が格段に向上することから、多くのレーサーが採用しているセッティングです。
MSシャーシの場合、サイド部分にマスダンパーを取り付けるためのスペースが確保されているため、比較的容易に装着することができます。さらに、重さや形状の異なる様々なタイプのマスダンパーを使い分けることで、コースに合わせた最適なセッティングが可能です。これもMSシャーシの拡張性の高さを示す一例といえるでしょう。
マスダンパーの重量調整も重要なポイントです。重すぎるとマシンの動きが鈍くなり、軽すぎると十分な効果が得られません。一般的には、レーサーは複数の重さのマスダンパーを用意し、コース状況に応じて使い分けています。特にジャンプの高さや数によって最適な重量は変わってくるため、テスト走行を通じて最適な重さを見つけることが大切です。
サイドマスダンパーを装着する際は、左右のバランスを考慮することも大切です。左右均等に装着するのが基本ですが、コースレイアウトによっては意図的に左右の重量バランスを変えることで、特定のコーナーでの走行安定性を高めるテクニックも存在します。MSシャーシのサイド構造は、こうした細かなセッティング調整にも対応できる設計になっています。マシンの挙動を自分好みにコントロールできる点も、MSシャーシの魅力の一つといえるでしょう。
MSシャーシに両軸モーターの慣らしが必要である理由
MSシャーシに搭載されるダブルシャフトモーターは、使用前に「慣らし」を行うことで性能を最大限に引き出すことができます。モーター慣らしとは、新品のモーターを適切な電圧で一定時間回転させることで、内部の摩擦を減らし、スムーズな回転を実現する作業です。
ダブルシャフトモーターは通常のモーターよりも構造が複雑であり、両方の軸がスムーズに回転することが重要です。慣らしを行わないと、内部の摩擦による抵抗が大きく、本来の性能を発揮できない場合があります。特に高回転時のパワーロスが大きくなり、加速性能や最高速度に影響を与えることも考えられます。
モーター慣らしの基本的な方法は、専用の慣らし器を使用するか、電池ボックスに接続して無負荷状態で回転させる方法です。通常、3〜5分程度の慣らしを3〜5回程度繰り返すことで、十分な効果が得られるとされています。この時、モーターに過度な負荷をかけないよう、適切な電圧(2.4〜3.0V程度)で行うことが重要です。
慣らしの効果は走行時間にも大きく影響します。適切に慣らしを行ったモーターは、電池の持ちが良くなり、レース中のパワー低下も抑えられます。特に大会など長時間走行が必要な場面では、この差が結果を左右することもあるでしょう。
慣らしの際には、モーターの温度にも注意が必要です。過度な慣らしはモーターの温度上昇を招き、逆に性能を低下させる原因になります。手で触れて熱いと感じる場合は、一度冷ましてから再開するなどの配慮が必要です。適切な慣らしを行うことで、MSシャーシの性能をさらに引き出し、安定した走りを実現できるでしょう。

まとめ:ミニ四駆MSシャーシおすすめはカスタマイズ次第で最強シャーシになる
最後に記事のポイントをまとめます。
- MSシャーシは3分割構造が特徴で、フロント・センター・リアをそれぞれ独立してカスタマイズできる
- ダブルシャフトモーターによるダイレクトドライブ方式で駆動効率が高い
- センターモーターレイアウトにより重心バランスが良く、高い安定性を実現
- ビス穴が豊富で様々なオプションパーツの取り付けが可能
- 「MSフレキ」改造で柔軟性を持たせることで走行安定性が格段に向上する
- 重量がやや重く、大径タイヤ使用時の干渉などの弱点もある
- スピンアックスMk.IIは入手しやすさとコストパフォーマンスに優れたおすすめマシン
- ギア比は用途に応じて4:1、3.7:1、3.5:1から選択するのが基本
- 電池落としによる重心低下で安定性をさらに向上させられる
- サイドマスダンパー装着で横揺れを抑え、ジャンプ後の安定性を高められる
- 2024年現在も多くのレースで使用されている実績あるシャーシ
- 初心者から上級者まで、カスタマイズ次第で最強のシャーシになり得る