ミニ四駆 PR

ミニ四駆ARシャーシ改造で爆速GET!プロ並みのテクニックとやってはいけないNG集‼

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ミニ四駆ARシャーシは2012年に登場した比較的新しいシャーシで、高剛性と空力性能を追求した設計が特徴です。しかし、改造していくと他のシャーシよりも速度が出にくいという課題があり、「どうすれば速くなるのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

独自調査の結果、ARシャーシの速度低下の主な原因はフロントクラウンのガタつきやスパーギヤとプロペラシャフトの干渉、バンパーの固さなどにあることがわかりました。この記事では、ARシャーシを速くするための改造方法や、初心者でも実践できるお手軽テクニック、おすすめのパーツなどを詳しく解説します。

記事のポイント!

  1. ARシャーシの特徴と他シャーシとの違い
  2. ARシャーシが遅くなる原因と対策方法
  3. ARシャーシを速くするための5つの具体的な改造テクニック
  4. ARシャーシ改造に最適なパーツと選び方
\最大7.5%ポイントアップ!/
Amazon
\ポイント最大11倍!/
楽天市場

ミニ四駆ARシャーシ改造の基本と速度アップの秘訣

  1. ARシャーシの特徴は高剛性と空力性能の追求にある
  2. ARシャーシが遅くなる原因はクラウンギアのガタつきにある
  3. ARシャーシ改造の第一歩はプロペラシャフト周りの対策
  4. スパーギヤとクラウンギヤの間に1.5mmスペーサーを入れると速くなる
  5. 電池カバーにブレーキスポンジを貼るとモーターのブレが抑えられる
  6. 軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換すると大幅に速度アップする

ARシャーシの特徴は高剛性と空力性能の追求にある

ARシャーシは、ミニ四駆の30周年を記念して2012年に登場したシャーシです。完全新規設計としては、VSシャーシ以来となるプロペラシャフトを使った片軸モーターのシャフトドライブシャーシとなっています。

ARシャーシの最大の特徴は、空力性能を追求した設計にあります。シャーシ裏面がフラットになっていて、各部が流線型デザインを採用。さらに、モーターや電池を冷却するためのエアインテイクが設けられています。これらのインテイクからは走行風が取り込まれ、ARシャーシ用に設計されたボディと連動して効率よく空気を流す仕組みになっています。

また、シャーシ底面の電池カバーとモーターカバーもフラットな作りになっており、路面との間に滑らかに空気を流すことでダウンフォースを発生させる「ベンチュリー効果」を意識した構造となっています。これにより、従来のミニ四駆では実測値に影響するほどのダウンフォースは発生しなかった中、ARシャーシでは少しでもダウンフォースを稼ぎつつ、モーター冷却にも風を当てる工夫がされています。

さらに、前後左右のバンパー(ステー)はシャーシと一体化されており、高い強度を確保。ホイールベースはTZ系と同じ82mmで、直進性を高めた設計になっています。また、電池とモーターをシャーシ裏面から取り出せる構造も特徴的で、ボディを外さずに電池やモーターを交換できるのが大きなメリットです。

このように、ARシャーシは高剛性で空力性能に優れた設計が施されていますが、その一方で改造していくと他のシャーシより速度が出にくいという課題もあります。

ARシャーシが遅くなる原因はクラウンギアのガタつきにある

ARシャーシが他のシャーシと比べて遅くなってしまう原因はいくつかありますが、最も大きな要因の一つがフロントクラウンギアのガタつきです。

ARシャーシはフロントのクラウンギアがガタつきやすく、フロントに負荷がかかるとプロペラシャフトのギアとクラウンギアが噛み合わずに空回り(舐める)してしまいます。これが発生すると、ピンククラウンの場合は歯が欠け、カーボンクラウンなら歯が変形します。一度欠けたクラウンギアはさらに空回りしやすくなるうえ、変形したクラウンギアは走行抵抗になってしまいます。

同じクラウンギアを使用するS2シャーシやVSシャーシでは問題が少ないのに、ARシャーシではすぐに歯が欠けてしまうのは、このフロント部のクラウンギアのガタつきが原因です。対策としては、フロントのベアリングとクラウンの間にワッシャーを入れてガタつきを解消することが有効です。シャーシ付属のPOM(低摩擦素材)軸受けなら小ワッシャー2個、620ボールベアリングなら3個程度入れるとガタつきが解消されます。

ただし、この対策をしてもクラウンギアの寿命は他のシャーシより短い傾向にあります。そのため、こまめにチェックして交換することが大切です。チェック方法は、モーターを外して指でタイヤを弾いて空回りさせたとき、何かに引っかかってガンッとタイヤが止まるようになったり、スタート直後に「ギャー」というギア鳴りがするようになったら寿命と考えて良いでしょう。ARシャーシを使う場合は、クラウンギアの予備を用意しておくことをおすすめします。

もう一つ遅くなる原因として、バンパーが固くてスラストが抜けにくい点も挙げられます。S2やVSシャーシはカーブでバンパーが壁に押し当てられると、ローラーのスラスト角が浅くなる方向に歪むのに対し、ARシャーシはバンパーが固く、シャーシ全体もねじれないためローラーが動きません。これにより、デフォルトの5度のスラスト角でカーブに突入すると、ローラーが進行方向に対して斜めに当たることによる摩擦と、強力なダウンフォースによりフロントタイヤのグリップが効きすぎて減速してしまうのです。

ARシャーシ改造の第一歩はプロペラシャフト周りの対策

【シャーシ/ミニ四駆】ARシャーシ改造の第一歩はプロペラシャフト周りの対策

ARシャーシを改造する際、最初に取り組むべきなのはプロペラシャフト周りの対策です。ARシャーシは駆動効率が良い反面、プロペラシャフト周りにいくつかの問題を抱えています。

まず、ARシャーシの構造上、キット付属の標準プロペラシャフトを外すにはリヤホイールも一緒に外さなければなりません。これは少々面倒な作業となりますが、中空プロペラシャフトに換装するか、ニッパーや爪切りでギアの角を落とす加工をすれば、ホイールの脱着なしにプロペラシャフトを外すことが可能です。ただし、この方法は少々難しい面もあるので、自信がない場合は避けた方が無難です。

また、ARシャーシはモーターのピニオンギアにカーボンピニオンしか使えないという制約があります。これはレギュレーション上の制限で、ARシャーシで紫ピニオンや白ピニオンを使うと割れることがあるためと言われています。ただし、カーボンピニオンにも2種類あり、キットに付属のものやグレードアップパーツの6個セットで売られているタイプは問題ありませんが、S2シャーシのワンロックギアカバーやAR用セッティングギアセットに付属している、ランナーから切り離すタイプは穴が緩いことがあり、使うと滑って空回りする可能性があります。

さらに、片軸モーターシャーシの宿命として、プロペラシャフトのギアが緩んで前輪に駆動力が伝わらなくなることがあります。特にキット付属のプロペラシャフトは緩みやすく、中空プロペラシャフトの方が緩みにくい傾向にあります。そのため、片軸モーター車は全て中空プロペラシャフトに交換することをおすすめします。

プロペラシャフトが緩んでしまった場合の対処法としては、ピニオンギアを抜き、シャフトにヤスリで傷をつけ、油性マジックで塗ってからピニオンギアを再度押し込む方法があります。これにより、再利用できるようになります。ただし、公式レギュレーションではプロペラシャフトのピニオンギアの抜き差しはNGとされているので、公式レースでは新品を使うことをおすすめします。

スパーギヤとクラウンギヤの間に1.5mmスペーサーを入れると速くなる

ARシャーシの速度を上げるための効果的な改造方法の一つが、リアのクラウンギヤとスパーギヤの間に1.5mmアルミスペーサーを挟むことです。ARシャーシが遅くなる原因の一つにスパーギヤとプロペラシャフトの干渉があります。この問題を解決するために、1.5mmスペーサーを挟むことでスパーギヤの位置を調整し、プロペラシャフトへの干渉を防ぐことができます。

実際に効果があるのか検証するため、300mタイムアタックで比較実験が行われました。ノーマルモーター、アトミックチューンモーター、ハイパーダッシュモーターの3種類でテストした結果、すべてのモーターで1.5mmスペーサーを挟むことでタイムが短縮されることが確認されています。

特にノーマルモーターでは約0.97秒、アトミックチューンモーターでは約0.16秒、ハイパーダッシュモーターでは約0.03秒のタイム短縮が見られました。モーターのパワーが上がるにつれて効果は小さくなる傾向がありますが、いずれにしてもタイムが悪くなることはないため、ARシャーシを速くしたいなら1.5mmスペーサーを挟んでおいて損はないと言えるでしょう。

ただし、スペーサーとギヤの間には必ずグリスを塗ることが重要です。グリスを塗らずに単にスペーサーを入れるだけだと、逆に抵抗が大きくなってしまい、速度が落ちてしまう可能性があります。適切なグリスアップを行いながらスペーサーを装着することで、最大限の効果を得られるでしょう。

この改造は比較的簡単で、特別な工具も必要なく、レース直前でも対応できる点も魅力です。ARシャーシの弱点を補う基本的な改造として、まずは試してみることをおすすめします。

電池カバーにブレーキスポンジを貼るとモーターのブレが抑えられる

ARシャーシを速くするためのもう一つの有効な改造方法として、モーターカバーに3mmブレーキスポンジを貼る方法があります。ARシャーシはモーターについているピニオンギアとプロペラシャフトとの距離が近いため、モーターがブレるとピニオンギアとプロペラシャフトが接触し、速度低下につながってしまいます。

そこで、モーターカバーに3mmブレーキスポンジ(ブルー)を取り付けることで、モーターのブレを抑えることができます。実際に300mタイムアタックで検証した結果、ブレーキスポンジを取り付けることでタイムが短縮されることが確認されています。

ノーマルモーターでは約0.06秒、アトミックチューンモーターでは約0.13秒、ハイパーダッシュモーターでは約0.16秒のタイム短縮が見られました。特に高回転のモーターであるハイパーダッシュモーターでの効果が最も大きく、これは高回転になるほど振動が激しくなり、モーターのブレも大きくなるためと考えられます。

ブレーキスポンジにはいくつか種類がありますが、モーターのブレを抑えるためには硬さの異なるスポンジの中で最も硬いブルーのスポンジを使用することをおすすめします。柔らかすぎるスポンジではモーターのブレを十分に抑えられない可能性があります。

この改造も特別な工具を必要とせず、短時間で実施できる簡単な方法です。特に高回転のモーターを使用する場合は、ぜひ試してみる価値があるでしょう。

軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換すると大幅に速度アップする

ARシャーシを速くするための最も効果的な改造方法の一つが、軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換することです。軸受けとはホイールとシャーシの間につける丸いリングのことで、ARシャーシには低摩擦プラスチックの軸受けが付属しています。

この低摩擦プラスチックの軸受けは、昔のミニ四駆の軸受けとして使われていたハトメよりも性能が良く、そのまま使っても問題ありませんが、HG丸穴ボールベアリングに交換するとさらに速くなります。

実際に300mタイムアタックで検証した結果、ノーマルモーターでは約0.91秒、アトミックチューンモーターでは約0.56秒、ハイパーダッシュモーターでは約0.82秒というかなり大きなタイム短縮が確認されています。これはARシャーシを速くする5つの方法の中で最も効果が高い改造と言えるでしょう。

もし付属の軸受け(低摩擦プラ)をそのまま使っているなら、HG丸穴ボールベアリングに交換することを強くおすすめします。コストはかかりますが、その効果は絶大で、ARシャーシの性能を最大限に引き出すためには欠かせない改造と言えるでしょう。

さらに効果を高めるには、タイヤと軸受けの間にベアリングローラー用スペーサーを挟む方法もあります。これにより、タイヤと軸受けの抵抗をさらに減らすことができます。ただし、この方法はモーターによって効果が異なり、ノーマルモーターとハイパーダッシュモーターではタイムが縮まりますが、アトミックチューンモーターでは若干タイムが落ちる場合もあるようです。

そのため、チューン系モーターを搭載する場合はベアリングローラー用スペーサーを使わず、ダッシュ系モーターを搭載する場合はスペーサーを使うという使い分けも一つの方法です。特にハイパーダッシュモーターでは約0.53秒という大きなタイム短縮効果が期待できます。

\最大7.5%ポイントアップ!/
Amazon
\ポイント最大11倍!/
楽天市場

ミニ四駆ARシャーシ改造のテクニックとおすすめパーツ

  1. 中空プロペラシャフトへの交換で軽量化と駆動効率アップが実現する
  2. ARシャーシに最適なローラーセッティングは前13WA・後17の配置だ
  3. ARシャーシのブレーキ設定はスポンジの硬さと位置が重要なポイント
  4. ARシャーシ用グレードアップパーツはFRPステーから始めるべき
  5. ARシャーシの正転とFM化(逆転)改造の違いは駆動効率にある
  6. 初心者でもできるARシャーシお手軽改造はタイヤとギア位置の調整から
  7. まとめ:ミニ四駆ARシャーシ改造の基本は弱点克服と長所活用にある

中空プロペラシャフトへの交換で軽量化と駆動効率アップが実現する

ARシャーシを速くするための改造方法として、中空プロペラシャフトへの交換も非常に効果的です。ARシャーシは駆動効率が高いため、ギヤに負担がかかりやすく、その強度の問題からノーマルのプロペラシャフトを使用している人も多いのですが、速さを求めるなら中空プロペラシャフトの使用をおすすめします。

中空プロペラシャフトは、名前の通り中が空洞になっているため軽量で、回転の抵抗が少なくなります。これにより駆動効率がアップし、より速く走ることができるようになります。実際に300mタイムアタックで検証した結果、ノーマルモーターでは約0.28秒、アトミックチューンモーターでは約0.35秒、ハイパーダッシュモーターでは約0.38秒のタイム短縮が確認されています。

どのモーターを使用してもタイムが向上していることから、中空プロペラシャフトへの交換は確実に効果のある改造方法と言えるでしょう。特に高回転モーターを使用する場合は、その効果がより顕著に現れる傾向があります。

ただし、中空プロペラシャフトは通常のプロペラシャフトと比べて強度が劣るため、強さよりも速さを重視する場合の選択肢と考えるべきです。強度が心配な場合は、練習走行ではノーマルのプロペラシャフトを使用し、レース本番のみ中空プロペラシャフトに交換するという使い分けも有効です。

また、ARシャーシでよく発生するプロペラシャフトの緩みについても、中空プロペラシャフトは若干緩みにくい傾向がありますが、完全に防ぐことはできません。定期的な点検と、必要に応じたメンテナンスを心がけることが大切です。

この改造は比較的簡単で、特別な技術も必要なく、費用対効果も高いため、ARシャーシの性能を向上させるための基本的な改造の一つとして検討してみてください。

ARシャーシに最適なローラーセッティングは前13WA・後17の配置だ

ARシャーシの走行性能を最大限に引き出すためには、適切なローラーセッティングが欠かせません。特に、前13WA(ワイドアルミ)・後17という配置が効果的であることが独自調査で確認されています。

この配置の特徴は、ローラーベースが黄金比と言われる131〜132mmになることです。ARシャーシは82mmのホイールベースを持っており、前13mm穴と後17mm穴の間は約132mmとなります。これにより、最適なローラーベースを実現することができます。

また、前のローラー幅は約104.5mm、後ろは約104.1mmとなり、これもミニ四駆のレギュレーションで定められている最大幅105mmに近い値となっています。ローラーの幅を広げると、左右のムダな動きが減り、直線でもコーナーでも速く走ることができるようになります。

ただし、ARシャーシはバンパーが固くスラストが抜けにくいという特性があるため、通常のスラスト角5度だとコーナーで減速してしまう傾向があります。そのため、スラスト角を浅め(2度程度)にセッティングすることで、この問題を解消することができます。経験上、スラスト角2度でもARシャーシはレーンチェンジをクリアできるとされています。

さらに、タイヤのトレッド幅にも注目してセッティングすることで、より効果的なローラー配置が可能になります。前側のタイヤトレッドを後ろより広くなるように加工することで、不足気味の旋回角度を稼ぎ、理想値に近づけることができます。

ローラーセッティングは、マシンの走行特性に大きく影響する重要な要素です。ARシャーシの特性を理解した上で、最適なセッティングを見つけることが速さの秘訣となります。

ARシャーシのブレーキ設定はスポンジの硬さと位置が重要なポイント

【シャーシ/ミニ四駆】ARシャーシのブレーキ設定はスポンジの硬さと位置が重要なポイント

ARシャーシの走行安定性を高めるためには、適切なブレーキ設定が不可欠です。ARシャーシ用のブレーキセットには、ブラック(ブレーキ弱め)とグレー(ブレーキ強め)の2種類のスポンジシートが付属しており、走行コースの特性や自分のマシンの状態に合わせて選ぶことができます。

ブレーキを取り付けると、ミニ四駆が斜めに傾いた際にコースの床に当たって減速するようになります。これにより、スピードが速くなってもジャンプの勢いを減らして安全に着地できるようになります。また、ジャンプの姿勢を整える効果もあるため、真っすぐに飛びやすくなるというメリットもあります。

さらに、後部のガイドローラーを隠すような形になるので、ミニ四駆が浮き上がってコースの壁に乗り上げても、復帰してくれるようになります。ブレーキが無いと走行不能でリタイアになってしまうようなシチュエーションでも、ブレーキがあれば壁に引っかからずに済んだり、復帰して再び走り出したりすることができます。

ARシャーシのブレーキ設定では、スポンジの硬さだけでなく、その位置も重要なポイントになります。ブレーキバーの位置を調整することで、ブレーキの効き具合を微調整することができます。一般的には、ジャンプセクションが多いコースでは強めのブレーキ設定に、平坦なコースでは弱めの設定にすると良いでしょう。

また、ARシャーシ用のブレーキセットのブレーキバーは、逆側がスキッドバーとなっており、スポンジ側をシャーシ方向に装着することで、キット同様にリヤスキッドバー(ただし上位互換版)としても利用できます。このように、一つのパーツで複数の機能を持たせることができるのも魅力の一つです。

ブレーキセットはプラスチック製のため強度にやや不安がありますが、AR・MAシャーシなら簡単に取り付けが可能です。それ以外のシャーシ(VS・MS・スーパーXX・スーパーII)の場合でも、補助プレートを活用すれば取り付けることができます。

立体的なコースを安定して走らせるためには、ブレーキは必須のパーツと言えるでしょう。特にARシャーシは高剛性で安定性が高いため、適切なブレーキ設定によってその特性をさらに活かすことができます。

ARシャーシ用グレードアップパーツはFRPステーから始めるべき

ARシャーシの走行性能を向上させるためには、適切なグレードアップパーツの選択が重要です。特に最初に揃えるべきなのは、FRPステー類です。ARシャーシ用に最適化されたFRPフロントワイドステーとFRPリヤワイドステーは、ガイドローラーの取り付け位置を拡張し、走行安定性を高めるのに効果的です。

ARシャーシ用FRPフロントワイドステーは、通常のワイドステーの機能に加えて17mmローラーを装着することができ、より幅広いセッティングが可能になります。ただし、穴が増えた分、強度には若干の不安がありますので、使用状況に応じて補強を検討するとよいでしょう。

FRPリヤワイドステーも同様に、リア部分のガイドローラー取り付け位置を拡張し、走行安定性を向上させます。これらのステーを使用すると、ガイドローラーの幅を広げることができ、左右のムダな動きが減るため、直線でもコーナーでも速く走ることができるようになります。

また、ARシャーシファーストトライパーツセットも初心者にはおすすめです。このセットには、前述のFRPフロントワイドステーとFRPリヤワイドステーに加え、マスダンパーライト2個、セッティング用の六角マウント類、そして13mm低摩擦プラローラーが付属しています。これ一つで基本的な改造に必要なパーツが揃うため、コストパフォーマンスに優れています。

より高いグレードを求める場合は、HG ARシャーシカーボンフロントワイドステーやHG ARシャーシカーボンリアワイドステーもあります。これらは厚さ2mmで強度と軽さのバランスが良い限定品ですが、価格が高いのがネックです。

その他、ARシャーシセッティングギヤセットも非常に有用です。このセットには標準ギアから超速ギアまでの全種と、620ボールベアリング、フッ素コートギアシャフト、中空プロペラシャフト、カーボン製のヘリカルクラウンギヤが含まれており、ギア関連の改造を一気に進めることができます。

さらに、サイドマスダンパーセットもARシャーシの安定性を高めるのに効果的です。シャーシ外側に張り出した形状のFRPプレートにマスダンパーを装着することで、立体コースでの安定性が向上します。マスダンパーは新規設計で、シリンダーウェイトとボウルウェイトの2部構成になっており、穴が開けられているため、ナット分の重心低下も期待できます。

これらのパーツを順次導入していくことで、ARシャーシの本来の性能を引き出し、より速く安定した走りを実現することができるでしょう。

ARシャーシの正転とFM化(逆転)改造の違いは駆動効率にある

ARシャーシには、正転で使用する通常の方法と、シャーシを前後逆転させるFM化(FMAR)という改造方法があります。この両者には明確な違いがあり、それぞれに長所と短所があります。

まず、正転ARは標準的な使い方で、プロペラシャフトの受けの構造上、効率はFMARと比べるとやや劣ります。しかし、ピンククラウンはヘリカル処理(歯を山型に、かつ正転で噛みやすいように処理)されているため、正転の方が歯の傷みが少ないというメリットがあります。

一方、FMAR(シャーシを前後逆転)は、プロペラシャフトの受けの構造から、逆転の方が効率が良くなります。これがFMARが速いとされる主な理由の一つです。ただし、ピンククラウンは正転用に設計されているため、逆転で使用すると歯が傷みやすくなるというデメリットがあります。

ARシャーシの正転でよく発生する問題として、プロペラシャフト受けの後ろ側が「横入れ」である点が挙げられます。これにより、着地衝撃などがあるとシャフトが逃げてしまい、ペラシャの歪みやピンククラウンへの負担が大きくなります。その結果、歯が欠けたり、一瞬力が入らず速度ロスが発生したりする原因となっています。

この問題を解決するために、ペラシャ受けに小さなフック状の補強を施したり、ペラ受けの壁とモーター間の隙間にペラ受け壁と面一になる壁を新設してパーツ化したりする対策が取られています。これにより、ペラ受けを「穴」部分だけにすることができ、横入れの問題を軽減できます。

また、ARシャーシはペラシャ受けが横入れでもあるため、ピンククラウンも動きやすく、全体的なクリアランスが狭いという特徴があります。そのため、スパーとクラウンの間にスペーサーを入れる必要があります。個体差によりサイズは変わりますが、概ね1.5~1.6mm程度のスペーサーが必要になるでしょう。

FM化した場合、必然的にバンパーは自作することになりますが、その際にスラスト角を浅く設計することで、正転ARよりもコーナーでの減速を抑えることができます。これもFMARが速いとされる理由の一つです。

どちらの方法を選ぶかは、自分の技術レベルや求める性能によって異なります。初心者の場合は正転ARから始めて、上達に合わせてFM化を検討するという流れが一般的です。どちらにせよ、ARシャーシの特性を理解した上で、適切な改造を施すことが重要です。

初心者でもできるARシャーシお手軽改造はタイヤとギア位置の調整から

ARシャーシを改造する際、特に初心者の方は複雑な作業から始めるのではなく、まずは比較的簡単なタイヤとギア位置の調整から始めるのがおすすめです。これらの基本的な改造でも、マシンの性能を大きく向上させることができます。

まず、タイヤの改造から始めましょう。ARシャーシに限らずミニ四駆では、タイヤを両面テープを使ってホイールに固定するのが基本です。これにより、走行中にタイヤが外れてしまうのを防ぐだけでなく、路面へのパワー伝達も良くなります。

また、タイヤサイズも重要なポイントです。ARシャーシには大径(31mm)、中径(26mm)、小径(24mm)の3種類があり、最近は中径(ローハイト)が主流となっています。これは速さと安定性のバランスが良いためです。ARシャーシはデザイン的にもローハイトタイヤが似合うので、最初はローハイトタイヤから始めるとよいでしょう。

しかし、シャーシとホイールの間には適度な隙間(約1mm)を空けることが重要です。隙間なくホイールを入れてしまうと、余分な抵抗が生まれてスピードが大幅にダウンしてしまいます。

次に、ギア位置の調整も基本的で効果的な改造です。特にARシャーシでは、先述したようにスパーギヤとクラウンギヤの間に1.5mmアルミスペーサーを挟むことで、スパーギヤとプロペラシャフトの干渉を防ぎ、スピードアップにつながります。

また、カウンターギヤを超速ギヤ(ギヤ比3.5:1)に交換することも有効です。これにより、少ないモーターの回転で車輪を回すことができるようになり、スピードアップが期待できます。ただし、キットによっては最初から超速ギヤが入っている場合もあるので、購入前に確認しておくとよいでしょう。

さらに、フロントクラウンのガタつきを防ぐために、フロントのベアリングとクラウンの間にワッシャーを入れる改造も比較的簡単で効果的です。シャーシ付属のPOM軸受けなら小ワッシャー2個、620ボールベアリングなら3個程度入れるとガタつきが解消されます。

これらの基本的な改造を施すことで、ARシャーシの性能は大きく向上します。慣れてきたら、より高度な改造にも挑戦してみてください。ミニ四駆は改造の余地を残すことで、一人一人のレーサーが自分だけのマシンに仕上げられるよう設計されています。基本を理解して、そこからさらに発展させ、思い通りのARシャーシを作り上げていきましょう。

まとめ:ミニ四駆ARシャーシ改造の基本は弱点克服と長所活用にある

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. ARシャーシは2012年に登場した高剛性と空力性能を追求した片軸シャフトドライブシャーシである
  2. ARシャーシが遅くなる主な原因はフロントクラウンのガタつき、スパーギヤとプロペラシャフトの干渉、バンパーの固さにある
  3. フロントクラウンのガタつきを防ぐにはベアリングとクラウンの間にワッシャーを入れるのが効果的である
  4. スパーギヤとクラウンギヤの間に1.5mmスペーサーを入れることでスパーギヤとプロペラシャフトの干渉を防げる
  5. モーターカバーに3mmブレーキスポンジを貼ることでモーターのブレを抑え、駆動効率が向上する
  6. 軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換することが最も効果的な速度アップの方法である
  7. 中空プロペラシャフトへの交換は軽量化と駆動効率アップにつながるが、強度は若干劣る
  8. ARシャーシに最適なローラーセッティングは前13WA・後17の配置で、ローラーベースが黄金比の131〜132mmになる
  9. ARシャーシは固いバンパーのためスラスト角を浅め(2度程度)にするとコーナーでの減速を抑えられる
  10. ARシャーシのFM化(FMAR)は駆動効率が良くなるが、ピンククラウンの歯の摩耗が早まるというデメリットもある
  11. 初心者は両面テープでのタイヤ固定やギア位置の調整などの基本的な改造から始めるのがおすすめである
  12. ARシャーシは電池とモーターをシャーシ裏面から取り出せる構造で、ボディを外さずに交換できるのが大きなメリットである
\最大7.5%ポイントアップ!/
Amazon
\ポイント最大11倍!/
楽天市場
\最大7.5%ポイントアップ!/
Amazon
\ポイント最大11倍!/
楽天市場
RELATED POST