ミニ四駆のカスタマイズで「MSシャーシをバンパーレス化したい」と考えている方は多いのではないでしょうか。バンパーレス化は改造の幅を広げる重要なカスタマイズですが、実際にどんなメリットがあるのか、どう活用すればいいのか悩むこともありますよね。MSシャーシは3分割構造という独自の設計により、バンパーレス化することでさまざまなセッティングが可能になります。
この記事では、MSシャーシのバンパーレス加工について、製品の特徴から実践的な活用方法まで網羅的に解説します。タミヤ公式のバンパーレスユニットの仕様、自分で加工する場合のポイント、さらにはMSフレキへの応用まで、初心者から上級者まで役立つ情報をお届けします。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ MSシャーシ用バンパーレスユニットの種類と特徴 |
| ✓ バンパーレス化のメリットとデメリット |
| ✓ プラベアリングと皿ビスによる駆動調整の方法 |
| ✓ MSフレキ加工との相性と注意点 |
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MSシャーシのバンパーレスユニット基本情報
- バンパーレスユニットは軽量化と改造の自由度を両立
- 520プラベアリングと皿ビスで駆動調整が可能
- MSフレキ加工にも対応できる設計
バンパーレスユニットは軽量化と改造の自由度を両立
MSシャーシ用のバンパーレスユニットは、その名の通りバンパー部分が最初から省かれた前後ユニットです。2008年に初めて発売され、その後製造中止となりましたが、2023年3月に再販、さらに2025年9月にはレッドカラーの限定版も発売されています。
🔧 バンパーレスユニットの基本構成
| パーツ名 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| N-03（フロント） | 前部ユニット本体 | ABS樹脂製 |
| T-03（リヤ） | 後部ユニット本体 | ABS樹脂製 |
| 520プラベアリング | 4個付属 | 通常品より薄い |
| 皿ビス（6mm） | 5個付属（1個予備） | 鉄製、0.14g |
重量面では強化ユニットと比較して大幅な軽量化を実現しています。
📊 ユニット重量比較
| ユニット種類 | フロント重量 | リヤ重量 |
|---|---|---|
| 強化ユニット（バンパーカット済） | 3.75g | 3.88g |
| バンパーレスユニット（パーツ装着） | 3.50g | 3.38g |
| バンパーレスユニット（パーツなし） | 3.15g | 3.03g |
出典：ミニ四ファン
バンパーレスユニットを使用することで、わざわざマシンキットを購入する必要がなく、軽量センターシャーシと組み合わせればシャーシのベースが完成する
この軽量化により、マシン全体のバランス調整やスピードアップに貢献します。ただし、そのままではローラーの取り付けができないため、FRPやカーボンプレートでのバンパー構築が必須となります。
520プラベアリングと皿ビスで駆動調整が可能
バンパーレスユニットの特徴的な装備が520プラベアリングと皿ビスの組み合わせです。これらは通常のMSシャーシには無いビス穴を使用して、スパーギヤ周りの調整を行うための仕組みです。
⚙️ 駆動調整の仕組み
- 目的：スパーギヤの左右のブレを軽減
- 取り付け位置：シャフトを通したスパーギヤの位置
- 効果：ギヤの安定性向上による駆動ロスの削減
ただし、実際の使用においては個体差による課題も報告されています。
出典：ミニ四ファン
プラベアリングを装着するとスパーギヤのブレが軽減されるどころか、プラベアリングがギヤに干渉して駆動が悪くなることがある。特にリヤ側で顕著に表れる
この問題に対しては、いくつかの対処方法が提案されています：
✅ 駆動調整の選択肢
- プラベアリングの位置調整：左右にずらして干渉を減らす（2.2mmドリルで穴拡張も可）
- 片方だけ装着：左右どちらか一方のみ取り付ける
- マルチテープ使用：ギヤの軸が当たる箇所に貼ってブレを制御
- 完全未装着：プラベアリングを使わず軽量化優先
- 5mmトラスビス使用：皿ビスより適合性が良い場合も
一般的には、センターシャーシを取り付けることでスパーギヤのブレはある程度抑えられるため、軽量化とシンプルさを優先してプラベアリング未装着を選ぶユーザーも多いようです。
MSフレキ加工にも対応できる設計
バンパーレスユニットはMSフレキ（MSフレキシブル）加工にも対応しています。MSフレキとは、MSシャーシの3分割構造を活かしてサスペンション機能を持たせる改造手法で、現代のミニ四駆レースでは主流となっています。
🔨 MSフレキ加工のメリット
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加工の手間 | 標準ユニットより少ない（バンパーカット不要） |
| 再現性 | バンパー部分の誤差がなく高い |
| 作業効率 | 量産に適している |
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
バンパーレスユニットも、通常のMSシャーシ同様にMSフレキに加工することはできます。むしろバンパーカットの手間が無い分、作業効率としては上がってきます
ただし、バンパーレスユニット特有の注意点も存在します：
⚠️ MSフレキ加工時の課題
- 樽バネが必須：通常のスプリングを置く箇所が傾斜になっているため、樽バネを使用しないパターンの加工はできない
- お辞儀防止ステーの再設計が必要：裏面の段差が多く、強化ユニット用のステーがそのまま使えない
- 専用ステーの作成：バンパーレスユニットの形状に合わせた専用設計が必要
軸残しフレキシブル（支柱を残して組み上げる方法）を採用。捻れ軸にはあまり稼働しない方式だがガタが少なく単純にサスとして優秀
一般的には、樽バネを使用する軸残しフレキシブルとの相性が良いとされており、精度の高いMSフレキを作りやすいという評価が多いようです。
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ミニ四駆MSシャーシのバンパーレス活用術
- ストッククラスやB-MAXでの無加工改造に最適
- FRPプレートとの組み合わせでローラー配置を自由に
- カラーバリエーションとディスプレイ用途
- まとめ：ミニ四駆MSシャーシのバンパーレスは用途次第で真価を発揮
ストッククラスやB-MAXでの無加工改造に最適
バンパーレスユニットが特に威力を発揮するのがストッククラスやB-MAXなどの無加工レギュレーションです。これらのクラスでは加工が制限されるため、バンパーレスユニットの「最初から加工済み」という特性が大きなアドバンテージになります。
🏆 無加工レギュレーションでの利点
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| バンパーカット不要 | レギュレーション内で前後バンパーを自由に設計 |
| 再現性の高さ | 毎回同じバンパーを誤差なく取り付け可能 |
| 時間短縮 | カット作業が不要で効率的 |
| パーツ代節約 | マシンキット不要（軽量センターシャーシと組み合わせ） |
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
バンパーレスユニットを使うことによって、バンパーレス加工が不要に。元からバンパー部分がカットされていることによって、そのまま前後のバンパーを自分で取り付けが可能
実際の使用例としては、タミヤ公式の改造方法も参考になります。軽量センターシャーシと組み合わせれば、モーターやバッテリー周りのパーツは既存のマシンキットから流用できるため、コストパフォーマンスに優れた構成が可能です。
ただし、モーター・バッテリー周りの以下のパーツは別途必要になります：
📦 別途必要なパーツ類
- モーター
- ギヤセット
- ギヤカバー
- シャフト類
- バッテリーホルダー
FRPプレートとの組み合わせでローラー配置を自由に
バンパーレスユニットの最大の魅力は改造の自由度です。通常のMSシャーシでは19mmローラー用の取り付け穴位置が固定されていますが、バンパーレスユニットなら自分の理想的なローラー配置を実現できます。
🎯 ローラーセッティングの自由度
バンパーレスユニットを使うと、FRPやカーボンプレートの選択によって様々なセッティングが可能になります。
レギュレーションの幅以内で一番外側につけるのが基本。バンパーレス加工をすればFRPをどうやってつけるかで、自分のつけたい位置につけたい大きさのローラーを付けられる
💡 実践的なセッティング例
- スラスト調整：ローラー角度調整プレートやスラスト調整ワッシャーでフロントスラストを確保
- 引っかかり防止：スーパーX用マルチ強化プレートなどで対策
- ローラー径の選択：19mm、17mm、13mmなど用途に応じて選択可能
⚙️ バンパー構成の基本パターン
| 部位 | 推奨パーツ例 | 理由 |
|---|---|---|
| フロントベース | HGカーボンマルチワイドステー（3mm） | 強度確保 |
| リヤベース | HGカーボンリヤステー | 軽量化優先 |
| スラスト調整 | ローラー角度調整プレート | 確実な角度確保 |
注意点として、フロントユニットは取り付けるバンパーによって干渉する場合があります。特にフロントATバンパーなどを使用する際は、該当箇所のカットが必要になることもあります。
カラーバリエーションとディスプレイ用途
バンパーレスユニットには複数のカラーバリエーションが存在します。用途や好みに応じて選択できるのも魅力の一つです。
🎨 バンパーレスユニットのラインナップ
| 種類 | カラー | 発売時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 通常版 | グレー | 2023年3月再販 | 標準カラー |
| 限定版 | レッド | 2025年9月 | 特別企画商品 |
| 旧限定版 | グレー+LED | 過去販売（現在なし） | LEDライト付き |
おそらく今後人気が高まれば、さらに他のカラーバリエーションも展開される可能性があります。
🖼️ ディスプレイ用途での活用
出典：Amazon商品レビュー
走行目的では取り付けていません。ディスプレイのために、無理なくバンパーを省けます
バンパーがないことでボディをすっきり見せることができるため、コレクション展示用としても注目されています。特にレッドカラーはディスプレイ映えすると評価されています。
ただし、グレー単色という点については賛否両論があり、軽量センターシャーシと組み合わせると地味になってしまうという意見もあります。プラボディを使用する場合、バンパーレス化によってボディの固定方法も工夫が必要になります。
まとめ：ミニ四駆MSシャーシのバンパーレスは用途次第で真価を発揮
最後に記事のポイントをまとめます。
- バンパーレスユニットは最初からバンパーがカットされており、軽量化と改造の自由度を両立している
- 強化ユニットと比較してフロント・リヤともに軽量で、パーツなしなら3g前後の重量
- 520プラベアリングと皿ビスでスパーギヤのブレを調整できるが、個体差により干渉する場合もある
- MSフレキ加工に対応しており、特に樽バネを使用する軸残しフレキシブルとの相性が良い
- ストッククラスやB-MAXなど無加工レギュレーションで真価を発揮する
- FRPやカーボンプレートとの組み合わせでローラー配置を自由にカスタマイズ可能
- グレーとレッドのカラーバリエーションがあり、ディスプレイ用途にも適している
- 皿ビス（6mm・鉄製）が付属しており、他のGUPでは入手しにくいパーツが手に入る
- マシンキット不要で軽量センターシャーシと組み合わせればベースが完成する
- 用途や改造スタイルに応じて、プラベアリングの装着方法や駆動調整を選択する必要がある
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【ミニ四駆】MSバンパーレスユニットはカスタムの幅が広がる！！ – YouTube
- バンパーレスユニット（MSシャーシ） 製品仕様・使い方【ミニ四駆】 | ミニ四ファン
- 初心者向け それってなんでやるの？ その１ バンパーレス加工 | じおんくんのミニ四駆のぶろぐ
- 【加工不要】N-03・T-03バンパーレスユニット｜無加工改造におすすめ | ムーチョのミニ四駆ブログ
- Amazon | タミヤ ミニ四駆特別企画商品 N-03・T-03 バンパーレスユニット レッド 95696
- 【ミニ四駆・MS】MSフレキシブルの製作 : サブカル”ダディ”ガッテム日記
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