ミニ四駆のMAシャーシを使っているけど、ブレーキセッティングがうまくいかない…そんな悩みを抱えていませんか? スロープでコースアウトしたり、逆にバンクで減速しすぎたり、ブレーキの調整は奥が深いものです。
実はMAシャーシには、そのシャーシ特有のブレーキセッティングのコツがあります。VZシャーシやMSシャーシとは異なる特性を理解し、適切な位置に適切な強さのブレーキを配置することで、マシンの安定性とタイムを両立させることが可能です。この記事では、インターネット上に散らばる情報を収集・分析し、MAシャーシのブレーキセッティングについて網羅的に解説します。
| この記事のポイント |
|---|
| ✅ MAシャーシに最適なブレーキの位置と強さの設定方法 |
| ✅ バンクスルーを実現する具体的なセッティング手順 |
| ✅ フロントとリアで異なるブレーキの効かせ方 |
| ✅ 速度を出しながらも安定して走らせるテクニック |
ポチップ
MAシャーシのブレーキセッティングで押さえるべき基本
- リアブレーキを強めにしてフロントは控えめにすることが安定のカギ
- バンクスルーセッティングで不要な減速を防ぐ方法
- ブレーキステーとスポンジの組み合わせで効きを調整するコツ
リアブレーキを強めにしてフロントは控えめにすることが安定のカギ
MAシャーシの特性を活かしたブレーキセッティングの基本は、リアを強めに、フロントを弱めに（あるいは無しに）することです。
📊 MAシャーシの推奨ブレーキ配分
| 位置 | 推奨設定 | 理由 |
|---|---|---|
| フロント | 3mm程度または無し | バンクでの減速を防ぎ、スロープでのみ効かせる |
| リア | 強め（ピンクスポンジなど） | 頭下がりの姿勢でリアが振られるのを抑制 |
MAはリアを強めフロントはできればなしが安定していると思っています。
なぜこのような配分が効果的なのでしょうか。MAシャーシは速度を出すとジャンプ時に頭下がりの姿勢になりやすく、その結果リア側がコースに引っかかりやすいという特性があります。この問題を解決するために、リア側に強めのブレーキをかけることで姿勢を安定させるわけです。
一方、フロントブレーキを強くしすぎると、バンクセクションでも減速してしまい、タイムロスにつながります。おそらく、コースレイアウトによってはフロントブレーキを完全に無くすことも検討する価値があるでしょう。
バンクスルーセッティングで不要な減速を防ぐ方法
バンクスルーとは、スロープではブレーキが効き、バンクではブレーキが当たらないセッティングのことです。これにより不要な減速を防ぎ、タイムアップが期待できます。
✨ バンクスルーセッティングの手順
- リアブレーキステーを活用する
MAシャーシのフロントアンダー部分に、FRPリヤブレーキステーセットを取り付けます。このステーは面積が大きいため、加工なしでブレーキスポンジを貼りやすい特徴があります。 - 3mmブレーキスポンジを貼る
ブレーキステーの大きさに合わせて3mmのブレーキスポンジをカット。ステーに貼り付けます。 - 取り付け位置を調整
シャーシ底面のビス穴を利用して、ブレーキステーをフロントアンダーに固定。この位置であれば、皿ビスでなくても問題ないとされています。 - マルチテープで調整
ブレーキスポンジの前部をマルチテープで覆うことで、引っかかりを防止しつつ、ブレーキの効き具合を微調整できます。
フロント3ミリで、リアは何も貼ってません。現状、バンクスルー出来ています。
📌 バンクスルーの確認方法
ダイソーで販売されている「コレクションボックスアーチワイドL型」を使うと、自宅でバンクスルーを確認できます。このボックスの曲面が45度・60度バンクと同じ角度になっているため、マシンを載せてブレーキが当たらないかチェックできるのです。
ブレーキステーとスポンジの組み合わせで効きを調整するコツ
ブレーキの効き具合は、ステーの形状とスポンジの厚さ・硬さの組み合わせで大きく変わります。
🔧 効果的な組み合わせ例
| ステー | スポンジ | 効き具合 | 用途 |
|---|---|---|---|
| FRPリヤブレーキステー | 3mmホワイト | 中程度 | バンクスルー基本形 |
| HGカーボンリヤブレーキステー | 2mmソフト | 弱め | 高速コース |
| 直FRP+延長プレート | 3mmピンク | 強め | ジャンプ対策 |
ブレーキステーを前後に伸ばすことで、ブレーキがかかっている時のタイヤ接地時間を減らすことができます。これにより、同じ厚さのスポンジでもブレーキの効きを強くすることが可能です。
前回よりもブレーキとプレートが前後に伸びている分、ブレーキがかかっている時のタイヤ接地時間を減らすことが出来ます。それによりブレーキの効きを強くするのが狙いです。
また、ブレーキステーの角度調整も重要です。シャーシ先端を斜めに削ったり、ゴム管などのスペーサーを挟むことで、ブレーキの当たる角度を微調整できます。一般的には、面でブレーキをかける方がより強い制動力が得られるとされています。
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MAシャーシ特有のブレーキ問題と解決策
- AT機構がない場合の速度制限問題を克服する方法
- フロントアンダーへの簡単なブレーキ取り付けテクニック
- ブレーキ角度調整で効きを最大化するポイント
- まとめ：MAシャーシのブレーキで走りを変える
AT機構がない場合の速度制限問題を克服する方法
MAシャーシで高速走行を目指す際、大きな壁となるのがAT（アンチ・トレッキング）機構の不在です。
💡 AT機構がないことによる問題点
- ジャンプ時にマシンが跳ねてコースアウトしやすい
- ブレーキを強くすると安定するが、タイムが遅くなる
- 速度を上げようとするとコースに引っかかる
AT機構が欲しい。というかないと速度あげられん。
AT機構を自作することも選択肢の一つです。MSシャーシ用のATをMAに移植したり、1軸ATを自作したりする方法があります。ただし、これには相応の加工技術が必要になるでしょう。
AT機構なしで速度を出すための代替策として、以下の方法が考えられます：
⚙️ AT機構なしでの対策
| 対策 | 効果 | 難易度 |
|---|---|---|
| 片効きブレーキ | リアのみ強めにして姿勢安定 | 低 |
| チューブスタビ | LCコーナーでの踏ん張り向上 | 中 |
| ローラー角度調整 | リアアッパースラストでLC対策 | 中 |
| 軽量化 | 慣性モーメント削減 | 高 |
特に片効きブレーキセッティングは、加工技術がなくてもすぐに試せる方法です。MAシャーシでは、リアを強めにすることでコースに収まりやすくなり、コースアウトを減らせる可能性があります。
フロントアンダーへの簡単なブレーキ取り付けテクニック
MAシャーシのフロントアンダーガードは、そのままではブレーキを貼りにくい形状をしています。しかし、ちょっとした工夫で加工なしでブレーキを取り付けられます。
📝 アンダーガード活用法
アンダーガードの真ん中のパーツを裏返すと、ブレーキを貼るのにちょうど良い平面ができます。
アンダーガードはそのままだとブレーキが貼りづらいです。しかし真ん中のパーツを裏返すとブレーキを貼るのにほどよい平面ができます。
手順：
- アンダーガードの真ん中パーツを取り外す
- パーツを裏返してビスで固定
- マルチテープを貼る
- 3mmブレーキスポンジを貼り付ける
この方法で26mmタイヤを使用すると、ちょうどバンクを避けてスロープで効くセッティングになるとされています。おそらく、タミヤはこの使い方を想定していた可能性もあるでしょう。
🔨 直FRP使用パターン
もう一つの方法として、フロントバンパーの穴と直FRPの穴位置を合わせる方法があります。
- 直FRPがバンパーの穴にちょうどハマる
- 3mmアルミスペーサーを通して高さ調整
- 地上高1mm以上を確保してビス擦りを防ぐ
強度を高めたい場合は、瞬間接着剤で補強したり、シャーシ貫通させてロックナットで留めたりする方法も検討できます。
ブレーキ角度調整で効きを最大化するポイント
MAシャーシは、シャーシ底面の角度に依存してブレーキがセットされるため、ブレーキ角度の調整が効きを左右する重要なポイントになります。
🎯 角度調整の必要性
バンパーレス化せずにシャーシのビス穴を利用してブレーキを付けている場合、ブレーキの角度が不足しがちです。特に高速マシンでは、より強いブレーキが必要になるため、角度調整が欠かせません。
具体的な角度調整方法：
- シャーシ先端を斜めに削る
シャーシの先端部分を斜めにヤスリがけすることで、ブレーキステーの角度を調整できます。 - スペーサーで微調整
硬化させたゴム管や樹脂製スペーサーをブレーキステーとシャーシの間に挟むことで、角度の微調整が可能です。 - プレートのたわみを利用
あえてスペーサーなしでブレーキステーをたわませ、接地時に面でブレーキをかける方法もあります。
シャーシの先端を斜めに削り上げます。アンダーのブレーキステーを止める際に角度付けでパーツクリーナーに漬けて硬くしてあったゴム管を挟み入れて微調整できるようにしておきます。
⚠️ 注意点
左右で高さがバラつかないよう、しっかり硬い素材を使用することが推奨されます。ゴム管は汎用性が高いものの、より硬質な素材の方が安定性は高まるでしょう。
まとめ：MAシャーシのブレーキで走りを変える
最後に記事のポイントをまとめます。
- MAシャーシではリアブレーキを強め、フロントを弱め（または無し）にするのが基本セッティングである
- バンクスルーセッティングにより、スロープでのみブレーキを効かせ、バンクでの減速を防げる
- FRPリヤブレーキステーと3mmスポンジの組み合わせで、加工なしでバンクスルーが実現できる
- AT機構がない場合は片効きブレーキやチューブスタビで代替する方法がある
- フロントアンダーガードの真ん中パーツを裏返すと、ブレーキを貼りやすい平面ができる
- ブレーキステーを前後に伸ばすことで、タイヤ接地時間を減らし効きを強化できる
- ブレーキ角度調整はシャーシ先端の削りやスペーサー挿入で行う
- ダイソーのコレクションボックスで自宅でもバンクスルーの確認が可能である
- マルチテープでブレーキの効き具合を微調整できる
- コースレイアウトやマシン特性に合わせて、ブレーキの位置・厚さ・硬さを最適化することが重要である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【ミニ四駆】MAシャーシのジャンプ姿勢制御に四苦八苦中 – おっさんがはじめるMini4WD
- 【ブレーキ・LC改善】初心者向け改造のB-MAX MAマシン作ってみる！その③ | Mr.Koldのミニ四駆奮闘記
- ポン付けテクニック（MA・ARシャーシ）-まめ模型
- 【ミニ四駆】ガチMAシャーシ➃フロントバンパー＆ブレーキステー : サブカル”ダディ”ガッテム日記
- MAシャーシのフロントアンダーにバンクスルーできるブレーキを貼る方法。【加工無し】｜ミニ四駆改造アカデミー
- 【ミニ四駆】MAシャーシ・フロントブレーキの角度調整！ : サブカル”ダディ”ガッテム日記
- フロントにブレーキを装備してみた – コースありません。
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