ミニ四駆のカスタマイズで避けて通れないのが軸受けベアリングの選択。中でも「六角穴ボールベアリング」は、発売から長い年月が経つ今でも評価が分かれる存在です。「ガタが大きい」「壊れやすい」といったネガティブな声がある一方で、「意外と速い」「使ってみたら良かった」という肯定的な意見も少なくありません。
この記事では、インターネット上に散らばる情報を収集し、六角穴ボールベアリングの実際の評価や特性、他のベアリングとの違いを徹底的に調査しました。丸穴ボールベアリングや620ベアリング、HGベアリングとの比較も交えながら、あなたのマシンに最適な軸受け選びをサポートします。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ 六角穴ボールベアリングの実際の評価と特徴 |
| ✓ 丸穴・620・HGベアリングとの性能比較 |
| ✓ 各ベアリングの価格とコストパフォーマンス |
| ✓ 用途別おすすめベアリングの選び方 |
ミニ四駆の六角ボールベアリングに対する評価の実態
- 六角穴ボールベアリングの評価は「使えない」が定説だが実は速い
- 丸穴ボールベアリングとの違いはシャフト固定の有無
- ベアリングの精度とガタの問題が評価を分ける要因
六角穴ボールベアリングの評価は「使えない」が定説だが実は速い
六角穴ボールベアリングについて、長年ミニ四駆界では「評判が悪い」という声が主流です。
昔から評判が悪く、買ったことがない方がほとんどかと思います。
出典：ミニ四駆作ってみた
🔍 ネガティブ評価の主な理由
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ガタの大きさ | ベアリング精度が低くシャフトが不安定 |
| 耐久性 | 衝撃をもろに受けて故障しやすい |
| 構造上の問題 | 内部ボールが固定されていない |
| メンテナンス | ゴミが詰まるとロックする可能性 |
しかし実際に使用したユーザーからは意外な評価も。
なので、遅いことはない、と思います。
出典：ミニ四駆作ってみた
別のレーサーも実際の走行で良好な結果を報告しています。
使用してみた感想ですが、S２シャーシの場合はノーマルが昔ながらの金のハトメなので回転の差を大きく感じられました。
つまり、評判ほど悪いパーツではなく、使い方次第では十分実用的と言えるかもしれません。
丸穴ボールベアリングとの違いはシャフト固定の有無
六角穴と丸穴の最大の違いは、シャフトとの接触形状にあります。
📊 六角穴vs丸穴の構造比較
| 特徴 | 六角穴ボールベアリング | 丸穴ボールベアリング |
|---|---|---|
| シャフトとの接触 | 六角形状で完全固定 | 丸穴内で適度に空転 |
| 回転の伝達 | シャフトの回転が確実にボールへ伝わる | シャフトとボールの間にクリアランス |
| タイヤの衝撃 | もろに受けてしまう | 適度に逃がせる可能性 |
| 価格（参考） | 約625円（4個セット） | 約588円（4個セット） |
シャフトが六角なので形状を合わせたのが六角穴ボールベアリングの特徴です。シャフトの回転が確実にボールへと伝わります。
一方で丸穴の場合：
シャフトと形状が合っていないため、シャフトの回転がすべてボールへと伝わることなく丸穴内で空転していることが考えられます。
この「適度な空転」が吉と出るか凶と出るかが、ベアリング選びの難しいところです。一般的には、丸穴の適度な遊びが着地時のショック吸収に役立つという見方もあります。
ベアリングの精度とガタの問題が評価を分ける要因
ベアリングの評価を左右する最大の要素が製造精度です。
⚙️ 各ベアリングの精度レベル
| ベアリング種類 | 精度評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| 620ボールベアリング | ★★★★★ | 外輪と内輪のガタつきが最小 |
| HG丸穴ボールベアリング | ★★★★☆ | 従来の丸穴の改良版、精度向上 |
| 丸穴・六角穴（初期型） | ★★☆☆☆ | はめ込み式で精度不十分 |
上記2つのベアリングに比べて精度が非常によく、ガタも少ないのですがその分価格は高めです。
初期の丸穴・六角穴ベアリングの問題点：
ボールベアリングの製造工程から最近のボールベアリングとは違い、はめ込み式で組み立てているため精度が不十分。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
ベアリング内には球の位置を一定に保つ部品が入っていないため不安定で、特に六角穴ではその影響も大きくなっています。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
ただし、精度が低い=使えないとは限りません。エンジョイレーサーや初心者には、価格面も含めて十分な性能という評価もあります。
ポチップ
ミニ四駆の軸受けベアリング選びで押さえるべき評価ポイント
- 620ベアリングは精度最強だが価格が高くコスパに課題
- HG丸穴ボールベアリングはバランス型で初心者におすすめ
- POM（低摩擦樹脂）も選択肢として十分アリ
- まとめ：ミニ四駆の六角ボールベアリング評価は用途次第で変わる
620ベアリングは精度最強だが価格が高くコスパに課題
現在のミニ四駆界で最も高評価を得ているのが620ボールベアリングです。
今のミニ四駆の改造としては、軸受けに620ベアリングを使っているマシンも多いです。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
ミニ四駆レーサーの中で一番人気があるのは「AOパーツ 620ボールベアリング 2個セット」です。
🏆 620ベアリングの優位性
- ✅ 外輪と内輪のガタつきが極めて少ない
- ✅ ベアリングとしての耐久性が高い
- ✅ 「旧620」はプレ値になるほど高精度
- ✅ シャフトが安定し速度が出やすい
💰 コスト面の課題
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売形態 | 2個セット（AOパーツ） |
| 必要セット数 | マシン1台に2セット必要 |
| 参考価格 | 約770円×2=1,540円 |
| 他ベアリングとの差 | 丸穴の約2.6倍の価格 |
1袋2個入りのため、マシン1台分そろえるのに2セット必要になってしまうのが気になるポイントです。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
また、620ベアリングは精度が高いゆえにシャフトの選別も必要になるという上級者向けの側面もあります。おそらく、予算に余裕があり本格的にタイムを追求したいレーサー向けと言えるでしょう。
HG丸穴ボールベアリングはバランス型で初心者におすすめ
2018年に登場したHG丸穴ボールベアリングは、価格と性能のバランスに優れた選択肢です。
この軸受けベアリングは2018年末に発売された近年のベアリングです。
📈 HG丸穴の改善ポイント
| 改善項目 | 内容 |
|---|---|
| 精度 | 従来の丸穴より大幅に向上 |
| 中心部の遊び | 旧型に比べて少ない |
| 取り付け | 4個セットで1台分揃う |
| 価格 | 約1,027円（4個で完結） |
過去の丸穴ボールベアリングのような中心部分の遊びも少ないので、軸受けとしての精度も上がっています。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
🎯 初心者に推奨される理由
- ✅ 1セットでマシン1台分が揃う利便性
- ✅ 620ほどシビアなシャフト選別が不要
- ✅ 精度は620に次ぐレベル
- ✅ コストパフォーマンスが良好
軸受け用のボールベアリングとしては、「HG丸穴ボールベアリング」も扱いやすくておすすめです。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
ステップアップしたいけど予算も気になるという層には、最もバランスの取れた選択肢かもしれません。
POM（低摩擦樹脂）も選択肢として十分アリ
意外と見落とされがちなのが、POM製の軸受けです。
最近のキット付属の軸受けもPOM製
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
🔬 POMの特性
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 材質 | 低摩擦樹脂（ポリアセタール） |
| 摩擦係数 | 非常に低い |
| 耐摩耗性 | プラ素材の中では優秀 |
| 重量 | 軽量 |
| 耐久性 | 金属製より劣る |
「POM」は材質的に摩擦係数が低く、耐摩耗性も優秀。軽くて滑りが良いのが、軸受けとしても使いやすくなっています。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
驚くべきことに、一般的には：
使い方によっては、「初期の丸穴」や「六角穴ボールベアリング」よりもマシンの速度を出すことができます。
出典：ムーチョのミニ四駆ブログ
💡 POMが向いているケース
- ✅ GTアドバンスなどベアリング使用禁止レギュレーション
- ✅ コストを最小限に抑えたい
- ✅ 定期的なメンテナンスが可能
- ✅ エンジョイ走行がメイン
ただし、プラ製のため消耗は激しく定期交換が必要という点は押さえておくべきでしょう。
まとめ：ミニ四駆の六角ボールベアリング評価は用途次第で変わる
最後に記事のポイントをまとめます。
- 六角穴ボールベアリングは「評判が悪い」が定説だが、実際に使ってみると意外と速いという声もある
- 六角穴の特徴はシャフトと完全固定される構造で、回転が確実に伝わる一方で衝撃をもろに受ける
- 丸穴ボールベアリングは適度な空転があり、着地ショックの吸収に役立つ可能性がある
- ベアリングの精度では620が最強で、外輪と内輪のガタつきが最小レベル
- 620ベアリングは2個セット販売のため、マシン1台に2セット必要でコストが高い
- HG丸穴ボールベアリングは2018年発売の改良版で、精度と価格のバランスに優れる
- HG丸穴は4個セットで販売されており、初心者には使いやすい選択肢である
- POM（低摩擦樹脂）製軸受けも性能的には初期のボールベアリングより優秀な場合がある
- 初期の丸穴・六角穴はめ込み式製造で精度が不十分だが、エンジョイレーサーには十分な性能
- 用途や予算、レギュレーションに応じて最適なベアリングを選ぶことが重要である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ミニ四駆の軸受けベアリングのおはなし｜KATSUちゃんねる ブログ
- Amazon | タミヤ(TAMIYA) ミニ四駆グレードアップパーツシリーズ No.287 GP.287 ラジ四駆 六角穴ボールベアリング 4個セット 15287 通販
- 六角穴ボールベアリングを使ってみる。【奮闘記・第206走】 – みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記。
- ミニ四駆作ってみた〜その473「B-MAX：六角穴ベアリングって使えないの？」 – ミニ四駆作ってみた
- 【おすすめの軸受け】ボールベアリングとPOM｜種類も合わせて紹介 | ムーチョのミニ四駆ブログ
- ヨドバシ.com – タミヤ TAMIYA 15287 [ミニ四駆用パーツ 六角穴ボールベアリング 4個セット] 通販【全品無料配達】
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