ミニ四駆を始めたばかりの方なら、「ホイール貫通」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。コースで走らせていると、突然タイヤが外れてマシンがストップ…そんな経験をした人も多いはずです。実はこの問題、ホイール貫通という加工で解決できるんです。
ホイール貫通とは、ホイールのシャフト穴を貫通させて、より長いシャフトを深く挿し込む改造のこと。現在ではストッククラスやB-MAXといった無加工改造が基本のレギュレーションでも認められているほど、今やミニ四駆において欠かせない加工となっています。この記事では、ホイール貫通のメリットから具体的なやり方、注意点まで詳しく解説していきます。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ ホイール貫通でタイヤが外れるトラブルを防げる |
| ✓ タイヤのブレが少なくなり走行が安定する |
| ✓ トレッド幅の調整が可能になる |
| ✓ 1.7mmと1.8mmのドリルで精度が変わる |
ミニ四駆のホイール貫通がもたらす3大メリットとは
- シャフトが抜けにくくなりレース中のトラブルを回避
- タイヤのブレを抑えて走行性能が向上
- トレッド幅を自由に調整できセッティングの幅が広がる
シャフトが抜けにくくなりレース中のトラブルを回避
ホイール貫通の最大のメリットは、走行中にタイヤが外れるトラブルをほぼ完全に防げることです。
ミニ四駆初心者によくあるのが、コース走行中にマシンのタイヤが外れてしまうというトラブル。これはシャフトとホイールの取り付けが不安定なために起こります。通常のホイールはシャフトを挿せる深さに限界があり、組み立て時にしっかり取り付けても、走らせるたびにホイールが消耗して抜けやすくなってしまいます。
ホイールの穴を貫通させることで、シャフトがホイールの奥までしっかり挿さり、浅く挿さっている時に比べて安定感が違うので、タイヤが外れるようなトラブルもまず起きない。
📊 通常ホイールと貫通ホイールの比較
| 項目 | 通常ホイール | 貫通ホイール |
|---|---|---|
| シャフト挿入深さ | 浅い(一部のみ) | 深い(全体) |
| 走行中の抜けやすさ | 抜けやすい | ほぼ抜けない |
| メンテナンス頻度 | 高い | 低い |
| 組み立て時の注意 | 毎回確認必要 | 一度挿せば安定 |
特に高回転モーターを使用する場合、ホイールが抜けてしまう可能性が非常に高くなります。貫通させて72mmシャフトを使用することで、ホイールが走行中に抜けることはほぼなくなり、ベアリングやホイールの紛失も防げるでしょう。
タイヤのブレを抑えて走行性能が向上
ホイール貫通を行うことで、タイヤ全体のブレを大幅に減らせるという走行性能面での大きなメリットがあります。
タイヤがブレる主な原因の一つが、ホイールのシャフト穴の精度です。通常のホイール取り付けでは、シャフトの先端が少しホイールに挿さっているだけの状態。これに対して、奥まで挿し込むことでホイールの安定性が劇的に変わってきます。
📌 タイヤのブレが減るメカニズム
- ✅ シャフト全体がホイールを支えるため軸がブレにくい
- ✅ ホイール穴の精度を貫通時に向上させられる
- ✅ シャフトとホイールの接触面積が増加
ホイール貫通をすることによって、タイヤのブレを少なくすることも可能です。シャフト径ギリギリの大きさに貫通させたり、治具を使って貫通させることでシャフト穴の精度も向上します。
タイヤのブレが少なくなれば、グリップ力が増してモーターのパワーを効率よく路面に伝えられます。また、マシンが真っ直ぐ走るようになり、コーナリングでの安定性も向上するため、タイムアップにも直結するでしょう。
トレッド幅を自由に調整できセッティングの幅が広がる
ホイール貫通を行うことで、マシンのトレッド幅(左右のタイヤの幅)を自由に調整できるようになります。
通常、ホイール未貫通の場合、トレッド幅はホイールの種類によって固定されてしまいます。例えば「ゼロセットホイール」はホイールの中心と同じ幅に、「アウトセットホイール」では取り付け時のトレッド幅が広くなるといった具合です。
しかしホイール貫通をすることで、ホイールの取り付け位置を調整できるため、マシンやコースに合わせた細かなセッティングが可能になります。
🎯 トレッド幅によるマシン特性の違い
| トレッド幅 | メリット | 適した場面 |
|---|---|---|
| ワイド(広い) | ジャンプ後の着地が安定 | 激しいコース |
| ナロー(狭い) | コーナリング速度が上がる | スピード重視 |
ホイール貫通をすることで、マシンに合わせたトレッド幅の調整が可能。使うホイールの制限も少なくなるので、セッティングをする上では大きなメリットになってきます。
さらに、アウトセットホイールを「逆履き」(通常とは逆向きに取り付ける)することでトレッド幅を狭めることも可能です。逆履きにすることで、コースに乗り上げた時に滑り落ちやすくなるというメリットも得られるため、上級者の多くが採用しているセッティングと言えるでしょう。
ミニ四駆のホイール貫通のやり方と知っておくべき注意点
- 必要な道具は1.7mmまたは1.8mmドリルと72mmシャフト
- ドリルサイズの選び方でホイールの抜き差しが変わる
- 貫通後のシャフト処理にはゴム管での保護が必須
- まとめ:ミニ四駆のホイール貫通メリットを最大限活用するために
必要な道具は1.7mmまたは1.8mmドリルと72mmシャフト
ホイール貫通に必要な道具は意外とシンプルで、主に1.7mmまたは1.8mmのドリルと72mmシャフトがあれば作業できます。
🛠️ ホイール貫通に必要な基本道具
| 道具名 | 用途 | 備考 |
|---|---|---|
| ドリル(1.7mm or 1.8mm) | ホイール穴の貫通 | サイズで精度が変わる |
| 72mmシャフト | 貫通後のホイール固定 | 60mmでは短い |
| ピンバイスまたは電動ドリル | ドリル回転用 | 手動推奨 |
| ゴム管(ゴムパイプ) | シャフト飛び出し部の保護 | レギュレーション対応 |
| ゴムハンマー | シャフト挿入時の補助 | シャフトを傷めない |
ドリルでの貫通が一般的ですが、キャップスクリューなどのミニ四駆パーツで貫通させる方法もあります。ただし、精度や作業性を考えるとドリルを使用したほうが効率的でしょう。
ホイール貫通で使われるビスとしては、キャップスクリューや30mmの長いビスなど。キャップスクリュー自体に強度があるので、ホイール貫通に使用した際に曲がってしまうこともありません。
また、より精度の高いホイール貫通をしたい場合は、専用の治具を使用するのもおすすめです。市販されている「ホイールシャフトブレード」などの治具を使えば、六角穴として貫通させることができ、さらに精度が向上すると言われています。
ドリルサイズの選び方でホイールの抜き差しが変わる
ホイール貫通において、ドリルサイズを1.7mmにするか1.8mmにするかで、シャフトの抜き差しのしやすさが大きく変わります。
この0.1mmの差が実は非常に重要で、ホイールの材質によって使い分けるのが理想的です。一般的には以下のような選び方が推奨されています。
📏 ドリルサイズによる違い
| ドリルサイズ | 特徴 | 適したホイール |
|---|---|---|
| 1.7mm | シャフト径ぴったり、しっかり固定 | PPホイール(普通のホイール) |
| 1.8mm | 少し余裕あり、抜き差ししやすい | 強化ホイール、カーボンホイール |
1.7mmだと対辺をほぼ削ることなくすっぽり入ります。つまり何が言いたいかといいますと、1.7mmならツール等を特に使うことなく貫通するなら、特段PPに限って言えば、軸穴が曲がってさえいなければ、ガイド代わりにそのまま貫通することができる。
1.7mmのメリット・デメリット
- ✅ ホイール軸を広げにくいので軸がへたりにくい
- ✅ 軸穴さえ良ければガイド無しで貫通できる
- ❌ 貫通穴が小さいためシャフトの抜き差しに苦労する
1.8mmのメリット・デメリット
- ✅ 少しだけ六角軸を削るのでホイールの抜き差しがしやすい
- ✅ 強化ホイールの貫通なら適切
- ❌ フリーハンドだと貫通が失敗することが多い
- ❌ 六角穴が広がりやすくホイールがへたりやすい
おそらく、初心者の方は1.8mmから始めて、慣れてきたら1.7mmにチャレンジするのが良いかもしれません。また、複数のドリルを持っている場合、小さいドリル径から段階的に広げていく方法もあります(1.0mm→1.5mm→1.7mm)。これによりシャフト穴のブレを少なくできるでしょう。
貫通後のシャフト処理にはゴム管での保護が必須
ホイール貫通後は、飛び出したシャフト部分をゴム管(ゴムパイプ)で必ず保護する必要があります。これはレギュレーション上の必須事項でもあります。
72mmシャフトを使用すると、使用するホイールによってはホイール部分よりもシャフトがはみ出してしまう場合があります。このはみ出したシャフトをそのままにしておくのは危険で、以下のような問題が発生する可能性があります。
⚠️ シャフト保護が必要な理由
- ❌ ケガの危険性(自分や他の人を傷つける)
- ❌ コースを傷つける可能性
- ❌ 公式大会でのレギュレーション違反
- ❌ レース失格の原因になる
はみ出したシャフトは危険で、ケガやコースを傷つけてしまう可能性が。また公式大会をはじめとしてレースにおいても、レギュレーション違反となってしまいます。
ゴム管はAOパーツとして発売されており、細くて柔らかいゴム素材なのでハサミで簡単にカットできます。必要な長さに切り出して、はみ出したシャフトに取り付けるだけで簡単に保護できます。
また、ゴム管の代わりにタミヤマルチテープで隠す方法もあります。ただし、より確実な保護のためにはゴム管の使用が推奨されるでしょう。細かな手間にはなりますが、安全性やレギュレーション遵守のためにも必要不可欠な加工と言えます。
まとめ:ミニ四駆のホイール貫通メリットを最大限活用するために
最後に記事のポイントをまとめます。
- ホイール貫通はタイヤが外れるトラブルをほぼ完全に防げる改造である
- シャフトを深く挿し込むことでタイヤのブレが減り走行性能が向上する
- トレッド幅を自由に調整できるためセッティングの幅が広がる
- ストッククラスやB-MAXでも認められている公式的な加工である
- 1.7mmドリルはPPホイール、1.8mmドリルは強化ホイールに適している
- 貫通には72mmシャフトの使用が必須で60mmでは短すぎる
- 飛び出したシャフトはゴム管で保護しないとレギュレーション違反になる
- 専用治具を使えばより高精度な貫通が可能になる
- 定期的なメンテナンスと見直しは必要だが走行の安定性は大幅に向上する
- 初心者からガチ勢まで誰もが実践している基本中の基本の改造である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【ホイール貫通】メリットとやり方を解説|タイヤが外れるトラブルを防ぐ
- 【P!知識】ホイール貫通のドリルのサイズについて
- 新たに始めるミニ四駆 第3話 ホイール貫通をしてタイヤを交換しよう
- ホイール貫通 やり方 (治具なし簡単加工) 【ミニ四駆 改造】
- フィンデザインホイールを逆履きするメリットを紹介
- (写真で多めで解説)初心者向けホイール貫通のやり方
- ホイール貫通のやりかた!
- 【ミニ四駆】ホイール貫通って何?タイヤの固定とは?
- 最強B-MAXマシンの作り方➁MAの利点、トレッド、タイヤ
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