ミニ四駆界隈で注目を集めるカッパーファング。2018年のデザインコンテストで優秀賞を受賞したこのマシンは、改造のしやすさで多くのレーサーから支持を受けています。FM-Aシャーシを採用したこのマシンは、蛇をモチーフとしたデザインが特徴的で、ブラックスペシャルなどのカラーバリエーションも展開されています。
この記事では、カッパーファングの改造における具体的なテクニックやパーツ選定のポイント、さらにはB-MAX仕様やオープン戦仕様への発展まで、実際の改造事例をもとに徹底解説していきます。初心者から中級者まで、レベルに応じた改造アプローチを網羅的に紹介していきます。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ カッパーファングの改造における基本的なセッティング方法 |
| ✓ 軽量化を実現するパーツ選定の具体的なテクニック |
| ✓ B-MAX仕様への改造における注意点と推奨パーツ |
| ✓ コース別のセッティング調整方法と実践的なアプローチ |
ミニ四駆カッパーファングの改造における基本セッティング
- カッパーファングの基本スペックと改造適性
- ボディ特性を活かした改造の第一歩
- シャーシ改造における基礎知識
カッパーファングの改造適性は無加工でのセッティング自由度の高さ
カッパーファングの最大の魅力は、ボディ改造なしで多様なセッティングが可能という点にあります。
デザイン段階で考えられているので無加工で大径ホイールが装備可能。そしてなんとウィングを取り外した際のボディ重量が9グラムと一部のクリアボディ相当になる。
出典:カッパーファング(FM-Aシャーシ) – ミニ四駆 @ VIP Wiki 再
🎯 カッパーファングの基本スペック一覧
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| シャーシ | FM-Aシャーシ(ガンメタルABS製) |
| 全長×全幅 | 156mm × 97mm |
| 標準タイヤ | 小径ローハイト(スーパーハードローハイト) |
| ホイール | Aスポークホイール(シルバーメッキ) |
| ボディカラー | メタリックオレンジ(銅色) |
| ウイング無し重量 | 約9g(軽量化に最適) |
このマシンの設計思想として注目すべきは、競技志向のレーサーを想定した仕様となっている点です。特にボール式マスダンパーの装着スペースが確保されており、リアウイングが絶妙な角度で動作制限をしてくれる設計になっています。
FM-Aシャーシの特性を理解することが改造成功の鍵
FM-Aシャーシは、改造の自由度が高い反面、いくつかの課題も抱えています。
⚙️ FM-Aシャーシの主な特徴
- ✅ 軽量で取り回しやすい基本設計
- ✅ パーツ交換の容易さ
- ⚠️ プロペラシャフト問題への対処が必要
- ⚠️ リアステーがダウンスラスト側に傾きやすい
一般的には、FM-Aシャーシを使用する際、プロペラシャフトの安定性が課題となることが多いようです。この問題を解決することが、速いマシンを作る第一歩となります。
| FM-Aシャーシ改造の優先順位 | 理由 |
|---|---|
| 1. プロペラシャフトの安定化 | 駆動ロスを最小限に抑える |
| 2. シャーシ剛性の確保 | 軽量化とのバランスが重要 |
| 3. スラスト角の調整 | コース適性を向上させる |
ボディ加工不要で実現できる多様なセッティング
カッパーファングの大きな利点として、スライドダンパーの装着が無加工で可能という点が挙げられます。
フロントはスライドダンパーを装着すると通常は問題が発生します。ボディ先端部分と干渉して何某かの対処が必要になるのですが、カッパーは何の問題も無く普通にボディを装着できました。
出典:カッパーファング・改 : CueSpec Gallery
📊 無加工で装着可能なパーツ例
| パーツ種類 | 装着可否 | 備考 |
|---|---|---|
| スライドダンパー(フロント) | ⭕ | ボディ干渉なし |
| ボール式マスダンパー | ⭕ | 専用スペース確保済み |
| 大径ホイール | ⭕ | 実車系デザインで稀有な仕様 |
| リアウイング | △ | 垂直部分のみカット推奨 |
この設計により、初心者でも失敗のリスクを抑えながら本格的な改造にチャレンジできる環境が整っています。ボディカットのミスで台無しになるリスクがないため、安心して改造に取り組めるでしょう。
ミニ四駆カッパーファングを改造する際の実践的テクニック
- 軽量化を追求した改造アプローチ
- B-MAX仕様への改造ポイント
- コース別セッティングの最適化
- まとめ:ミニ四駆カッパーファング改造の要点
軽量化改造は135gを目標にパーツ選定を行うこと
B-MAXマシンでは140g後半から150g前半になりがちですが、カッパーファングでは135g台の実現が可能です。
軽量化を目指した今回のマシンですが重量は135gとなっています。B-MAXマシンは140g後半から150g前半になりがちなので結構軽く出来てると思います!
出典:【軽量化!】現状最速だと思うFM-AのB-MAXマシンのセッティングを紹介します!【2023年10月】
🔧 軽量化のための具体的なパーツ構成
| 箇所 | 推奨パーツ | 重量削減効果 |
|---|---|---|
| フロントローラー | 8-9mmプラローラー2段 | 高 |
| リアローラー | 13mmプラ+アルミ混合2段 | 中 |
| サイドステー | カーボンステー | 高 |
| リアステー | 直プレート+直カーボン | 中 |
| ボディ | ウイング無しまたは軽量ボディ | 高 |
💡 マスダンパー削減の戦略
軽量化においては、マスダンパーの配置も重要なポイントとなります。フロントは跳ねやすいため最低限必要ですが、リアはポールリンクマスダンパーを採用することでアジャストマスダンパー2つ分より少し重い程度に抑えることができます。
ポールリンクマスダンパーを選択する理由は、マシンが前傾姿勢になりやすく、下りセクションへの進入がスムーズになるという効果があるようです。
B-MAX仕様への改造ではフロントブレーキが最重要課題
B-MAX(ビーマックス)は小径タイヤ限定のレギュレーションですが、カッパーファングでこの仕様を実現する際にはフロントブレーキのセッティングが鍵となります。
📋 B-MAX仕様改造のチェックリスト
- ☑️ 小径カーボンホイールの採用(軽量化効果も期待)
- ☑️ フロントスライドダンパーの装着
- ☑️ スラスト角の細かな調整機構
- ☑️ LC(レーンチェンジ)対策の実施
- ☑️ リアローラーのアッパースラスト調整
🎪 レーンチェンジ対策の具体策
従来はフロントのスラスト角調整でLC対策を行うことが一般的でしたが、別のアプローチも効果的です。
| 対策方法 | 効果 | 実装難易度 |
|---|---|---|
| フロントローラーのスタビ高調整 | インリフト・アウトリフトの極端化を防止 | 中 |
| リアローラーのアッパースラスト化 | LC進入をスムーズに | 低 |
| ポールリンクマスダンパーの活用 | 姿勢安定性向上 | 中 |
リアステーをそのまま取り付けると、おそらくダウンスラスト側に傾く傾向があるため、水平からアッパースラストへの調整が推奨されます。一般的にはリアがアッパースラストだとLCが入りやすくなると言われています。
コース適性を高めるセッティングは立体と平面で異なるアプローチを
カッパーファングは様々なコースタイプに対応できる潜在能力を持っていますが、コースの特性に応じたセッティング変更が必要です。
🏁 コースタイプ別セッティング指針
| コースタイプ | 重視すべきポイント | 推奨セッティング |
|---|---|---|
| 立体コース | ジャンプ姿勢の安定性 | マスダンパー重視、ブレーキ強化 |
| フラットコース | 速度の最大化 | 軽量化優先、抵抗削減 |
| 複合コース | バランスの良い設定 | 中庸なセッティング |
立体コースでの走行を想定する場合、スライドダンパーの採用によりマシンの安定性と飛び姿勢を調整しやすくなります。軽量化によってマシンスピードが上がる分、制御性を確保する必要があるためです。
稼働が悪い場合は、スラダンとシャーシの間にスーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステーを挟むことで改善できる可能性があります。この方法でスラスト角も調整できるため、微調整の幅が広がります。
まとめ:ミニ四駆カッパーファング改造のエッセンス
最後に記事のポイントをまとめます。
- カッパーファングは無加工で多様なセッティングが可能な設計となっており、改造初心者にも適している
- FM-Aシャーシの特性を理解し、プロペラシャフト問題への対処が改造成功の前提となる
- ウイング無しで約9gという軽量ボディは、軽量化改造において大きなアドバンテージとなる
- B-MAX仕様では135g程度を目標に、パーツ選定を慎重に行うことが重要である
- フロントはプラローラー、リアはプラ+アルミ混合の2段構成が軽量化の基本となる
- マスダンパーはポールリンクタイプを活用することで重量とバランスを両立できる
- フロントスライドダンパーの装着がボディ干渉なしで可能という点は改造の大きな利点である
- LC対策はスラスト角だけでなく、フロントローラーのスタビ高調整も効果的である
- 立体コースと平面コースでは求められるセッティングが異なるため、走行環境に応じた調整が必要である
- 大径ホイールが無加工で装着できる実車系デザインのボディは貴重な存在である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- タミヤ ミニ四駆 カッパーファング ブラックスペシャルを作る | ギジロク。
- concours d’Elegance/SEARCH TAG
- 2018年現在のミニ四駆。|ほっと
- 【軽量化!】現状最速だと思うFM-AのB-MAXマシンのセッティングを紹介します!【2023年10月】 | Mr.Koldのミニ四駆奮闘記
- NRって一体どんなヤツ?|NRマジック
- カッパーファング(FM-Aシャーシ) – ミニ四駆 @ VIP Wiki 再 – atwiki(アットウィキ)
- ミニ四駆修行日記 vol.1|CO-SAKU谷
- カッパーファング・改 : CueSpec Gallery
- ひさびさほそぼそミニ四駆|ウクモリ ヒロオ
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