ミニ四駆のシャーシ選びで「TZシャーシってどうなの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。インターネット上には「速い」という意見もあれば「古くて使えない」という声もあり、どちらが本当なのか迷ってしまいますよね。実は、TZ系シャーシ(SUPER TZとSUPER TZ-X)は、二次ブーム時代のフルカウルミニ四駆を支えた重要なシャーシで、駆動系の精度や設計思想に独特の魅力があります。
今回は、ネット上に散らばるTZシャーシに関する情報を収集・分析し、その特徴や評価、改造のポイントまで網羅的に解説します。現代のシャーシと比較してどんな強みと弱みがあるのか、どんな人に向いているのか、客観的なデータと複数の情報源をもとに明らかにしていきます。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ TZシャーシの基本スペックと歴史的位置づけ |
| ✓ SUPER TZとTZ-Xの具体的な違いと評価 |
| ✓ 駆動系の優秀さと速さの理由 |
| ✓ 改造時の注意点とレギュレーション対応 |
ミニ四駆のTZシャーシを理解するための基礎知識
- TZシャーシの基本スペックと設計思想
- SUPER TZとTZ-Xの違いを徹底比較
- TZシャーシが採用された主なマシン
TZシャーシの基本スペックと設計思想
SUPER TZシャーシは、フルカウル・スーパーシリーズの中期~後期に登場した82mmホイールベースのシャーシです。
📊 SUPER TZの基本データ
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ホイールベース | 82mm |
| 地上高 | 5mm |
| ドライブシャフト | 60mm |
| 対応ギヤ比 | 3.5:1、3.7:1、4:1、4.2:1、5:1 |
| カウンターギヤシャフト | ストレート |
| プロペラシャフト | 1.4mm ZERO用 |
| ターミナル | B型 |
| ノーマル全重量 | 60g(ボディ、ボディキャッチ、電池を除く) |
TZという名称の由来については諸説あり、明確な資料はありませんが、一般的には以下のような推測がされています。
🔍 TZの名称由来(推測)
- ✅ T→田宮、Z→XYZのZ(アルファベットの最後)で、登場当時のタミヤミニ四駆シャーシの集大成を意味する説
- ✅ T→タイプ、Z→タイプ系の最終型を意味する説
ミニ四駆改造マニュアル@wikiによれば、「S1超、SFM未満のホイールベース、重心は両シャーシよりも低くなっているなど直進性を主体としながらもバランスの優れた設計」とされています。
駆動伝達はZEROやS1と同じピンククラウン+1.4mmプロペラシャフトの組み合わせで潜在ポテンシャルは高い設計になっています。
SUPER TZとTZ-Xの違いを徹底比較
TZ-Xは、TZシャーシの発展型として開発されましたが、実際には「突貫工事的な改良」という評価が多いシャーシです。
📋 TZとTZ-Xの主な違い
| 比較項目 | SUPER TZ | SUPER TZ-X |
|---|---|---|
| フロント取り付け穴 | 標準 | SXシャーシ規格の穴を追加 |
| リヤ取り付け穴 | 1点止め | 3点止め(2点止めリヤステー対応) |
| フロントバンパー スラスト角 | 3.0° | 1.5° |
| ギヤカバー | 大きめ | 小さめ(追加穴の影響) |
| 超速ギヤ対応 | 灰色のみ | 水色も使用可能 |
| 駆動系精度 | 比較的高い | TZより若干劣る |
みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記では、TZ-Xについて以下のように指摘されています。
フロント部分はTZで空間であった部分を埋めて穴が追加されたのですが、薄くて弱そうです。リヤ部分も3点止めにして改造の幅は広くなりましたが、ただ穴を追加させたような印象で強度が弱そう。
(出典:みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記)
一方で、TZ-Xには独自のメリットもあります。水色カウンター+黄色スパーの超速ギヤに対応している点は、TZにはない利点です。
⚡ TZ-Xの数少ない利点
- ✓ 現行の3.5:1水色超速ギヤが使用可能
- ✓ SX用GUP(FRPステーなど)が取り付けられる
- ✓ ハイスピードEXギヤに対応
ただし、ミニ四駆@VIP Wikiでは「TZシャーシよりギヤカバー等駆動系の精度が悪い」「2点止めリヤステー取り付け部分は脆く、すぐ壊れてしまう」と指摘されており、速くするには相応の技術が必要とされています。
TZシャーシが採用された主なマシン
SUPER TZシャーシは、フルカウルミニ四駆のフラッグシップ的な車種に二代にわたって採用されました。
🏎️ SUPER TZ採用の代表的マシン
- サイクロンマグナム(初採用)
- ハリケーンソニック
- ビートマグナム
- ビートマグナムTRF
- バスターソニック
- ファイヤースティンガー
- タイガーザップ
一方、TZ-Xは採用車種が非常に限られており、これが普及しなかった一因とされています。
🚗 SUPER TZ-X採用マシン
| マシン名 | 備考 |
|---|---|
| バニシングゲイザー | 現行で唯一のレギュラーラインナップ |
| サイクロンマグナム メモリアル | 25周年記念 |
| ハリケーンソニック21st | プライズ版 |
| バハキングJr. | 完全新規設計の貴重な例 |
| マッドブルJr. | グラスホッパーの金型改修 |
| 干支ミニ四駆シリーズ | 2001年以降 |
サブカル”ダディ”ガッテム日記では、「そもそもネオチャンプ(現代のニッスイ電池)のサイズに対応していない」という問題が指摘されており、レギュレーション上シャーシ加工が禁止されている現代では使用が難しい側面もあります。
ミニ四駆TZシャーシの速さと評価を検証
- TZシャーシは本当に速いのか?駆動系の優秀さ
- TZ-Xの評判が悪い理由を客観的に分析
- 旧型シャーシならではの改造の魅力
- まとめ:ミニ四駆のTZシャーシは駆動重視のロマン枠
TZシャーシは本当に速いのか?駆動系の優秀さ
結論から言えば、TZシャーシ(特にTZ-X)は駆動系が非常に優秀で、素組み状態でも高速性能を発揮します。
サブカル”ダディ”ガッテム日記では、実際の走行について以下のように語られています。
TZ-X系はマジで素組みナンバーワンだと思っていて、ほんの少しの加工でバカ速くなってくれる大好きなシャーシです。スパーの脇に黒の絶縁ワッシャー1枚入れただけでこの速度が出るのはさすがに笑います。
(出典:サブカル”ダディ”ガッテム日記)
⚡ TZシャーシが速い理由
| 要因 | 詳細 |
|---|---|
| 駆動伝達効率 | ピンククラウン+1.4mmプロペラシャフトの組み合わせ |
| 重心設計 | S1とSFMの中間で低重心 |
| ホイールベース | 82mmで直進安定性が高い |
| 地上高 | 5mmで路面追従性が良好 |
一方で、ミニ四駆改造マニュアル@wikiでは「駆動系の精度に関しては、スーパー1などのZERO系の方が上とされる」とも指摘されており、最新シャーシと比較すると精度面では劣る可能性があります。
ミニ四駆違法改造計画では興味深い見解が示されています。
TZシャーシなんかは、もっと遅いです。しかし、セッティング次第では、どのシャーシでも速くする事ができます。遅いシャーシなので、ハイパワーモーターが使えるからです。
(出典:ミニ四駆違法改造計画)
つまり、基本性能は最新シャーシに劣るものの、その「遅さ」を利用してハイパワーモーターとの組み合わせでバランスを取るという戦略が可能なのです。
TZ-Xの評判が悪い理由を客観的に分析
TZ-Xの評判が芳しくない主な理由は、強度不足と駆動精度の低下、そして普及度の低さです。
❌ TZ-Xの主な問題点
- 強度面の課題
- フロント取り付け穴周辺が薄く脆弱
- 2点止めリヤステー装着部が壊れやすい
- 補強前提の設計で本末転倒
- 駆動系の精度低下
- TZよりギヤカバーの精度が悪い
- リヤギヤケースの形状変更による影響
- 採用マシンの少なさ
- 二次ブーム時はバニシングゲイザーのみ
- VSシャーシと同時期で影に隠れた
- 電池サイズ問題
- 現代のニッスイ電池が入らない
- シャーシ加工が必要だがレギュ違反
📊 シャーシ剛性の比較(推測)
| シャーシ | フロント剛性 | リヤ剛性 | 総合評価 |
|---|---|---|---|
| SUPER TZ | 高 | 中 | バランス型 |
| SUPER TZ-X | 低 | 低 | 補強必須 |
| VS | 中 | 高 | 安定型 |
| MA/AR | 高 | 高 | 現代標準 |
みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記では、TZ-Xについてポジティブな見方も示されています。
万人受けしない = いじりがいがあるシャーシなのだと思います。強度が弱い部分はあらゆる手を使って補強すればいいし、駆動が悪いならモーターやギヤ位置を見直してみればいいだけのこと。
(出典:みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記)
つまり、改造の余地が大きいという点では、玄人好みのシャーシと言えるかもしれません。
旧型シャーシならではの改造の魅力
旧型シャーシであるTZ系は、最新シャーシにはない独特の改造の楽しさがあります。
🔧 TZシャーシ改造のポイント
硬性(剛性)のコントロール
- 最新シャーシは元が硬く柔らかくできない
- TZは元が柔らかいので補強で硬さを調整可能
- 後部ローラーセッティングでコーナー性能を変更
ギヤ選択の自由度
| シャーシ | 灰色超速 | 水色超速 | EXギヤ |
|---|---|---|---|
| SUPER TZ | ○ | × | × |
| SUPER TZ-X | ○ | ○ | ○ |
| SFM | ○ | × | × |
補強パーツの活用
- グラスファイバー入りスペシャルキット
- ポリカABS強化シャーシ(限定GUP)
- FRPステー類(TZ-Xのみ)
⚠️ 改造時の注意点
- ✓ 電池サイズ問題はシャーシ加工が必要(レギュ確認必須)
- ✓ サイドマスダンパーの取り付けが困難
- ✓ 駆動調整には相応の技術が必要
- ✓ 補強しないと実戦投入は厳しい
サブカル”ダディ”ガッテム日記では、B-MAXレギュレーション(片軸シャーシ限定、電池抜き重量100g以下)での使用について、「サイドマスダンがつけにくい」という課題が指摘されています。
現代のレギュレーションでは制約が多いものの、自由改造を楽しむ層や、特定のレギュレーション下では魅力的な選択肢となり得ます。
まとめ:ミニ四駆のTZシャーシは駆動重視のロマン枠
最後に記事のポイントをまとめます。
- SUPER TZは82mmホイールベースで、S1とSFMの中間的な設計思想を持つシャーシである
- 駆動伝達はZERO系と同じピンククラウン+1.4mmプロペラシャフトで潜在能力が高い
- TZ-XはTZの発展型だが、強度不足と駆動精度の低下が課題となっている
- TZ-Xは水色超速ギヤやEXギヤに対応しており、ギヤ選択の自由度が高い
- 素組み状態でも駆動系が優秀で、特にTZ-Xは「素組みナンバーワン」という評価もある
- 柔らかいシャーシ特性を活かし、ハイパワーモーターとの組み合わせで戦略的なセッティングが可能
- 現代のニッスイ電池が入らず、シャーシ加工が必要なためレギュレーション上の制約がある
- サイドマスダンパーの取り付けが困難で、制震面での工夫が必要
- 採用マシンが少なく普及度が低いため、入手性や情報量の面で不利
- 改造の余地が大きく、玄人好みの「いじりがいがある」シャーシである
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記 – TZ-X始めてみる
- Amazon.co.jp:スーパーtzシャーシ
- ミニ四駆改造マニュアル@wiki – SUPER-TZ
- サブカル”ダディ”ガッテム日記 – B-MAXレギュマシン製作~TZ-X編~
- ミニ四駆違法改造計画 – 旧型シャーシが速い訳
- ミニ四駆@VIP Wiki再 – SUPER TZ-X
- サブカル”ダディ”ガッテム日記 – いまこそスーパーTZ-Xをいじる!
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