ミニ四駆のベアリングを速くする方法として「脱脂」が有名ですが、実は脱脂しなくても性能を引き出す方法は存在します。脱脂には手間がかかるうえ、やり方を間違えると逆効果になることも。この記事では、脱脂をしない、あるいは最小限に抑えながらベアリングの性能を活かす方法を、インターネット上のさまざまな情報をもとに紹介していきます。
ベアリング脱脂は必須と思われがちですが、適度なグリスを残す方法や、オイル注入による代替手段など、初心者でも取り組みやすいアプローチがあります。脱脂のデメリットを理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが、ミニ四駆を長く楽しむコツかもしれません。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ 脱脂しない選択肢とそのメリット・デメリット |
| ✓ 適度なグリスを残す脱脂方法 |
| ✓ ベアリングオイルの代用品と使い方 |
| ✓ 脱脂以外でベアリング性能を引き出す工夫 |
ミニ四駆のベアリング脱脂をしない理由とメリット
- 脱脂しない選択は錆びや寿命を守る方法
- 適度なグリスを残す脱脂で性能と耐久性を両立
- ローラーベアリングと軸受けで脱脂の必要性が異なる
脱脂しない選択は錆びや寿命を守る方法
ベアリング脱脂をしない最大のメリットは、錆びのリスクを減らし、ベアリングの寿命を延ばせることです。
新品のベアリングには防錆用のグリスが塗られており、これが金属パーツを保護しています。完全に脱脂してしまうと、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。
📊 脱脂によるデメリット
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 錆びやすくなる | グリスがないと金属が直接空気に触れ、錆びが発生しやすい |
| 寿命が縮む | 潤滑がないと摩擦や摩耗が進行しやすい |
| メンテナンス頻度が増える | こまめなオイル注入が必要になる |
脱脂したベアリングはその瞬間はよく回りますが、そのままではすぐに油面による鏡面潤滑が無くなるので結果的に摩擦係数があがり回りにくくも、ゴミも取り込み抵抗も再度増えます。
出典：ベアリングとベアリングオイルで損をしない為に｜紅蓮の太陽
Yahoo!知恵袋では、脱脂のデメリット（錆びる、寿命が縮む、まめなメンテナンスが必要）を理由に、脱脂しない派の意見も見られます。
特に子供が使うミニ四駆の場合、定期的なメンテナンスが難しいこともあります。そうした状況では、むしろ脱脂しないほうが長期的に安定した性能を保てるかもしれません。
適度なグリスを残す脱脂で性能と耐久性を両立
完全な脱脂ではなく、適度にグリスを残す「軽い脱脂」という方法があります。
これは回転性能を向上させつつ、ベアリングの保護機能も維持するバランス型のアプローチです。
🔧 軽い脱脂の手順
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ① パーツクリーナーやジッポオイルを瓶に入れる | 少量でOK |
| ② ベアリングを入れて軽くシェイク | 30秒～1分程度 |
| ③ 取り出して拭き取る | 完全に透明になるまでやらない |
| ④ 回転を確認 | 適度に回ればOK |
ベアリングによっては使わない方が良いものもあります。例えばパーツクリーナーと最近のAO620ベアリングはあまり相性は良くありません。
出典：ベアリングとベアリングオイルで損をしない為に｜紅蓮の太陽
最近のベアリングはリテーナー（ボールを保持する部品）が樹脂製のものもあり、強力なパーツクリーナーで脱脂しすぎると樹脂部分を痛める可能性があります。
一般的には、シェイク作業を1～2回程度に抑えることで、適度なグリスを残しつつ抵抗を減らすことができると言われています。
ローラーベアリングと軸受けで脱脂の必要性が異なる
ベアリングの使用場所によって、脱脂の必要性は変わってきます。
ミニ四駆では主に以下の2箇所でベアリングが使われます。
📍 ベアリングの使用箇所
- ✅ ローラー用ベアリング（520ベアリング）
- ✅ シャーシの軸受け用ベアリング（620ベアリング、HG丸穴ベアリング）
🎯 場所別の脱脂の考え方
| 使用箇所 | 脱脂の必要性 | 理由 |
|---|---|---|
| ローラー用 | 低い | コース接触時は嫌でも回るため、極端な回転性能は不要との意見も |
| 軸受け用 | 高い | 駆動に直結するため性能への影響が大きい |
回転が悪いよりはよく回る方がいいんだろうけど、すぐ止まるベアリングでもコースの壁に当たれば嫌でも回るし、壊れてロックされてるような物じゃ無ければ大きな影響って無いんじゃなかろうか？
出典：ミニ四駆用のベアリングについて質問です – Yahoo!知恵袋
あるレーサーは、軸受け用ベアリングは念入りに脱脂するものの、ローラー用ベアリングは脱脂せずグリスを残した状態で使用しているとのこと。
使用目的に応じてメリハリをつけた脱脂を行うのも、一つの賢い選択肢と言えるでしょう。
ポチップ
ミニ四駆ベアリング脱脂しない場合の代替手段と工夫
- ベアリングオイルを注入してグリスを柔らかくする方法
- ローラーの内圧抜きで回転性能を向上させる
- パーツクリーナーの選び方とジッポオイルとの比較
- まとめ：ミニ四駆ベアリング脱脂しない選択肢を知っておこう
ベアリングオイルを注入してグリスを柔らかくする方法
脱脂をしない場合でも、ベアリングオイルを注入することで性能を引き上げることができます。
オイルを加えることで、既存の硬いグリスが柔らかくなり、ベアリングの回転がスムーズになる可能性があります。
💧 オイル注入による効果
| 効果 | 詳細 |
|---|---|
| グリスの軟化 | 硬いグリスとオイルが混ざり、中間的な粘度になる |
| 回転性能の向上 | 抵抗が減り、ある程度回転が良くなる |
| メンテナンスの簡略化 | 脱脂ほど手間がかからない |
もしオイルを注入した事によって元々のグリスが溶けたもののベアリング内に残った場合、そのベアリングはそのまま使っても問題はないのでしょうか？
出典：ミニ四駆用のベアリングについて質問です – Yahoo!知恵袋
⚙️ おすすめのベアリングオイル
- タミヤ ミニ四駆ベアリングオイル：入手しやすく初心者向け
- ゆとりレーシング YC-003：高性能だが店舗限定販売
- プラモ屋 まわるっちゃん：メルカリなどで入手可能
代用品として、以下のような組み合わせも紹介されています。
🔬 自作ベアリングオイルの例
ミシンオイル2g+Zippoオイル4g
出典：ベアリングとベアリングオイルで損をしない為に｜紅蓮の太陽
この配合により、適度な内部洗浄と潤滑を同時に行えるとされています。ただし、これはあくまで一例であり、本格的な製品には及ばないという前提を理解しておく必要があります。
ローラーの内圧抜きで回転性能を向上させる
脱脂以外で回転性能を上げる方法として、ローラーの内圧抜きがあります。
ベアリングローラーの中心部は、ベアリングを固定するために若干きつく作られています。この圧力を調整することで、ベアリングへの負荷を減らし、回転をスムーズにできます。
🔨 内圧抜きの方法
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| ① ベアリングを取り外す | ローラーから520ベアリングを外す |
| ② 5mmハンドリーマで穴を広げる | 少しずつ削って調整 |
| ③ ベアリングを戻して確認 | きつすぎず緩すぎない状態を目指す |
ローラー内圧抜きとはベアリングにかかる圧力を減らすことを示し、ローラーのベアリングとの接触する箇所を削ることでベアリングへの圧力を減らすことができます。
出典：回るローラーの作り方＜ベアリング脱脂・ローラー内圧抜き＞【ミニ四駆 改造】
⚠️ 内圧抜きの注意点
- 削りすぎるとベアリングが外れやすくなる
- 慎重に少しずつ調整する
- 失敗するとローラーが使えなくなるリスクがある
内圧抜きは脱脂と組み合わせることでさらに効果が高まりますが、脱脂をしない場合でも単体で一定の効果が期待できます。
パーツクリーナーの選び方とジッポオイルとの比較
脱脂をする場合でも、使用する洗浄剤によって効果や影響が変わります。
主な選択肢として、パーツクリーナーとジッポオイルがあります。
🧪 洗浄剤の比較
| 種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| パーツクリーナー | 脱脂力が強い、速乾性がある | 樹脂パーツを痛める可能性、強力すぎる場合も |
| ジッポオイル | プラスチックに優しい、入手しやすい | 脱脂力はやや弱め、揮発に時間がかかる |
シールやプラパーツをダメにしないように、パーツクリーナーは必ずプラスチックOKなものを使ってください！
出典：[ミニ四駆]ベアリングの脱脂方法と脱脂をする理由。 | サバ缶のミニ四駆ブログ](https://yoru-akari.com)
🛡️ プラスチックセーフなパーツクリーナー
- KURE プラスチックセーフ
- ワコーズ BC-9
ジッポオイルは軽質石油蒸留物系の成分で、ベアリング洗浄の代用として使えます。揮発性があるため換気は必要ですが、樹脂への影響が少ないのが特徴です。
まとめ：ミニ四駆ベアリング脱脂しない選択肢を知っておこう
最後に記事のポイントをまとめます。
- ベアリング脱脂をしない選択は、錆びや寿命を守るメリットがある
- 完全脱脂ではなく適度にグリスを残す方法もある
- ローラー用と軸受け用では脱脂の必要性が異なる
- 脱脂しない場合はベアリングオイルの注入で性能向上が可能
- ローラーの内圧抜きは脱脂なしでも効果が期待できる
- パーツクリーナーは樹脂対応のものを選ぶべき
- ジッポオイルはプラスチックに優しい代替手段
- 最近のベアリングは樹脂製リテーナーが使われていることもある
- 脱脂後の性能維持にはベアリングオイルによる潤滑が重要
- 使用目的に応じてメリハリをつけた脱脂を検討するのも手
ポチップ
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ベアリングとベアリングオイルで損をしない為に｜紅蓮の太陽
- [ミニ四駆]ベアリングの脱脂方法と脱脂をする理由。 | サバ缶のミニ四駆ブログ
- ミニ四駆のローラーの話 | 黒猫ブログ
- ボールベアリングの脱脂 – ミニ四駆改造マニュアル@wiki
- ベアリング脱脂作業 | team-makers40の活動記録
- 85 ベアリングの脱脂に挑戦してみたよ – ミニ四駆、もう一度始めてみたよ
- ミニ四駆用のベアリングについて質問です – Yahoo!知恵袋
- 回るローラーの作り方＜ベアリング脱脂・ローラー内圧抜き＞【ミニ四駆 改造】
- 【画像付き解説】ベアリングの脱脂方法｜回るローラーにする方法も紹介
- 一匹狼でもいいじゃない 基礎⑤・・・・駆動の改造
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