ミニ四駆を始めたいけど、上級者の複雑な改造を見て「自分には無理かも…」と感じている方も多いのではないでしょうか。そんな悩みを解決するのがB-MAXレギュレーションです。このレギュレーションは、横浜のFORCE LABOが制定した「基本無加工」を前提としたルールで、初心者から上級者まで公平に楽しめる画期的なシステムとして注目を集めています。
本記事では、B-MAXレギュレーションの基本ルールから、おすすめシャーシ、セッティングのコツ、さらには大会情報まで徹底解説します。プラボディの肉抜きが可能になったver3.0の変更点や、各シャーシごとの改造例も詳しく紹介していきますので、これからB-MAXマシンを作りたい方は必見です。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ B-MAXレギュレーションは基本無加工でパーツをポン付けするルール |
| ✓ プラボディ限定、提灯などの制振ギミックは禁止 |
| ✓ VZ・MA・FM-Aシャーシが人気で初心者におすすめ |
| ✓ ver3.0からボディの肉抜きが可能になった |
ポチップ
ミニ四駆B-MAXレギュレーションの基本ルールと特徴
- B-MAXレギュレーションとは初心者参入障壁を下げる無加工改造ルール
- プラボディ限定でポリカボディは使用不可
- 許可される加工は皿ビス加工とホイール貫通のみ
- マスダンパーは固定ビスによる上下運動のみ可能
B-MAXレギュレーションとは初心者参入障壁を下げる無加工改造ルール
B-MAX（Basic-MAX GP）レギュレーションは、ミニ四駆初心者や復帰組が気軽に参加できることを目的に考案された競技ルールです。
Basic-MAX GPでは、初心者の新規参入や復帰組の再開の非常に高い障壁となっている複雑多岐にわたるギミックの搭載を制限し、準ポン付けレギュレーションとして策定されています。
基本的にはタミヤ公式レギュレーションに準拠しながら、独自の制限を加えたルールとなっています。「B」は「basic（基本）」の頭文字で、シンプルかつ公平な競技環境を目指しています。
📊 B-MAXと他の無加工レギュレーションの比較
| レギュレーション | ボディ制限 | モーター | ローラー制限 | ベアリング | プレート制限 |
|---|---|---|---|---|---|
| B-MAX | プラボディのみ | 自由 | 自由 | 使用可能 | 自由 |
| GTアドバンス | プラボディ（制限あり） | LDまで | プラローラーのみ | 使用禁止 | FRPのみ |
| ストッククラス | 自由 | 自由 | 自由 | 使用可能 | 自由 |
このように、B-MAXは制限が比較的緩やかで、ベアリングやカーボンプレートも使用できるため、取り組みやすいレギュレーションといえるでしょう。
プラボディ限定でポリカボディは使用不可
B-MAXレギュレーションの大きな特徴の一つが、プラスチック製ボディのみ使用可能という点です。
🚫 使用できないボディ
- ポリカーボネート製ボディ
- PET製ボディ
- クリアボディ全般
ボディはフロント・リヤ共にタミヤ製のボディキャッチパーツで固定する必要があります。ただし、ボディとシャーシの組み合わせは自由なので、好きなボディを好きなシャーシに載せることができます。
ver3.0からの重要な変更点として、ボディの肉抜きが可能になりました。ただし、以下の条件があります：
- ボディの原型が分かる範囲での肉抜きに限る
- メッシュの貼付けも可能
- アニマルドライバー搭載のためのキャノピー部分の切り抜きもOK
- 過度な肉抜きはレギュレーション違反
💡 プラボディは重心が高くなりがちですが、マスダンパーとの干渉が少なく、シャーシごとのフィッティングを工夫することで速いマシンを作ることができます。
許可される加工は皿ビス加工とホイール貫通のみ
B-MAXレギュレーションでは、基本的にパーツの加工は禁止ですが、一部の加工のみ許可されています。
✅ 許可されている主な加工
| 加工内容 | 詳細 | 目的 |
|---|---|---|
| 皿ビス加工 | シャーシやプレートの既存穴を皿ビス用に拡張 | ビス頭の出っ張りをなくしコース保護 |
| ホイール貫通 | ホイールの車軸用穴を貫通させる | タイヤ脱落防止 |
| シャーシネジ穴拡張 | 標準ビス穴を2mm拡張 | ビス取付の効率化 |
| ボディ干渉部カット | 干渉部分から3mm以内 | シャーシやパーツとの干渉回避 |
特に皿ビス加工は、コースを傷つけないための必須加工として認識されています。プレート底面からビス頭が飛び出すと危険なため、専用のビットを使った座グリ加工が推奨されます。
🔧 ホイール貫通の重要性
ホイール貫通をすることでシャフトが抜けづらくなり、タイヤが外れるトラブルを防ぐことができます。飛び出たシャフトはマルチテープやゴムパイプで保護する必要があります。
おそらく、高速走行時のタイヤ脱落を防ぐため、ホイール貫通は必須の加工といえるでしょう。
マスダンパーは固定ビスによる上下運動のみ可能
B-MAXレギュレーションでは、制振機能に厳しい制限が設けられています。
❌ 禁止されているギミック
- フロント提灯
- ヒクオ
- ノリオ
- 東北ダンパー
- キャッチャーダンパー
- ギロチンダンパー
- ドラえもん提灯
- その他スイング系制振ギミック全般
✅ 使用可能なマスダンパー設置方法
- 固定されたビスによる上下運動のみ
- プレート下方への吊り下げ配置（脱落しない固定が必須）
- ボールリンクマスダンパーの使用（車軸を跨がない配置）
📌 マスダンパーの穴拡張について
長期使用に伴う削れの場合、穴の最大距離が5mm以上になると加工とみなされます。新品のマスダンパーを使用するか、穴が拡張していないものを選ぶ必要があります。
一般的に、オープンマシンで多用される提灯機能が使えないため、ブレーキセッティングとマスダンパーの配置が速さと安定性の鍵を握ります。改造の幅が限られる分、セッティングの緻密さが勝敗を分けるといえるでしょう。
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ミニ四駆B-MAXレギュレーションのおすすめシャーシとセッティング術
- VZシャーシは軽量で駆動が良くB-MAXに最適
- MAシャーシは初心者向けで改造の幅が広い
- FM-Aシャーシはフロントモーター配置で独自の走りを実現
- ブレーキセッティングがコース攻略の最重要ポイント
- タイヤとローラーの選択で走行性能が大きく変わる
- モーターと電池の組み合わせで速度と制御のバランスを取る
- まとめ：ミニ四駆B-MAXレギュレーションで楽しく競おう
VZシャーシは軽量で駆動が良くB-MAXに最適
2025年時点で最新のVZシャーシは、B-MAXマシンとして非常に人気の高いシャーシです。
🏆 VZシャーシの主な特徴
| 特徴 | メリット | B-MAXでの利点 |
|---|---|---|
| 軽量設計 | シャーシ自体が軽い | パーツポン付けでも軽く仕上がる |
| 優れた駆動性能 | 素組み状態でも駆動が良い | 細かい調整不要で速い |
| バンパーレス対応 | 前後バンパーを簡単に外せる | 無加工でも軽量化しやすい |
| 拡張性 | 改造の自由度が高い | 将来的なステップアップも可能 |
VZシャーシは最新シャーシによる駆動の良さや拡張性はもちろん、手軽にバンパーレスが可能なのも特徴。細かな手を加えなくても速いシャーシなので、無加工が基本のB-MAXGPマシンなどの改造にもおすすめです。
💰 予算目安：約3,000円でパーツ改造可能
VZシャーシのキットに付属するパーツも優秀なため、グレードアップパーツの追加予算を抑えられます。初心者がB-MAXマシンを作る際の第一候補といえるでしょう。
MAシャーシは初心者向けで改造の幅が広い
両軸モーターを搭載するMAシャーシは、「初心者におすすめ」と言われる定番シャーシです。
📊 MAシャーシの特性
| 項目 | 評価 | 詳細 |
|---|---|---|
| 組み立てやすさ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | 説明書通りで速い |
| 改造の幅 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | GUPの取付自由度が高い |
| 駆動性能 | ⭐⭐⭐⭐ | プロペラシャフト不要 |
| 軽量性 | ⭐⭐⭐ | やや重め |
| バンクスルー性能 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | 安定した走行 |
MAシャーシのメリットは、両軸モーターならではの駆動のシンプルさにあります。片軸モーターのようなプロペラシャフトの調整が不要なため、初心者でも安定した性能を引き出しやすいです。
⚠️ 注意点
- シャーシの剛性が高い分、重量がある
- パーツをポン付けしていくと更に重くなる傾向
- 軽量化よりも安定性重視のセッティングになる
一般的に、MAシャーシは発売から10年以上経った今でも人気を保っており、豊富なマシンの種類から選べるのも魅力です。B-MAXやGTアドバンス用としても広く使われています。
FM-Aシャーシはフロントモーター配置で独自の走りを実現
フロントモーター配置のFM-Aシャーシは、他のシャーシとは一味違う走りを楽しめます。
🎯 FM-Aシャーシの独自性
【重心バランスの違い】
フロントモーター → 前方重心
ミッドシップ → 中央重心
リヤモーター → 後方重心
フロントにモーターがある分、マシンの重心が前寄りになります。これにより、ジャンプ時の姿勢が他のシャーシと大きく異なるのが特徴です。
✅ FM-Aシャーシの利点
- ジャンプ姿勢が安定しやすい
- ワンタッチでのモーター交換が可能
- 後発シャーシならではの完成度の高さ
- 改造の幅が広い
❌ FM-Aシャーシの課題
- フロント提灯が組みにくい（B-MAXでは関係なし）
- プロペラシャフトの調整が必要
- 独特の特性に慣れが必要
💡 B-MAXでのFM-A活用法
FM-Aシャーシのフロントマスダンパーを取り付けることで、フロントモーターシャーシの制振性をアップできます。
おそらく、立体コースでのマシンの安定性を活かせば、他のシャーシとの差別化を図れるでしょう。
ブレーキセッティングがコース攻略の最重要ポイント
B-MAXレギュレーションでは制振ギミックが限られるため、ブレーキセッティングが極めて重要になります。
🛠️ ブレーキの基本戦略
| セッティング | 目的 | 適用箇所 |
|---|---|---|
| 強ブレーキ | ジャンプを抑える | スロープ前 |
| 弱ブレーキ | 速度維持 | バンク |
| 段階的ブレーキ | 徐々に減速 | レーンチェンジ前 |
ブレーキを強くかけることが正義ではありません。「超スピード⇒強ブレーキ」のマシンは常にバランスを大きく崩す原因になります。少しスピードが追い付かなくても、ブレーキを抜いて走れる方が有利です。
📌 バンクとスロープの使い分け
- バンク：ジャンプしないのでブレーキは効かさない
- スロープ：ジャンプするのでブレーキを効かす
- 坂の角度の違いを利用してスロープだけブレーキが当たるよう調整
バンクチェッカーを使用すると、ブレーキの当たり具合を確認しやすくなります。20°バンクとスロープがニコイチになっているものが便利とされています。
💭 推測の域を出ませんが、ブレーキ面積を大きく取れるステーを選び、マスキングテープでブレーキを覆って効きを微調整するのが一般的なテクニックのようです。
タイヤとローラーの選択で走行性能が大きく変わる
B-MAXマシンの性能を左右する重要な要素が、タイヤとローラーの選択です。
🎡 タイヤ選びのポイント
| タイヤ種類 | 特徴 | 適性 |
|---|---|---|
| ローフリクションローハイトタイヤ | 摩擦抵抗が少ない | 高速コース向き |
| スーパーハードタイヤ | グリップが少ない | 安定性重視 |
| ノーマルタイヤ | バランス型 | 初心者向け |
⚠️ B-MAXでの制限
- タイヤの加工は禁止
- ペラタイヤは使用不可
- 長期使用で直径変化量が1mm以上になると加工扱い
- 異なるサイズのタイヤとホイールの組合せは禁止
🎪 ローラーセッティングの基本「たからばこセッティング」
【ローラー配置の基本形】
フロント：2個（13mm推奨）
リア：4個（19mm推奨）
重心（電池・モーター位置）をカバーする
2等辺三角形の配置が基本
✅ ローラー選択のポイント
- トレッド幅は規定105mmギリギリ
- フロントはやや狭めでコーナー後の姿勢を調整
- スラスト角を付けてレーンチェンジ対策
- 上下ローラーの間はブレーキスポンジで埋める
一般的には、ローラーベースは短い方がコーナーを回りやすくなりますが、安定性とのバランスが重要です。
モーターと電池の組み合わせで速度と制御のバランスを取る
B-MAXレギュレーションでは、モーターと電池の選択は自由ですが、無加工ゆえの限界性能を理解した選択が必要です。
⚡ 電池の選択
| 電池種類 | メリット | B-MAXでの評価 |
|---|---|---|
| ネオチャンプ | 繰り返し使用可能、性能安定 | ✅ 推奨 |
| アルカリ電池 | 入手しやすい | △ 交換コスト高 |
💡 ネオチャンプのメリット
- 充電して繰り返し使用可能
- 電池としての性能が高い
- 経済的にも優しい
- レギュレーション的にも問題なし
🔧 モーター選択の考え方
【モーターとマシンの関係】
速すぎるモーター
↓
制御しきれない
↓
コースアウト
適切な速度のモーター
↓
安定した走行
↓
完走率UP
B-MAXレギュレーションの場合、速すぎるモーターほど完走もむずかしいです。これはマシン改造の制限により、オープンマシンより車体の限界性能が低いためです。
📊 おすすめモーターの選択基準
- アトミックチューン2モーター：バランスが良い
- ハイパーダッシュモーター：扱いやすい
- ノーマルモーター：初心者向け
おそらく、コースレイアウトに合わせてモーターを選択し、電池の育成状態と組み合わせることで、最適なパフォーマンスを引き出せるでしょう。モーター慣らしも可能ですが、速度が上がりすぎると制御が難しくなる点に注意が必要です。
まとめ：ミニ四駆B-MAXレギュレーションで楽しく競おう
最後に記事のポイントをまとめます。
- B-MAXレギュレーションは基本無加工でパーツをポン付けする初心者向けルールである
- プラスチック製ボディのみ使用可能で、ポリカボディは使用できない
- 許可される加工は皿ビス加工、ホイール貫通、ネジ穴の2mm拡張など限定的である
- 提灯などのスイング系制振ギミックは全て禁止されている
- VZシャーシは軽量で駆動が良くB-MAX初心者に最適である
- MAシャーシは改造の幅が広く安定性に優れている
- FM-Aシャーシはフロントモーター配置で独自の走行特性を持つ
- ブレーキセッティングがコース攻略の最重要ポイントである
- ver3.0からボディの肉抜きが可能になり表現の幅が広がった
- 速すぎるモーターは制御しきれないため適切な選択が重要である
ポチップ
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- Basic-MAX GP 競技会規則（ver3.0）| Basic-MAX GP 実行委員会
- 【B-MAXレギュレーション】初心者向けのルール｜Ver.3.0では肉抜きも可能に
- 【ミニ四駆】B-MAXレギュレーションって何？？MAシャーシのB-MAXマシンをご紹介☆
- 【ミニ四駆】B-MAXレースで勝つためのポイント
- 【初心者】「B-MAX」「オープン」どちらから始めるのがオススメか？
- 【ミニ四駆】作家だってBasic-MAX GP用のマシンを作りたい！！【B-MAX】
- ミニ四駆初心者のメモ
- VZシャーシでB-MAXマシンを実際に作ってみよう～B-MAX part4～
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