ミニ四駆のシャフトって全部同じ太さだと思ってました?実は種類によって微妙に太さが違うんです。この差、たった0.02mmとか0.03mmの世界なんですが、ホイールの抜けやすさやギヤとの遊びに影響してきます。ノーマルシャフトと中空ステンレスシャフト、ブラック強化シャフトでは微妙に直径が異なり、競技会で勝ちを狙うレーサーは選別や使い分けにこだわっています。
今回はミニ四駆シャフトの太さの実測データや種類ごとの特徴、選別方法まで詳しく解説します。シャフト選びで悩んでいる方、ホイールが抜けやすくて困っている方、より精度の高いセッティングを目指したい方にとって役立つ情報をまとめました。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ シャフトの太さは種類によって異なり、ノーマル1.95~1.96mm、中空1.76mm、モーターピン1.99~2.00mm程度 |
| ✓ 太いシャフトほどギヤとの遊びが少なくなり均一に力を伝えられる |
| ✓ 中空ステンレスシャフトは軽量で精度が高いが衝撃に弱い特性がある |
| ✓ シャフト選別には鏡を使った転がしチェックやシャフトチェッカーが有効 |
ミニ四駆シャフトの太さの実測データと種類別特徴
- シャフトの太さは種類ごとに微妙に異なる実測値
- ノーマルシャフトの特徴と太さの個体差
- 中空ステンレスシャフトは軽量だが細め
- ブラック強化シャフトはねじれがあるが太め
シャフトの太さは種類ごとに微妙に異なる実測値
ミニ四駆のシャフトは公式には2mm六角シャフトとされていますが、実際に測定すると種類によって太さが異なります。
📏 主要シャフトの太さ実測データ
| シャフトの種類 | 実測値(平面部) | 備考 |
|---|---|---|
| ノーマルシャフト | 1.95~1.96mm | キット付属の標準シャフト |
| 中空ステンレスシャフト | 1.76mm | 六角平面で計測 |
| ブラック強化シャフト | 2.0mm超える場合あり | 塗膜の影響か |
| モーターピン | 1.99~2.00mm | 最も太く遊びが少ない |
MSシャーシ付属のノーマルシャフトと60mm中空ステンレスシャフトを対面で計測すると0.02mmの差がある
実際の測定では、ノーマルシャフトと中空ステンレスシャフトで約0.2mmの差があることが確認されています。この微妙な違いが、ホイールの装着感やギヤとの噛み合わせに影響を与えるのです。
一般的には、シャフトの最大部分が2.0mm程度とされていますが、厳密には1.95mm寄りの製品が多いようです。ただし、製品のロットや個体差によってもばらつきがあるため、精度を求めるなら選別作業が重要になります。
ノーマルシャフトの特徴と太さの個体差
キットに付属するノーマルシャフトは、最も入手しやすく基本となるシャフトです。太さは1.95~1.96mm程度で、製造時期によって色合いも異なります。
✨ ノーマルシャフトの特性
- ✓ 強度があり入手しやすい
- ✓ 生産時期により白っぽいものや青っぽいものがある
- ✓ 精度の良いものは少ない印象だが選別すれば使える
- ✓ 衝撃に強いため練習用に適している
他のシャフトに比べて精度がいい物が少ない印象。キットを買えば付いてくるので多くのレーサーがたくさん持っており、選別ができる
ノーマルシャフトの大きな利点は、複数キットを購入すれば自然と本数が増えることです。そのため選別の母数を増やしやすく、精度の高い個体を見つけ出すことができます。
生産時期による違いとしては、古いキットには白っぽい光沢のあるシャフト、新しいものには黒っぽいものが付属する傾向があるようです。また、成型が容易なためか比較的精度は安定していると言われています。
普段の練習やクラッシュを気にしない3レーンでの走行など、消耗を前提とした使い方に向いています。
中空ステンレスシャフトは軽量だが細め
中空ステンレスシャフトは、**ノーマルシャフトの2/3の重さ(2本で1.4g)**という軽量性が最大の魅力です。ただし太さは1.76mm程度とやや細めです。
⚖️ 重量比較データ
| シャフト種類 | 2本の重量 | ノーマル比 |
|---|---|---|
| ノーマルシャフト | 2.4g | 100% |
| 中空ステンレスシャフト | 1.4g | 約58% |
2本で計測すると、ノーマルシャフトが2.4g、中空ステンレスシャフトが1.4g。計算すると2/3(0.667)より軽い0.583
中空ステンレスシャフトの特徴をまとめると以下の通りです:
🔧 メリット
- ✓ 現在手に入るシャフトの中で最も精度が良いと感じる
- ✓ 軽量性は随一でレース本番向き
- ✓ ホイールへの装着がノーマルより入りやすい
⚠️ デメリット
- ✓ 中空のためクラッシュで曲がりやすい
- ✓ ノーマルより細いため遊びがやや大きい可能性
- ✓ 太さのバラつきが大きい
公認競技会ではクラッシュをあまり考慮しなくて良いため、このデメリットは気にならないでしょう。また、軽量性を活かしてスキッドローラーやマスダンパーの軸など車軸以外への転用も可能です。選別に漏れた多少曲がったシャフトでも、こうした用途なら活用できます。
ブラック強化シャフトはねじれがあるが太め
ブラック強化シャフトは炭素含有量を高めた強化版で、2.0mmを超える場合もあるとされています。ただし製造過程で独特のねじれが発生しやすい特性があります。
封入されている説明書にも書かれている通り、シャフト自体に若干のねじれがある物が多い。ねじれと共にぶれも発生しているものが多い
🛠️ ブラック強化シャフトの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 強度 | ノーマルより高い(炭素含有量が高い) |
| 太さ | 塗膜のせいか2.0mm超える場合あり |
| 精度 | ねじれがあり選別が難しい |
| 選別率 | 8割が弾かれるという情報も |
ねじれているシャフトでも精度が良ければ問題ないのですが、ねじれと共にぶれも発生している個体が多いようです。また、ねじれていることで鏡の上で転がしてチェックする選別方法が使えないのもデメリットです。
一方で強化シャフトという名の通りクラッシュには強いため、練習時やレースの間隔が短くセッティング時間が取れない大会で使うという選択肢があります。
なお、熱処理による歪みは冷間鍛造で修正するのがセオリーとされており、指で軽くグニグニと曲がりを修正することも可能です。ただし無理な力を加えると折れる危険性もあるため注意が必要でしょう。
ミニ四駆シャフトの太さが走行性能に与える影響
- 太いシャフトほどギヤとの遊びが少なく均一に力を伝える
- シャフトが曲がっていると発生する悪影響
- シャフト選別の方法と精度チェックのコツ
- まとめ:ミニ四駆シャフトの太さと選び方のポイント
太いシャフトほどギヤとの遊びが少なく均一に力を伝える
シャフトの太さは、ギヤとの噛み合わせに直接影響します。太い方がギヤとシャフトの遊びが少なくなるため、より均一に力を伝えてくれるのです。
⚙️ シャフトの太さとギヤの関係
- 太いシャフト:ギヤとの遊びが少なく、均一に力を伝達
- 細いシャフト:遊びが大きく、スタートやジャンプ着地時にギヤとシャフトの六角面がずれてロックする可能性
太い方がギヤとシャフトの遊びが少なくなるため、均一に力を伝えてくれる。細いシャフトはスタートやジャンプの着地などでギヤとシャフトの六角面がずれてロックしてしまうことがある
公認競技会ではジャンプするセクションが多いため、なるべく太いシャフトが良いとされています。ジャンプ着地時などギヤに負担がかかる場面で、細いシャフトだとギヤとの接触面がずれてしまい、最悪の場合ロックして停止してしまうことがあるのです。
また、片軸シャーシの場合はギヤのすぐ近くにベアリングがあるためぶれの影響を受けにくいですが、MSなどの両軸シャーシではギヤがベアリングから遠い位置にあるため、よりブレの影響を受けやすくなります。
📊 シャーシタイプによる影響度
| シャーシタイプ | ベアリングとギヤの位置 | ブレの影響 |
|---|---|---|
| 片軸シャーシ | ギヤのすぐ近く | 受けにくい |
| 両軸シャーシ(MS等) | ギヤから遠い位置 | 受けやすい |
ギヤがぶれると歯の噛み合いがきつい場所とゆるい場所ができてしまい、均一に力がかからなくなります。この状態では加速が鈍くなったり、ジャンプ時の飛距離にむらが出たりするのです。
シャフトが曲がっていると発生する悪影響
シャフトに求められる第一の条件は**「真っ直ぐである」**ことです。曲がったシャフトは様々な悪影響を及ぼします。
🚨 シャフトのブレが引き起こす問題点
✗ タイヤ周りへの影響
- タイヤがぶれて直進安定性が悪化
- ジャンプでの飛び出しや着地が乱れる
- ストレートやコーナーでマシン本体が振動
✗ ギヤへの影響
- シャーシ内部でギヤもぶれる
- 歯の噛み合いにムラが出る
- 加速が鈍くなる
- ジャンプ時の飛距離にむらが出る
✗ マシン全体への影響
- フェンスとローラーの当たり方が変わる
- パーツが外れやすくなる
シャフトがぶれていたらタイヤがぶれるのは当然。タイヤがぶれることにより直進安定性が悪くなる。ジャンプでの飛び出しや着地の乱れにつながってしまう
ストレートやコーナーでは重力でタイヤが路面に接しようとするため、逆にマシン本体が振動することになります。この振動がローラーとフェンスの接触状態を不安定にし、最悪の場合コースアウトにつながる可能性もあるでしょう。
また、ギヤには若干の遊び(隙間)があるため少しのぶれは吸収してくれますが、それでも吸収できる量には限度があります。特に両軸シャーシでは前述の通り影響が大きくなります。
これらの理由から、シャフトは単なる「金属の棒2本」ではなく、きちんと選別して精度の高いものを使う必要がある重要パーツなのです。
シャフト選別の方法と精度チェックのコツ
シャフトの精度を確認するには、いくつかの方法があります。最も手軽なのは鏡を使った方法です。
🔍 鏡を使った選別方法(手軽でおすすめ)
- 手鏡などの平らな鏡を用意
- シャフトを鏡の表面に置く
- 真横から覗き込んでコロコロ転がす
- 歪みがあると鏡とシャフトの間に隙間ができる
- 鏡の反射で隙間が2倍の大きさに見えて判別しやすい
シャフトを鏡の表面に置き、真横から覗き込んでコロコロ転がしてみる。歪みがあった場合、鏡とシャフトの間に隙間ができる。鏡の反射も相まって隙間が2倍の大きさで見える
🛠️ 専用工具を使った選別方法(より精密)
市販の「シャフトチェッカー」という専用工具を使うと、より精密な選別が可能です。各シャフトの太さに対応した種類があるため、購入時は間違えないよう注意が必要です。
エノモトレーシングのシャフトチェック工具など専用工具があると便利。各シャフトの太さに対応した種類があるので間違わないように
選別の結果、おそらく10本中1~2本程度しか精度の良いものがない可能性があります。ゼロの時もあるとのことなので、複数購入して選別することが前提になるでしょう。
また、やや曲がりがある程度のシャフトなら、専用治具を使って曲げ戻して使用することも可能です。ただし無理な力を加えると折れる危険性があるため、慎重に作業する必要があります。
まとめ:ミニ四駆シャフトの太さと選び方のポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- シャフトの太さは種類によって異なり、ノーマル1.95~1.96mm、中空1.76mm、モーターピン2.0mm程度である
- 太いシャフトほどギヤとの遊びが少なく、均一に力を伝えられる
- 中空ステンレスシャフトは2本で1.4gと軽量で精度も高いが、衝撃に弱い
- ブラック強化シャフトは強度が高いがねじれがあり、選別率が低い
- シャフトが曲がっているとタイヤのブレ、ギヤの噛み合わせ不良、マシンの振動など様々な悪影響がある
- 公認競技会ではジャンプが多いため、太くて精度の高いシャフトが推奨される
- 両軸シャーシは片軸シャーシよりシャフトのブレの影響を受けやすい
- 選別には鏡を使った転がしチェックが手軽で効果的である
- 専用のシャフトチェッカーを使うとより精密な選別が可能になる
- 性能とコストパフォーマンスのバランスでは中空ステンレスシャフトが最も良いとされる
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- シャフトについて|低男産業
- 【ミニ四駆】速度を出そうと思ったら➃シャフト精度
- 車軸(ドライブシャフト) – ミニ四駆改造マニュアル@wiki
- ミニ四駆GUP、中空ステンレスシャフトって本当に軽いのかな?
- ミニ四駆のφ一覧 – ミニ四駆改造マニュアル@wiki
- ゆっくり走るミニ四駆達 | ARLE207のブログ
- ブラック強化シャフトの精度って微妙かな。ミニ四駆をのんびり組み立て中
- ミニ四駆 モーターピンシャフト作成 | Dすけ3のミニ四駆ラボ
- 【ミニ四駆】モーター分解から取れるパーツとか
- ミニ四駆 | CherisCraft | ちぇりすくらふと
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