ミニ四駆のバンクスルーができない人集合❗3つの方法で劇的改善する裏ワザ‼️

ミニ四駆を立体コースで走らせていると、なぜか平地では速いのにバンクで謎の減速…そんな経験ありませんか?実はその原因、バンクスルーができていないからかもしれません。

バンクスルーとは、角度の緩いバンクではブレーキを当てず、急なスロープでだけブレーキを効かせるセッティングのこと。この調整ができるかどうかで、タイムに驚くほどの差が出るんです。本記事では、バンクスルーの基本から具体的な調整方法、チェッカーの活用法まで徹底解説します。

この記事のポイント
✓ バンクスルーとは何か、なぜ重要なのかが理解できる
✓ バンクとスロープの角度(R)の違いを知ることができる
✓ ブレーキプレートの加工方法やブレーキカットの技術が学べる
✓ バンクチェッカーの選び方と自作方法がわかる

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ミニ四駆のバンクスルーを理解するための基礎知識

1. バンクスルーの本質はブレーキの”選択的適用”
2. バンクとスロープでは角度(R)が根本的に異なる
3. バンクスルーできないと1周で6回も減速する恐怖

バンクスルーの本質はブレーキの”選択的適用”

バンクスルーとは、スロープでだけブレーキを効かせ、バンクではブレーキが当たらないようにする調整技術です。

なぜこんなセッティングが必要なのか?それはコースアウトのリスクと速度のバランスを最適化するためです。スロープやドラゴンバック(DB)、テーブルトップ(TT)などはマシンがジャンプする危険なセクション。ここでブレーキを効かせないとマシンが飛びすぎてコースアウトしてしまいます。

一方、バンクは基本的にコースアウトしにくい安全なセクションです。ここで無駄にブレーキが当たって減速するのは、タイムロスでしかありません。

📊 ブレーキを効かせるべきセクションの比較

セクション種類	ブレーキの必要性	理由
バンク(20°/40°/60°)	不要	駆け上るだけでコースアウトしにくい
スロープ	必要	ジャンプによるコースアウトの危険性が高い
ドラゴンバック(DB)	必要	連続ジャンプで姿勢が乱れやすい
テーブルトップ(TT)	必要	着地の制御が難しい

この選択的なブレーキ適用こそが、現代ミニ四駆における速さの秘訣なんです。

バンクとスロープでは角度(R)が根本的に異なる

バンクスルーが可能なのは、バンクとスロープで斜面の角度(R=曲率半径)が違うからです。

バンクに比べてスロープの方がRがキツくなっているので、ブレーキの当たり方も変化。そんなブレーキの当たり方の違いを利用したセッティングが、バンクスルー。

出典:ムーチョのミニ四駆ブログ

具体的には、3レーンコースの基本となる20°バンクは比較的緩やかなカーブを描いているのに対し、スロープセクションはより急なカーブになっています。このわずかな角度差を利用して、スロープでだけブレーキが接地するように調整するわけです。

🔍 バンクとスロープの見分け方

• バンク:コースが上に登っていきUターンする形状。コースアウトの危険性は低い
• スロープ:ミニ四駆がジャンプする場所。着地点の制御が必要

この違いを理解せずに、全てのセクションで同じようにブレーキが当たるセッティングにしてしまうと、不必要な減速が発生してしまうんです。

バンクスルーできないと1周で6回も減速する恐怖

バンクスルーの重要性を数字で見てみましょう。一般的な3レーンコースを想定すると、その影響は想像以上に大きいです。

バンクは上りも下りも同じ斜面角度(上りでブレーキが当たると下りでも当たる)なので一つのバンクセクションで２回は減速します。ということは、バンク一つで２回減速×３周＝６回減速

出典:サバ缶のミニ四駆ブログ

つまり、バンクが2つあるコースなら12回も減速することになります。これは競技において致命的な差となります。

📈 バンクスルーの有無による減速回数の違い(3周の場合)

コース構成	バンクスルーなし	バンクスルーあり	差
バンク1個	6回減速	0回減速	-6回
バンク2個	12回減速	0回減速	-12回
バンク3個	18回減速	0回減速	-18回

この数字を見れば、バンクスルーがいかに重要かお分かりいただけるはずです。平地の速度が同じでも、立体セクションでの減速回数がこれだけ違えば、勝負になりません。

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ミニ四駆のバンクスルーを実現する3つの調整方法

1. MAシャーシならそのままポン付けでもバンクスルー可能
2. ブレーキプレートを斜めに削って角度をつける王道手法
3. ブレーキスポンジ自体を斜めカットする無加工マシン向け技術
4. バンクチェッカーで確認する3つの方法とダイソー活用術
5. シャーシ別バンクスルー対策とタイヤ径の関係
6. まとめ:ミニ四駆のバンクスルーはワッシャー1枚で変わる繊細な世界

MAシャーシならそのままポン付けでもバンクスルー可能

実は、MAシャーシは構造的にバンクスルーしやすい設計になっています。

MAシャーシの底面には最初から角度が付いており、フロントブレーキステーをそのまま取り付けるだけで、ちょうど良い角度になるんです。FRPリヤブレーキステーを皿ビス加工してMAシャーシのビス穴に合わせて取り付け、付属の2mmブレーキを貼るだけ。これだけでバンクでは当たらず、スロープでは当たる角度が実現できます。

💡 MAシャーシでバンクスルーが簡単な理由

• シャーシのフロント底面に元々角度が付いている
• ブレーキステーを標準位置に取り付けるだけで適切な角度になる
• 追加加工なしでバンクスルーが可能

MAシャーシのビス穴に合わせてFRPを取り付け、付属の2mmブレーキを貼っただけです。ただ取り付けるだけでもブレーキステーに角度が付き、バンクでは当たらない角度に。

出典:ムーチョのミニ四駆ブログ

初心者にMAシャーシがおすすめされる理由の一つが、このバンクスルーのしやすさにあります。B-MAXやGTアドバンスなど、無加工縛りのレギュレーションでも活躍しやすいシャーシです。

ブレーキプレートを斜めに削って角度をつける王道手法

もっとも一般的で再現性が高いのが、ブレーキプレートをバンクの角度に合わせて斜めに削る方法です。

この方法のメリットは、プレート自体に角度を付けておけば、ブレーキスポンジの貼り替えだけで効き具合を調整できること。プレートの高さやブレーキの厚みを変えることで、細かな調整が可能になります。

🛠️ ブレーキプレート加工のポイント

工程	詳細	注意点
角度設定	バンクチェッカーに合わせて削る角度を決定	20°バンクの場合が最も一般的
削り作業	治具を使って正確に斜めに削る	手作業だと精度が出にくい
高さ調整	ワッシャーやスペーサーで微調整	1枚(約0.5mm)単位で効き方が変わる
ブレーキ選択	厚さや硬さの異なるブレーキで効果を変える	2mm→1mm→0.5mmと段階的に試す

ただし、この方法にはバンクのRに合わせた精密な加工が必要というデメリットがあります。治具やバンクチェッカーなどを活用して、効率的に作業することをおすすめします。

プレートを削るための治具やバンクチェッカーなどをうまく利用することで、効率的に加工作業をすることもできます。

出典:ムーチョのミニ四駆ブログ

この方法は特にオープンクラスなど、加工の自由度が高いカテゴリーで威力を発揮します。

ブレーキスポンジ自体を斜めカットする無加工マシン向け技術

ブレーキプレートの加工ができないレギュレーションでは、ブレーキスポンジ自体を斜めにカットする方法が有効です。

この方法は特にストッククラスやB-MAX、GTアドバンスなど、FRPやカーボンパーツの加工が制限されているカテゴリーで重宝します。ブレーキスポンジをバンクのRに合わせて斜めにカットし、それを貼り付けるだけでバンクスルーが可能になります。

⚠️ ブレーキ斜めカットの課題と解決策

課題	影響	解決策
均等に切るのが難しい	ブレーキの効き方にムラが出る	専用の治具を使用する
わずかな角度のズレ	予想外のセクションで干渉	バンクチェッカーで入念に確認
複数個の量産	手作業だと再現性が低い	カット治具で角度を固定

現在は市販のブレーキスポンジカット治具も販売されており、45～60度の角度でカットできるものもあります。一般的には推測の域を出ませんが、3レーンの20°バンク対応なら45度前後のカットが多いようです。

ブレーキスポンジを均等に斜めに切るのは思っている以上にむずかしいです。ブレーキはほんの少しの当たり方の違いでも、マシンの走りに影響してきます。

出典:ムーチョのミニ四駆ブログ

治具への投資は数千円程度ですが、精度の高いブレーキカットを繰り返しできるメリットを考えれば、決して高くない投資と言えるでしょう。

バンクチェッカーで確認する3つの方法とダイソー活用術

バンクスルーができているかを確認する方法は主に3つあります。

📋 バンクスルー確認の3つの方法

1. 実際のコースで走行させる:もっとも確実だが調整に時間がかかる
2. コースに直接マシンをすりすりする:その場で確認できるが他のレーサーの邪魔になる可能性
3. バンクチェッカーを使う:自宅やピットで落ち着いて調整できる

おそらく最も効率的なのはバンクチェッカーを使った確認でしょう。チェッカーがあれば、マシンを作る段階からバンクスルーを意識した調整ができます。

🎯 バンクチェッカーの選択肢

タイプ	価格帯	精度	メリット	デメリット
実物コース加工品	2,000～5,000円	★★★★★	実際のコースと同じRで確実	やや高価
3Dプリンター製品	3,000～6,000円	★★★★☆	各種セクションに対応可能	個体差がある場合も
ダイソーコレクションボックス	400円	★★☆☆☆	圧倒的な安さ	精度は劣る・目安程度

**意外と使えるのがダイソーのコレクションボックス「アーチワイドL型」**です。フタのアーチ部分が20°バンクの角度に近いとされ、400円という価格で手に入ります。

このアーチ状の曲線が、バンクセクションと同様の角度とのことなのですが….本当にそうなのでしょうか?

出典:ミニ四駆、もう一度始めてみたよ

ただし、ダイソー品は精度的な限界があるため、あくまで初期の目安として使い、最終的には実物コース加工品や精度の高い市販品での確認をおすすめします。

シャーシ別バンクスルー対策とタイヤ径の関係

バンクスルーの実現方法は、使用するシャーシとタイヤ径の組み合わせによって変わります。

特に現代のレースシーンでは22～23mm程度の小径タイヤが主流ですが、この小径化によって以下の問題が発生しやすくなります。

⚙️ 小径タイヤ使用時の3つの問題

1. シャーシ底面が地上高1mmを下回る
2. フロントバンパーがバンクスルー不可能になる
3. リヤブレーキプレートがバンクスルー不可能になる

📊 シャーシ別バンクスルー対策一覧

シャーシ	主な問題点	対策方法
MS	前後バンパーがバンクスルー不可	掘り込み治具でプレート基部を上げる
MA	リヤバンパーがバンクスルー不可	掘り込み治具or2枚重ねでかさ上げ
VZ	リヤバンパーがバンクスルー不可	プレート基部をカット・最も対策が容易
FM-A	リヤバンパー不可+底面の地上高不足	プレート加工+ギヤカバー加工
AR	前後バンパー不可+底面の地上高不足	掘り込み治具+底面削り込みor自作カバー
S2	フロントバンパーがバンクスルー不可	掘り込み治具でプレート基部を上げる

僕のおすすめは圧倒的にVZシャーシです。一番投資が少なく手軽にレースマシンの基本的な部分を作ることができます

出典:じおんくんのミニ四駆のぶろぐ

初心者が小径タイヤでバンクスルーを実現したい場合、VZシャーシから始めるのが最も楽な選択肢かもしれません。

まとめ:ミニ四駆のバンクスルーはワッシャー1枚で変わる繊細な世界

最後に記事のポイントをまとめます。

1. バンクスルーとはスロープでだけブレーキを効かせバンクではブレーキを当てない調整技術である
2. バンクとスロープでは角度(R)が異なりこの差を利用してセッティングする
3. バンクスルーできないと1周で6～18回も不要な減速が発生する
4. MAシャーシは構造上ポン付けでもバンクスルーしやすい初心者向けシャーシ
5. ブレーキプレートを斜めに削る方法が再現性が高く調整もしやすい
6. 無加工マシンではブレーキスポンジ自体を斜めカットする方法が有効
7. バンクチェッカーは実物コース加工品が最も精度が高いが3,000～5,000円程度必要
8. ダイソーのコレクションボックスは400円で目安確認ができるがあくまで簡易的
9. シャーシとタイヤ径の組み合わせによって対策方法が異なりVZが最も容易
10. ワッシャー1枚(約0.5mm)の違いでブレーキの効き方が変わる繊細な調整が求められる

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記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト

1. バンクスルーとブレーキステーのちょっとした話｜紅蓮の太陽
2. 116　バンクスルーを意識してみたよ　前編 – ミニ四駆、もう一度始めてみたよ
3. 【バンクスルー】スロープだけ効かせるセッティング｜ブレーキ調整と確認方法
4. ガチ片軸をやる　第一章　ガチ四駆のコンセプトを考察する　その2 　小径タイヤでバンクスルー
5. コースで減速する時はここを疑って下さい〜バンクスルー〜
6. 3レーンセクション用　20°バンクスルーチェッカー
7. 【ミニ四駆】目からうろこ！ブレーキセッティングのやり方
8. ブレーキについて考察してみた　その1

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