ミニ四駆を本格的に楽しむなら避けて通れないのが「ホイール貫通」という改造です。走行中にタイヤが外れるトラブルを防ぎ、マシンの安定性を大幅に向上させる効果があります。しかし、初めて挑戦する方にとっては「どうやって貫通させればいいの?」「シャフトが曲がらないか心配…」といった不安も多いでしょう。
この記事では、ホイール貫通の基本的なやり方から取り付け時のコツ、必要な工具、さらには精度を高めるテクニックまで、幅広く解説していきます。ストッククラスやB-MAXといった無加工レギュレーションでも認められている改造なので、初心者から上級者まで必見の内容です。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ ホイール貫通の具体的な手順と必要な工具がわかる |
| ✓ シャフトを曲げずに取り付けるコツを習得できる |
| ✓ ホイールの抵抗抜きやトレッド幅調整の方法も理解できる |
| ✓ 治具を使った高精度な貫通テクニックを学べる |
ミニ四駆の貫通ホイールを正しく取り付ける方法
- ホイール貫通が必要な理由はマシンの安定性向上
- 貫通に必要な工具は1.7~1.8mmドリルと72mmシャフト
- ゴムハンマーを使えばシャフトを曲げずに取り付けられる
ホイール貫通が必要な理由はマシンの安定性向上
ホイール貫通とは、文字通りホイールのシャフト穴を完全に貫通させる加工のことです。通常のホイールはシャフトが一定の深さまでしか挿さらない構造になっており、これが走行中のトラブルの原因になることがあります。
📊 ホイール貫通による効果の比較
| 項目 | 未貫通ホイール | 貫通ホイール |
|---|---|---|
| シャフトの保持力 | 弱い(抜けやすい) | 強い(ほぼ抜けない) |
| タイヤのブレ | 大きい | 小さい |
| トレッド幅調整 | 不可(ホイール形状に依存) | 可能(自由に調整) |
| メンテナンス性 | 簡単 | やや手間がかかる |
特に重要なのがシャフトの保持力の向上です。未貫通の状態では、走行時の振動や負荷によってホイールが徐々に緩み、最悪の場合コース上でタイヤが外れてしまうことも。
タミヤ公式のストックレギュレーションでは基本的にパーツの切削加工は認められていませんが、ホイール貫通だけは例外的に許可されています
これは、高回転モーターを使用した際にホイールが抜けやすくなり、レース運営に支障をきたす可能性があるためです。公式が認めているということは、それだけ重要な改造だといえるでしょう。
貫通に必要な工具は1.7~1.8mmドリルと72mmシャフト
ホイール貫通を行うには、いくつかの専用工具が必要になります。最低限揃えておきたいアイテムをまとめました。
🛠️ 必須工具リスト
| 工具名 | サイズ・仕様 | 用途 |
|---|---|---|
| ドリル | 1.7mmまたは1.8mm | ホイールの貫通穴あけ |
| 72mmシャフト | 中空ステンレス推奨 | 貫通後の取り付け用 |
| 六角マウント | 10mmまたは15mm | 貫通時のガイド |
| プラスドライバー | ミニ四駆用 | ビスの固定 |
| ゴムハンマー | – | シャフトの打ち込み |
| ゴム管(ゴムパイプ) | 3.5mm | はみ出したシャフトの保護 |
ドリル径の選び方については、1.7mmと1.8mmで意見が分かれます。一般的に多く使われているのは1.8mmですが、実は使い分けが重要です。
📌 ドリル径による違い
- 1.7mm:シャフト径にほぼぴったり。ホイール穴が広がりにくく、軸のヘタリを抑えられる。ただしシャフトの抜き差しに力が必要
- 1.8mm:若干の余裕があり、シャフトの着脱がしやすい。ただし六角穴を少し削ってしまう可能性がある
1.7mmで貫通すると対辺をほぼ削ることなく貫通でき、軸穴が曲がっていなければガイド代わりにそのまま貫通することができる
初心者の方は1.8mmから始めて、慣れてきたら1.7mmに挑戦するのがおすすめです。
ゴムハンマーを使えばシャフトを曲げずに取り付けられる
貫通したホイールに72mmシャフトを取り付ける際、最も気をつけたいのがシャフトを曲げないことです。力任せに押し込むと簡単に曲がってしまい、せっかくの貫通作業が台無しになります。
✅ シャフト取り付けの正しい手順
- 貫通したホイールと無加工のホイールをシャフトにセット
- 無加工ホイールを押すことでシャフトを貫通ホイールに通す
- 十分に通ったら無加工ホイールを外す
- ゴムハンマーで少しずつ叩いて最終調整
ここで重要なのがゴムハンマーの使用です。金属製のハンマーでは衝撃が強すぎてシャフトが曲がるリスクがありますが、ゴム製なら適度な力加減で打ち込めます。
叩いて挿入するのはシャフトが曲がりやすいので、プライヤーで握った状態で押し込んで挿入する方法もある
また、貫通後にシャフトがホイールから飛び出す場合は、必ず**ゴム管(ゴムパイプ)**で保護してください。これはレギュレーション上も必須であり、安全面でも重要です。
ミニ四駆の貫通ホイール取り付けで知っておくべきテクニック
- 治具を使えば貫通精度が格段に向上する
- ホイール抵抗抜きはスペーサーで簡単に実現
- トレッド幅の調整は逆履きも選択肢に
- まとめ:ミニ四駆の貫通ホイール取り付けは精度が命
治具を使えば貫通精度が格段に向上する
手作業でのホイール貫通は可能ですが、より高精度な仕上がりを求めるなら専用治具の使用を検討すべきでしょう。特に注目されているのが「シャフトブレード」という治具です。
🎯 シャフトブレードの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 穴の形状 | 丸穴ではなく六角穴を形成 |
| 精度 | シャフトと同じ六角形状でブレが少ない |
| 使い方 | 貫通後にハンマーで打ち込む |
| 価格帯 | 約3,000円~4,000円 |
通常のドリルでは丸い穴が開いてしまいますが、シャフトブレードを使うとシャフトと同じ六角形の穴を作ることができます。これにより、シャフトとホイールの接触面積が増え、より安定した回転が実現します。
まっすぐな安心感がある。選別したシャフトが曲がる心配がなく、垂直に打ち込めればキレイな六角穴ができる
ただし、治具を使う前提として、まず1.7~1.8mmのドリルで貫通穴を開けておく必要があります。その後にシャフトブレードで整形するのが一般的な流れです。
💡 治具を使わない簡易貫通法
予算を抑えたい方には、キャップスクリューを使った方法もあります。M2キャップスクリューの外径はシャフトの対角とほぼ同じなので、これをホイールにねじ込むだけで貫通が可能です。
M2の外径とシャフトの対角の長さはほとんど同じ。六角穴が角はつぶれずにネジ切りの形になる
この方法なら特別な治具を購入しなくても、手持ちのパーツだけで貫通できます。
ホイール抵抗抜きはスペーサーで簡単に実現
ホイール貫通と同時に意識したいのが抵抗抜きです。軸受けとホイールが密着していると摩擦抵抗が生まれ、マシンの速度低下につながります。
⚙️ 抵抗抜きの方法
| 方法 | 使用パーツ | 効果 |
|---|---|---|
| スペーサー挿入 | ベアリング用スペーサー | 軸受けとホイール間に隙間を作る |
| 絶縁ワッシャー使用 | 絶縁ワッシャー(黄色) | 電気的絶縁と物理的な隙間確保 |
| 抵抗抜き済みホイール | 一部のGUPホイール | 最初から設計されている |
最も手軽なのはベアリング用スペーサーの活用です。ホイールと軸受けの間に挟むだけで、適度な隙間が生まれ摩擦を軽減できます。
シャフトの出っ張り具合の調整も重要です。ホイールからシャフトが1.5mm~2mm程度出るように調整するのが一般的ですが、これはタイヤの種類や使用するホイールによって変わります。
📏 トレッド幅との関係
- シャフトを深く差し込む → トレッド幅が狭くなる(コーナリング有利)
- シャフトを浅めにする → トレッド幅が広くなる(ジャンプ安定)
自分のマシンセッティングやコースに合わせて微調整することで、走行性能を最適化できます。
トレッド幅の調整は逆履きも選択肢に
貫通ホイールの大きなメリットの一つが、トレッド幅を自由に調整できる点です。さらに「逆履き」というテクニックを使えば、セッティングの幅が大きく広がります。
🔄 ホイール逆履きとは
通常、ホイールのリム(縁の部分)は内側を向くように取り付けますが、これをあえて外側に向けて取り付ける方法です。
逆履きのメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| トレッド幅をさらに狭められる | 貫通加工が必須 |
| コースの壁に乗り上げた時に滑り落ちやすい | バリ取りをしっかり行う必要がある |
| アウトセットホイールでも幅調整が可能 | 見た目が独特 |
ホイールのリム部分が外側にくることで、コースに乗り上げた時に滑り落ちやすいというメリットがある
逆履きを行う場合は、貫通時に生じた**バリ(出っ張り)**を丁寧に除去することが重要です。ニッパーやデザインナイフを使って、シャフトがスムーズに通るように整えましょう。
現在のコースの傾向としては、トレッド幅が狭い方が有利とされることが多いようです。そのため、逆履きによってトレッド幅を詰める戦略は、競技志向のレーサーには特に有効でしょう。
まとめ:ミニ四駆の貫通ホイール取り付けは精度が命
最後に記事のポイントをまとめます。
- ホイール貫通はタイヤ脱落防止とマシン安定性向上のための必須改造である
- ドリル径は1.7mmと1.8mmがあり、用途や好みで使い分けるべきである
- 72mmシャフトと貫通ホイールの組み合わせで深くまで挿し込める
- ゴムハンマーを使えばシャフトを曲げずに取り付けられる
- 治具(シャフトブレードなど)を使うと六角穴の精度が格段に上がる
- 抵抗抜きにはベアリング用スペーサーや絶縁ワッシャーが有効である
- トレッド幅の調整は貫通ホイールならではのメリットである
- ホイールの逆履きでさらに幅を狭めることが可能である
- シャフトのはみ出し部分は必ずゴム管で保護する必要がある
- B-MAXやストッククラスでも認められている改造であり初心者から取り組める
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 新たに始めるミニ四駆 第3話 ホイール貫通をしてタイヤを交換しよう
- ホイール貫通 やり方 (治具なし簡単加工)
- ミニ四駆加工 〜貫通ホイール〜
- 【P!知識】ホイール貫通のドリルのサイズについて
- 【ホイール貫通】メリットとやり方を解説
- 【ミニ四駆】ホイール貫通がカンタンにできる改造方法
- 中径ホイール貫通&タイヤ挿入用SST
- 「P!MODEL LABO」シャフトブレードを使ってみた
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