ミニ四駆のホイール貫通加工を行うと、72mmシャフトがホイールから飛び出してしまうことがあります。この飛び出したシャフトをそのまま放置すると、自分や他の人がケガをする危険性があるだけでなく、公式大会では車検NGとなってしまいます。
そこで必須となるのがゴム管（ゴムパイプ）による保護です。ブレーキセットなどのGUP（グレードアップパーツ）に付属している細長いゴム製パイプを使って、飛び出したシャフトを安全に隠す必要があります。一見地味なパーツですが、マシン改造において安全面から見ても、レギュレーション遵守の観点からも重要な役割を果たしています。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ ホイール貫通後のシャフト保護にゴム管が必須な理由 |
| ✓ ゴム管の基本的な使い方と取り付け方法 |
| ✓ ゴム管を綺麗にカットするテクニック |
| ✓ 公式レギュレーションにおけるゴム管の扱い |
ミニ四駆のホイール貫通でゴム管が必要になる理由と基本知識
- ホイール貫通とゴム管の関係性
- ゴム管が必要な主な3つのシチュエーション
- ゴム管の種類とサイズの選び方
ホイール貫通とゴム管の関係性
ホイール貫通加工とは、ホイールのシャフト穴を貫通させて72mmシャフトを使用することで、タイヤが外れにくくする改造です。
<cite>ムーチョのミニ四駆ブログによると、「ホイール貫通をすることで、タイヤが外れたりタイヤ全体のブレを抑えるなどのメリット」があり、現在では無加工マシンの改造でも認められている加工とされています。</cite>
📋 ホイール貫通のメリット
| メリット | 効果 |
|---|---|
| タイヤの脱落防止 | 走行中にホイールがシャフトから抜け落ちるトラブルを防ぐ |
| タイヤのブレ軽減 | シャフトが奥までしっかり挿さることで回転の安定性が向上 |
| トレッド幅の調整 | ホイールの位置を自由に調整できるようになる |
しかし、72mmシャフトを使用すると、ホイールの種類によってはシャフトがホイール部分から飛び出してしまいます。この飛び出したシャフトは先端が尖っており、ケガの原因となるため、ゴム管による保護が必須となります。
ゴム管が必要な主な3つのシチュエーション
ゴム管は飛び出したシャフトだけでなく、様々な場面で安全対策として使用されます。
✅ ゴム管の主な使用場面
- ホイール貫通後のシャフト保護
- 72mmシャフトがホイールから飛び出した部分をカバー
- 最も一般的で重要な使用方法
- ビスの飛び出し部分の保護
- FRPプレート固定時に長いビスを使用した際、ナットから飛び出した部分を隠す
- マシンをキャッチした時のケガ防止
- 提灯の稼働域調整
- 斜めにカットしたゴム管を使うことで提灯の動く範囲を調整
- ロックナットより細かな角度調整が可能
<cite>じおんくんのミニ四駆ブログでは、「ミニ四駆コースには小さなお子さんもいらっしゃることがあります けがをしないような配慮は大人の務めです」と、安全配慮の重要性を強調しています。</cite>
ゴム管の種類とサイズの選び方
タミヤから発売されているゴム管には、主に以下の規格があります。
🔧 ゴム管の基本スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 外径 | 3.5mm |
| 長さ | 60mm（1本あたり） |
| 入数 | 5本セット |
| 材質 | ゴム製 |
| カラー | ブラック |
このサイズは一般的なミニ四駆のビスやシャフトにフィットするよう設計されています。必要な長さにハサミやニッパーで簡単にカットできるため、様々な用途に対応可能です。
おそらく初心者の方は、まずブレーキスポンジセット（No.492）などのGUPに付属しているゴム管から使い始めることが多いでしょう。使用頻度が高いパーツなので、AOパーツとしても単体販売されています。
ポチップ
ミニ四駆のホイール貫通後にゴム管を正しく取り付ける実践方法
- ゴム管の綺麗なカット方法とコツ
- ホイール貫通後の正しいゴム管取り付け手順
- 治具を使った精密なゴム管加工テクニック
- まとめ：ミニ四駆のホイール貫通とゴム管による安全対策
ゴム管の綺麗なカット方法とコツ
ゴム管をハサミでカットすると、柔らかいゴムが潰れて断面がガタガタになってしまうことがあります。綺麗な断面を得るためには、いくつかのテクニックがあります。
🎯 リューターを使った回転カット法
<cite>ムーチョのミニ四駆ブログでは、「リューターとデザインナイフを使う」方法を紹介しており、「ビスなどにゴム管を差し込みリューターに取り付け、回転させながらデザインナイフの刃を当てることで、真っすぐにカットすることができます」と説明されています。</cite>
📝 具体的な手順
- ビスにゴム管を差し込む
- リューターのチャックに取り付ける
- 低速で回転させながらデザインナイフを当てる
- ゴム管が切れるまで軽く刃を押し当てる
💡 ドリルドライバーを使った方法
<cite>みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記では、ゴム管に1.7mmドリルを通して形状を保持し、インパクトドライバーで回転させながらカットする方法が紹介されています。「回転させることで刃を動かす必要がなくなりますので、変にズレることも少なくなる」とのことです。</cite>
| 工具 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| リューター | 精度が高い、真っすぐ切れる | 工具が必要 |
| ドリルドライバー | 安全性が高い、ブレが少ない | 回転数調整が必要 |
| ハサミ | 手軽、工具不要 | 断面が潰れやすい |
ホイール貫通後の正しいゴム管取り付け手順
ホイール貫通を完了し、72mmシャフトを取り付けた後の、ゴム管による保護手順を解説します。
⚙️ ステップバイステップガイド
STEP 1：飛び出し量の確認
- シャフトがどれだけホイールから飛び出しているか測定
- 左右のホイールで飛び出し量が異なる場合があるため、両方確認
STEP 2：ゴム管のカット
- 飛び出し量+1～2mm程度の長さでゴム管をカット
- 前述の回転カット法を使用すると断面が綺麗に仕上がる
STEP 3：取り付け
- カットしたゴム管を飛び出したシャフトにしっかり差し込む
- ゴム管がホイール面と同じか、わずかに出る程度が理想的
STEP 4：確認
- ゴム管が走行中に外れないか確認
- シャフトの先端が完全に隠れているか目視チェック
⚠️ 取り付け時の注意点
<cite>サバ缶のミニ四駅ブログでは、「飛び出たシャフトにゴム管やタミテを使って目隠しをします」と、安全対策の必要性を強調しています。</cite>
✓ ゴム管は経年劣化するため、定期的に交換する ✓ 接着剤での固定は不要（抜き差しができなくなる） ✓ 長すぎるとコースに引っかかる可能性がある ✓ 短すぎると保護の意味がなくなる
治具を使った精密なゴム管加工テクニック
より精密な加工を求める場合、専用の治具を使用する方法もあります。
🛠️ ゴム管カットガイド治具の特徴
<cite>Yahoo!フリマで販売されているゴム管カットガイド治具では、「各種溝にゴム管をセットしカット」でき、「ストレート定量カット：3、4，6，8ｍｍ」や「ストレート4ｍｍカット：15、30、45、60°の傾斜」などの機能があります。</cite>
| 機能 | 用途 |
|---|---|
| ストレート定量カット | 3mm、4mm、6mm、8mmの長さで統一したカット |
| 角度カット | 15°、30°、45°、60°の傾斜カット |
| フリーカット | 任意の長さ・角度でのカット |
📐 治具使用のメリット
- 再現性が高い（同じ長さ・角度で複数本カット可能）
- 提灯用の斜めカットが正確にできる
- 作業効率が大幅に向上
一般的には、治具を使わなくても基本的な保護は十分できますが、提灯の稼働域調整など高度なセッティングを行う場合は、治具の導入を検討する価値があるでしょう。
🎨 ゴム管の応用的な使い方
ゴム管は保護以外にも様々な用途があります。
- 提灯の稼働域調整
- 斜めにカットしたゴム管でビス上にセット
- カット角度で提灯の動く範囲を微調整
- スペーサー代わり
- 必要な厚みにカットしてワッシャー代わりに使用
- プレートとシャーシの間隔調整に活用
- ビス頭の保護
- 皿ビス加工していないビス頭に被せる
- コース面への傷付き防止
まとめ：ミニ四駆のホイール貫通とゴム管による安全対策
最後に記事のポイントをまとめます。
- ホイール貫通後の72mmシャフトは飛び出すため、ゴム管による保護が必須である
- ゴム管はケガ防止と公式レギュレーション遵守の両面で重要な役割を果たす
- ブレーキセットなどのGUPに付属しており、AOパーツとしても単体購入できる
- リューターやドリルドライバーを使った回転カット法で綺麗な断面が得られる
- ゴム管内部にドリルを通すことで潰れを防ぎながらカットできる
- 飛び出し量+1～2mm程度の長さでカットするのが適切である
- 専用の治具を使えば定量カットや角度カットが正確にできる
- 提灯の稼働域調整やビス保護など、保護以外の用途にも活用できる
- B-MAXなど無加工レギュレーションでもホイール貫通とゴム管保護は認められている
- 定期的な点検と交換で安全性を維持することが大切である
ポチップ
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【GUPに付いているゴム管】基本と応用的な使い方｜キレイにカットする方法も紹介 | ムーチョのミニ四駆ブログ
- 「初心者向け講座」これからミニ四駆をはじめる君に その4 | じおんくんのミニ四駆のぶろぐ
- 【ホイール貫通】メリットとやり方を解説｜タイヤが外れるトラブルを防ぐ | ムーチョのミニ四駆ブログ
- （写真で多めで解説）初心者向けホイール貫通のやり方 | サバ缶のミニ四駆ブログ
- ホイール貫通（その他 タミヤ）by 凸@おにぎり海苔 – みんカラ
- Basic-MAX GP 競技会規則（ver3.0） | Basic-MAX GP 実行委員会
- ミニ四駆 ゴム管カットガイド 治具 マルチカット｜Yahoo!フリマ
- 【ミニ四駆】ホイール貫通がカンタンにできる改造方法｜のむ
- GTアドバンス覚書 – Q & A
- ゴムパイプの断面を綺麗にカットする方法とは？【奮闘記・第177走】 – みそじで復活!!ミニ四駆改造奮闘記。
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