ミニ四駆のホイール加工において、リム部分の削り出しは重要な工程の一つです。特にペラタイヤを装着する際には、ホイールのリムがタイヤよりも外側に出てしまい、マシンの走行に悪影響を及ぼすケースがあります。また、ホイール自体の真円度を高めるためにも、リム部分を含めたホイール全体の成形が欠かせません。
この記事では、ホイールリムを削る目的や具体的な手順、必要な工具、そして関連する加工テクニックまで、ネット上のさまざまな情報を収集・整理してお届けします。初心者の方でも理解しやすいよう、段階を追って説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ ホイールリムを削る主な目的と効果 |
| ✓ 削り作業に必要な工具と準備 |
| ✓ リム削りの具体的な手順 |
| ✓ ホイール加工全体の流れと注意点 |
ミニ四駆のホイールリムを削る目的と効果
- ペラタイヤ使用時のリム削りの必要性
- ホイール全体の真円度を高める重要性
- 軽量化と幅詰めによるメリット
ペラタイヤ使用時のリム削りの必要性
ペラタイヤを使用する場合、ホイールのリム部分が問題になるケースが多く見られます。
ペラタイヤとは、タイヤを削って直径を小さくする加工のことです。特に小径ローハイトホイールで23mm前後のペラタイヤを作る場合、タイヤの直径よりもホイールのリム部分の方が大きくなってしまう現象が発生します。
📊 ペラタイヤとリムの関係
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| タイヤ径 | 22.5mm～23.0mm程度に削る |
| リム径 | 無加工だとタイヤより大きい |
| 問題点 | コース接地時にリムが当たる |
| 対策 | リムの削り出しが必須 |
ペラタイヤの効果を最大限に活かすためには、しっかりリムを取る必要がある
この問題を放置すると、マシンの走行時にリム部分がコースに接触してしまい、速度低下や不安定な走りにつながります。 また、公式大会ではレギュレーション違反となる可能性もあるため、適切な加工が求められます。
ホイール全体の真円度を高める重要性
ホイールのリム部分を含めた全体の成形は、タイヤの真円度向上に直結します。
ミニ四駆のホイールは、プラスチック成形上の問題で完全な真円ではなく、若干のテーパー（リム側が大きい形状）になっています。このままタイヤを装着すると、タイヤ全体にブレが生じ、走行時の振動や速度低下の原因となります。
🔧 ホイール成形の対象箇所
- ✅ タイヤ接触面：ホイールの内側部分
- ✅ リム内側：タイヤとの接触部分
- ✅ リム外側：シャーシ側の部分
- ✅ 蓋部分：軽量化のための加工
リムの内側を削って成形することで、タイヤをまっすぐに取り付けることが可能になり、タイヤの径が歪むこともなくなります。一般的には、リム部分の成形だけでは劇的な変化は感じにくいかもしれませんが、タイヤ全体の精度を追求する上では重要な工程といえるでしょう。
軽量化と幅詰めによるメリット
リム部分の削り出しは、ホイールの軽量化にも貢献します。
ミニ四駆において、足回りの軽量化は加速性能の向上に直結する要素です。リム全体をカットすることで、以下のような効果が期待できます：
📈 リム削りによる効果一覧
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 軽量化 | ホイール重量の削減 |
| 幅詰め | 8mm規定ギリギリまで可能 |
| 慣性軽減 | 回転部分の質量低下 |
| デザイン変更 | 見た目の印象が変わる |
特にディッシュタイプなどの蓋付きホイールの場合、リム部分と蓋部分を合わせて削ることで、数グラム単位の軽量化が実現します。4輪分で考えると、マシン全体の重量に少なからず影響を与える数値です。
また、ホイール幅を公式レギュレーションの8mmギリギリまで詰めることで、さらなる軽量化が可能になります。ただし、削りすぎてレギュレーション違反にならないよう、慎重な作業が求められます。
ポチップ
ミニ四駆のホイールリムを削る具体的な手順
- 削り作業に必要な工具と準備
- ホイール貫通と成形の基本ステップ
- リム削りの実践テクニック
- まとめ：ミニ四駆のホイールリムを削る際のポイント
削り作業に必要な工具と準備
ホイールリムの削り作業には、いくつかの専用工具と準備が必要です。
🛠️ 必要な工具リスト
| 工具名 | 用途 | 備考 |
|---|---|---|
| 1.8mmドリル | ホイール貫通 | ホームセンターで入手可 |
| リューター/ワークマシン | 回転させながら削る | プロクソンなどが人気 |
| ヤスリ/ダイヤモンドヤスリ | 仕上げ・成形 | ツボサンや誉ヤスリ推奨 |
| デザインナイフ | リムのカット | 鋭角カッターも可 |
| マスキングテープ | 8mm幅の目印 | レギュレーション対策 |
リューターを使用する場合は、プロクソンNo.28400のようなコレットチャック式のものがおすすめです。ドリルチャック式に比べて軸ブレが少なく、より精度の高い加工が可能になります。
リューターに関してはプロクソンNo.28400をおすすめします。トルクが太いので加工が楽になります
ワークマシンを使用する場合は、FM-AシャーシやMAシャーシを改造したものが一般的です。持ちやすく、モーターの出し入れがしやすい点が評価されています。
ホイール貫通と成形の基本ステップ
リム削りの前に、まずホイールの貫通と基本的な成形を行います。
📝 ホイール加工の基本手順
- 貫通作業
- 1.7～1.8mmのドリルでホイール中心を貫通
- 標準ギヤをガイド代わりに使用
- まっすぐに穴を開けることが重要
- シャフト挿入
- 真っすぐなシャフト（六角シャフトなど）を準備
- カットして短くすると遠心力の影響を抑えられる
- しっかりと打ち込んで固定
- ブレ確認
- ワークマシンやリューターにセット
- 回転させて大きなブレがないか確認
- ブレがある場合は再調整
ホイール貫通用の治具も各メーカーから販売されています。例えば、Potential Racingの「ホイールピアッサー」やSIG.WORKSの「六角シャフトビット」などがあり、これらを使用するとより正確な貫通が可能になります。
リム削りの実践テクニック
実際のリム削り作業は、段階的に進めることが成功の鍵です。
🎯 リム削りの実践手順
| ステップ | 作業内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1. マーキング | 8mm以上の幅を確保 | マスキングテープで目印 |
| 2. 粗削り | ニッパーで大まかにカット | リム部分を切り取る |
| 3. 仕上げ削り | ヤスリで整形 | 少しずつ削る |
| 4. 最終確認 | 幅の測定 | 8mm以上を確保 |
具体的な削り方のコツ：
- ✅ ワークマシンやリューターを使って回転させながら作業
- ✅ ヤスリは軽く当てる程度の力加減で
- ✅ 強く押し当てすぎると熱で溶けることがある
- ✅ 水を付けながら作業するとスムーズ
ヤスリを強く押し当てるのではなく、当たったらヤスリが弾かれるくらいの圧をかけながら丁寧に時間をかけて削る
カッターを使う場合の注意点：
デザインナイフや鋭角カッターを使ってリムをカットする方法もあります。この場合、回転方向に注意が必要です。自分から離れる方向に回転させることで、万が一刃が折れても顔に向かって飛んでくるリスクを減らせます。
まとめ：ミニ四駆のホイールリムを削る際のポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- ペラタイヤ使用時はリムがタイヤより出ないよう削る必要がある
- ホイールのテーパー形状を補正することで真円度が向上する
- リム削りは軽量化と幅詰めの両方に効果がある
- 1.8mmドリルでの貫通作業が最初のステップ
- リューターやワークマシンを使うと作業効率が上がる
- ヤスリは軽く当てる程度の力加減が重要
- 8mm以上のホイール幅を確保しないとレギュレーション違反になる
- リム内側の削りはタイヤの真っすぐな装着に貢献する
- カッターを使う場合は回転方向に注意する
- 専用治具を使うとより精度の高い加工が可能になる
ポチップ
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ミニ四駆 ペラタイヤのために、ホイールリムを削る
- 2022年のタイヤのつくりかた
- 【ミニ四駆MA】ツラニスルンダー。
- タイヤ加工の精度を出す！前編
- 【ホイールの成形】加工の順番｜タイヤの真円出しにも欠かせない一手間
- 【ミニ四駆】速度を出そうと思ったら③タイヤ・ホイール
- ホイールのリブを取ろう
- 【ホイールの蓋取り】軽量化や見た目の変化などのメリット｜実際のやり方と合わせて紹介
- ミニ四駆ホイールカッティングツール Ver2.0 大径ホイール用(23.5mm)
- フィンデザインホイールを逆履きするメリットを紹介
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