ミニ四駆の世界では、マシンの安定性を高めるためにさまざまな改造技術が生み出されてきました。その中でも2021年頃に話題となったのが「ドラえもん提灯」という独創的な制振機構です。マスダンパーをゴムで吊り下げるというシンプルな仕組みながら、高い効果を発揮することで多くのレーサーの注目を集めました。
本記事では、ドラえもン提灯の基本的な仕組みから具体的な作り方、実際の効果、そして注意すべきレギュレーションまで、ネット上の情報を収集・分析しながら詳しく解説していきます。東北ダンパーなど類似の制振ギミックとの違いや、現在の大会での使用可否についても触れていますので、ミニ四駆の改造に興味がある方はぜひ参考にしてください。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ ドラえもん提灯の基本構造と名前の由来 |
| ✓ 必要な材料と具体的な作り方の手順 |
| ✓ 実際の制振効果と実験結果 |
| ✓ 大会レギュレーションでの使用制限 |
ミニ四駆のドラえもん提灯の基本知識
- ドラえもん提灯とは2個のマスダンパーをゴムで吊るす制振機構のこと
- ドラえもん提灯の作り方は簡単で初心者でも挑戦しやすい
- ドラえもん提灯の効果は着地時のバウンド軽減に優れている
ドラえもん提灯とは2個のマスダンパーをゴムで吊るす制振機構のこと
ドラえもん提灯とは、2個のマスダンパーをビスで固定し、19mmゴムローラー用のゴムリングでシャーシに吊り下げることで制振効果を得る改造技術です。
この機構の最大の特徴は、マスダンパーが空中で揺れることによって、ジャンプ後の着地時やコースのうねりで発生する車体の振動を吸収できる点にあります。
📊 ドラえもン提灯の基本仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用パーツ | マスダンパー2個、ゴムリング、固定用ビス |
| 設置場所 | フロント・リア・サイド(複数箇所可) |
| 重量 | 2.5g×2個が標準(調整可能) |
| 効果 | 着地時のバウンド軽減、車体安定性向上 |
名前の由来について、こちらの記事では次のように説明されています。
マスダンパー2個を固定したものは真鍮の色と形状からドラえもんの鈴の様に見えることからドラえもん提灯と呼ばれる様になった様です。
実際、金色の真鍮製マスダンパーを2個並べた姿は、確かにドラえもんの首に付いている鈴を連想させます。このユニークなネーミングも、ミニ四駆コミュニティで広く親しまれる要因となったようです。
また、別の情報によれば、岩手のレーサーが以前に同様のアイデアを**「ビヨンセ」**という名前で開発していたという話もあります。マスダンパーがビヨーンビヨーンと揺れる様子からこの名前が付けられたと推測されますが、おそらく「ドラえもン提灯」という呼称の方が視覚的に分かりやすく、より広く普及したと考えられます。
ドラえもん提灯の作り方は簡単で初心者でも挑戦しやすい
ドラえもん提灯はシンプルな構造で、特別な工具や技術がなくても製作できる点が魅力です。
🔧 必要な材料リスト
| パーツ名 | 個数・仕様 | 備考 |
|---|---|---|
| マスダンパー | 2個(2.5g推奨) | 重量は調整可能 |
| 固定用ビス | 12mm程度 | M2サイズ |
| スペーサー | M2ナット+平ワッシャー2枚 | マスダンパー間に挟む |
| ロックナット | 1個 | 固定用 |
| 19mmゴムローラー用ゴムリング | 3本 | 吊り下げ用 |
| 取付用トラスビス | 2本 | シャーシへの設置用 |
📝 製作手順
- マスダンパーの組み立て:2個のマスダンパーの間にスペーサー(ナットとワッシャー)を挟み、12mmのビスを貫通させてロックナットで固定します
- ゴムリングの編み込み:3本のゴムリングを編み込むように組み合わせます
- マスダンパーの装着:編み込んだゴムリングの中央部分にマスダンパー組み品を通します
- シャーシへの取り付け:シャーシに立てたトラスビス2本に、ゴムリングを捻りながら引っかけて完成です
ある実践者の記事では、新生さん(ドラえもん提灯の発案者)から直接アドバイスをもらい、高さ調整の重要性について指摘されています。
「高さをもう少し上げた方がよいです」と、アドバイスをいただきました
このように、ゴムのテンション調整や設置高さによって効果が変わるため、何度か試行錯誤しながら自分のマシンに最適なセッティングを見つけることが大切です。
ドラえもん提灯の効果は着地時のバウンド軽減に優れている
ドラえもん提灯の最大のメリットは、コストパフォーマンスに優れた制振効果にあります。
✨ 実験で確認された効果
| 比較項目 | 素組み(提灯なし) | ドラえもん提灯装着後 |
|---|---|---|
| 着地時のバウンド | 大きく跳ねる | 明らかに少ない |
| 車体の安定性 | 不安定 | 大幅に向上 |
| コースアウトリスク | 高い | 減少 |
実際の検証動画や記事によれば、机上での簡易実験においても、ドラえもん提灯を装着したマシンは装着していない車両と比較して着地時のバウンドが明らかに少ないことが確認されています。
特に高速走行時やジャンプ台からの着地では、この効果がレースの成績に直接影響する可能性があります。車体が安定することで、コース完走率の向上やタイム短縮が期待できるでしょう。
💰 コストパフォーマンスの高さ
ドラえもん提灯の魅力は効果だけでなく、その安価な製作コストにもあります。
✓ マスダンパー、ゴムリング、ビスなど入手しやすいパーツのみ
✓ 高価なグレードアップパーツが不要
✓ 複数個作ってもコストが抑えられる
✓ 2本程度のビスで簡単に脱着可能
この手軽さから、「素組みマシンにも追加して性能向上を図りたい」という声も聞かれます。一般的には、マシンを大幅に改造しなくても効果を実感できる点が、多くのレーサーに支持される理由となっているようです。
ミニ四駆のドラえもン提灯と大会レギュレーション
- Basic-MAX GPではドラえもん提灯の使用が明確に禁止されている
- ドラえもん提灯は「東北ダンパー」など他の制振ギミックと同系統に分類される
- グレードアップパーツのボールリンクマスダンパーは使用可能
- まとめ:ミニ四駆のドラえもん提灯は効果的だがレギュレーション確認が必須
Basic-MAX GPではドラえもン提灯の使用が明確に禁止されている
ドラえもん提灯は効果的な改造である一方、一部の大会レギュレーションでは使用が禁止されています。
特に「Basic-MAX GP」では、競技会規則(ver3.0)において以下のように明確に規定されています。
マスダンパー等重量物を用いたスイング系の制振ギミック(提灯、ヒクオ、ノリオ、東北ダンパー、キャッチャーダンパー、ギロチンダンパー、ドラえもん提灯等)は使用を禁止します。
📋 Basic-MAX GPで禁止されている制振ギミック
| ギミック名 | 特徴 |
|---|---|
| ドラえもん提灯 | マスダンパー2個をゴムで吊り下げ |
| 東北ダンパー | 重量物を使った制振機構 |
| 提灯(一般) | 各種吊り下げ式ダンパー |
| ヒクオ/ノリオ | スイング系制振機構 |
| キャッチャーダンパー | キャッチャーを利用した制振 |
| ギロチンダンパー | 可動式の制振機構 |
Basic-MAX GPは「基本無加工」をコンセプトとした大会レギュレーションであり、フェアプレイ精神のもと公平な競技環境を目指しているため、このような制限が設けられていると考えられます。
⚠️ 参加前に必ず確認すべきポイント
✓ 参加する大会の公式レギュレーションを事前にチェック
✓ 店舗や団体によって微細な差異がある場合も
✓ 車検で失格にならないよう余裕を持って準備
✓ 不明点は大会運営に直接問い合わせる
ドラえもン提灯は「東北ダンパー」など他の制振ギミックと同系統に分類される
ドラえもん提灯は、スイング系制振ギミックというカテゴリーに分類されます。
これは重量物(マスダンパー)が可動することで振動を吸収する仕組みであり、同様の原理を持つ改造技術として「東北ダンパー」「提灯」「ヒクオ」「ノリオ」などが存在します。
🔄 スイング系制振ギミックの共通点
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 基本原理 | 重量物の可動による振動吸収 |
| 効果 | 着地時のバウンド軽減、車体安定化 |
| 構造 | ゴムやバネで重量物を吊るす/支える |
| レギュレーション | 多くの大会で制限対象 |
これらのギミックは、F1などのモータースポーツで採用されていた制振機構と似た動きをするとも言われています。理論的には非常に効果的な仕組みですが、その効果の高さゆえに大会では制限されるケースが多いようです。
一方で、サイドに設置するバージョンなど、設置位置を工夫することで重心をマシンの中心に寄せる効果も期待できるという意見もあります。
制震効果は側面取付けにしても変わらず、効果アリです。重心がよりマシンの中心に寄るのでマシンの姿勢、重量バランスも良くなるといいなぁ
このように、ドラえもん提灯には様々な応用の可能性がありますが、大会で使用する場合は必ずレギュレーションを確認する必要があります。
グレードアップパーツのボールリンクマスダンパーは使用可能
ドラえもん提灯が禁止されている大会でも、タミヤ公式のグレードアップパーツであるボールリンクマスダンパーは使用できる場合があります。
Basic-MAX GPのレギュレーションでは以下のように記載されています。
ただし、グレードアップパーツであるボールリンクマスダンパーの使用は可能です。B-MAX GP レギュ『【1】- 6 – ③』に従ってセッティングしてください。
⚙️ ボールリンクマスダンパー使用時の注意点
| 項目 | 許可事項 | 禁止事項 |
|---|---|---|
| 設置方法 | 固定されたビスによる上下運動 | アーム部が車軸を跨ぐ設置 |
| 設置場所 | プレート下方への吊り下げ配置も可 | – |
| 走行中 | – | 脱落した場合は失格 |
ボールリンクマスダンパーは、公式パーツとして設計されているため、一定のルール内であれば使用が認められています。ただし、設置方法には制限があり、特にアーム部が車軸を跨ぐような取り付け方は禁止されていますので注意が必要です。
💡 レギュレーション内での制振対策
ドラえもん提灯が使えない大会でも、以下のような方法で制振効果を得ることは可能です。
✓ ボールリンクマスダンパーの活用
✓ 固定式マスダンパーの最適配置
✓ ブレーキセッティングの調整
✓ タイヤとホイールの組み合わせ最適化
各大会のレギュレーションを理解した上で、認められている範囲内で最大限の工夫をすることが、ミニ四駆の改造における醍醐味と言えるでしょう。
まとめ:ミニ四駆のドラえもん提灯は効果的だがレギュレーション確認が必須
最後に記事のポイントをまとめます。
- ドラえもん提灯とは2個のマスダンパーをゴムリングで吊り下げる制振機構である
- 名前の由来は金色のマスダンパーがドラえもんの鈴に似ていることから
- 製作に必要なのはマスダンパー、ゴムリング、ビスなど安価で入手しやすいパーツのみ
- 着地時のバウンド軽減に優れた効果があり、コストパフォーマンスが高い
- Basic-MAX GPをはじめ多くの大会でスイング系制振ギミックとして使用が禁止されている
- 東北ダンパーやヒクオなど同系統のギミックも同様に制限対象となる
- タミヤ公式のボールリンクマスダンパーは使用可能な場合がある
- 設置位置や高さ、ゴムのテンションによって効果が変化する
- 参加する大会のレギュレーションを事前に必ず確認する必要がある
- 店舗や団体によってルールに微細な差異がある可能性もある
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ミニ四駆 ドラえもん提灯の作り方と効果 | yun工房+
- 【ミニ四駆】「ドラえもんとビヨンセ」 : サブカル”ダディ”ガッテム日記
- 【ミニ四駆】「これが噂のドラえもん提灯!」 – YouTube
- concours d’Elegance/MACHINE
- Basic-MAX GP 競技会規則(ver3.0) | Basic-MAX GP 実行委員会
- ドラえもん提灯を装着! | わっちの山形でミニ四駆やらいろいろブログ
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