ミニ四駆でタイヤの精度を上げるために重要なのが、ホイールの貫通作業です。しかし、通常のドリルだけでは六角穴の中心を正確に貫通するのは難しく、わずかなズレがタイヤの振れにつながってしまいます。そこで注目されているのが「シャフトブレード」という専用治具。P!MODEL LABOが開発したこのツールは、ホイールに六角穴を形成することで貫通精度を飛躍的に高め、これまで使えなかったホイールさえも復活させる可能性を秘めています。
この記事では、シャフトブレードの種類や選び方、使用方法について詳しく解説します。PPホイール向けのP23、強化ホイール向けのP11、両対応のP49など、目的に応じた製品の違いや、リューター使用時とタイヤ作成治具使用時での使い分けなど、実践的な情報を網羅的にお届けします。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ シャフトブレードはホイール貫通の精度を大幅に改善する専用治具である |
| ✓ ホイールの材質や使用する機材によって最適な製品を選ぶ必要がある |
| ✓ 六角穴形成により振れの少ないタイヤ作成が可能になる |
| ✓ 下穴を開けてから使用することで破損リスクを軽減できる |
ミニ四駆のシャフトブレードで実現できるホイール加工の精度向上
- シャフトブレードとは何か?従来のドリル貫通との違い
- P!MODEL LABOが開発した背景と六角穴形成の重要性
- シャフトブレード使用で得られる具体的なメリット
シャフトブレードとは何か?従来のドリル貫通との違い
シャフトブレードは、ミニ四駆のホイール貫通作業を革新する専用治具です。従来、ホイールの貫通にはΦ1.7~1.8mmのドリルが使われてきましたが、この方法には大きな課題がありました。
📊 従来のドリル貫通とシャフトブレードの比較
| 項目 | ドリル貫通 | シャフトブレード |
|---|---|---|
| 貫通穴の形状 | 円形 | 六角形 |
| 中心精度 | 職人技が必要 | ガイドで安定 |
| ホイールの歪み | 発生しやすい | 最小限に抑制 |
| タイヤの振れ | 出やすい | 大幅に軽減 |
| 作業難易度 | 高い | 比較的容易 |
通常のドリルでは円形の穴しか開けられず、しかもホイールの中心を正確に捉えることが困難です。ボール盤で垂直に開けたとしても、ホイールの中心がズレていれば精度は期待できません。
ドリル貫通だけでは、貫通穴がずれる、ドリルに圧をかけすぎて歪んでしまう等のトラブルがよく起こります
一方、シャフトブレードは六角穴を形成することが最大の特徴です。ホイールにはもともと六角穴のガイドがあり、そこを基準に垂直に貫通できれば、振れの少ないホイールが作れるという理論に基づいています。
P!MODEL LABOが開発した背景と六角穴形成の重要性
シャフトブレードの開発には、ミニ四駆レーサーの実践的な知見が活かされています。開発者のぽらりん氏は、フラットレーサーのけいいち氏のブログで紹介されていた六角シャフトを使った貫通方法に着目しました。
🔧 六角穴形成が重要な理由
- ✅ ホイールには元々六角穴のガイドが存在する
- ✅ 六角の角が綺麗に出ていれば振れていないホイールの可能性が高い
- ✅ 六角穴で垂直に貫通すれば回転軸も垂直になる
- ✅ 軸受との適切なクリアランスが得られる
ただし、従来の方法には課題がありました。貫通用シャフトの選別、エッジ出し、研磨といった準備作業に手間がかかるのです。また、市販のシャフトビットにはテーパー加工や振れ防止加工が施されているものが多く、純粋な六角穴形成には向いていませんでした。
そこで生まれたのが、角エッジがしっかり立っていて、リーマーのように機能する専用シャフトブレードです。SUS303ステンレス鋼をNC旋盤で削り出し、先端にエッジを立てることで、穴を削って六角穴を形成できる構造になっています。
シャフトブレード使用で得られる具体的なメリット
シャフトブレードを使用することで、ミニ四駆のタイヤ製作において複数のメリットが得られます。
📈 シャフトブレード使用の主なメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 精度向上 | 六角穴形成により貫通精度が大幅アップ |
| ホイール再生 | 選別で弾いていたホイールも使えるレベルに |
| 作業効率 | 垂直に打ち込むだけのシンプルな工程 |
| 抜き差し容易 | 副次的効果としてホイールの着脱が簡単に |
| リューター対応 | そのままチャックしてタイヤ加工可能 |
使い方は非常にシンプルです。ホイールに垂直にブレードビットをセットし、ハンマーなどでまっすぐ叩き込むだけ。先端のエッジが穴を削って六角穴を形成してくれます。
⚠️ 使用時の注意点
- 必ず下穴を開けてから使用する(直接打ち込むと曲がる可能性)
- 垂直に打ち込むことが精度確保の鍵
- ステンレス製のため力の入れすぎに注意
- 繰り返し使用でエッジが摩耗するため定期的なメンテナンスが必要
これがあれば、タイヤの精度出しは大幅に改善でき、また今までホイール選別等でちょっと厳しい?と思っていたホイールも、もしかしたら難なく使えるレベルまで、引き上げることができるかもしれません
垂直に打ち込めば回転軸も垂直になるため、ビットをセットしたままリューターにチャックしてタイヤを削るだけで、精度の高いタイヤを作り出すことが可能になります。
ミニ四駆のシャフトブレード選びで失敗しないための製品比較と使い分け
- ホイールの種類で選ぶ:PPホイールと強化ホイールの違い
- 使用ツール別の選び方:リューターかタイヤ作成治具か
- 主要製品の特徴:P11、P23、P49の違いを徹底比較
- まとめ:ミニ四駆のシャフトブレード選びで押さえるべきポイント
ホイールの種類で選ぶ:PPホイールと強化ホイールの違い
シャフトブレードを選ぶ際、最も重要なのが対応するホイールの材質です。ミニ四駆のホイールは大きく分けて2種類あります。
🎯 ホイールの種類と推奨シャフトブレード
| ホイールタイプ | 特徴 | 推奨製品 | 対辺サイズ |
|---|---|---|---|
| PPホイール | ノーマルホイール、柔らかい | P23 thin | 標準より細い |
| 強化ホイール | カーボン/グラスファイバー、硬い | P11 | 標準サイズ |
| 両対応 | どちらにも使える汎用タイプ | P49 ver.3 | 中間設計 |
PPホイール(ポリプロピレン製のノーマルホイール)は比較的柔らかい材質のため、標準サイズのシャフトブレードを使うと六角穴がゆるくなりすぎる傾向があります。そのため、P23 thinという対辺を0.01mm単位で調整した細めのバージョンが開発されました。
従来品ではPPホイールに使うと少しばかりゆるくなりすぎること(カーボン強化にはちょうど良かったが)や少しばかり調整をしてほしいとのお声をいただき、調整して仕上げました
一方、強化ホイール(カーボン混入やグラスファイバー)は硬い材質のため、P11の標準サイズが適しています。ただし、強化ホイールは形状や打ち込み方によって割れる可能性があるため、より慎重な作業が求められます。
使用ツール別の選び方:リューターかタイヤ作成治具か
シャフトブレードは使用する機材によっても選ぶべき製品が変わってきます。これはシャフト部分の長さが関係しています。
🛠️ 使用ツール別の選択ガイド
リューターで加工する場合
- ✅ P11(強化ホイール向け)
- ✅ P23 thin(PPホイール向け)
- ✅ P49 ver.3(両対応)
これらは比較的シャフトが短く、六角穴形成に特化した設計になっています。短いことで貫通時の曲がりリスクが低減されます。
ペラニスルンダー等のタイヤ作成治具を使う場合
- ✅ P31 ver.2(強化ホイール向け)
- ✅ P32-2 thin ver.2.1(PPホイール向け)
これらはシャフト部分が従来品より15mm延長されており、タイヤ作成治具に対応できる長さになっています。
P31、P32の長いシリーズはペラニスルンダー等のタイヤ作成治具を使うとき用です。理由はシャフト部分が長いため、貫通もする前提で叩き込むと曲がりやすいためです
推奨される使用手順は以下の通りです:
- 短いシャフトブレードで六角穴を形成する
- 使用するツールに合わせてシャフトブレードを差し替える
この2段階の手順を踏むことで、より精度の高い貫通が実現できるとされています。
主要製品の特徴:P11、P23、P49の違いを徹底比較
P!MODEL LABOが推奨する六角穴形成用シャフトブレードは主に3種類です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
📋 主要3製品の詳細比較
| 製品名 | 対応ホイール | 価格 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| P11 | 強化ホイール | 3,666円(2本) | 標準サイズ、カーボン/グラスファイバー向け |
| P23 thin | PPホイール | 3,666円(2本) | 対辺を細く調整、抜けにくい六角穴 |
| P49 ver.3 | PP・強化両対応 | 3,666円(2本) | 汎用性高い、先端に円柱形状 |
P11の特徴
- 強化ホイール専用設計
- カーボン混入・グラスファイバーホイールに最適
- 硬い材質にも対応できるエッジ強度
P23 thinの特徴
- PPホイール向けに対辺を微調整
- 従来品より若干細い設計
- 軸の部分に溝があり従来品と区別可能
- 「立体では強化ホイールの選択肢がほぼないため、これだけ持っていればどうにでもなる」との評価も
P49 ver.3の特徴
- P23よりも若干対辺が細いバージョン
- 先端に円柱形状を採用(センターに合いやすい)
- PPならそのまますんなり入るホイールも存在
- 従来品より短いためCraft&Customizingのホイール貫通ツールとの互換性なし(接着ツールでは使用可)
⚙️ 共通仕様
すべての製品に共通する仕様は以下の通りです:
- 素材:SUS303ステンレス
- 加工方法:NC旋盤削り出し
- チャック軸:Φ3mm(コレットチャック推奨)
- 内容:2本入り
注意点として、P49は従来品より若干短くなっているため、一部の治具との互換性がない点は留意が必要です。ただし、「ホイールによってはPPならばそのままするすると入っていくものもあった」とのことで、作業性の向上も期待できます。
まとめ:ミニ四駆のシャフトブレード選びで押さえるべきポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- シャフトブレードは六角穴を形成することでホイール貫通の精度を飛躍的に向上させる専用治具である
- 従来のドリル貫通では中心精度の確保が難しく、タイヤの振れの原因になっていた
- PPホイールには対辺の細いP23 thin、強化ホイールにはP11、両対応ならP49 ver.3を選ぶ
- リューター使用時は短いタイプ、タイヤ作成治具使用時は長いタイプ(P31、P32-2)が適している
- 必ず下穴を開けてから使用することで破損リスクを軽減できる
- 垂直に打ち込むことが精度確保の最重要ポイントである
- SUS303ステンレス製でエッジが立っており、穴を削って六角穴を形成する構造
- 繰り返し使用でエッジが摩耗するため定期的なメンテナンスや買い替えが必要
- Craft&Customizingのホイール貫通ツールを使用する場合は互換性を確認する
- 価格は2本セットで3,666円が標準的である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【新商品】ホイールシャフトブレード|P lab co.ltd.,ウチダケイ/ポラ
- P49 ホイールシャフトブレードver.3(2本入、PP、強化ホイール対応) | P!MODEL LABO STORE
- シャフトブレードの選び方|P lab co.ltd.,ウチダケイ/ポラ
- P23 ホイールシャフトブレード thin(PPホイール向け) | P!MODEL LABO STORE
- Amazon | ミニ四駆 シャフトブレードver.2【P!MODEL LABO】 通販
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