ミニ四駆ファンなら一度は耳にしたことがあるであろう「グレートエンペラー」。ダッシュ!四駆郎の主人公・日ノ丸四駆郎が駆る「ダッシュ001号・大帝」として登場したこのマシンは、1991年の発売以来、多くのレーサーの心を掴んできました。エンペラーシリーズの第3世代として登場し、空力を追求した独特のデザインと2つのフォーメーションを持つ革新的な仕様が特徴です。
2020年にはスーパーIIシャーシを採用した「グレートエンペラー プレミアム」が発売され、現代のミニ四駆ファンにもその魅力が再び届けられています。往年のファンはもちろん、新世代のレーサーたちにとっても、このマシンの持つ歴史と革新性は見逃せないポイントでしょう。本記事では、グレートエンペラーの全貌を多角的に解説していきます。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ グレートエンペラーの基本スペックと歴史的背景 |
| ✓ エアロ/ネイキッドフォーメーションの特徴と使い分け |
| ✓ プレミアム版とオリジナル版の違い |
| ✓ 改造のポイントと現代レースでの活用法 |
ミニ四駆グレートエンペラーの基本情報と魅力
- グレートエンペラーはダッシュ四駆郎世代の象徴的マシン
- 2つのフォーメーションが最大の特徴
- プレミアム版で現代に蘇った名機
グレートエンペラーはダッシュ四駆郎世代の象徴的マシン
グレートエンペラーは1991年9月18日に発売された、レーサーミニ四駆シリーズNo.36のマシンです。
📊 グレートエンペラーの基本データ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | ダッシュ001号・大帝(グレートエンペラー) |
| 発売日 | 1991年9月18日 |
| シリーズ | レーサーミニ四駆シリーズ |
| アイテムNo. | 18036(オリジナル)/18075(プレミアム) |
| 初期価格 | 600円 |
| シャーシ | ZEROシャーシ(オリジナル)/スーパーIIシャーシ(プレミアム) |
このマシンは漫画「ダッシュ!四駆郎」において、主人公・日ノ丸四駆郎の4代目愛車として登場しました。実は源駆郎(四駆郎の父)が改造した特別なマシンで、もともとは皇が作った2台のスーパーエンペラーのうち、パワーが強すぎて扱いに困っていた1台を改造したものという設定があります。
源駆郎は地獄ラリーの途中、ドイツで現地レーサーたちとレースを繰り広げながらスーパーエンペラー2号車をグレートエンペラーへと進化させた
💡 マシンの独自性
- 空力追求のボディデザイン:スーパーエンペラーの特性を活かしつつ、空力性能を徹底的に追求
- アルミホイール採用:当時としては高級な仕様
- 強磁性フェライトモーター:高伝導コイルで作られた高性能モーター搭載
- デュアルフォーメーション:状況に応じて2つの形態に変形可能
劇中では、そのパワーゆえに四駆郎も最初は制御できず、「マシンが走らせたいように走らせてやる」という境地に達して初めて真の力を発揮できたという描写があります。この設定は、おそらく当時の子どもたちにとって「マシンとの信頼関係」という概念を教える重要なメッセージだったのかもしれません。
2つのフォーメーションが最大の特徴
グレートエンペラーの最大の魅力は、エアロフォーメーションとネイキッドフォーメーションという2つの顔を持つアジャスタブルシステムにあります。
🔧 2つのフォーメーション比較
| フォーメーション | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| エアロフォーメーション | フロントノーズ+ウイング装備 | 強力なダウンフォース発生、高速安定性 | 向かい風に弱い、重量増 |
| ネイキッドフォーメーション | フロント・リアパーツ除去 | 軽量化、向かい風に強い | 過度な風で吹き飛ばされる可能性 |
オリジナルのZEROシャーシ版では、フロントカウルをバンパーの穴に簡単にはめ込むだけで着脱が可能でした。これにより、レース前の状況判断で瞬時にフォーメーション変更ができるという実用的なメリットがありました。
ゼロシャーシもっていたので載せ替えしました!!やはりゼロシャーシがカッコいい!!原作のグレートエンペラーはフロントカウルはどうやってとめていたんだ?
✨ 劇中での使い分け
漫画では、全国大会決勝で猛烈な向かい風に遭遇した際、フロントウイングとリアカウル・リアウイングを外すことでダウンフォースを軽減し、タンクローとネオバーニングサンが開いた活路を進んで紙一重で優勝を勝ち取るという名シーンがあります。この「ネイキッドフォーメーション」という呼称も、レース戦略の一環として印象的に描かれていました。
一般的には、このようなパーツ着脱システムは当時のミニ四駆としては画期的で、読者からのデザインコンテストのアイデアを取り入れたという背景もあるようです。
プレミアム版で現代に蘇った名機
2020年3月に発売された「グレートエンペラー プレミアム」は、スーパーIIシャーシを採用し現代的な仕様にアップデートされたモデルです。
📦 プレミアム版の主要変更点
| 変更点 | オリジナル(ZERO) | プレミアム(スーパーII) |
|---|---|---|
| シャーシ | ZEROシャーシ | スーパーIIシャーシ |
| カラー | ガンメタ風シャーシ | ダークグレイABS樹脂 |
| A部品色 | – | レッド |
| ホイール | 標準ホイール | ゴールド3本スポークホイール(小径) |
| タイヤ | スリック | パターン入り小径タイヤ |
| ギヤ比 | 4.2:1、5:1 | 3.5:1超速ギヤ |
| フロントカウル固定 | バンパー穴差込 | ビス止め |
⚠️ プレミアム版での注意点
プレミアム版ではフロントカウルの取り付けがビス止めになったため、オリジナル版のような簡単な着脱ができなくなりました。これについては、実際に購入したユーザーから「昔のグレートエンペラーのフロントカウルはゼロシャーシの穴にはめ込んで着脱が楽だったんですが、ビス留めになったんですね」という声も上がっています。
昔のグレートエンペラーは、フロントカウルは、シャーシの穴に入れてましたが、プレミアム版は、シャーシにねじ止めなのでやや、イメージが変わりました
💰 価格と入手性
プレミアム版の定価は1,210円(税込)ですが、Amazonなどでは846円程度で販売されているケースも見られます。オリジナル版は中古市場でも人気が高く、Yahoo!オークションでの落札価格は平均3,404円、最高17,051円という記録もあります。
グレートエンペラーのミニ四駆としての実力と改造術
- エンペラーシリーズの系譜における位置づけ
- 改造のポイントと現代レースでの活用
- 塗装とカスタマイズの楽しみ方
- まとめ:グレートエンペラーとミニ四駆文化
エンペラーシリーズの系譜における位置づけ
グレートエンペラーは、エンペラー(皇帝)、スーパーエンペラー(超皇帝)に続く第3世代のエンペラーシリーズとして誕生しました。
👑 エンペラーシリーズの進化系統
| 世代 | マシン名 | ナンバー | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 初代 | エンペラー(皇帝) | ダッシュ1号 | 片輪走行可能、エンペラーブランドの始祖 |
| 2代目 | スーパーエンペラー(超皇帝) | ダッシュ01号 | 変速装置搭載、アウトインアウト走法 |
| 3代目 | グレートエンペラー(大帝) | ダッシュ001号 | 空力追求、デュアルフォーメーション |
| 後継 | プロトエンペラー | – | 原始大帝としての位置づけ |
| 現代 | ライズエンペラー | – | MAシャーシ採用の最新世代 |
グレートエンペラーの設計思想は、初代エンペラーの片輪走行やスーパーエンペラーのアウトインアウト走法といった先代の技を継承しつつ、F1マシンを意識した空力性能を追加したものと言えます。
📚 デザインの誕生秘話
実は、グレートエンペラーのデザインには興味深い背景があります。徳田ザウルス氏によれば、当時コロコロコミックで行われていた「エンペラーデザインコンテスト」で読者が送ってきたデザインをベースにしたとのこと。特に「アジャスタブルシステム」と呼ばれるボディパーツ着脱機能は、読者のアイデアを盛り込んだものだそうです。
これは、おそらくミニ四駆史上でも珍しい「ファン参加型デザイン」の成功例と言えるでしょう。読者の創造性が実際の商品に反映されたという事実は、当時の子どもたちにとって大きな励みになったかもしれません。
改造のポイントと現代レースでの活用
グレートエンペラーは車高が低く、そのままでもレース仕様として使いやすいという特徴があります。
🔨 改造の基本方針
一般的に、エンペラー系マシンは車高が高いというイメージがありますが、グレートエンペラーは例外的に車高が低く設計されています。これは現代のレースシーンでも通用する低重心設計と言えるでしょう。
🎯 おすすめ改造ポイント
- ✅ タイヤ選択:プレミアム版は小径タイヤですが、大径タイヤへの交換も可能で見た目の印象が大きく変わります
- ✅ ホイール変更:オリジナルは紙ステッカー(オレンジ)、プレミアムはホイールステッカー(ゴールド)で発色が異なります
- ✅ 重量バランス:ボディパーツが大きく分割されているため、意外と重量があります。軽量化を検討する価値があります
- ✅ ローラー配置:スーパーIIシャーシは複数のパーツ取り付け穴があり、幅広いセッティングに対応可能です
🏁 レースでの実用性
そのままでも車高が低いので、レースに使いやすいです。エンペラーでレースに参加したい場合の選択肢にどうでしょうか?
プレミアム版は3.5:1の超速ギヤが付属しているため、ストレート重視のコースレイアウトに向いていると推測されます。ただし、テクニカルコースでは4:1や4.2:1へのギヤ変更も検討する価値があるでしょう。
塗装とカスタマイズの楽しみ方
グレートエンペラーは付属ステッカーだけでもある程度色が再現されており、塗装なしでも十分カッコいいという評価があります。
🎨 カラーリングの選択肢
ダッシュ四駆郎マシンの多くは、付属ステッカーだけでは色が足りず部分塗装が必要になるケースが多いのですが、グレートエンペラーは比較的そのままでも見栄えが良いとされています。
💎 人気カスタマイズ例
| カスタマイズ | 詳細 | 効果 |
|---|---|---|
| 黒窓化 | キャノピーを黒く塗装 | レーシーな印象、統一感向上 |
| フロントサス塗装 | 本来は青だが赤に変更 | パッケージイラストに近づける |
| 全体艶消し | 窓以外を艶消し塗装 | シャープで大人っぽい仕上がり |
| メッキボディ | パープルメッキ版も存在 | 希少性の高い特別仕様 |
🖌️ 実践者の声
あるユーザーは、ダッシュ四駆郎スペシャルキットを使って黒窓仕様のグレートエンペラーを製作し、「黒窓と窓周りは艶あり黒と艶消し黒で差別化」「サスの指定色は青だが、パッケージのザウルス先生の絵では赤なので赤に変更」といった工夫を凝らしたそうです。
このような独自解釈によるカスタマイズは、ミニ四駆の醍醐味の一つと言えるでしょう。公式設定と漫画のビジュアル、そして個人の好みのバランスを取りながら、自分だけのグレートエンペラーを作り上げる楽しみがあります。
まとめ:グレートエンペラーとミニ四駆文化
最後に記事のポイントをまとめます。
- グレートエンペラーは1991年発売のダッシュ001号・大帝として、エンペラーシリーズ第3世代を代表するマシンである
- エアロフォーメーションとネイキッドフォーメーションという2つの形態を持つアジャスタブルシステムが最大の特徴である
- オリジナル版はZEROシャーシ、プレミアム版はスーパーIIシャーシを採用し、それぞれ異なる魅力がある
- 車高が低く、現代のレースシーンでもそのまま使える実用性を持っている
- 読者デザインコンテストのアイデアを取り入れた、ファン参加型の商品開発という背景がある
- 付属ステッケーだけでもある程度完成度が高く、初心者にも扱いやすい
- 黒窓化や塗装カスタマイズなど、上級者向けの改造余地も十分にある
- 中古市場でも人気が高く、オークションでは平均3,400円前後で取引されている
- エンペラーシリーズの伝統を受け継ぎつつ、F1マシンを意識した独自の進化を遂げた
- 第一次ミニ四駆ブーム世代にとっては思い出深く、新世代にとっては新鮮な魅力を持つマシンである
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 1/32 レーサーミニ四駆シリーズ ダッシュ001号 – 大帝(グレートエンペラー) プレミアム 製作記録【ミニ四駆】
- ダッシュ001号・大帝(グレート・エンペラー) – ミニ四駆 @ VIP Wiki 再
- Amazon | タミヤ(TAMIYA) レーサーミニ四駆シリーズ No.75 グレートエンペラー プレミアム
- Yahoo!オークション -「ミニ四駆 グレートエンペラー」の落札相場
- グレートエンペラー (ぐれーとえんぺらー)とは【ピクシブ百科事典】
- 「グレートエンペラープレミアム」初めての大帝
- 「ダッシュ001号大帝(グレートエンペラー)」
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