ミニ四駆のエアロアバンテは、2012年にARシャーシを搭載した第1弾として発売され、多くのレーサーをサーキットに復帰させた名車です。25年前に発売されたアバンテJr.の流れを汲み、当時から高性能な設計が特徴でした。このエアロアバンテをさらにパワーアップさせるには、適切な改造が欠かせません。初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合わせた改造方法が存在し、シンプルな改造から本格的なチューニングまで幅広い選択肢があります。
本記事では、エアロアバンテの基本的な改造から応用テクニックまで、実際のレース経験者の知見も交えながら詳しく解説していきます。スターターパックの活用法や、パーツ選びのコツ、さらには予算に応じた改造プランまで、実践的な情報を網羅しています。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ エアロアバンテの基本改造から上級テクニックまでの具体的手順 |
| ✓ スターターパックを活用した効率的な改造方法 |
| ✓ 予算別のパーツ選びと組み合わせのコツ |
| ✓ 実戦で役立つセッティングと調整方法 |
ミニ四駆エアロアバンテ改造の基本戦略
- エアロアバンテの改造は初心者でも取り組みやすいシンプル設計から始める
- スターターパックARスピードタイプなら必要パーツが最初から揃う
- 安定性とスピードのバランスを考えた段階的改造が成功の鍵
- ARシャーシの高性能を活かした改造で戦闘力が大幅アップ
エアロアバンテの改造は初心者でも取り組みやすいシンプル設計から始める
エアロアバンテはARシャーシを搭載しており、もともとの完成度が非常に高いのが特徴です。そのため、下手に手を加えると性能が下がってしまう可能性があります。
📊 初心者向け改造の優先順位
| 優先度 | 改造内容 | 効果 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 1 | ボールベアリング装着 | スピードアップ↑↑ | 低 |
| 2 | クリヤーボディへ変更 | 軽量化・安定性向上 | 低 |
| 3 | ゴールドターミナル交換 | 電力効率アップ | 低 |
| 4 | ホイール貫通加工 | 安定性向上 | 中 |
ミニ四駆制作改造情報局では「ARシャーシは、もともとの完成度が非常に高いので、下手に手を加えると性能が下がってしまう」と指摘しています。
出典：ミニ四駆制作改造情報局
初めて改造に取り組む場合は、パーツ加工を伴わない改造から始めることをおすすめします。ボールベアリングの装着やターミナルの交換など、ポン付けでできる改造でも十分な効果が得られます。
スターターパックARスピードタイプなら必要パーツが最初から揃う
**ミニ四駆スターターパックARスピードタイプ（エアロアバンテ）**は、定価2,420円で以下のグレードアップパーツがセットになっています。
✨ スターターパック付属パーツ一覧
- ✅ レブチューン2モーター
- ✅ 小径ローハイトスーパーハードタイヤ
- ✅ ブレーキセット
- ✅ サイドマスダンパー
- ✅ FRPプレート（フロント・リヤ）
- ✅ 組み立て用簡易工具
これらのパーツを個別に購入するよりもかなりお得で、初心者が最初に必要なものがほぼ揃っています。ギア比は3.5:1の超速ギアが標準装備されており、スピード重視のセッティングになっています。
💡 コストパフォーマンス比較
| 購入方法 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| スターターパック単品 | 2,420円 | 工具・改造パーツ込み |
| 通常キット＋パーツ個別購入 | 約4,000円～ | パーツを選ぶ手間あり |
安定性とスピードのバランスを考えた段階的改造が成功の鍵
エアロアバンテを改造する際は、いきなり最高速を追求するのではなく、段階を踏んで改造していくことが重要です。
🎯 改造の3段階アプローチ
【第1段階】基本性能の向上
- 丸穴ボールベアリング装着（4個セット880円）
- 電池端子の接触力向上
- ホイール貫通加工
【第2段階】安定性の確保
- FRPプレート取り付け
- マスダンパー装備
- ブレーキセッティング
【第3段階】スピードの追求
- モーター交換
- 中空プロペラシャフト
- フッ素コートギヤシャフト
一般的には、まず安定性を確保してからスピードアップを図るのがセオリーです。スピードを上げてもコースアウトしてしまっては意味がありません。
ARシャーシの高性能を活かした改造で戦闘力が大幅アップ
ARシャーシには他のシャーシにはない優れた特徴があります。
⚡ ARシャーシの主な特徴
| 特徴 | メリット | 改造への影響 |
|---|---|---|
| 底面がスベスベ | 芝セクションでも減速しない | ローハイトタイヤとの相性◎ |
| バッテリーカバー付き | ボディを外さず電池交換可能 | メンテナンス性良好 |
| 高い基本性能 | 初心者でも速い | 大幅な加工不要 |
| シンプル構造 | 組み立てやすい | 改造の自由度高い |
yun工房＋では「ARシャーシは精度がかなり良く、駆動効率が良い。ギア比3.5:1と小径ローハイト、レブチューン2の組み合わせはとても期待が出来る」と評価されています。
出典：yun工房＋
注意点として、ARシャーシはスイッチを最後まで入れてから走らせることを意識する必要があります。他のシャーシと違って、スイッチが途中でも車輪が回転し始めるため、中途半端な状態で走らせるとすぐに止まってしまうトラブルが多発します。
ポチップ
エアロアバンテ改造の実践テクニックと応用
- 丸穴ボールベアリングとホイール貫通で基礎性能を底上げする
- クリヤーボディ化で約5g軽量化し重心を下げる
- モーター選びはコース特性と走行スタイルで決める
- マスダンパーとブレーキで着地とコーナーを安定させる
- まとめ：ミニ四駆のエアロアバンテ改造は段階的アプローチで完成度を高める
丸穴ボールベアリングとホイール貫通で基礎性能を底上げする
ボールベアリングの装着は、改造の中でも特に効果が高い基本テクニックです。
🔧 ベアリング改造の詳細手順
使用パーツ：
- 丸穴ボールベアリング4個セット（880円）
- 72mmブラック強化シャフト（286円/10本入り）
- ベアリング用スペーサー
作業のポイント：
- ベアリングは必ず脱脂してから使用
- カウンターギアにも丸穴ボールベアリング装着
- カウンターギアには小ワッシャーを1枚追加
- ベアリングとホイールの間にスペーサーを挟む
📈 ベアリング交換の効果
| 項目 | ノーマル軸受 | 丸穴ベアリング | 620ベアリング |
|---|---|---|---|
| 価格 | キット付属 | 880円/4個 | 約1,760円/4個 |
| 回転抵抗 | 高い | 低い | 最も低い |
| 軸のブレ | 大きい | 小さい | 最小 |
| 推奨度 | – | ★★★★★ | ★★★★☆ |
ホイール貫通加工については、φ1.8mmのドリルでホイールに穴を開け、72mmのロング6角シャフトを貫通させます。この改造により、ホイールのブレがほとんどなくなり、スピードアップと安定性向上が期待できます。
おそらく、この2つの改造だけでも体感できるほどの性能向上が得られるでしょう。
クリヤーボディ化で約5g軽量化し重心を下げる
ノーマルのボディをクリヤーボディに変更することで、大幅な軽量化が実現します。
💎 ボディ重量の比較データ
| ボディタイプ | 重量 | 差分 |
|---|---|---|
| ノーマルボディ | 11.5g | – |
| クリヤーボディ | 6.8g | -4.7g |
クリヤーボディはポリカーボネート製の高性能パーツで、軽いだけでなく丈夫という特徴があります。重心が下がることで安定性が上がり、スピードアップにもつながります。
🎨 塗装のポイント
- 裏側から塗装する（外側からは透明のまま）
- タミヤミニ四駆PROマーカーが使いやすい
- 塗装後にクリア塗装で保護するとより美しい仕上がりに
「コースありません。」のブログでは「19mmのベアリングローラーはシャーシ下部からビスをぐりぐりとねじ込んで貫通させています。専用のドライバーがあるので非常に快適でした」と作業の効率化について言及しています。
出典：コースありません。
モーター選びはコース特性と走行スタイルで決める
モーターは改造の中でも最も効果が分かりやすいパーツです。
⚙️ 主要モーターの特性比較
| モーター名 | 特徴 | 適したコース | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| レブチューン2 | バランス型 | オールラウンド | 484円 |
| スプリントダッシュ | 高速型 | ストレート重視 | 未確認 |
| ライトダッシュ | パワー型 | テクニカル | 484円 |
| ハイパーダッシュ2 | 超高速型 | ハイスピード | 未確認 |
モーター交換の注意点：
推測の域を出ませんが、モーターをハイスピードタイプに変更すると、コーナーやジャンプでコースアウトしやすくなる傾向があります。そのため、モーター交換と同時に、ブレーキやマスダンパーなどの安定化パーツも強化する必要があります。
🎯 モーター選びの基準
- 初心者向け：レブチューン2（バランス重視）
- 中級者向け：ライトダッシュ（パワフル）
- 上級者向け：ハイパーダッシュ系（最高速重視）
マスダンパーとブレーキで着地とコーナーを安定させる
スピードを上げた後は、安定性の確保が不可欠です。
🛡️ 安定化パーツの効果一覧
マスダンパーの役割：
- ジャンプ後の着地時のバウンドを抑制
- 重りが逆方向に動いて姿勢を安定
- フロント・サイド・リヤに配置可能
ブレーキセッティング：
- スポンジの厚さで制動力を調整
- テープを貼ることでON/OFF切り替え可能
- ガイドローラー下を隠せばコースへの乗り上げ防止
📊 マスダンパー配置の推奨パターン
| 配置場所 | 効果 | 優先度 |
|---|---|---|
| フロント | ジャンプ着地安定 | ★★★★☆ |
| サイド | コーナリング安定 | ★★★★★ |
| リヤ | 全体バランス | ★★★☆☆ |
一般的には、サイドマスダンパーを優先的に装備し、その後フロントやリヤを追加していく方法が効果的です。
ボールリンクマスダンパーの工夫：
通常よりも長くすることで、支点からの距離が長くなり、マスダンパーの効果が高まります。ピロボールを取り付けて、ボールリンクマスダンパーを装備できるようにするのもおすすめです。
まとめ：ミニ四駆のエアロアバンテ改造は段階的アプローチで完成度を高める
最後に記事のポイントをまとめます。
- エアロアバンテはARシャーシの高性能を活かした改造が基本
- スターターパックなら2,420円で必要パーツが揃いコスパ最高
- 丸穴ボールベアリング装着で回転抵抗を減らしスピードアップ
- クリヤーボディ化により約5g軽量化し重心が下がる
- ホイール貫通加工でブレが減り安定性が向上
- モーター選びはコース特性に合わせてバランス型から始める
- マスダンパーとブレーキで着地とコーナーの安定性を確保
- 初心者はパーツ加工なしのポン付け改造から始めると安全
- ARシャーシは底面が滑らかで芝セクションに強い特性あり
- スイッチを最後まで入れる習慣づけでトラブル回避
ポチップ
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- エアロアバンテ レッドスペシャル（ARシャーシ）の改造に挑戦してみたよ！ – ミニ四駆制作改造情報局
- エアロアバンテの「教科書的」改造 – コースありません。
- ミニ四駆 ビギナー向けおすすめ改造 スターターパックARスピードタイプ（エアロアバンテ）の組立 – yun工房＋
- ミニ四駆スターターパック AR スピードタイプ エアロ アバンテ – 例えば流れるように
- プロが伝授！ ワンランク上の走りを手にするチューンナップにトライ！ – GetNavi web
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